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加藤大臣記者会見(令和5年10月20日)

加藤大臣記者会見要旨

(令和5年10月20日(金)11時04分から11時17分まで 於:中央合同庁舎8号館1階S103会見室)

1.発言要旨

冒頭は私のほうから1つ御報告がございます。綾瀬産後ケア視察についてでございます。

10月21日に、東京都葛飾区の産後ケア施設、綾瀬産後ケアさんを視察させていただきます。産後の母子とその家族に対し、心身のケアや育児のサポート等を行う産後ケア事業は、誰もが安心・安全な子育て環境を整える上で重要であると考えており、今回産後ケアを提供している施設を視察させていただくことといたしました。
 
こども家庭庁におきましては、産後ケア事業を利用しやすくするため、産後ケアを必要とする全ての産婦に対して利用料の減免を導入するなど、支援の取組を進めているところです。綾瀬産後ケアさんでは、産後の母親のニーズを丁寧に聞き、ケアプランを作成するなどきめ細かな支援が提供されており、こうした取組について御紹介いただくとともに、実際に支援を行っておられるスタッフの皆様に直接お会いさせていただく予定でございます。
 
産後の母親の皆さんが安心して子育てができるよう、現場の声をきちんと受け止め、よりよい政策につなげてまいりたいと考えております。
 
冒頭、私からは以上となります。

2.質疑応答

(問)2点お伺いいたします。まず1点目なんですが、先週日曜日に開催されたこども向けの公聴会について、弊社で取材した限りは中学生の回の参加者がかなり少なかった印象がありました。もっと中の声を聞いたほうがよいというような声もあったかと思います。少人数になったことで丁寧に話を聞くことができたという面もあるとは思うんですけれども、一方で広く意見を募るという観点では不十分だったのではないかと思うんですが、大臣御自身はどのように受け止めておられますでしょうか。

(答)まず、分けていきますか。合わせてどうぞ。

(問)もう1点がまた次の日曜日、10月22日でこども大綱に関連するパブコメが終了するかと思うんですけれども、現在までにこども、若者や、子育て当事者からの意見聴取はどのぐらいの数に及んでいるんでしょうか。また、その数について順調に進んでいるという御認識かどうかということと、締切りが近いこともありますので、更に意見を寄せてもらうために何か呼びかけがあればお願いします。

(答)ありがとうございます。
まず1点目ですけれども、こども家庭審議会がまとめた、こども大綱の策定に向けた中間整理について、こどもや若者、子育て当事者から意見を聞かせていただく取組が現在行われておりまして、そのうち14日土曜日には子育て当事者や一般の方を対象とした公聴会が、また15日には小学生年代から20代の若者を対象とした公聴会が行われたと承知いたしております。
今、御指摘をいただきました中学生年代を対象とした公聴会につきましては、参加人数が少なかったと聞いておりますが、公聴会の全体としましては、小学生年代から20代までの合計で70名以上のこどもの皆さん、若者の皆さんに御参加をいただき、また子育て当事者向け、一般向けの公聴会には、それぞれ60名程度、合計で115名の方々に御参加をいただいたと聞いております。
今週末にはこども若者★いけんぷらすを活用した対面・オンライン・チャットでの意見聴取を実施させていただき、約100名のぷらすメンバーに御参加いただく予定をしております。
加えて、ぷらすメンバーへのウェブアンケートですとか、児童館や児童養護施設等に出向いての意見聴取も行わせていただいているところでございます。更に、経済界・労働界や、こども団体、若者団体からのヒアリングを行うとともに、1万名を超す方々からインターネットを通じてアンケートにお答えいただいているとも聞いております。
御指摘のパブリックコメントにつきましては、現時点でこども・若者から60件程度、子育て当事者を含めた一般の方々からは410件程度の御意見をいただいているところであります。
このように、これまで政府ではほとんど行われてきませんでした、こどもや若者、子育て当事者の皆さんの意見を聞くという新たなチャレンジを様々な方法を組み合わせて進めさせていただいているところでございまして、是非皆様には公聴会の中学生年代の参加人数だけではなくて、全体の取組を御覧いただければと考えているところでございます。
最後に、機会をいただきましてありがとうございます。呼びかけということで、こどもの皆さん、若者の皆さん、子育て当事者の皆さんの目線に立ったこども大綱を、こども・若者・子育て当事者の皆さんと一緒につくっていくためにも、22日まで、パブリックコメントの締切りまであと2日ございますので、是非多くの皆さんに更にコメントをいただければ大変ありがたく思っております。是非、御意見をお寄せいただけますよう、よろしくお願いいたします。

(問)視察についてお伺いします。これまで大臣のほうでは川崎であったり、杉並の児童養護施設と視察されてこられました。ぶら下がり会見において、閣議後と違って資料などに目を通さず自身のお言葉で対応されていることが大変印象的でした。こうした対応の変化について、きっかけ等がありましたら教えてください。また、視察において特に印象的だったことがあれば合わせて教えてください。

(答)恐れ入ります。視察後のぶら下がりで自分の言葉で話していることが多いというところは、やっぱり拝見して、現場で見た、自分自身の目で見て目で感じたことというのは、やっぱりまずは本当に自分自身で発信するということが大事かなと思っておりまして、そういったことを行っていると振り返って思っております。
一方で、こういう場で冒頭に御紹介させていただくこども家庭庁としての取組ですとか、また、皆さんに周知させていただく今後の予定等につきましては、齟齬がございますと皆様にも御迷惑をおかけするところもありますので、なるべく正確を期した発信を心がけていきたいなと、そういう違いかなと思っております。
後段の御質問は何でございましたか。

(問)視察で印象的だったことがあれば。

(答)直近の東京家庭学校さんの時、ぶら下がりで十分に表現できなかったなというところを加えさせていただきますと、本当に自立支援に向けて、こどもたちが本当に幼児の頃から将来の自立支援に向けた取組をされているということが印象的でした。
長く一緒にいるこどもたちの関係性ができること自体も、自立していった後にお互いに支え合う人間関係ができていったり、また、もうちょっと上の年代のこどもたちにいろいろお話を聞いていると、率直に自分の将来の夢を語ってくれたんです。自分は将来アイドルになりたいとか、ドローンの研究者になりたいとか。そういった夢を描きながら生活を共にされている絆と言いますか、率直なことが言える環境が整えられているということは、将来の自立に向けて本当に貴重な重要なことだと捉えておりまして、そういった環境がどのようにつくられているかということも、すごく改めてヒントになりましたし、印象に残ったところであります。ありがとうございます。

(問)10月17日に滋賀県の首長会議で、東近江市の小椋市長が「フリースクールは国家の根幹を崩してしまうことになりかねない」といったような発言があって、関係者などに波紋が広がっています。これに対して大臣の受け止めをお聞かせください。

(答)御指摘の会議における具体的な議論の内容や発言全体の詳細までは把握しておりませんけれども、報道につきましては承知いたしておりまして、こういった波紋が広がっているところも受けると、政府としての考え方をいま一度しっかり発信させていただくことも必要かなということを感じたところであります。
その上で、どうしても学校に通うことができないお子さん方もおられるわけでありますが、そのような場合であっても、こどもが学びたいと思った時に学べる環境、そういったことがあるのが大切だというふうに思っております。
また、不登校児童の生徒に関しての支援については、学校に登校するという結果のみを目標にするのではなくて、児童・生徒らが自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す、ということをしっかり目指していく必要があるというふうに、政府としても発信しているところでございます。
こども家庭庁ではそういったことも踏まえまして、こどもの育ちの支援、子育て支援の観点から、こどもの多様な居場所づくり、こういったものの推進をいたしております。これからも学びの支援の観点から、取組を進める文部科学省と連携を、協力して、こどもが安心して学べる社会の実現に取り組んでまいりたいと思います。

(問)小椋市長が会議の後に、不登校の大半の責任は親にあるとも述べていまして、これは子育てのところに関連していかがかなというのをお伺いできますでしょうか。

(答)ひとくくりに言える事象ではないのではないのかなと。もし、そういうお話をされている方々がおられたら、どなたにもそういうことが言えるのかなというふうに思いますけれども。

(問)今日から臨時国会が始まります。初入閣ということで注目もされます。野党から政治資金の問題を巡っても厳しい追及がある可能性もあります。改めて大臣がどのように臨まれるか、御所感をお聞かせください。

(答)臨時国会ですけれども、こども政策担当大臣として初めて臨ませていただきます。
まず、全般的なことを申し上げれば、こども家庭庁や内閣府のほうで取り組んでいる重要施策についてきちんと議論をしていきたいというふうに思っております。それから、今、御指摘のお話、幅広く御質問があるかも分かりませんが、国民の皆様に真摯に丁寧に説明をしていく姿勢で臨んでまいりたいというふうに思っております。

(以上)