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こども政策の強化に関する関係府省会議(第6回)

概要

  • 開催日時:令和5年3月31日(金)15時00分から15時30分まで
  • 開催場所:こども家庭庁 庁議室

議事

  1. こども・子育て政策の強化について(試案)
  2. 意見交換
  3. こども政策担当大臣あいさつ

配付資料

  • 資料1:こども・子育て政策の強化について(試案)~次元の異なる少子化対策の実現に向けて~
  • 資料2:参考資料集

議事要旨

(1)「こども・子育て政策の強化について(試案)」について

渡辺こども家庭庁設立準備室長より、「こども・子育て政策の強化について(試案)」について説明があった。

(2)意見交換

(構成員)

  • 今回の試案では、昨年末に全世代型社会保障構築会議としてお示ししました危機感や問題意識を受け止めていただいた上で、このような形で取りまとめていただきまして、本当にありがとうございます。
  • 今後は、この試案をベースに、今もお話がございましたけれども、総理の下に新たに設置される会議での議論となるものと承知しておりますが、この場に御参集の皆様をはじめとする関係省庁のお力を得ながら、具体化に向けた議論に貢献していきたいと考えております。引き続き、小倉大臣の御指導もいただきながら取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
  • また、厚労省の立場からも一言申し添えますと、今回の試案には会議メンバーの所掌分野にとどまらずに、医療保険、年金等、厚労省として取り組むべき多くの課題が盛り込まれていまして、しっかり取り組んでいく必要があると考えているところでございます。
  • 明日からいよいよこども家庭庁がスタートされますけれども、母子保健と医療の連携や障害児者支援など、こども家庭庁と厚労省が手を取り合って進めるべき課題も多いものと考えてございます。緊密に連携して対応していきたいと考えておりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

(構成員)

  • 今回の試案でございますけれども、その中でも、この間大臣がおっしゃっていた、共働き・共育ての推進という考え方は非常に重要ではないかと思っております。家事や育児に関しまして、ワンオペとなりがちな女性の状況がございますけれども、男性育休は当たり前になる社会や、女性の希望に応じたキャリア形成の重要性という視点も盛り込んでいただいているということは、非常に意義深いのではないかと思っております。
  • 現在、男女共同参画会議の下で、この試案の中でも課題として指摘されておりますL字カーブの解消に向けた議論を行っておりますけれども、その成果を、6月をめどに策定いたします「女性版骨太の方針2023」に盛り込むなど、男女共同参画の立場からも、この試案に込められた理想の具体化に尽力していきたいと思っております。ありがとうございます。

(構成員)

  • 今週火曜日の5回目まで、子ども・子育て本部統括官という立場から、本部内の職員の意見を集約しながら、主に所管する分野に関する意見を毎回申し上げさせていただきました。明日のこども家庭庁発足後は、障害のあるこどもや一人親のこども、児童虐待、こどもの貧困などを担当することになりますが、本加速化プランに盛り込まれました社会的養護や障害児支援など、多様な支援基盤の拡充を実現することができるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

(構成員)

  • 感想めいたことになるのですが、有識者ヒアリング、様々な御準備、ありがとうございました。その中でも地方公共団体への期待を随所に感じたところでございます。
    また、構成員からお言葉をいただいた、たしか第3回だったと思うのですけれども、地方公共団体の取組を熱心にしていただいているけれども、経済的な支援が中心になっているのではないかということ、それから、地域の支援団体、人材、住民の皆さんの顔が見える地方公共団体ということで、地方公共団体にしかできないことをしっかりやってほしいという重要な御指摘をいただいたと受け止めているところでございます。こども政策の強化には、国と地方の協力が何よりも重要と考えております。そのためにも、今後とも引き続きまして、地方の声をしっかりと聞いていただければと考えております。どうもありがとうございました。

(構成員)

  • 最初の回で、所掌ももちろん、また、所掌に限らず自由闊達にという言葉を真に受けまして、毎回あまり関係ないことを申し上げて、時にジョークが受けなかったり、時に答えにくい質問をしたり、反省するところも多いのですけれども、ただ、この会議は、一回一回、ヒアリングは非常にいい雰囲気だったし、まさに当事者に寄り添う雰囲気も出ていましたし、実際、それが3章のパッケージの中によく出ていて、包括的な取りまとめができてよかったと非常に思っております。
  • 3章に加えまして4章でPDCAと書いてくださって、そこもすごく大事だと思っております。短期間でこれだけのものをまとめて、さらに骨太にブラッシュアップですけれども、当然、もうちょっとこれという意見が出てくると思いますし、また、我々が今後進めていく施策も、実際に効果を見てみたらちょっと違ったということもあると思うので、集中取組期間、さらにはその先も踏まえてPDCAサイクルをうまく進めていくという、これは政府全体の大きな課題だと思いますけれども、これが試金石になるとすごくいいなと思っております。
  • 4月以降は、最後にありますとおり、それぞれの取組を更に検討ということで、予算、財源ということもあるので、もうちょっと厳しめのことを申し上げるかもしれませんけれども、ただ、少子化、こども・子育てに向けて前向きによいパッケージをつくっていきたいという思いは変わりませんので、引き続きよろしくお願いいたします。

(構成員)

  • これまで、この会議に出席させていただいておりましたけれども、そこにおける有識者からのヒアリングなどにおきまして、教育に関して幅広く多くの御意見や御提案をいただいたところでございまして、こども・子育て政策における教育の重要性ということを改めて実感したところでございます。
  • この度、取りまとめいただきました試案におきましては、高等教育費の負担軽減の具体策とか、あるいは公教育の重要性なども盛り込んでいただいているところでございます。こうしたことも踏まえまして、文部科学省といたしましては、幼児期から高等教育まで、切れ目ない形での教育費の負担軽減とか、あるいは公教育の再生に向けた教育環境の整備など、教育政策の充実につきまして、関係省庁とも連携させていただきながら進めさせていただきたいと考えております。ありがとうございました。

(構成員)

  • このたびの取りまとめの中でも、公教育の再生の重要性ということについての認識が示されていると承知をしております。本日、不登校対策について永岡プランを公表させていただいたところでございます。今後、こうした不登校やいじめ、様々な問題をはじめとする公教育の再生に向けた施策についても、しっかりとこども家庭庁と連携しながら進めてまいりたいと考えておりますので、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
  • また、あわせて、学校給食の無償化に向けて課題の整理を行うといった内容も盛り込まれているわけでございますけれども、無償化ということにつきましては、一部の自治体などで学校給食を実施していない状況があることなど、様々な状況があるわけでございますが、今後、その対象や財源の確保などの課題の整理について、その進め方も含めて、よくこども家庭庁と御相談をさせていただきながら取組を進めてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

(構成員)

  • 今回の試案には、高等教育費の負担軽減策として、給付型奨学金の中間層への拡大、それから、貸与型奨学金における減額返還制度の見直し、大学院段階における授業料後払い制度の創設について盛り込んでいただきまして、どうもありがとうございました。令和6年度に向けてまずはしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
  • 他方で、今回のヒアリングに参加されたほとんどの方々から、高等教育の無償化をはじめとしたかなり高めの玉もいただいたと理解しておりまして、実は、永岡大臣も非常にこの点、強く関心を持っております。そうしたことも踏まえ、今後、さらに進めていく上で、小倉大臣の御指導の下、関係省庁の方々とも議論をさせていただきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

(構成員)

  • 今回は、働き方の問題について、正面から取り上げて御議論いただいて、充実した内容が盛り込まれました。本当にありがとうございました。
    雇用・労働政策の観点からは、育児期における両親の適切な役割分担を促し、男女が等しく安心してキャリアを伸ばせる機会や、その環境を確保していくことが重要であります。厚生労働省としては、効果的な雇用のセーフティーネットを整えるための雇用保険の適用拡大について検討するとともに、機能的な労働市場の整備や各種両立支援施策の強化に取り組み、共働き・共育ての実現に不可欠な多様で柔軟な働き方を力強く支える仕組みづくりを進めてまいりたいと考えております。皆様方の御理解、御協力を引き続きよろしくお願いいたします。

(構成員)

  • 小倉大臣、本当に包括的な試案のお取りまとめ、ありがとうございました。小倉大臣の下、この関係府省会議に、私も子ども家庭局長として参加をさせていただきました。自分自身にとっても、様々な先生方の御意見を拝聴して、大変勉強になる機会でございました。特に、若い世代の結婚、出産、子育ての希望がかなうために、どのような社会にすべきか、あるべきかという本質的なことを考えるよい機会を与えていただいたと思います。
  • 子育てをしている人々が地域で応援されているなと実感をされるような社会、あるいは若い人たちが身近な職場の先輩を見ていて、職場の先輩たち、保育や育休を使いながら生き生きと子育てを楽しんでいるなとか、自分のキャリアも諦めずに、特に女性について、生き生きと働き続けられるなと、そういうことが見えるような社会、そして、私は、今、一人親とか社会的養護も担当しております。最後、前回の会議では、そういった多様なニーズを持つこどもたちへの支援についてヒアリングをしていただきました。こうしたスペシャルなニーズを持っている方々への支援の充実というのは、当事者にとっては確かに大事ですけれども、それだけではなく、今はそういう状況ではない人々にとっても、何かあったときに、それでも支援を活用すれば何とかなるなと、そういう安心感を持てる社会、そういったことも大事だなという気づきがありました。そういった社会に近づいていけば、結果的には少子化対策としての効果が期待できるのだろうと思いました。
  • これから、この試案の実現に向けまして、さらに詰めた議論や作業に入るわけで、タフな作業になるものと思います。私どもはこども家庭庁の一員に明日からメンバーとして仲間に入れていただきます。関係府省の皆さんと連携をさらに密にしながら取り組んでいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

(報道関係者入室)

(小倉大臣)

  • 本日「こども政策の強化に関する関係府省会議」の第6回を開催させていただきました。この6回の会議におきまして、「こども・子育て政策の強化について(試案)」を取りまとめさせていただきました。1月に総理から指示をいただいてから、この間、6回にわたり関係府省会議を開催しただけではなくて、総理とともに出席いたしました地方におけるこども政策対話を含めて、多くのこどもや子育て当事者、関係者から御意見を賜ってまいりました。有識者の皆様方、当事者、関係者の皆様方、さらには、今回、出席をしていない大臣をはじめといたします関係府省の皆様方、事務方の皆様方に厚く感謝を申し上げたいと思います。
  • そして、何よりも、本日も御出席をいただいております関係府省の皆様方には、私は冒頭、組織の立場を離れて自由闊達に議論をして、ワンチームとして議論をして、すばらしいたたき台をつくっていきたいということをお願い申し上げました。そのお願いどおり、関係府省会議におきましては、立場を離れて、されど、こどものことを常に中心に考えて、どうしたら今のこどもや若い人たちに将来に明るい希望を持って、こどもを持ちたいと思った人が持ってもらえるような、そんな社会をつくっていけるか、こどもを持つことによって仕事を諦める、キャリアを断念せざるを得ない、そのような人をどのようにして一人でも減らしていくか、本当に真剣に真摯に議論をしてくださったと思います。皆様方の本当に真摯に熱い議論に感謝を申し上げたいと思いますし、こうして皆様方と議論ができたこと、本当に私としても誇らしく思います。
  • 実際に、他方で、皆様方には、全てにおいて従来とは次元の異なる政策をということでありましたので、それぞれの所掌分野に関しましては、これまでにない高いハードルの政策のお願いをしてきたと思います。その高い玉につきましても、各府省庁に持ち帰っていただいて真剣に検討していただいて、精一杯お答えをいただいたと思いますし、今回の会議においても、各府省の代表者の皆様方からは、このたたき台について、これから自分の所掌に関してはしっかりと取り組んでいくということもお話として頂戴いたしました。
  • 総理が申し上げているように、2030年代に入るこの6~7年が少子化対策のラストチャンスであります。そのうちの3年間、これを私は、国を挙げてこの少子化という最重要課題に取り組んでいかなければいけない、そんな3年間だと感じております。
  • この後、このたたき台を官邸に持っていって総理に提出いたします。4月からは、総理をヘッドとする新しい会議体の下で、このたたき台を踏まえて6月の骨太の方針に向けてさらに議論が進められると思います。私もこの新しい会議体の一員として、しっかりと責任を持って議論に参加をしたいと思っておりますので、引き続きの御協力をお願いしたいと思います。
  • また、本日くしくも、明日新しく発足をするこども家庭庁が入居する霞が関ビルの会議室で、初めてこのような大規模な会議を開催することになりました。私は、このこども政策に関しましては、常にこども家庭庁が司令塔としてしっかりと取りまとめなければならないと思っております。そういう意味では、こども家庭庁の発足を待たずして、この少子化対策に関してはワンチームとして各府省がしっかりチームとなって取り組むことができたと思いますし、これから先、少子化対策だけではなくて、様々こどもに関する政策や課題が浮上してくると思います。どうか、こどもまんなか社会を実現するために、それぞれのこども政策に関して、このように省庁の垣根を越えて、ワンチームでしっかりと政府が取組を前に進められるように、微力ながら私も担当大臣として頑張っていきたいと思っておりますので、広くこども政策に関しましても、関係府省会議の皆様方に御協力をお願い申し上げまして、私からの最後の御挨拶とさせていただきます。これまでの御協力、どうもありがとうございました。