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加藤大臣記者会見(令和5年12月19日)

加藤大臣記者会見要旨

(令和5年12月19日(火)11時45分から11時58分まで 於:こども家庭庁記者会見室)

1.発言要旨

まず冒頭、私から1件の御報告がございます。
 
送迎用バスに対する安全装置の装備状況の調査の結果についてでございます。送迎用バスに対するこどもの置き去り防止対策として実施しました第2回の安全装置の装備状況調査について調査結果が取りまとまりましたので、本日公表いたします。
 
全体を総括しますと、来年3月末までには、ほぼ全ての施設・事業所の送迎用バスに安全装置が装備される予定であることが確認できました。
 
調査の結果についてはお配りした資料のとおり、安全装置の装備の義務づけ対象となっている保育所等の送迎用バスの台数5万4345台のうち、10月末現在で約72.5%について装備が完了し、12月末までには約85.7%が完了予定であること、さらに、経過措置期間が終了となる来年3月末までに約99.9%が完了予定であるとのことでした。
 
この調査結果において、保育所、幼稚園、認定こども園等で利用する送迎用バスについては、10月末時点で90%を超える装備率に達していること、その他の施設・事業所でも装備が着実に増加していることから、しっかりと進めていただいているものと受け止めております。
 
6月末と比較して10月末時点の装備率が大きく向上した県の取組を確認したところ、施設対象の研修会を行うとともに、独自の定期的な装備状況調査を実施して知事まで報告した県ですとか、また、装備済みの施設を公表することに加え、装備完了を示すステッカーを作成して貼り付けし、マスコミに広報をするなどした県など、様々な工夫をしていただいたことが分かりました。
 
一方で、今後12月末または来年3月末までに装備予定という施設・事業所も相当数ありますので、本日、自治体に対して通知を発出し、予定どおり装備が完了するようにその進捗状況を管理することをお願いすることとしております。
 
こども家庭庁としましては、来年度以降に運行される送迎用バス全てに安全装置が装備されている状況となるよう、引き続き自治体と連携をして取り組んでまいります。
 
詳細につきましては、記者会見終了後、こども家庭庁からブリーフィングをさせていただきます。
 
私からは以上です。

2.質疑応答

(問)保育士の配置基準について伺います。配置基準の見直しが、4・5歳児については来年度、1歳児については再来年度以降となる方針ですが、1歳児が再来年度以降となった理由について伺いたいです。お願いします。

(答)お答えします。4・5歳児の職員配置基準につきましては、改善が必要だとして国会質疑を含め、大変多くの御指摘を受けているということ、また、制度発足以来75年間一度も改善されておらず、様々な場面で我が国の配置基準が薄いことの象徴として強調されていることなどを踏まえまして、令和6年度においては、まずは4・5歳児の配置改善に取り組むことといたしました。具体的には、現行の3歳児配置改善加算と同様に新たな加算を創設し、さらに経過措置を設けた上で、配置基準自体の改正を行う予定でございます。
また、1歳児につきましては、こども未来戦略案において、令和7年度以降、加速化プラン期間中の早期に6対1から5対1への改善を進めることとしているところでありまして、具体的な改善方法につきましては、保育人材の確保等の関連する施策との関係も考慮しつつ、引き続き検討することとしています。

(問)配置基準が見直されることに歓迎の声がある一方で、配置基準の見直しやこども誰でも通園制度の導入によって保育士不足になるのではないかという不安の声もあるのですけれども、これについて大臣の御意見、対策などがあれば教えていただきたいです。

(答)現在検討されている配置基準の改善や誰でも通園制度の円滑な運営のために、これにかかる人材の確保は大変重要であると考えております。また、保育士の有効求人倍率を見ますと、依然として全職種の平均を上回るなど大きな課題であると認識をしております。
このような現状を踏まえまして、これまでも養成施設に通う学生への就学資金の貸付けなど資格の取得の促進、保育所等のICT化の推進など保育士の業務負担の軽減を通じた就業継続のための環境づくり、業務負担軽減に向けた保育補助者・保育支援者の配置、保育士・保育所支援センターによる保育離職者と園のマッチングの支援など、人材確保策に総合的に取り組んできたところであります。今後、配置基準改善やこども誰でも通園制度の創設も見据えながら、保育人材確保に向けた支援について令和6年度の予算編成過程においてしっかりと検討をしてまいります。

(問)冒頭の送迎バスの調査結果について伺います。改めて今回の装置の状況、完了予定ということですけれども、こどもの安全や事故防止にとっての意義を改めて教えてください。あとは、今回、安全装置の義務化をしましたけれども、ブザーなどは機械なので故障もあり得ると思います。さらなる対策をもし何か検討されていたら、教えてください。

(答)令和4年の9月に静岡県牧之原市におきまして、送迎用バスに置き去りにされたこどもさんが亡くなるという大変痛ましい事故が発生しました。また、時を経てですが、本当に改めてお悔やみを申し上げます。
同種事案の絶無を期すために、同年10月、政府として緊急対策を取りまとめまして、この対策の一環として、通園等を目的とした自動車や、いわゆる送迎用バスに対する安全装置の装備を義務化するため、関係府省令を改正してきたところであります。
今回、義務化ということにしていますので、仮に装置の装備ができなかった場合については法令違反という形になりますので、かなり強制力もある中でありますが、本当にこどもたちの命を守るために必要な措置だというふうに考えておりまして、自治体の皆様方にも大変力強く御協力いただいていることに感謝を申し上げたいと思います。3月末までに向けて100%の達成ができるように、こども家庭庁としましても引き続き自治体の皆様方に周知と御協力の御依頼等を徹底していきたいというふうに思っております。

(問)あと、ブザーとかは機械ですので故障もあり得るかなと思うのですけれども、そちらについてはいかがでしょうか。

(答)詳細につきましてブリーフィングのほうでお答えさせていただきます。

(問)政治資金についてお伺いします。先ほど東京地検が安倍派といわゆる二階派に家宅捜索に入っております。大臣の派閥とはもちろん異なるのですけれども、内閣の一員として受け止めがあれば、お聞かせください。

(答)御指摘の動きがあったことについては承知をしておりますが、詳しいことについては承知をしておりませんので、内閣の一員としての発言は差し控えたいと思っておりますが、政治への信頼を得ることは大変重要だと考えております。一閣僚として私自身も緊張感を持って職務に当たってまいりたいと思います。

(以上)