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小倉大臣記者会見(令和5年4月18日)

小倉大臣記者会見要旨

(令和5年4月18日(火)9時29分から9時42分まで 於:中央合同庁舎8号館1階S103会見室)

1.発言要旨

冒頭、私からは2点ございます。
まず、本日の閣議前に、こども政策推進会議を開催しました。こども政策推進会議は、本年4月に施行されました「こども基本法」に基づき、こども家庭庁に置かれる、内閣総理大臣を長とする閣僚会議であり、こども大綱の案の作成やこども施策の実施の推進などを司ることになっております。

本日は、こども大綱の案の作成の進め方について、幅広い分野の様々な方々の英知を結集して議論を進める必要がありますことから、こども家庭審議会に諮問し、こどもや若者、子育て当事者の視点に立って、具体的な議論を進めていただくことを決定いたしました。

その後、厚労大臣からは、医療・福祉・労働政策を所管する観点から引き続き緊密な連携を図ることについて、また経産大臣からは、「若い世代の持続的な所得向上」と「働き方改革も含めた職場・社会全体で子育てを応援する雰囲気づくり」に一体的に取り組むべきことについて、更に文科大臣からは、教育施策やこども施策の総合的な推進において重要な役割を果たすことから、こども大綱の作成に向けて寄与していきたいということについて、それぞれ御発言がございました。

最後に岸田総理からは、常にこどもや若者の視点で、こどもや若者の最善の利益を第一に考える「こどもまんなか社会」の実現をしていきたい。そのためのこども大綱となるよう、こども未来戦略会議におけるこども・子育て政策の抜本強化に向けた議論も踏まえながら、こども家庭審議会において調査審議いただき、私、小倉大臣から報告をするよう指示がありました。近くこども家庭審議会を開催しまして、具体的な検討を開始する予定にいたしております。詳細については、こども家庭庁までお問い合わせください。
 
2点目でございます。今日の12時から、「こどもファスト・トラック」等の全国展開に向けた関係省庁会議を開催いたします。先日私の下で取りまとめました「こども・子育て施策の強化に関する試案」では、「こども・子育てにやさしい社会づくりのための意識改革」といたしまして、こども家庭庁の下で国民運動を今年の夏ごろを目途にスタートさせること、「こどもファスト・トラック」の取組を広げることなどを盛り込んでおります。
 
今回の会議では、まず「こどもファスト・トラック」の取組について、各省庁で取り組んでおります事例や検討している内容を整理し、先行的に国の施設から始め、公共施設、更には民間部門への展開を進めてまいりたいと考えております。
 
加えまして、今回の会議を契機に、「こどもファスト・トラック」の取組も含めて、地域社会や民間企業などを巻き込んだ「こども・子育てにやさしい社会づくりのための意識改革」に向けた国民運動の取組についても、各省庁と連携を深めながら検討を進めていきたいと考えております。詳細につきましては、こちらもこども家庭庁にお問い合わせください。以上です。

2.質疑応答

(問)こども大綱についてお尋ねいたします。現在、別の会議の方では、加速化プランについての財源の議論も進んでいるかと思います。その加速化プランとの関わり、こども大綱は今後5年で、加速化プランは集中3年だと思いますが、このあたりの関わり、あるいはすみ分けについてお聞かせください。

(答)お答えをさせていただきます。まず、こども政策とこども未来戦略会議の違いでありますが、「こども未来戦略会議」は、私が先般少子化対策の観点から、今後3年間で加速化して取り組む施策等を取りまとめた「加速化プラン」を踏まえ、必要な政策強化の内容、予算、財源について更に検討を深め、将来的なこども・子育て予算倍増に向けた大枠について議論を進める場と考えております。
他方で、本日開催いたしました「こども政策推進会議」は、こども基本法に基づき、こども施策全般について司令塔として司る会議と考えております。具体的には、こども大綱の案の作成や、こども施策の実施の推進、関係行政機関相互の調整、これを行うことが規定されております。
このこども大綱等も含めた諮問が行われることになりますのが、「こども家庭審議会」ということになります。この「こども家庭審議会」を、先ほど申し上げたように近く開催し、具体的な検討に着手していただくことになりますが、そこではこどもや若者、子育て当事者からの意見を丁寧に聞きながら、また、「こども未来戦略会議」におけるこども・子育て政策の抜本強化に向けた議論も踏まえながら、幅広いこども施策について、専門的な知見に基づいて調査審議を進めていただきたいと考えております。
こういったプロセスを基に、こども大綱を策定するわけであります。このこども大綱は、先ほど申し上げたような5年間をおおむね目途といたしまして、こども政策全般にわたる様々な基本方針をこちらに盛り込むということでございますし、この試案を議論する「こども未来戦略会議」につきましては、先ほども申し上げましたように、私が取りまとめた試案につきまして、こども予算の将来的な倍増の大枠を示すために議論をする場でありますので、当然そのどちらにも、私は方や会長代理として、方や副議長として関わっておりますし、関係者も重なっている部分が多数、政策推進会議と未来戦略会議にはございますので、しっかり連携する部分はありますけれども、すみ分けとしては以上御説明を申し上げたとおりでございます。

(問)こども政策推進会議についてお伺いします。今回、こども大綱ですけれども、これまで3つに分かれていた大綱を一本化することになるかと思います。これまで分かれていたからこそあった、政策を推進する上での課題と、大臣の今後のこども大綱策定に向けた思いやお考えをお聞かせください。

(答)こども大綱になる前の少子化社会対策大綱、こども・若者育成支援大綱、こどもの貧困大綱、いずれも重要なテーマでありますので、こども大綱に移って、それらのテーマ性が薄れることなく、しっかりよりバージョンアップしていけるよう議論していきたいというふうに思います。こどもに関する課題というのは、今申し上げた3大綱以外にもたくさんございますので、その3大綱に関わらない部分についてもより広範に議論をしていただいて、こども大綱に盛り込んでいただけるようにしていただきたいと思っております。
具体的な中身については、正にこれからこども家庭審議会においてそれぞれの有識者の中で議論していただくことになりますので、その議論の行方をしっかりと見守っていきたいというふうに思っております。

(問)先ほどのこども家庭審議会の話で確認のため伺いたいんですけれども、こどもや若者、子育て当事者の意見を聞きながらと大臣はおっしゃっていましたが、これはヒアリングを有識者会議で行ったりするということを想定されているのか、メンバーの中にそういう方がいらっしゃるのか、確認したいです。

(答)メンバーについては今人選を進めている最中でありますので、詳細は差し控えさせていただきたいと思っております。
先ほど、こどもや若者の意見を聞きながら進めたいと申し上げたのは、正にこども家庭庁設置法におきましてもこども基本法においても、こども・若者の意見をきちんと聞いてというような、そういうことが書いてありますので、こども大綱を決める場でありますこども家庭審議会においても、こどもや若者の意見を聞くのが当然だろうという、そういう趣旨で申し上げました。
具体的なやり方については様々あると思います。実際に審議会の場に来ていただいてヒアリングすることもありますれば、繰り返し申し上げているように、「こども若者★いけんぷらす」という事業も始めておりますので、そこで上がってきた意見を事務方でまとめて、こども家庭審議会で報告をするという形もあろうかと思います。いずれにいたしましても、こどもや若者の意見を最適な形で聞ける方法を選択していきたいと考えています。

(問)総理からこども家庭審議会で検討したことを報告するよう指示があったと思うんですが、具体的な時期についての指示はありますか。

(答)具体的なスケジューリングについての指示は今回ございませんでした。こども家庭審議会、当然こども政策推進会議において、私から総理はじめ関係者に報告をする前に答申をいただくことになると思いますが、この答申をいただく時期につきましても、今後の審議会における調査審議次第でございますので、今の時点で私から申し上げることは差し控えたいと思いますが、答申をいただきましたらなるべく速やかにこども大綱の案をこども政策推進会議に報告した上で閣議決定をさせていただきたいと考えております。

(問)時期についてなんですが、今は明示できないということだと思うんですけれども、少なくともいつぐらいまでにとか、大臣の中で目途があればお教えください。

(答)従前は今年の秋ごろを目途にということを申し上げてまいりましたが、何分、今回のこども大綱の策定というのは初めてのプロセスであります。時期もさることながら、やはりより充実した内容にするためには、あまり従前に時期を区切るよりも、しっかりこども家庭審議会における議論の行方を見守りながら、一番適した時期に、議論が充実した時期にこども大綱の答申をいただくのがいいのかなというふうにも思っておりますので、先ほど申し上げたように、現時点において特定の時期を申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。

(問)話題変わって、靖国神社の参拝のことで伺います。靖国神社は4月21から23日まで春季例大祭期間となります。大臣はこの例大祭に合わせた参拝を予定されていますか。参拝されない場合は、真榊を奉納される予定はありますか。お願いします。

(答)参拝する予定も、真榊を奉納する予定もございません。

(以上)