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こどもの居場所部会(第5回)

概要

日時:令和5年7月31日(月)16時00分から18時00分
場所:こども家庭庁 22 階 長官官房第一会議室

議事

  1. 開会
  2. 議題
    (1)こどもヒアリングについて(非公開)
    (2)意見交換(非公開)
  3. 閉会

非公開の理由

こどもヒアリング及びそれを踏まえた意見交換については、公開することにより、特定の個人の権利又は利益を害するおそれがあるため「こども家庭審議会運営規則」第3条の「公開することにより公平かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがあると認めるときその他正当な理由があると認める」ときに該当するため。

資料

議事録

前田部会長: 定刻となりましたので、ただいまから「こどもの居場所部会」第5回を開催いたします。

委員の皆様には、お忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

部会長の前田です。よろしくお願い申し上げます。

本日は、ウェブ会議にて開催させていただきますが、ファシリテーターを担っていただく委員の皆様には、対面で御参加いただいております。

なお、湯浅委員、今村委員は、遅れての御参加と承っております。

それでは、まず事務局より資料の確認をよろしくお願いします。

山口成育環境課長: 事務局でございます。

それでは、資料の確認をさせていただきます。

配付資料ですけれども、資料1のみで、本日実施するこどもヒアリングの資料となっております。前回の部会と同様の資料です。

次第、参考資料を合わせて計3点となっております。

資料の欠落等がございましたら、事務局までお申しつけください。

議論に先立ちまして、本日の会議の公開について申し上げます。

こども家庭審議会運営規則第3条は、審議会の会議は公開とする。ただし、会長は、公開することにより、公平かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがあると認めるとき、その他、正当な理由があると認めるときは、会議を非公開とすることができるとしておりまして、当該規定は同規則第6条に基づき部会に準用されるとなっておりますので、本部会については、部会長が必要と認めるときは会議を非公開とすることができるとされております。

今回のこどもヒアリング及びその後の部会での委員同士の意見交換につきましては、こどもが意見を言いやすい環境とするとともに、こどもを守るという観点から、部会長とも御相談をいたしまして、非公開とさせていただきたいと思います。

なお、この場合でも審議会規則第4条に基づきまして、議事録または議事要旨を後ほど御確認をいただいた後に公開することとしております。

それでは、本日の流れを簡単に説明いたします。

この後、事務局で委員の皆様をZoomのブレークアウトルームに割り振りをさせていただきます。各グループは、事前にお伝えをしていたとおりでございます。

その後、ファシリテーターの委員によりまして、各グループのヒアリングを行っていただきます。

ヒアリング時間は45分から60分として、時間になりましたら、事務局でメインルームに移動をさせていただきます。

ファシリテーター役の委員の皆様がお戻りになり次第、議事次第(2)の意見交換の時間とさせていただきます。

意見交換のパートですが、まず最初に各グループのファシリテーターの委員の皆様からどんな意見があったかについて、ヒアリングの概要を御共有いただいた後に、皆様から御意見をいただきたいと思っております。

以上、本日の流れについて、簡単に御説明をいたしました。

前田部会長、よろしくお願いします。

前田部会長: それでは、次第(1)こどもヒアリングに入ります。

ファシリテーター役の委員の皆様は、各グループの会場に御移動をお願い申し上げます。

なお、オンラインで参加いただいている皆様は、この後、事務局でそれぞれのブレークアウトルームに振り分けますので、いましばらくお待ちください。よろしくお願いします。

(こどもヒアリングの実施)

前田部会長:それでは、皆様、おそろいになりましたので、これから次第(2)意見交換の時間に進ませていただきます。

皆さん、聞こえていますでしょうか。大丈夫でしょうか。ありがとうございます。

まず各グループのファリシテーターをお務めいただいた委員の皆様より、どんな意見があったのかについて、概要を3分で御報告いただければと存じます。いつもどおり事務局から3分になったら、お声をおかけいたしますので、よろしくお願いします。

それでは、息が切れていない方からお願いします。関戸委員、お願いします。

関戸委員: お疲れさまでした。

私はグループBで、中高生で、基本的に居場所があるという子たちで、特別なニーズがあるみたいな子たちも何人かいました。

子供たちから出た居場所の条件みたいなものが幾つかあったのですけれども、一つが空間的なお話で、そこの空間にいたいだけいられるとか、大人の都合で自分がいられる時間とか、時が決まっていない、あと、自分1人で落ち着けたり、信頼できる人と一緒にいられるという空間的な話です。

あと、アクセスの話だと、誰でも行けるということで、家からの距離だったり、お金がかからないみたいなこともキーワードで出ていました。

信頼できる人みたいなキーワードが出たので、それは空間だけではなく、心のよりどころとか、話ができる、自分のことを認めてもらえる、否定されないみたいな、そういう関係性の話にもつながっていました。

そこで、どんな大人にいてほしいみたいな話に広がりまして、基本的には見守りで、何かあったときに助けてくれたり、自分がアドバイスしてほしいときに助けてくれる、友達みたいな関係性でやり取りができる、きれいごとを言わずに共感してくれて、寄り添ってくれるということでした。

この中で全てのところに通じることは、大人が自分自身の主体性を尊重してくれて、方向性を決めつけない、大人のコントロールで自分を動かそうとしないというところが、いる大人にとってとても大事という話がありました。

最後は、自由で楽しいということで、自分自身が自由だと感じる、そして、自分自身が楽しいと感じるという楽しいこと、自由なこと、そういう中で関心事を共通する中で話したり、楽しんだりできる仲間がいる、そんなことも居場所の条件として出ていました。大体こんな感じです。

以上です。

前田部会長: ありがとうございました。

次、御準備できている方はどなたでしょうか。荒木委員、よろしいですか。お願いします。

荒木委員: グループAです。小学校の1年生から6年生が1名ずつ入っていたのですけれども、全国から集まったということで、みんな元気に話をしてくれました。

話を始める前に出たグランドルール的なところがあったのですけれども、「会話を遮られるとすごく嫌なので、遮らないように話をしたい」とか、「否定ではなくて、こういうものはいいとか、そういう意見もあるねとか、話を肯定してほしい」とか、「緊張しているので、みんなでほぐし合って、うん、うんとうなずいて聞きたい」とか、「気を遣われていると話しにくいので、気を遣い過ぎないでほしい」といった話も子どもたちから出ました。

あと、「無理をしないで、話せないときは話せないと言ってもいい」とか、「絵や字で書いてもいいか」という話がでて、そういうふうに進めようということで始まりました。

子どもたちからは、「学校や家では話せないことがあって、いつもの環境ではないから話せることもある。」居場所といったときに「こども家庭庁」と書いた子もいて、なぜなのかと聞いたら、「ここだから言えることがある、秘密が言えたりする」ということなので、既存の関係性だけではなくて、離れているからこそ安心できることもあると思いました。

それから、親との関係性の中で「いろいろなことを否定されてしまったりする」というところも随分出ていたと思うのですけれども、その中から、子どもだけで過ごすところが欲しいという声が出ていて、初めは「子どもたちだけしか入っては駄目、大人は駄目」という話だったのですが、「いじめが起きたり、みんなそれぞれやりたいことが違ったりする。」という話が出た後に、スタッフみたいな大人は要るという話になりました。そのときに、優しいというところは、どういうふうに優しいかということをもう少し掘り下げたかったのですけれども、そこは下げ切れなかったと思うのですが、優しくて話を聞いてくれる、そういうスタッフの存在は必要だということでした。

矛盾的にはなるけれども、1人でいるときも落ち着く環境があれば、そこも好きだし、みんなとがやがや話すことも好き。だけれども、いろいろな環境の中で知り合っていくときには、自分から関係性をつくっていくことが難しいので、そういうきっかけになるようなことがあったらいいということで、話しかけてもらうとか、出会えるようなイベントみたいなものがあったらいいという声も出ていました。

あと、オンラインで居場所を感じているという子もいたのですけれども、外の場所、家以外のところにも、オンラインに必要な機材とか、専門家など環境があったりすると、そういうところでも過ごしやすいという話もありました。

前田部会長: ありがとうございました。

次に、小川委員、お願いできますでしょうか。

小川委員: よろしくお願いします。

私たちのグループは、高校生と大学生の5人で、グループでした。

居場所のあるなしが混在をしていたので、最初は哲学的な問いというか、居場所とはそもそも何だろうという話からスタートをしました。子どもたちからは「居場所」という言葉が突然出てきて、突然こども家庭庁が出てきたという感じだという意見があったりしたのですけれども、そういうところの議論から始まりました。

学校とか、部活が中心みたいなお子さんもいらっしゃって、その中で、それ以外の居場所と言われたときに、思いつくものがなかったという、最初の部分の質問のところでつまずいた方もいて、それだけ学校というところがすごく大きい存在なのだろうということを最初に感じました。

居場所の目的の部分では、最初に居場所をつくるということが目的になっていて、話したり、集まったりすることが目的になっているときついという意見あって、楽しいこととか、(話したり集まったりとは)違う目的があるとすごく行きやすいということが挙げられていました。

環境や空間については、先ほど関戸委員もおっしゃっていたように、行きたいときに行けるとか、やりたいことをやれるとか、適度に距離を置けるとか、自分でその辺りが選択できるところであったり、居場所も一つの過ごし方ではなくて、居場所の中にもさらにいろいろな居場所があるみたいなこともすごく大事だと話していました。

自分が楽しいと感じるだけではなくて、同じような境遇の人と同じような話ができるということだったり、あと、その居場所に自分がいる意味があると感じられることもすごく大事だという話が出ていて、他人にどう思われているかと考えている間は、そこを居場所と感じるのは難しいという意見も出ていました。

途中、年齢層の話になったのですけれども、近い年齢がいることが良いと言う話があった一方で、同年代が苦手だったりするお子さんもいらっしゃったので、多世代がいることの意義があったり、そこは人それぞれなのかもしれないという話になっています。

私たちのグループでも大人がいることがいいのかみたいな話をちょっとだけしましたが、居場所はつくりたいと思っても、子供だけではつくれない部分があるので、大人はサポートする感じでいてもらえるといいということがあったり、逆に大人がいてよかったこととして、トラブルを回避できたり、安全を担保してもらえたり、そういう意味では大人がいてよかったということを感じる瞬間があったという話もありました。ただ、大人は誰でもいいわけではないところでいうと、どちらかというと、年齢が近かったり、子どもたちの言葉をそのまま借りると「大人でも駄目(な人)だな~」と思ったり、「この人はばかだな~」と思うみたいな、そういうちょっと親近感を感じるような大人がいることがとても大事だという話が出ています。

最後に結構重要な話として、子どもたちから居場所をそもそも見つけるのが得意な人、苦手な人はどこで分かれるのだろうみたいな話が1人の方から疑問として発言がありました。他の参加者からは、自分は部活を引退した後、行く場所がなくなって、すごく複雑な気持ちになった経験があるという話が上がったりしました。そのときに自分が「居場所を見つけるのが下手」だった場合、誰か教えてくれる人がいるとか、自分で探したときに情報が出てくるとか、それが安心できるような情報であるとか、そういうことが何かあるといいという話をしていました。でも、「居場所」というキーワードでは調べないみたいな話も途中で出たので、情報を提供する側もその辺りの工夫が必要だという話を最後にしています。

前田部会長: ありがとうございました。

次に、青山委員、お願いできますでしょうか。

青山委員: 青山です。
私は一番年齢が上の大人グループを担当しました。自己紹介から好きなお酒の話が出てくるなど、年長のグループならではだという話をしながらやっていました。

不登校とか、障害とか、社会的養護とか、いろいろなバックグラウンドをお持ちのメンバーもいて、また、既に居場所について、言いたいこととか、考えていること、伝えたいと思っていることがある皆さんだったので、そうした話を聞いていくような時間の使い方になりました。

最初の居場所の条件とは何だろうという話では、他のグループとも重複すると思いますが、好きなもの・人・事があったり、それらが組み合わさると居場所としてすごくいいという話、また、受け止めてもらえることや、気を遣わなくてもいいこと、それから、大勢の中の1人として扱われるのではなくて、一人一人として扱ってもらえることなどが挙がりました。

その上で、居場所にどうつながるか、という問題について皆さんの関心が高かったのですが、例えばツイッター自体が居場所になっているという話が出ましたが、その上で、ツイッターは好きなものごとにアカウントが分けられることや、既に好きなものが同じだということが確認できるので、その上で関わることができたり、実際に対面で出会って友達になりやすかったりするといったような、居場所とつながる一歩目のマッチング的な機能があることに意味があるという話がありました。そうした使い方ができることは、デジタルの便利な面だという話も出ました。

また、サポステを利用する際に、前もってLINEで自分のニーズを伝えておくことで、自分に適した相談員を紹介してもらえたり、適切なサポートが受けられたという話や、好きな芸能人がニュースで話題にしていたことで利用する安心感が増して最初の背中を押してもらえた話など、最初の一歩目のところのマッチングや、背中を押してもらえることがとても重要だという話になりました。

それから、一口に居場所といっても、日によって会いたい人も違うし、気分も違うので、居場所と名前がついている場所であろうとなかろうと、居場所になり得る場所の選択肢を数多く知っていて、その時々の状況に応じて自分で選べることがすごく重要なのではないかという意見が出ていました。

最後、こども家庭庁を中心とした居場所づくりの動向に、何か言いたいことありますかという話になったときには、居場所に関する情報をきちんと伝えていくことがすごく大事で、情報を知らないと動けない人が多いだろうという意見が出ました。

例えばこの家には犬がいるというシールが貼ってあることがありますけれども、ここは居場所的な要素を大事にしている場所ですということが分かるようなロゴが貼ってあるなど、安心して利用できる場所であることが明示されたり、可視化されることが重要だというアイディアが出ました。あるいは団体の理念や連携先の団体が目に見えるようになることも、最初の一歩につながるという話もありました。

あとは、既に活動している団体に対して、行政がきちんとお金を出していくことで、社会的な環境が整っていくのではないか、という意見も出ていました。

以上です。

前田部会長: ありがとうございました。

最後になりましたが、宇地原委員、お願い申し上げます。

宇地原委員: ありがとうございます。

私のグループは、事前のアンケートで居場所なしと答えた子供たちが全員集まっているグループで、年齢としては一番下が小学校6年生、上が高校1年生までで、中学2年生が2人の4人というグループでやっていました。

居場所がないと答えてくれていたのですけれども、話を聞いていくと、意外とありそうだという感じも受けたのですが、こども食堂の運営を自分でしようとしている子とか、あと、学習支援のボランティアを実際にやっていますみたいな子がいるようなグループでした。

もともと居場所がないと聞いていたので、どういうふうに話そうかと思っていたのですけれども、いわゆる居場所だと思われているところをポストイットでばっと書き出して、ホワイトボードに貼って、点数をつけていくみたいなことをやったのですが、後で画像を回してもらおうかと思います。

高得点だったものをみんなで考えていたのですけれども、4人とも家を100点近くにつけていて、なぜなのかみたいな話をしていたのですが、親が自分のことを理解してくれているとか、16年も付き合っているみたいな話とか、話しやすいみたいなことを言っていて、そういう意味で家の居場所得点が高かったということです。

あと、ほとんどの子が学校も結構高得点で、100点から90点ぐらいをつけてくれていたのですけれども、とはいえ、学校の中だとどうしても人間関係で気を遣うとか、あとは先生によっては当たり外れがあって、学校に行けなくなってしまっていた時期もあるみたいな話をしていました。

そういうときにどういう居場所があるといいかという話で、1人になれるといいということをすごく言っていました。1人になれるとはどういうことという話の中で、自分の考えだったり、気持ちを整理できる場所と言ってくれている子がいて、そういう意味で1人になれるといい。ただ、どうしても学校などだと、1人でいると、あの子はぼっちみたいな、そういう目線を向けられることがあるので、なかなかやりづらいみたいな話などが出ていたりしました。

あと、学校だとどうしてもこういうキャラクターだという、学校のみんなに見せている自分の姿が固定されてしまっているから、そことは違う人間関係がほかにあると、もっと出したい自分が出せるみたいな話なども出ていたりしていました。

点数をつけるに当たって、そもそも行かないみたいな話もあったので、行かないゾーンもつくっていたのですけれども、例えば公民館、児童館、保健室みたいなところは、ほぼ全員が行かないみたいなところにカテゴライズしていて、なぜなのかという話をしたときに、そもそもあまり人がいないので、行こうと思わないみたいな話とか、公民館は高齢の人が行くところで、児童館は小学校低学年の人が行くところみたいな、そういうイメージが結構あるみたいで、それなので行かないですと言っていて、どんな場所だったら行くかというときに同世代がいるとか、親しみやすい人がいるみたいな話が幾つか挙がっていました。

最後に、今の話を踏まえて、どんな居場所だったら行きたいかみたいなことを聞いていたのですけれども、これは完全に個人のあれにもなっている気はしますが、そもそも自分が行きたい、それは自分の趣味とか、好きなことに取り組めたり、自分の性格や興味に合うような場所であることとか、先ほど言ったように、学校とはまた違う人間関係かつ親しみやすくて、優しく受け止めてくれる人がいるといいみたいなこととか、同世代だけではなくて、幅の広い年齢の人たちがいるといいのではないかみたいな話が出ていました。

話の中で共通して複数の場所があるといいみたいなことは、どの子供からも感じられたところで、ここの場所もいいのだけれども、それだとこういう自分しか出せなくてみたいなことがあったので、自分でタイミングに応じて選べる、複数を選択できるということは、一つ大事な部分だと感じました。

以上です。

前田部会長: ありがとうございました。

それでは、本日は6時終了ですので、大変短い時間にはなりますけれども、ここからは、オンラインで参加いただいた委員の皆さんも含め、意見交換の時間とさせていただきたいと思います。

御意見、御発言がございましたら、挙手をお願いします。オンラインで御参加いただいている方は、いつものとおり、挙手ボタンをお願いします。いかがでしょうか。荒木委員からお願いします。

荒木委員: せっかくなので、補足させていただきたいのですけれども、子どもの意見を聴くという話のときに、子どもたちのいじめのアンケートとか、あと、スクールカウンセラーさんに相談したりすると、その後、それがばれてしまったり、うわさになったりして、結局、自分にとってはエスカレートしたり、トラブルになったりすることがあるということをみんなが言っていました。プライバシーが守られていないという感じのことを言っていて、子どもが声を出すときに、周囲がどう思うかとか、そういうことを考えているということがすごく分かりました。

前田部会長: ありがとうございました。

今、菊池真梨香委員と湯浅委員からお手が挙がっておりますので、まず菊池委員から御意見をお願いします。

菊池(真)委員: 皆さん、お疲れさまでした。ありがとうございました。

私は、宇地原委員のところに入らせていただいたのですけれども、付箋などを使ったワーク、みんなで書いてというところで、よかったと思っていました。何点づけでというランクなども分かりやすかったと思いました。

場の構造というか、そういうところで言っておきたかったのですけれども、いろいろなグループがあって大変だったとは思うのですが、ほかのグループの声が結構聞こえてきたという感じで、オンラインのほうにもよく聞こえていたという感じだったので、ADHDなどをお持ちのお子さんですと、全部が同じ音量で聞こえてしまったりということがあったりするので、そういった方がいらっしゃらなかったかというのは、ちょっと気になったところでした。

あと、プライバシーのところも、隣のグループに聞こえてしまうとか、そういう心配もあると思いました。

以上です。

前田部会長: ありがとうございました。

湯浅委員、お願いします。

湯浅委員: お疲れさまです。

聞こえますか。外なので、うるさいときがあるかもしれませんが、御容赦ください。

大変興味深く聞かせていただきました。楽しく興味深いお話、皆さんにおっしゃっていただいていたかと思います。

印象に残ったことからひもづけていうと、理想の居場所とはみたいなお話もある一方で、先ほど宇地原さんもおっしゃっていましたし、青山さんとも重複しますが、複数性、選べるということが大事みたいなことを皆さんがおっしゃっていたのがとても印象的で、居場所づくり指針というところにひもづけていうと、確かに居場所はハラスメントする大人がいるような場所は困る、○○するところは困る、こういう場所はエヌジーだということはあると思うのですけれども、それを超えたら、本当にいろんなものがあったほうがいい。そこで本人たちが選択できる状況をつくることが大事だみたいな、あの辺りは、今日、皆さんがすごく自然体で話されていることの中で伝わってきたと思っていて、印象に残ったので、その気づきは共有しておきたいと思いました。

もう一つ、気づきとしては、大人の部屋だったからお酒の話が普通に出ていて、こども家庭庁の居場所づくりでお酒の話などはしてはいけないのではないかと思っていましたけれども、考えてみれば、若者も含むわけですから、そういうことはタブー視する必要はないというのは、気づかされましたので、一言加えておきたいと思います。

あと、これは完全な余談ですが、こども家庭庁が居場所だと言ってくれた子供がいたというのは、ぜひ議事録に残しておいてあげてほしいと思います。

以上です。

前田部会長: ありがとうございました。

ほかに御意見、何か言っておきたいことはございますか。安部先生、大竹先生、手を挙げていらっしゃいますね。安部先生、お願いします。

安部委員: 安部です。皆さん、ありがとうございました。

私は荒木委員のところに参加をさせていただきました。小学校1年生から6年生までの子たちが参加していて、荒木委員がすごく優しくファシリテートをしてくださっていたので、本当に面白い意見をたくさん伺いました。

そこから3点ございます。まず大前提として、こどももたくさん考えている、こどもたちも意見があるということをひしひし感じました。

その上で、1点目なのですけれども、先ほど湯浅委員がおっしゃったことに賛成です。居場所は本当に多様な在り方があると思うと同時に、今、湯浅委員はハラスメントがないということをおっしゃいましたけれども、つまり子どもの権利侵害がない、子どもの権利が保障されているというのを指針の中にはしっかり書き込んでいくことが大事だと感じました。これが1点目です。

2点目、3目は事務局に質問です。

2点目は、各グループを視聴していて、権利侵害に関わるようなことがなかったかどうか。ファシリテーターのみなさんが上手に関わってくださっていたので、かなり個人的な話も出てきたのではないかと思いました。その中で、その子自身が、今、直面している権利侵害等の話が出てきていないかどうかということを事務局にお伺いしたいと思いました。

これが2点目です。

3点目ですけれども、先ほど荒木委員がおっしゃった学校に関することです。例えばいじめのアンケートをして、アンケートに書いたとしても、うわさになってしまったり、いじめがエスカレートしてしまうということを全員が答えていました。例えばこういうことは、ほかのグループにもあったのではないかと思うのですが、こどもが学校に対して感じていること、今回のヒアリングで出てきた学校に対して感じていることをこどもの居場所部会だけで使うのはもったいないという気がしたので、例えば事務局を通じて文科省に伝えていただくようなことはできないのかと思いました。

以上です。

山口成育環境課長: ありがとうございます。事務局です。

まず一つ目の権利侵害がなかったかどうかについてですけれども、今、この時点でそういう発言があったとは、こちらは承知しておりませんが、内部用ですが、個別に議事録等も取っておりますので、そちらの議事録等をまた精査して、必要があれば対応したいと思います。

それから、学校についてですけれども、前回も御指摘がありましたので、今日から文科省の事務方にもオブザーバーで入っていただいておりますし、今日ここであった議論につきましては、必要なものについては、文部科学省など、ほかの省庁も含めて、必要な連携を図っていきたいと思います。

前田部会長: 次に大竹委員、お願いします。

大竹委員: 皆さん、どうもありがとうございました。

私は関戸委員のところのグループBで、中学生、高校生のところでした。これは出ていましたけれども、子供たちからは、そこに行くこと、行かないこと、やめること、続けること、これらは自分の意思でできることがすごく大事なことだということもありました。

他の委員からもありましたように、複数ということがありましたけれども、そこが子供たちはなかなか知らないということなので、地域の中も含めて、居場所があるということを周知してほしいということがありました。

また、今回から文科省の方々も入ってこられたということで、今の子供たちというのは、学校以外に居場所がないという人が多いのではないかということがありました。

参加している子供の発言の中に、小学生までは学校が居場所だったけれども、中学生になってから、友達との関係で居場所でなくなってきてしまったということでした。だけれども、自分としては、そこも居場所にしたいということで、先ほどからありましたように、子供同士だとなかなか難しいので、そこに先生とか、大人とか、そういう方々の介入や仲介があって、そういう関係を取り戻すことも必要ではないかというところがありました。中高生、小学生もそうですけれども、子供たちにとって学校というのはすごく大きいということなので、そこが居場所の一つになるべきではないかと思いました。

以上です。

前田部会長: ありがとうございました。

ただいま成田委員と山本委員からお手が挙がっておりますので、成田委員からお願いできますでしょうか。

成田委員: ありがとうございました。

今日、私はグループDの小川委員の部屋に入らせていただきました。ちょっと音声がうまくいかなくて、詳細に聞き取れなかったところもあったのですけれども、聞き取れる範囲、あと、ほかのルームの報告も聞いていまして、分かり切ったことかもしれないのですが、やはり居場所は子供にとっての安心とか、安全ということが一番大事なことだと思ったのと、それを実感する上で、自分を否定せずに耳を傾けてくれる大人の存在というか、結局人のつながりがすごく大事だということを感じました。

同時に、大人側も子供に接している中で、ある意味教育的な立場で悪気なくいろいろ子供に関わったり、している態度みたいなことは、子供側からすると居場所感が減ってしまったみたいな感じのことも多々ありそうだと感じたので、居場所ということについて、前の会議でも言ったかもしれないのですけれども、何とかの会とか、そういう場をつくっている大人だけが居場所に関わっている大人なのではなくて、どの大人も子供の居場所に関わっていて、その居場所を保障するためには、大人としてどういう態度などが必要なのかということを指針の中には具体的に盛り込めるといいと思いました。

以上です。

前田部会長: ありがとうございました。

4名の方からお手が挙がっております。山本委員、光真坊委員、大東市の水野委員、調布の菊地委員からお手が挙がっておりますので、順番に御発言をお願いします。山本委員、お願いします。

山本委員: 皆さん、ありがとうございました。私は青山委員のところに参加させていただき、私自身も勉強になることが多くて、ありがとうございました。

一番最初に、障害を持っている子だったり、虐待を受けた子だったり、そういう特性のある子が参加していた部分もあるのですけれども、やはり自分が居場所が欲しいと思ったときに、情報が欲しいということで、学校でのアナウンスだったり、SNS広告だったり、やはり知るきっかけ、メディアで発信するとか、もっと気軽にそういうことをやっていただきたいと思いました。

今、SNSがある中では、自分たちで居場所を手にしていける、つくっていける時代でもあると思うので、そんな中で探して、知らないとたどり着けないという、そこがなかったら一番つらかったと思うという意見も出ていたので、誰が紹介するかが大切ということも出ていたのですけれども、居場所というものが特別なものではなくなってほしいという、誰でも居場所というのを気軽に利用できるようになってほしいというのは、本当にそうだと思いました。

同時に、居場所がなくなる瞬間も話してくれていて、やはり疎外感を感じたり、人の目を気にするようになったときに、居場所というものはすごく居心地が悪くなるということで、必ず大人というか、運営する人というか、そこの中立を保つとか、居心地がいい場所としてあり続けるために、調整できる人というのは大切だと感じました。ありがとうございました。

前田部会長: ありがとうございました。

次に光真坊委員、お願い申し上げます。

光真坊委員: 光真坊でございます。ありがとうございました。

私はグループCの宇地原委員のところに参加させていただきました。すごく安心できる進行で、和やかに進んでいたと思います。ファシリテーターお疲れさまでした。

私からは3点です。

一つは、グループCは、居場所なしのグループでしたが、やはり子どもは「居場所」というキーワードでどこかにいるわけではないということが分かりました。安心していられるところがそれぞれのこどもさんにもあって、そこで包まれながら暮らしているということが分かりました。グループCでは特に学校と家が安心できる場所だったように思いますが、第3の居場所とか、第4の居場所みたいなところについても、十分にお話ができていたのではないかと思います。

二つ目は、1人のこどもさんにはいろんな顔があるということもよく分かりました。大人はどうしても一貫性とか、統一性を求めたくなりますけれども、変化し、揺れ動くということがこどもの特権でもありますので、それをしっかり保障できる場というのが、居場所の中には求められると感じました。

三つ目ですが、グループCは、小学校から高校まで割と幅広い年齢の方がいらっしゃいました。先ほど、権利侵害の話が出ていましたが、権利擁護は権利侵害をしないことだけではなくて、発達の状況であるとか、それぞれの特性に応じて求められる居場所というのは変わってくるのではないかと思いました。そういう発達なり、特性を考慮するというところも、権利擁護という観点では必要ではないかと感じました。

以上です。

前田部会長: ありがとうございました。

次に水野委員、お願い申し上げます。

水野(達)委員: 私はグループE、若者グループを聞かせていただいたのですけれども、若者グループの皆さんが居場所に求めるものが、私が個人的に思っている居場所の感覚とすごく近かったというところで、うなずきながら聞かせていただきました。

そして、これから指針をまとめていくために、個別性を積み重ねていくことももちろん大事なのですけれども、私としては、どちらかというと、そろそろ共通性を見いだしていって、抽出していくことも必要なステージだと思いつつ、若者の皆さんの意見を聞かせていただいていて、1点共通性だと思ったのは、いわゆる広報の部分です。私としては、広報手法のところをどうしていくのかということを考えてはいたのですけれども、今日お話を聞いてなるほどと思ったのが、居場所へのマッチング機能の構築です。いろんな居場所があるという情報は得ても、どれが自分に合っているのか分からないとなったら、それ以上深く突っ込んで探すかというと、難しいところもあろうかと思いますので、マッチング機能の研究というのは、一つ面白いと思いました。

また、先ほど山本委員からも意見がありましたけれども、若者の中で誰に誘われるかという視点も大切だという声がありました。学校教育をつかさどる教育長の立場からすれば、子供たちにとってもどの先生に誘われるか、どの兄ちゃん、姉ちゃんに誘われるかというのは、かなりポイントになってくるとも思ったので、どういう人に誘われると背中を一押ししてもらえるのかという、この視点も共通項目としては出てくると思いました。

さらに居場所は結構あるけれども、何があるか分からないという声もあったのですけれども、これは本当に難しい問題で、教育長の立場でも大東市に子供・若者の居場所がどれだけあるのかというのは、この会議体に参加するまで、全て把握ができていなかったのです。実際に福祉・子ども部に照会をかけたら、こんな居場所が大東市にあったのかということを教育長でも発見になったレベルです。そうなってくると、親や先生、本人がそれを探すというのは、確かに難しいという現実があることも感じました。ですので、その課題を解決していくための具体的・共通的なものとして、地域資源マップであるとか、こういうものがあるという様々な広報は、やはりポイントになってくると感じました。

ファシリテーターをしていただいた青山委員、お疲れさまでした。ありがとうございました。

前田部会長: ありがとうございました。

次に調布市の菊地委員、お願いします。

菊地(英)委員: 菊地でございます。

皆様と似たような話にはなってしまうのですけれども、私が非常に印象に残ったのは、関戸さんがファシリテーターをやられているところに私は参加をしていたのですが、居場所があるのは知っているのだけれども、本当に自分がそこに行っていいのか分からないとか、情報が不足しているという、この2点は皆様が指摘しているとおり、子供たちも感じている部分だと感じております。

子供たちが求める居場所というのは、自分のやりたいことを一緒にやってくれる仲間だったり、大人がいるところであります。あるいは同じ境遇にいる子供、そういう仲間を求めているのだろうというのは、非常に感じるところなのですけれども、昔と違ってという言い方はよくないのかもしれませんが、今、子供たちが置かれている境遇であるとか、趣味というのは、非常に多様化している中で、今、水野委員が言われた話ではあるのですけれども、情報をちゃんとみんなに伝えてあげること、マッチングをしてあげること、それを少し後押ししてあげること、そこへ行っても大丈夫だということを人がやったらいいのか、それとも今はデジタル的な手段もあるとは思うのですが、そういうことがあると、子供も居場所に一歩踏み出しやすいと感じました。

以上です。

前田部会長: それでは、皆さん、御意見ありがとうございました。本日も様々な意見ありがとうございました。

ファシリテーターの皆様も本当にありがとうございました。

宇地原委員、どうぞ。

宇地原委員: すみません。手短にします。

私のグループで新潟から来ている子がいて、その子が言っていたのですけれども、東京と比べると自分の住んでいるところはすごく田舎だ。学校以外にそういう居場所がなくて、1個だけ、カフェと本屋が合体している施設みたいなものがあって、そこに行くらしいのですけれども、本当にそこ以外は思いつかないと言っていて、ただ、そこも学校の友達がみんな来るらしい。だから、学校の人間関係から距離を取りたくて、1人になりたくて行くのだけれども、みんな来るから顔を合わせてしまってみたいなことがあると言っていて、私、ふだん関東で仕事をしているので、あまり想像がつかなかったのですが、そういうあまりリソースのない地域だったり、社会資源の少ない地域において、複数制を担保するということは、一つ課題になってくるという感じがしたので、追加で補足させていただきました。

前田部会長: どうぞ。

小川委員: 居場所ありなし混合のグループで話をしている中で、その子の置かれた環境によって、居場所への感じ方が全く違うというところが気になっていて、家庭の事情がいろいろとある子が言っていた言葉で、自分は居場所がなかったから居場所を求めるのであって、ある人は普通にそれを感じているのではないかという発言があったりしたのですけれども、状況によって求めるものとか、求める場所みたいなものはかなり違うのだろうというところでいうと、先ほどの検索機能みたいなところとか、人でどうやってつなぐかみたいなところは、かなり丁寧にいろいろな形で議論していかなければいけないのだろうと感じています。

前田部会長: ありがとうございました。

部会長の私が言うのもあれなのですけれども、今日議論された地方にリソースがないとか、複数の場所がないとか、マッチングが必要というのは、子育て支援施設で同じ議論がされています。子育て中のお母さんの居場所も、子供たちの居場所も、同じことが重要になると思います。

時間をオーバーしてすみません。ありがとうございました。

それでは、最後に事務局から今後の日程などの連絡事項をお願い申し上げます。

山口成育環境課長: ありがとうございました。

今後の日程につきまして、8月9日の第6回は16時から18時の2時間、そして、第7回は8月23日15時半から18時までの2時間半を予定しております。いずれも対面・オンラインのハイブリッド形式での実施を予定しております。よろしくお願いいたします。

前田部会長: それでは、本日の会議はこれにて終了といたします。皆様、どうもありがとうございました。