資格取得者や所属長等の声
こども家庭ソーシャルワーカー認定資格の取得者や所属長等の声を掲載しております。
児童相談所
こども家庭センター
児童家庭支援センター
地域子育て相談機関
社会的養護関係施設
保育所
障害児支援施設
学校、教育委員会(SSWなど)
司法機関・医療機関
地域の支援拠点(社会福祉協議会、子育て広場、ヤングケアラー支援拠点など)
<児童相談所×こども家庭ソーシャルワーカー>

研修受講のきっかけ・理由
児童福祉分野に携わって19年目になります。児童養護施設で児童指導員、家庭支援専門相談員として勤務した後、児童福祉司となり4年目です。
児童相談所に相談に来られる方は、担当を選ぶことができません。そのため、担当としては最大限の準備をして相談に応じたいという思いがあり、相談援助の質を上げるためにこども家庭ソーシャルワーカー研修を受講しました。
研修を受講してよかったこと
こどもや保護者の最善の利益を考えたときに、多職種での連携は要になりますが、連携の際に折り合いがつかず、支援が押しつけ合いになってしまうこともあります。研修や受講者同士の意見交換を通して、関係機関の役割や機能を具体的に知れたことは大きかったです。研修には、意識の高い人が集まっており、受講者同士の結束力も強く、よい刺激になりました。
また、研修でエンパワメントやストレングスの視点、こどもの権利などを改めて学ぶなかで、ケースワークのみでなくソーシャルワークが大事であるということを再認識できました。
研修と業務の両立で工夫されたこと
研修には、オンデマンド講義、オンライン講義、対面演習がありました。オンデマンド講義は主に通勤時間に視聴しました。オンライン講義は、所属長から許可を得て、職場の面接室を使わせていただきました。
研修と業務が重なることも懸念されたので、チームのなかで研修予定を共有し、業務を調整しました。
研修受講の経験は、今後、どのような場面で活かせそうか
ミクロレベルでは、関係機関との連携において、のりしろを意識した支援が一層具体的に考えられるようになったと思います。また、エンパワメントやストレングスの視点を学び直したことは、こどもや保護者との面談等の場面で活かせると思います。
メゾ・マクロレベルでは、今後、こども家庭ソーシャルワークの視点を組織のなかで伝播させ、研修を通してつながった同じ志をもつ仲間同士でソーシャルアクションを実行していきたいと考えています。

研修受講のきっかけ・理由
高齢福祉等の現場を経験したあと、児童福祉の分野に関わるようになり、児童福祉司として7年目になります。
対応の幅を広げたいと思っていたところに、県の研修担当課よりこども家庭ソーシャルワーカー研修の受講者募集のお知らせがあり、受講を決めました。
研修を受講してよかったこと
児童福祉は、教育や保育など多様なステークホルダーとの連携が必要な分野です。こども食堂やこどもの居場所など新たな関係機関も増えています。
研修には、メディカルソーシャルワーカーやスクールソーシャルワーカー、こどもの居場所づくりに関わる方など、多様な分野の方が参加されていました。
日常業務のなかではあまり深く関わってこなかったこれらの方々と直接話をするなかで、皆さん、熱心に研修を受講されており、どのような考えで仕事に臨まれているのか、また、児童相談所がどのように見られているのかなどを聞けて刺激になったことが良かったです。
研修と業務の両立で工夫されたこと
県が旗振り役となって、研修の受講を推進しているため、所内の協力も得やすかったです。業務時間中にオンライン講義がある日は、在宅勤務をさせていただいていました。
研修受講の経験は、今後、どのような場面で活かせそうか
研修で多様な職種の方々とつながれたことで、地域にどのような関係機関があり、それぞれの機関でどのようなサービスが提供されているのか等を具体的なイメージをもって知ることができました。
どのような調整を図ればこどもたちがより良い生活を送れるのか、こどもたちのリスクを下げられるのか等を今後考えるうえで、対応の引き出しが増えたと感じています。

研修受講のきっかけ・理由
市町村支援児童福祉司として児童相談所で勤務しており、各市町のこども家庭センター等職員を対象に講師やファシリテーターとして、市町の課題に応じた研修を実施しています。また、市町同士の連携を促すため、実務担当者向けにサポートプランの作成を目的とした研修を年に6回ほど実施しているほか、個別事例の相談にも対応しています。
令和6年4月からこども家庭センターの設置が努力義務となり、統括支援員の任用要件にこども家庭ソーシャルワーカーが位置付けられました。児童福祉司として母子保健の知識・技術が十分でないことに不安もあり、児童福祉と母子保健の両方を体系的に学ぶことで、より深く市町のサポートができると考え、研修を受講しました。また、自分が資格を取得することで、今後、統括支援員が資格取得を検討する際に助言できるようになればよいと考えたのも受講の動機の一つです。1号ルートで研修を受講しました。
資格取得後の役割や業務内容、意識の変化
研修を通じて、児童福祉や母子保健に関する研修のあり方や進め方などを幅広く学ぶことができ、その学びを自身の研修企画のアイディアとして活かせています。
また、研修には児童相談所、市町村、医療機関など多様な機関の職員が参加しており、異なる立場の人が一堂に会して学びあうことが、ネットワーク形成に大きく役立つことを実感しました。この経験から、市町の集合研修でも同様に、こども家庭センター職員同士の顔の見える関係づくりを進めていく必要性を感じています。
児童相談所の職員(市町村支援児童福祉司)が資格を取得することの意義
市町村支援児童福祉司が資格取得を通じて、児童福祉と母子保健の両方の知識技術を学ぶことで、こども家庭センターへの実践的な支援につながると感じています。実際の研修は、児童福祉の内容が中心でしたが、権利擁護など支援の根幹となる価値観の部分は分野を超えて共通するものであり、その点を改めて学べたことは大きな意義がありました。
こども家庭ソーシャルワーカーは、児童相談所では、スーパーバイザーや地区担当を束ねるグループリーダーなど、面接に同席したり、新人支援に携わったりする立場の職員が取得すると効果的だと感じます。市町では統括支援員のほとんどが保健師で3号ルートに該当する方が多く、研修時間の確保が難しい面があります。そのため、行政の福祉職として採用されている社会福祉士が児童福祉領域にいる間に取得することも有効だと考えます。
また、児童相談所やこども家庭センター以外にも、児童家庭支援センターの相談・支援担当職員や児童養護施設の家庭支援専門相談員が取得することで、支援者同士の共通言語が生まれる点も重要だと感じています。特に児童家庭支援センターは、ケアワークとソーシャルワークの両方を担う機関であるため、資格取得者が配置されれば、より深いソーシャルワークの視点が根付くと感じています。

県としてこども家庭ソーシャルワーカー養成に取り組む狙い
千葉県では、令和5年11月に策定した「千葉県児童福祉専門職員 人材育成基本方針」において、「資格取得支援」の一環として、こども家庭ソーシャルワーカー研修の受講をサポートしていくことにしています。
児童虐待対応件数が高止まりするなか、児童指導員等の専門職員を積極的に採用してきましたが、その結果、児童相談所職員の半数以上が採用5年未満となっており、職員の育成が喫緊の課題となっています。
こども家庭ソーシャルワーカーの研修内容は、相談援助業務を行う現場職員が初歩的に習得する内容と、特に難しい判断を必要とする事例への対応や指導的役割を担う職員が習得する内容の中間程度であることから、経験年数が浅い若手職員が研修を受講することで、職員の専門性を早期に高め、児童相談所の体制強化につなげることができると考えています。
こども家庭ソーシャルワーカーにはどのような活躍を期待しているか
資格取得者には、こども家庭と直接かかわる実務者と、組織を統括する指導者とのつなぎ役のような役割を担ってほしいと考えています。
また、部署間や所属の枠を超えて、知識や技術を共有しあうことにより、チームワークの強化や地域でのネットワーク拡大が期待でき、こどもや保護者、関係者等によりよい支援ができるのではと考えています。実際に、資格取得者からは、児童相談所以外の職員と研修を受けることで各機関の理解につながり視野が広がったなどの声が届いています。
さらに、関係機関との連携が求められる場面でも、こども家庭ソーシャルワーカー同士が同じレベルでの認識を持つことにより、円滑なケースワークが展開できるのではないかと期待しています。

<こども家庭センター×こども家庭ソーシャルワーカー>

研修受講のきっかけ・理由
保健師として約29年、母子保健分野、児童福祉分野に携わってきました。2014年以降は、途中コロナ対応で1年間担当を外れた以外は、主に虐待対応をしています。
高浜町では、こども家庭センター設置前から、母子保健機能と児童福祉機能が一体化されていましたが、両機能とも見られるのが1人しかいない状況でした。 こども家庭センターの設置に伴い、専門的なスキルを持つ人材を育成する必要があると考え、補正予算で、研修受講費等補助のための予算を2名分確保しました。
こども家庭センターからは自分と3年目職員の2名が研修を受講し、自分は、3号ルートで研修を受講しました。
研修を受講してよかったこと
研修では、今まで実践してきたアプローチ方法の意味や、今まで知らなかった色々なアプローチ方法について、理論立てて学べた点が良かったです。保健師として公衆衛生学的アプローチにより児童福祉に携わってきましたが、研修を通じて、ソーシャルワークという分野において知らないことが沢山あったことに気づきました。
また、対面のグループワーク研修においては、通常業務では関わりが少ない職種の方とセッションをするなかで、ケースへのアプローチ方法のみでなく、議論のまとめ方や発表の仕方などについても新たな気づきがありました。
研修と業務の両立で工夫されたこと
研修は、平日夜と週末が中心でしたが、3号ルートの研修は時間数も多く、業務との両立は正直大変でした。なるべく、週末に予定を入れないようにしました。自分は管理職であるため残業手当はつきませんが、3年目職員には残業手当がつくよう配慮しました。
研修受講の経験は、今後、どのような場面で活かせそうか
支援者としては、研修を通じて知識が増えたことで、現場で、これまでより裏付けのある援助ができるようになったと感じています。また、研修で学んだ色々なアプローチ方法などは、今後、親子支援をする場面で参考になると感じています。
管理者としては、こども家庭ソーシャルワーカー研修の学びを、現場の担当者にさらに広げていきたいと感じています。高浜町のこども家庭センターでは、保健師、社会福祉士、保育士、事務員の4名体制で母子保健、児童虐待のほか、一時預かり、乳児保育など妊娠・出産・子育てに関わる支援・相談に対応しています。異なるバックグランドを持つ専門職がチームを組んでいるため、こどもや保護者への相談援助の経験や内容も様々で、ケースへのアプローチ方法も様々です。こども家庭ソーシャルワーカー研修の受講を通じて、チームの言語を共通化したいと考えています。そのため、今年度は、虐待対応を担当している保育士に、4号ルートの研修を受講してもらう予定です。
また、町として、こどもに関わる地域の事業者やNPOなどの職員に、この資格を取得いただくサポートができないか、検討をしたいと考えています。

研修受講のきっかけ・理由
安平町では、令和7年度にこども家庭センターを開所しましたが、その準備を進めるなかで、他機関との連携等の場面において、ソーシャルワークの知識・技術の必要性を強く感じていました。こどもや家庭を適切に支援するために必要なソーシャルワークの専門性を身に付けるため、町から受講費等の補助を受けて、こども家庭ソーシャルワーカー研修を受講しました。研修は3号で受講しました。
資格取得後の役割や業務内容、意識の変化
資格取得により、「よく見える眼鏡」を手にしたように感じています。研修を通じてソーシャルワークを体系的に学んだことで、これまで気づけなかった点に目を向けられるようになり、対象者の理解が深まるとともに、アセスメントの視点も広がりました。
業務内容の変化については、資格取得の時期とこども家庭センター開所の時期が重なったため、資格取得による効果のみを取り上げることは難しいですが、児童相談所との連携の場面では、以前よりもファシリテーターなどの役回りを担う機会が増えたと感じています。
こども家庭センターの職員が資格を取得することの意義
こども家庭センターは、保護者やこどもからの相談窓口として幅広い支援を行っています。こども家庭ソーシャルワーカーがこども家庭センターに配置されることで、こどもの最善の利益を考慮し、その安全と成長を守るための専門的な技術を発揮できると思います。
また、こども家庭センターには、関係機関の支援に繋ぐ役割もありますが、こども家庭ソーシャルワーカーは、複合的な課題を抱える家庭に対して中長期的な視点をもってアセスメントを行い、どの機関に、どのようにつなぐのかといった「見立て」の方法を研修で学びます。そのため、より適切な支援につなげることができるようになったと感じています。
こども家庭ソーシャルワーカーが、こども家庭センターをはじめ、学校、児童館、児童発達支援センター、放課後等ディサービスといった、こどもや家庭が相談しやすい場所に配置されることで、早期対応や早期支援がより進むと考えています。また、教育委員会や医療機関など、要保護児童対策地域協議会の構成メンバーにも資格取得者が増えることで、関係機関の連携も一層円滑になると期待されます。

<児童家庭支援センター×こども家庭ソーシャルワーカー>

研修受講のきっかけ・理由
当法人の地域支援部門では、県からの委託による児童家庭支援センターの運営のほか、市からの委託による児童館や地域子育て支援拠点の指定管理者、児童育成支援拠点事業、子育て世帯訪問支援事業、地域の居場所事業、病児・病後児保育等を実施しています。
2年から3年前に社会福祉士を取得しましたが、こどもに関わる専門職として、よりこどもに特化した資格を持つことが、こどもや保護者、そして連携機関にとって安心材料になるのではと考えました。社会福祉士取得の流れをいかし、続けて学びを深めたいと思ったこと、そして、こどもに特化した資格を取得することで自分のなかに新たな視点が生まれることを期待し、研修を受講しました。研修は3号ルートで受講しました。
資格取得後の役割や業務内容、意識の変化
資格取得後は、対人援助業務をする職員の業務内容や支援計画をより深く理解したうえで向き合えるようになり、同じ目線で職員を支援したり励ましたりできるようになったと感じています。
また、要保護児童対策地域協議会の代表者会議や教育委員会主催の代表者会議等においても、自分たちと関係機関それぞれの役割を踏まえたうえで、より的確に発言・対応ができるようになりました。
今年度も当法人から複数名が研修を受講しており、法人としては可能な範囲で研修受講時間を業務時間として扱うなど、資格取得を支援しています。
児童家庭支援センターの職員が資格を取得することの意義
児童家庭支援センターは、児童相談所やこども家庭センターと連携しながら、地域でこどもや保護者を支援する役割を担っています。学校や保育園とも定期的に情報交換を行っています。また、児童家庭支援センター、児童相談所、市町村の三者での連携会議も、県・広域自治体・市町村の各レベルで定期的に開催されています。同じ研修を受け、共通の価値観を持つ人が児童家庭支援センターだけでなく、連携先の各機関にも配置されることで、各機関の役割を同じ目線で議論することができ、よりスムーズに連携できるようになると考えています。
県内の取得者は十数名ほどですが、当法人への見学実習を契機につながった行政職員や医療関係者など多様な職種の方々とSNSで引き続きつながっており、情報交換を続けています。このような、地域単位の資格取得者同士のネットワークも重要だと感じています。

<地域子育て相談機関×こども家庭ソーシャルワーカー>

研修受講のきっかけ・理由
令和3年から子育て支援センターの担当子育てコンシェルジュとしてこどもと家庭への相談支援等に従事しています。伊丹市は、子育て支援センターの支援対象が6歳までの就学前のこどもと家庭でしたが、令和6年に地域子育て相談機関への移行により18歳までに広がりました。対象年齢の拡大にともない、より専門的な知識とエンパワメントの視点が必要になると感じていたところ、利用者支援事業の実施要綱においてこども家庭ソーシャルワーカーが配置職員の要件として位置付けられたこともあり、自己研鑽の為研修を受講することを決めました。研修は3号で受講しました。実施要綱では、基本Ⅰ型は「県の指定研修を受けた者」または「こども家庭ソーシャルワーカー」を配置することとされています。どちらの研修も性質が異なり、専門性の向上や今後の人材育成の為や他機関との連携の為に、両方受講する意義があると感じます。
資格取得後の役割や業務内容、意識の変化
支援の質が向上したと実感しています。研修で学んだマクロ・メゾ・ミクロの視点を意識し、伊丹市の子育て支援の在り方をInstagramでの情報発信・オンライン相談・メール相談等で具現化しました。自らの立ち位置を専門職として明確に捉え、こども食堂やこどもの居場所等の現場へ向かい、地域資源の発掘や地域子育て相談機関等の情報発信を行い、認知度を上げる取り組みを行いました。
また、他機関との連携会議等へ出席する機会が増え、発言の場も広がりました。以前から、包括化支援担当者会議や要保護児童対策地域協議会の代表者会議には出席していましたが、資格取得後は実務者会議等にも参加し、こども家庭ソーシャルワーカーの資格を活かし専門的知見から包括的な支援について説明や調整を行う機会が広がりました。
地域子育て相談機関の職員が資格を取得することの意義
利用者支援事業や地域子育て相談機関は、市民や市役所内でも理解されにくい面があり、働く職員自身も立ち位置に迷うこともありますが、資格を取得したことで自分の役割が確立し、専門職として周囲の理解を得られやすくなったと感じています。妊娠期から子育て期を切れ間なくサポートできる体制や早期発見、予防的対応が、市直営機関であるが、土日も開設していることで、他機関との連携がスムーズにとれ包括的支援体制の構築に貢献しています。
また、資格取得研修を通じて、保育士のように早期予防的な立場の人から、保護観察官の伴走支援につなぐ人、保健師、スクールソーシャルワーカーや児童相談所職員まで、全国の様々な組織や専門職の方々とつながり、現在も定期的な自主研修を通じて情報共有や研鑽を積んでいます。地域の幅広い施設に資格取得者が配置されることで、妊娠期から18歳まで、こどもをまんなかに据えた、社会的包摂が進み、誰もが安心して子育てできる地域づくりがより現実的なものになると感じています。

<社会的養護関係施設×こども家庭ソーシャルワーカー>

研修受講のきっかけ・理由
資格が創設され、市として取得者を養成するか議論が進むなかで、研修内容を自分の目で確かめたいという思いがあり、まずは私自身が受講しました。自己研鑽の時間を持ちたいと考えていたことも背景にあります。研修は1号で受講しました。
資格取得後の役割や業務内容、意識の変化
研修で他職種の方々と出会ったことで、社会福祉士としての自己研鑽への意識がさらに高まりました。資格取得後も受講者同士のつながりは続いており、モチベーションの高い全国の仲間たちから日々刺激を受けています。
大学で社会福祉のゼミを履修していたものの、実務経験により社会福祉士資格を取得したこともあり、社会福祉士としての知識にやや断片的な部分がありました。今回の研修でこども家庭福祉を体系的に学んだことで、多くの知識がつながり、さまざまな視点に気づくことができるようになりました。見立ての実践方法やスーパーバイザーとしての視点など、自分の基盤が確実に高まったと実感しています。
児童自立支援施設の職員が資格を取得することの意義
児童自立支援施設は、学校が施設内に併設されているため施設内で支援が完結しやすく、パターナリズムが生じやすい側面があると感じています。そのため、児童自立支援施設の職員にとって、こども家庭ソーシャルワーカー研修のような幅広い知識と視点を得られる研修は有益であり、特に児童相談所等との調整を担う寮担当、家族再統合や家庭支援を担当する職員が、こどもの権利擁護等を改めて学ぶ意義は大きいと感じています。
こども家庭ソーシャルワーカーは、児童自立支援施設だけでなく、児童相談所、こども家庭センター、児童養護施設など、実際にこどもと向き合う場に配置されることが望ましいです。元児童相談所職員の立場からすると、立場の違いから調整が必要になることが多い学校・医療機関・司法関係にも配置されることで、連携が円滑になると期待しています。
医療機関ではメディカルソーシャルワーカー、教育機関ではスクールソーシャルワーカーが取得すれば、児童相談所のアプローチへの理解が深まり、協働しやすくなると思います。司法分野でも、少年院の福祉専門官や家庭裁判所の調査官が取得する意義は大きいと考えます。

<保育所×こども家庭ソーシャルワーカー>

研修受講のきっかけ・理由
保育に携わって40年近くになりますが、家庭の孤立が以前より進んでいると感じています。ネットやSNSに頼る家庭も多く、そのことが孤立を深める一因にもなっています。そうした中で、困りごとや不安が生じたとき、家庭の最も近くで寄り添えるのが保育所であり、こどもの様子から課題に気付きやすいのも保育所です。
近年、家庭の抱える問題が複雑化しており、自分の知識だけでは対応できず、関係機関につなぐ必要性を強く感じる場面が増えていました。その折、知人からこの資格の創設を知り、自己研鑽のために研修を受講しました。研修は4号で受講しました。
資格取得後の役割や業務内容、意識の変化
研修でソーシャルワークの専門的知識を学んだことで、保護者との面談がより深められるようになり、先を見通したうえで保育計画を説明できるようになりました。日々の業務でも、こどもの最善の利益をより意識して対応するようになりました。
また、園だけで抱え込むのではなく、地域全体で家庭を支える視点を持つようになり、必要に応じて関係機関と連携することを意識するようになりました。関係機関と連携することで、卒園後も育ちを見守ることが可能になり、「小学校の先生に相談しづらいこともある」という保護者の声にも対応しやすくなりました。
保育所の職員が資格を取得することの意義
保育所は家庭に近い存在であり、保護者やこどもの小さな変化に早く気付ける場所です。気軽な声かけで問題の深刻化を防いだり、こどもの様子から異変を察したりすることもできます。そのため、変化に気付ける専門的な知識をもつ保育士の存在が重要です。また、専門職がいることを保護者に周知すれば相談しやすい窓口となり、早期支援につなげることもできます。
資格取得者は、保育所、幼稚園、療育施設、児童館、地域子育て相談機関など、親子が気軽に訪れる場所に配置されることが効果的だと思います。保護者とこどもの両方に関与し、さらに、こどもと個別に関わりを持てる場所に配置されるのが望ましいです。行政への相談はハードルが高い一方、日常の小さな困りごとを抱える家庭は多いため、身近な場所で専門職に相談できる環境が整えば、問題の早期発見・解決につながると思います。

研修受講のきっかけ・理由
数十年にわたり保育士業務に携わるなかで、発達に課題を抱えるこどもや虐待ケースが増えていることを実感しています。過去、保育所に通っていたこどもが一時保護となったケースも経験し、「もっとできることがあったのではないか」という思いがありました。
そのような折にこの資格のことを知り、資格を取得することで自分の視野や対応の幅が広がるのではと考え、研修を受講しました。研修は4号で受講しました。
また、園内で職員研修を担当する機会が多く、参加型の研修を大切にするなかで、自分自身がより多くのスキルや情報を持っていれば、現場に生かせる研修が提供できるのではないかと感じたことも、受講の動機となりました。
資格取得後の役割や業務内容、意識の変化
研修を受けたことで、「井の中の蛙」のように限られた世界にいた自分の視野が開けたように感じました。知らない内容も多くありましたが、日常の実践が体系化されて示され、納得感のある学びでした。
個別支援会議は、以前は敷居が高く感じられ、会議でも緊張していましたが、研修を通じて保育所のストレングスを理解し、保育士としての役割に自信が持てるようになりました。臆せず関係機関とやり取りできるようになったことは大きな変化です。
また、自分の実践を体系的に整理できたことで、相談対応にも余裕をもって臨めるようになり、職員配置を考える際の視点も広がりました。研修は自己覚知の機会にもなり、対応の癖に気付けたほか、人権への意識も高まりました。特に、こどもの権利条約についての学びは深く、園でも職員に共有するなどして実践につなげています。
保育所の職員が資格を取得することの意義
保育所は、こどものウェルビーイングを支える重要な施設であり、日々親子と向き合うなかで問題を予防的に捉えられる点が大きな強みです。こどもの身近な場所で変化を早くキャッチできるという意味でも、この資格は保育士に適した資格だと感じています。ただし、保育士が資格を取得する際の時間的・金銭的負担は課題です。
この資格は、保育所のほか、児童養護施設、地域子育て相談機関、民生委員など幅広い福祉領域で活かせる資格ですが、取得者が力を発揮できる環境の整備も必要と感じています。所属組織が取得者をどう活かすか、そして取得者自身がどのように資格を活かしていくかという熱意と実践力が重要だと考えています。

研修受講のきっかけ・理由
保育・教育施設においては、要支援家庭の利用増加に伴い、保育技術だけで対応が難しいケースが増えています。高次のソーシャルワークを実施するために、法人として社会福祉士を雇用したこともありましたが、業務とのミスマッチにより退職が相次いでしまいました。
多様な社会課題に対応するためには、現場を熟知したソーシャルワーカーの育成・配置が急務であると法人として位置付けており、その第一歩として、理事長である私自身が研修を受講しました。研修は4号で受講しました。
資格取得後の役割や業務内容、意識の変化
法人が運営する7施設で発生するケースに、当施設の園長や関係機関とともに、直接対応する機会が増えました。
保育関係者は、ソーシャルワークを体系的に学んでいるわけではないため、従来は状況に応じて対応が揺らぐ場面もありましたが、研修により支援の枠組みを理解したことで、一貫した専門的な対応が可能になりました。また、研修の受講を通じて関係機関の役割や業務への理解が深まったことで、課題により前向きに向き合えるようになりました。児童相談所や警察等からの問い合わせにも、必要な情報を整理して報告できるようになったと感じています。
保育・教育施設の職員が資格を取得することの意義
保育・教育施設においては、緊急性や複雑性の高いケースが増えており、ソーシャルワークの視点とスキルがないと対応の見通しが立てられず疲弊してしまうこともあります。保育・教育施設にソーシャルワークを担う専門職が配置されれば、保育業務との役割分担が明確になり、職員がより前向きに業務に取り組めるようになります。属人的な対応に依存する体質の改善や、バーンアウトによる離職防止にもつながると思います。小学校で教諭とスクールソーシャルワーカーが役割分担しているように、保育・教育施設での役割分担も検討が必要と感じています。
こども家庭ソーシャルワーカーは、こども家庭センターをはじめとする行政のこども支援部局や地域の子育て支援拠点に配置されることが望ましいと考えています。また、保育・教育施設では警察と連携する場面が増えているため、警察にもソーシャルワークの視点を持つ人材がいると連携がより円滑になると考えています。

<障害児支援施設×こども家庭ソーシャルワーカー>

研修受講のきっかけ・理由
これまで、こども家庭福祉をライフワークとして務めてきました。現在はセンター長として事業運営とあわせ、相談支援員として主にこども相談を担当しています。また、児童福祉施設を含む複数施設を運営する法人全体の人材確保・育成にも尽力しています。
研修の受講理由は、こども家庭福祉の支援者として、専門性を担保し、学びを支援に活かすために、支援者として支援に必要な多様な分野の知識を、適宜アップデートしておく必要があると感じているからです。また、研修内容が厳選されたものであったため、自分自身が支援者として必要な知識の範囲を理解し網羅できているかを確認し、足りないところを自覚し学んでおきたかったこともあります。さらに、こども家庭福祉の実践者として、その専門性への名刺となる資格であると感じたところもあります。
研修を受講してよかったこと
これまでも自分なりに研鑽に努めてきましたが、専門から少し外れた分野については、業務上関与することはあっても法制度等について全てを把握できていたわけではありませんでした。研修では、そのような業務では関わりが少なかった分野についても学べたこと、学ぶことで足りないことに気づけたことは良かったです。気づけたことで、これから学びを広げていくべき分野のヒントを得ることができました。
演習では、様々なバックグランドを持つ受講者同士で直接意見交換をするなかで、現場や立場、専門性の違いから違う視点を得ることができ、ケースのアセスメントが深まり、支援の幅が広がるなど、支援者間の連携の大切さを再確認できました。また、受講者同士のつながりもできました。
研修受講の経験は、今後、どのような場面で活かせそうか
こども家庭福祉の支援者として、専門性を担保し、学びを対象者に還元できるよう、支援に活かすために研修受講・資格取得をしました。学びを活かし、こどもを中心に、こども家庭を取り巻く複雑な環境や多様化する問題への対応に活かして実践していきたいと感じています。また、研修を通してできた受講者同士のつながりや資格取得者同士のつながりを作り、実践や研鑽に活かすことができるなら、専門性の担保や向上、また、この資格の普及にもつながるのではないかと考えています。
今回の研修で学んだことを法人内において、研修等の機会を活用して人材育成に活かす、こども家庭支援のソーシャルワークに活かすなども検討したいと思います。

研修受講のきっかけ・理由
こどもを取り巻く課題が複雑化するなか、障害児支援の現場でも、家庭や地域を含めた幅広い視点が必要と感じていました。入所児童のなかには、アタッチメントやトラウマに起因する行動がみられることも少なくなく、職員から助言を求められる場面もあります。支援の質向上のためスキルアップを図りたいと思い、研修を受講しました。また、行政や学校等との連携において、こどもに特化した資格を持つことは信頼性向上にもつながると考えました。研修は1号で受講しました。
資格取得後の役割や業務内容、意識の変化
研修で得た最新の知識や事例をもとに、支援やマネジメントの着眼点が広がりました。「こども中心」、「ウェルビーイング」、「意見表明」など視点の重要性を再認識し、本人の意思確認が難しい場面でも、こどもを中心に据える姿勢をより強く意識するようになりました。
また、こどもへの支援は施設だけで完結するものではなく、多職種・多機関との連携が不可欠ですが、演習のなかで、多職種との連携は共通の知識や言語を持つことで協働がスムーズにいくことを学びました。取得者同士のネットワークができ、情報共有や実践知の交流ができるようになったことも大きな収穫でした。
障害児支援施設の職員が資格を取得することの意義
障害の有無にかかわらず、支援対象は「こども」であり、障害児支援施設もこども家庭支援の一翼を担っています。資格取得者が施設内にいることで、人材育成や支援の質の向上、関係機関との連携強化など、施設全体の底上げにつながると感じています。
特に児童相談所との連携では、共通の専門知識を持ったことにより、親和性が高まりました。また、ショートステイなどの関係で市町村と連携する場面もありますが、その際も、「こども」の専門家であると名乗ることで、同じ目線で話ができるようになったように感じています。
資格取得者は、地域で支援を「つなぐ」役割を担う存在として、児童相談所やこども家庭センターのほか、学校や社会的養護施設等に配置されることで、障害児支援も含めたこども家庭支援体制の充実につながると考えます。また、インクルーシブ教育の観点からも、保育園や幼稚園、認定こども園での活用が期待されます。この資格は、支援プランを立てる人だけではなく、家庭に入りこどもや家庭と関わる実践的な支援者にも有効です。現場に近い立場の人が取得することでより力を発揮できる資格であり、そうした役割を担う資格になってほしいと考えています。

<学校、教育委員会(SSWなど)×こども家庭ソーシャルワーカー>

研修受講のきっかけ・理由
スクールソーシャルワーカーとして勤務し、13年目になります。
スクールソーシャルワーカーで扱う分野は教育が中心ですが、児童相談所やこども家庭センター、母子保健に関する知識は分かっているようでそうでない部分もあると感じていたため、体系的に学ぼうと考え、研修を受講しました。また、こども家庭ソーシャルワーカー研修が、一宮市のリスキリング支援制度の対象となったことも、後押しとなりました。
研修を受講してよかったこと
児童福祉分野についての体系的な学び直しの機会になったほか、研修のなかで、今の業務や活動の意味付けができた点がよかったです。また、多様な職種の方と事例検討などの演習をするなかで、他機関の方の視点を知ることができました。
研修と業務の両立で工夫されたこと
研修は業務外扱いであったため、業務と研修が重なった日は業務調整をしていただき、有休を取りました。職場が研修について前向きであったため、助かりました。
研修受講の経験は、今後、どのような場面で活かせそうか
スクールソーシャルワーカーが接するこどもは、一番小さくて小学校一年生になりますが、研修で、学校で困っている子が就学前にどのような支援をうけるのか、どのような困難を抱えてきたのかについて知ることができたため、それらを踏まえた支援につながると思います。

研修受講のきっかけ・理由
ソーシャルワーカーは制度に支えられた専門職であり、制度を理解することは、自分の支援の根拠となり、確かな実践につながると同時に、自分自身を守る力にもなります。
そのため、資格取得そのものよりも、こどもに関する最新の制度を体系的に学ぶことを目的に研修を受講しました。以前ケアマネジャーを取得した際の経験から、制度の第一期に関わることで継続的に最新情報を把握できると考えたことも理由の一つです。研修は、1号ルートで受講し、研修講師も担いました。
資格取得後の役割や業務内容、意識の変化
資格を取得したことで、自分の立ち位置がより明確になり、市町村との連携の際にも「こども分野の専門性をもつソーシャルワーカー」として意見を述べやすくなりました。また、資格取得後は外部研修の講師として推薦される機会も増えています。
児童・家庭分野の認定社会福祉士も取得していますが、こども家庭ソーシャルワーカーの資格を取得したことで、自分のあり方がより定まりました。今後も自己研鑽を続けたいと考えています。
また、研修を通じて、他の受講者とのネットワークが築けたことも大きな収穫でした。資格取得者はまだ少なく、ゆえに凝集性が高く、現在もSNSでつながりながら、情報共有や意見交換をおこなっています。意識の高い仲間とつながることで、制度に関する情報も得やすくなりました。
スクールソーシャルワーカーが資格を取得することの意義
スクールソーシャルワーカーは、自分の介入を通して家庭環境に働きかけていく仕事です。学校現場には原則一人で派遣され、学校と保護者の橋渡し役を担います。学校と支援方針を協議する際、福祉の立場で意見を述べるのは自分だけであり、不安を感じる場面も少なくありません。また、ケース対応では家庭訪問を行うことも多く、そこで学校からは見えにくい保護者の生きづらさや背景が明らかになることもあります。その際も、専門職として自分の判断が問われます。資格を取得したことで、家庭に必要な支援をより説得力をもって学校の先生に伝えられるようになり、信頼度もあがったように感じています。
家庭訪問に関わる人にとっても、この資格は有効だと思います。家庭訪問は、早期発見や関係機関との連携につながる重要な機会です。また、行政にも配置されることで、行政内部の横の連携も強化されると考えます。学校のようにこどもを通して家庭の状況が見える場だけでなく、生活困窮等の支援に携わる職員がこの資格をもつことで、課題の早期発見につながると思います。

<司法機関・医療機関×こども家庭ソーシャルワーカー>

研修受講のきっかけ・理由
現在、人事交流により刑務所の調査・支援部に出向していますが、資格取得時は保護観察所の保護観察官として薬物再乱用防止プログラムに携わっていました。保護観察所では、観察対象者に関わる際、まず彼らのライフヒストリーを丁寧に聴取します。そのなかで、あの時に有効な福祉的介入がなされていれば、と感じる場面が多々ありました。犯罪白書でも示されているとおり、少年院在院者や保護観察処分少年の多くが逆境的小児期体験を有しています。観察対象者の改善更生や再非行防止のためにこども家庭福祉について体系的に学び直したいと考え、研修を受講しました。未成年の妊娠や出産といった重大な局面に関わるなかで、児童相談所やこども家庭センターと日常的に連携する機会があったことも、研修受講の動機の一つとなりました。
また、児童福祉現場の方々と業務以外の場でつながりたいという思いもありました。保護観察官は、少年院に収容された困難な状況にある少年に、生活環境の調整を行い、地域に戻す役割を担っていますが、地域に戻す際に「司法の領域に入ってしまった少年」と線引きされてしまうことがあります。一方で児童福祉現場の方々も、地域で見守ってきた児童のその後を気にかけていても、司法側から共有できる情報に限りがあることも影響して、互いの理解が十分に深まりにくい側面があります。業務外の場で交流する機会があれば、相互理解が深まるのではないかと考えました。
研修は1号ルートで受講しました。
資格取得後の役割や業務内容、意識の変化
資格取得後は、矯正施設において、受刑者の出所後の生活基盤の安定を確保する「社会復帰支援業務」の担当統括をしています。現在は個別ケースに直接関わることはありませんが、生きづらさなどから非行・犯罪に至った受刑者について、ライフヒストリーをライフストーリ―として立体的にアセスメントし、適切なアプローチを検討する視点を得られたと感じています。
資格取得により、専門性を客観的に示せるようになり、担当している業務や役割がこれまで以上に明確になったと感じています。一方で、人と人をつなぐ専門家として、業務範囲を無意識に限定的に捉えてしまうことがないよう、以前にも増して意識するようになりました。ケースワークを通じて、福祉と刑事・司法の橋渡し役となることを目指しています。
刑務所や司法関連施設の職員が資格を取得することの意義
保護観察所や刑務所、少年院、少年鑑別所などの矯正施設だけでなく、家庭裁判所など司法関連施設においても、こども家庭ソーシャルワーカー研修で得られる知識や視点は、対象者理解を深めるうえで有効だと感じています。成人を対象とした施設においても、その人の育ちの過程を踏まえて適切なアセスメントを行う際に大きな助けとなります。
また、こどもに関連した機関だけでなく、病院や福祉事務所など、こどもを育てる大人の支援に関わっている方々にも、有益な資格だと思います。こども家庭ソーシャルワーカーに求められる知識や視点は、あらゆる分野のソーシャルワーカーにとって大切なものですが、特に各機関でインテークやスーパービジョンを担っている方々に取得を勧めたいです。

<地域の支援拠点(社会福祉協議会、子育て広場、ヤングケアラー支援拠点など)×こども家庭ソーシャルワーカー>

研修受講のきっかけ・理由
児童福祉分野に関わって16年になります。『子育て支援センター』でも家庭訪問を含む子育て支援の業務に携わってきました。そのなかで虐待事案に関わることも多々あり、虐待対応の現状に強い関心と問題意識をもっていました。
こども家庭ソーシャルワーカー研修は、これまでの仕事の集大成として、振り返りと再確認の機会になると考え、受講しました。
研修を受講してよかったこと
研修では、児童福祉司、スクールソーシャルワーカー、放課後等デイサービススタッフ、法務事務官(刑務官)他、様々な受講者と、それぞれの業務、関係機関との連携状況等を共有することで、見識を深めることができました。受講者の方々との出会いと絆は大きな財産になっています。
さらに、受講者同士のLINEグループに参加させていただいたことで、情報共有等を通して、各地の多様な職種の受講者の方々からも大きな刺激を受けています。受講者や資格取得者同士のつながりが、今後も続くことを期待しています。
研修と業務の両立で工夫されたこと
指定研修とソーシャルワーク研修を受講しました。
指定研修はあえて対面のものを選びました。夜間に講義がある日は、移動時間の都合上、職場の理解を得て仕事を少し早く切り上げさせていただきました。
ソーシャルワーク研修はオンラインでしたが、オンライン・ライブの講義が勤務日と重なった日は有休を取りました。一部のオンデマンド授業は、昼休みに受講しました。
研修受講の経験は、今後、どのような場面で活かせそうか
日々の業務のなかで、従来以上に、こどもの権利擁護について深く考え、こどもの視点に立って支援することに意識が向くようになりました。講師の先生方の実体験に基づく具体的なアドバイスや、演習を通じて触れた他の受講者の視点は、面談や会議の進め方や、見立ての立て方にも今後大いに役立ってくると感じています。



研修受講のきっかけ・理由
(池田様)
ヤングケアラーに関する相談が入るようになり、社会福祉協議会(以下、「社協」)としても広報・啓発の必要性が高まる中で、ヤングケアラー支援について学ぶ過程でこの資格を知り、研修を受講しました。また、社協の研修で出会った仲間も取得を目指すということだったので、一緒にチャレンジしようと考えました。研修は2号で受講しました。
(江部様)
重層的支援体制整備事業(以下、重層事業)の相談員として、様々な機関からの相談を受けるなかで、こどもに関する相談対応の難しさを感じていました。こどもだけでなく家庭全体を支援する必要性を考えたとき、この資格が業務に生かせるのではないかと思い、研修を受講しました。研修は1号で受講しました。
(浅野様)
生活困窮に関する相談を受ける中で、課題は経済的困窮にとどまらないと感じていました。シングルマザーからの相談では、子育ての悩みや、発達に課題のあるこどもの存在など、家庭全体にかかわる課題が見えてきました。また、社協が行う居場所づくりでは、学校卒業後の居場所を必要とする人がいることも分かりました。こうした制度のはざま、支援のはざま、役割分担等、生活困窮者支援の立場からこどもや家庭に関わる難しさを感じていた時この資格を知り、相手に寄り添うためにも学びたいと考えて受講を決めました。研修は1号で受講しました。
資格取得後の役割や業務内容、意識の変化
(池田様)
研修で、児童相談所・保健師・児童養護施設職員など多様な職種の方々と関わるなかで、私自身がこれまでこどもの権利を十分に意識できていなかったことに気付きました。社協は、高齢や生活困窮分野の支援は手厚い一方、こども分野はまだ手薄な状況です。ヤングケアラー支援を周知する際も深刻さが伝わらない場面があります。研修を通じて、この課題を正しく伝える必要性を社協という立場でより強く感じました。
また、こどもの最善の利益を第一に考える姿勢が自分自身に根付き、こどもの権利を人に説明できるようになったことは大きな変化でした。資格取得をきっかけに委員会の委員に推薦されるなど、新たな役割にもつながっています。
(江部様)
こども家庭ソーシャルワーカーの資格取得と並行して、アドボケイト(意見表明等支援員)の研修も受講し、現在は一時保護所でも活動しています。研修で学んだ内容は、権利擁護の現場においても活かされているように思います。
また、研修を通じて、様々な関係機関の役割や機能を知ることができ、スクールソーシャルワーカーをはじめとする、様々な関係者とも相手の立場を理解した上で関わることができるようになったと感じています。
(浅野様)
研修を経て、各専門職と協働するなかで相手の立場や役割をより理解したうえで連携するという意識に変わりました。コミュニティソーシャルワーカーとして地域に出向く場面も多く、名刺に資格名を記載していることで、民生委員などからの信頼を得られることもあります。支えあいを語れば語るほど、こどもを取りこぼしてはいけないという思いが強まりました。もともと保育士としてこどもへのアンテナは高くありたいと心掛けていたものの、資格取得後はさらに意識が高まりました。
市区町村社会福祉協議会の職員が資格を取得することの意義
(池田様)
社協は、地域住民全体を対象とした組織ですが、実際の活動では高齢分野が目立ち、こども分野の取組には差があるように思います。こども食堂や生活困窮者支援事業を担っている社協もあれば、子育て支援センターを運営しているところもあります。私の所属する社協にもケアマネジャーから、家の中の不登校や引きこもりの相談が寄せられるなど、こどもに関わる課題は以前から存在していましたが、「こどもまんなか」の視点はまだ十分に浸透していません。こどもも一人の住民であり、意思や権利、思いを持つ存在であるということを社協として意識をし、そのことを発信していなければ地域から本当に頼られる組織にはなれないと感じています。
(江部様)
山形市社協では保育所も運営しています。また、重層事業の相談員としては、保育所・学校・放課後児童クラブなど、日頃こどもと関わっている機関と話す場面があります。その際、こどもに特化した資格をもつ立場であることが大きな強みになっていると感じています。
こども家庭ソーシャルワーカーは、住民の身近な相談窓口である、こども家庭センターに配置されることが望ましいと感じています。相談の入口に、こどもの専門性を備えた資格取得者がいることで、より適切な対応や効果的な支援につながると考えるからです。
(浅野様)
社協の業務は幅広く、現時点では組織としてこの資格を活用する仕組みまでは整っていませんが、資格取得を通して社協の強みである地域資源を活かした支援とこども家庭支援を結ぶ専門性が高まり世帯全体を支え、多機関連携を強化して地域でこどもを守る伴走的支援と基盤づくりにつながると思います。また、行政等に専門職として配置されるとより大きな効果があると考えています。

研修受講のきっかけ・理由
現在NPO法人の運営をしており、県からヤングケアラー支援コーディネーター事業を受託しています。相談窓口の設置、市町村向けの研修、周知啓発のほか、県内全域のケース会議への出席や学校訪問を含むアウトリーチ支援をしています。
これまで、地域包括支援センターでの経験などから、高齢・障害分野の相談や虐待対応まで幅広く関わってきました。主に権利擁護や支援が届かない分野やケアをする人の支援に携わりたいという思いがあり、ヤングケアラー支援に取り組んでいます。「こどもの専門家」ではない立場である強みを活かしながらも、より質の高い支援を行うために、こどもに関する知識を増やし、体系的に学びたいと考え、研修を受講しました。
こども家庭ソーシャルワーカーは、行政内だけでなく地域に点在することに価値があると感じています。そのため、NPOなどの地域支援に関わる場など民間機関等にも資格取得者が増えていくことが重要だと考えています。民間の支援機関として、行政から「何ができるのか」やその専門性について問われる場面も多く、資格を持つことでより自身が持つ専門性や強みの説明がしやすくなり、役割を明確に示せると考え、2号ルートで受講しました。
資格取得後の役割や業務内容、意識の変化
研修を通じて、特に権利に関わる部分については、相手に伝えるべきことを明確に主張する重要性を改めて自覚しました。これまでもこども関係の研修等で学んだ上で支援に携わってきましたが、こども分野を体系的に学ぶのは今回が初めてで、ソーシャルワーカーとして全体的なコーディネートをしていく上で大きな力になりました。グループワークでは、これまで関わりのなかった職種の方々とも出会い、こどもに向き合う姿勢や思いを知ることができ、多くの気づきを得ることができました。自分と同じようにこどもの権利を大切にして働く仲間と出会い、困難や葛藤に共感できたことも重要な経験でした。
様々な立場の人と出会えたことで、他機関との連携の際には、立場の違いや事情を踏まえて助言できるようになったと感じています。また、資格取得後には権利擁護をテーマに研修講師を務める機会がありましたが、以前よりも広い視点で話ができるようになったと感じています。
ヤングケアラー支援コーディネーターが資格を取得することの意義
ヤングケアラー支援コーディネーターは、相談窓口に寄せられる相談について、リスクマネジメントの視点から様々な判断をする必要があります。自分たちだけで対応してよいのか、命にかかわる問題ではないか、医療機関につなぐ必要があるのかなどを検討する際に、研修で学んだ家庭養育やこどもに関するケアなどの知識が役立っています。幅広い相談対応に携わる者にとって、これらの知識は必須だと感じています。
資格取得者が行政だけでなく、保育所・放課後児童クラブ・学校・医療機関・司法機関など地域の多様な現場に広がることで、こどもの権利擁護の視点が地域全体に根付くと考えています。
また、こども分野は地域支援のノウハウがまだ十分ではないため、資格取得者同士が学びあいながら、支援の質を高める場に参画していくことも必要です。資格取得者を登録して関係機関に派遣する仕組みなどができれば、実践の場が人材育成にもつながり、資格取得のメリットも高まると思います。