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保育士の一日(イベントの日)

1 季節を身近に感じる、1月の園行事「獅子舞」

獅子役者がこどもたちと触れ合う様子の写真
節分の豆まき、ひなまつり、端午の節句……。保育園では季節ごとの行事を大事にしています。日本の文化を伝えていくことも大切な役割だからです。行事では、普段の生活とは違うこどもの姿や表情を見ることができます。1月に行われたのは「獅子舞」。大きな獅子を連れた獅子役者が園にやって来ます。初めて見るこどもは泣くかな、去年泣いてしまったこどもはどうかな。行事を楽しみにしているこどもはもちろん、保育士にとっても楽しみであり、こどもの成長に気付ける貴重な機会です。

2 お囃子(おはやし)太鼓の音を聞く

太鼓の音を聞くこどもたちの写真
獅子舞は、古来より厄除けの効果があると言われ、お正月などの縁起が良い日に行われます。まずはお囃子(おはやし)の太鼓の音を聞いてみます。大きな太鼓や小さな太鼓…、いろいろな太鼓が登場して、和太鼓ならではの多彩な音色が室内に響きます。聞き入るこどもたちの表情も真剣そのもの! 今日の行事では、音の違いを楽しむことも大切なことです。太鼓によって音が違うことに気付いたこどもから、「ちがーう!」と嬉しそうな声が上がります。

3 いろいろな方法で太鼓を体験

写真A
写真A 太鼓をたたく様子
写真B
写真B バチがはねる様子
音を楽しんだ後は、体全体で体験します。太鼓の周りにこどもたちが寝転がると、太鼓がドンドン! 背中やお腹に音の振動が響きます(写真A) 。次に、獅子役者が太鼓の面にバチを立てて太鼓を叩くと、振動でバチがポーンと跳ね上がります(写真B) 。こどもたちはびっくり! あちらこちらから「やってみたい!」の声。早速、5歳児が挑戦して、見事にバチを飛ばしていました。こどもたちの意欲が表れる瞬間に立ち会えることが、保育士の喜びです。

4 獅子が怖くても先生がいれば大丈夫!

獅子舞の様子の写真
獅子舞が始まりました。0・1・2歳児のクラスでは、獅子の鋭い目や大きな口に驚いて泣いてしまう子も。「先生、助けて~」「怖い!」と言うこどもたちを「大丈夫だよ。獅子舞は悪いことをやっつけにきてくれたんだよ!」と抱っこ。こどもが安心できるようにします。保育士の声掛けなどにより、こどもと保育士の信頼関係が深まります。

5 壁を乗り越えて成長

獅子が近づいてきて泣くこどもの写真
舞の後、邪気払いのために獅子がガブリと頭をかんでいきます。まずは保育士がかまれる様子を見せて、痛くないよとこどもたちに伝えます。獅子が近づいてくると、小さいこどもたちはやっぱり泣いてしまいました。でも、前年経験したこどもの中には、小さいこどもに「怖くないよ」「楽しいよ」と優しく声をかける姿も。こどもたちの成長した姿に驚かされます。

6 分からないことは聞いてみよう!

こどもたちが質問する様子の写真
獅子舞を見た後、こどもたちは興味津々。「獅子の歯は、どうして金色なの?」「どうして口が大きいの?」などといろいろな質問が飛び交いました。これから、太鼓遊びや獅子舞ごっこが始まるかもしれません。実はここからが保育士の腕の見せどころ! 行事に関連する絵本はないか、獅子舞をテーマにした製作遊びができないか、他の保育士とも相談しながら、次のワクワクにつながるような環境を考えていきます。行事はその後のこどもが興味をもつことが増える良いきっかけにもなるのです。

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