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保育士の一日(乳児クラス)

<1歳児担当>市座由梨先生

1歳児担当の市座由梨先生の写真

【こどもの受け入れ】一日の始まりは笑顔と観察から

9:00
【こどもの受け入れ】一日の始まりは笑顔と観察から

朝の受け入れは笑顔で挨拶しながら、こどもの顔色や表情などに注意を払います。「○○ちゃんの体調はどうですか? お変わりないですか」などと声をかけ、保護者に家庭でのこどもの様子を聞きます。「寝起きが悪くて少し機嫌が悪いのですが、元気です!」などの報告を受け、その日の保育に生かします。ほんの短い時間ですが、こどものこと、保護者のこと、いろいろな情報をキャッチします。

【遊びの活動・室内】こどもが自由に遊べるように。見守りは重要な役割

9:15 
【遊びの活動・室内】こどもが自由に遊べるように。見守りは重要な役割

さあ、こどもたちとの楽しい一日の始まりです。保育室内にはごっこ遊びのコーナーや絵本コーナーがあり、こどもがそれぞれ、好きな遊びを選べるようにしています。もし、ごきげんの悪いこどもがいれば、その時は、抱っこしたりしながら落ち着かせます。こどもが自由に遊ぶ姿を見守りながら、こどもの求めに応じて一緒に遊んだり、絵本を読み聞かせたり。一人一人の「やりたい!」を尊重し、こどもが主体的に関われるようにしながら遊びの手助けをします。

【遊びの活動 園庭】安全に注意して、こどもの遊びを広げていく

9:45
【遊びの活動 園庭】安全に注意して、こどもの遊びを広げていく

園庭での外遊び。保育士同士で声をかけ合い、それぞれがこどもたちのそばにつくようにして、安全に配慮しながら遊びを見守ります。その日のこどもの様子を見ながら、お店やさんごっこができるよう砂場にテーブルを出したり、穴掘りに使えるようにさりげなくシャベルを渡したりして、それぞれの遊びが広がるようにします。また、保護者にこどもの一日の様子を伝えることも保育士の重要な仕事の一つ。ドキュメンテーション(写真がメインのこどもの活動記録)用の写真も撮影します。こどもたちの生き生きした表情を見ると手応えを感じます。保育士という職業の楽しさを実感する瞬間です。

【身じたく、お昼の準備】「自分でできた!」がうれしい。食事前には身じたくを

10:45
【身じたく、お昼の準備】「自分でできた!」がうれしい。食事前には身じたくを

外遊びが終わり、園庭から保育室に戻る時には、汚れた衣服を着替える援助をします。ここでは「できることは自分で!」が大事。靴下やズボンの脱ぎはきなどできる子は自分で、できない子には手を貸しながら、こどもたちの「自分でできた!」を大切にしています。こどもによってできることが変わってくるので、普段から一人一人の育ちを把握しておくことが大事です。また、プライバシーに配慮し、おむつ替えなどは、人目につかない場所で行います。

【給食・おやつ】「おいしく食べる」がとっても大切です

11:00
【給食・おやつ】「おいしく食べる」がとっても大切です

消毒したテーブルに給食をセット。席についたら食事が始まります。こどもの様子を見ながら、食の進まないこどもには「○○ちゃんの好きなお豆が入っているよ」などと声をかけ、こどもの食への興味を誘います。無理強いはしません。何より「食べたい!」を引き出しながら、楽しく食べることを大切にします。その際、食物アレルギーがあるこどもには除去食を用意するなど対策をしっかり行います。

【午睡】寝ているこどもの安全を午睡の状態をチェックするセンサーでも確認

12:00
【午睡】寝ているこどもの安全を午睡の状態をチェックするセンサーでも確認
お昼寝タイムはこどもによって眠りにつくまでばらつきがあるので、寝る準備からこどもたちがみんな起きるまで3時間ほど。起きた後の時間が充実したものになるよう、十分に眠ることができる環境をつくります。気持ちを落ち着かせるために絵本を読んだり、背中を優しくトントンしたりしながら安心して眠れるようにします。こどもが寝ている時は、自分の目だけでなくICT機器の一つとして午睡の状態をチェックするセンサーも使用しながら、睡眠中のこどもの様子、呼吸などをチェックし、安全確認をしっかり行います。

【休憩】休憩時間は食事やおしゃべりでリフレッシュ!

12:30
【休憩】休憩時間は食事やおしゃべりでリフレッシュ!

順番に休憩を取ります。休憩室で食事をしたり、同じ時間に休憩を取る同僚とおしゃべりしたりして過ごします。好きなタレントの話やファッション、音楽、趣味の話題で盛り上がることも。私の職場では、スマホチェックや音楽を聴いて過ごしたりすることも可能です。しっかりリフレッシュして、午後の保育に備えます。

【事務的な仕事】保育日誌やドキュメンテーション作成も大事な仕事

13:30 
【事務的な仕事】保育日誌やドキュメンテーション作成も大事な仕事

午後は、パソコンに向かって事務的な作業に取り組みます。その日の保育の内容や、こどもの姿を報告する「保育日誌」の他、午前中の遊びの様子を撮影した写真とあわせてエピソードや保育の意図などを保護者に伝える「ドキュメンテーション」などもこの時間に作ります。こどもの育ちをしっかり把握するには、これらの記録がとても大事なのです。

【昼の打ち合わせ】こどもの様子をチームのみんなにも伝え、一緒に考えます

14:00
【昼の打ち合わせ】こどもの様子をチームのみんなにも伝え、一緒に考えます

私の園では、午睡の時間を使って全クラスの担当者が事務室に集まり、昼の打ち合わせを毎日行います。その日のこどもの出欠の報告や健康状態の他、午前中の保育での出来事を共有します。こどもについてのちょっとした気づきや、対応について迷ったことがあれば伝え、園長や先輩の意見を聞いたり、みんなで一緒に対応を考えたりします。ベテラン保育士からのアドバイスで、悩んでいたことがチャンスに変わることも。

【午後の保育】午睡後は保育室でゆったり過ごす

15:30
【午後の保育】午睡後は保育室でゆったり過ごす

午睡が終わり、おやつを食べたら、保育室で午後の保育が始まります。こどもたちは午前中とは違った、ゆったりした穏やかな時間の中で遊びます。布をまとってマントにしたり、人形を背負わせてもらったり。私が担当しているのは1歳児なので、まだこども同士で一緒に遊ぶことは多くありませんが、友達の存在を感じながら過ごせるよう配慮します。こどもたちの姿を見ながら、次の日の保育をイメージしていきます。

【夕方の保育】「そろそろかな?」 遊びながらお迎えを待ちます

16:30
【夕方の保育】「そろそろかな?」 遊びながらお迎えを待ちます

夕方、お迎えの時間です。保護者のお迎え時間によってこどもごとに帰宅時間が異なります。人数が減ってきたら、1歳児の保育室に0・2歳児も入れて、合同の保育に。お迎えに来た保護者には、園でのその日のこどもの様子を丁寧に伝えていきます。家庭に帰ってからのこどもの生活を支えるためにも、保護者とのコミュニケーションは重要です。

【帰宅】また明日も、元気に保育!

17:30
【帰宅】また明日も、元気に保育!

今日は8時30分〜17時30分の日勤勤務。早番、遅番など「シフト」を組んで、保育士みんなで連携しながら働きます。遅番の保育士に保育を引き継ぎ、ひと足先に帰宅します。楽しかったね。また明日! こどもに手を振りながら、さようなら。今日は寄り道はせず、真っすぐ家に帰ります。録画したドラマを見ようかな。ゆっくり休んで、明日からの英気を養います。休みの日には、学生時代の友達と街に出かけることも。毎日が変化に富んだ保育士の仕事は、忙しくも楽しいのです。

保育士になったきっかけ

私は4人きょうだいの一番上。歳の離れた妹の世話を通して、こどもの頃から「赤ちゃん、かわいいな」と思っていました。高校時代に妹が通う保育園でアルバイトを始めてみたら、思った以上に楽しくて。保育科のある大学に進み、保育士になりました。

ストレス解消法

保育士の仕事は保育以外にもやることがたくさんあります。私は事務作業が苦手。気持ちがいっぱいいっぱいになると、録りためたドラマを一気見するんです。休日や平日の夜、好きなことを思いっきりすることが、私のストレス解消法です。

仕事の必需品

仕事の必需品

いつも身に付けているポーチは、軽くて水に濡れても安心な素材でお気に入り。中には、ドキュメンテーションなどに使う写真を撮るためのデジタルカメラ、こどもの姿や言葉などをメモするためのメモ帳、保育士同士の連携で伝えたいことをメモして渡す時に使う付箋、そしてペン類を入れています。こどもが砂場で、カップに入れた砂をアイスに見立てて「『ぷるぷるアイス』と言った」と書き留めたメモは、ドキュメンテーションに生かしました。

もっと知りたい保育士