こどもの居場所部会(第13回)
概要
日時:令和5年11月15日(水)16時00分から18時00分
場所:こども家庭庁22 階 庁議室
【オンライン配信URL】
URL:https://www.youtube.com/watch?v=zfK7xq-zsJI
議事
- 開会
- 議題
(1)「こどもの居場所づくりに関する指針(答申案)」について - 閉会
資料
- 議事次第(PDF/57KB)
- 資料1 こどもの居場所づくりに関する指針(答申案) (PDF/1,172KB)
- 資料2 こどもの居場所づくりに関する指針(答申案)(概要版) (PDF/555KB)
- 資料3 こどもの居場所づくりに関する指針(答申案)(やさしい版) (PDF/1,016KB)
- 資料4 こども・若者向けパブリックコメントの反映結果について (PDF/394KB)
- 参考資料1 いけんひろば~あなたが思う「居場所」は~のフィードバック資料(PDF/1,170KB)
議事録
前田部会長:それでは、定刻となりましたので、ただいまから「こどもの居場所部会」第13回を開催いたします。
委員の皆様には、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
本部会長の前田です。
本日もよろしくお願い申し上げます。
本日は、対面とオンラインのハイブリッドにて開催させていただきます。
なお、今村委員、大空委員におかれましては、途中退席の旨を承っております。
それでは、まず、事務局より資料の確認をよろしくお願いします。
山口成育環境課長:事務局です。
委員の出欠状況でございますが、青山委員が少し遅れてお見えになる予定です。
それでは、資料の確認をさせていただきます。
配付資料として資料1から4、それから、参考資料1に加えまして、次第を入れて全部で6点となっております。
資料1は答申案として、前回の部会の御意見を反映し、修正箇所は溶け込んだ状態として作成をしております。
資料2、資料3は、この答申案の概要版とやさしい版ですけれども、資料1の修正内容を反映しております。
資料4、こども・若者向けパブリックコメントの反映結果についてでございます。
資料の欠落等ございましたら、事務局までお申しつけください。
また、今回の部会は、傍聴希望者向けにユーチューブでライブ配信をしております。
それでは、頭撮りはここまでとさせていただきます。
部会長、お願いします。
前田部会長:それでは、次第1「こどもの居場所づくりに関する指針(答申案)」についてです。
先ほど事務局からも説明がございましたが、パブリックコメントの結果を基に、いただきました御意見を踏まえ、答申案が修正されております。
本日は、答申案として取りまとめることとしたいと思っておりますので、改めて答申案全体を事務局より御説明ください。
それでは、お願い申し上げます。
山口成育環境課長:事務局です。
まず、答申案の御説明の前に、資料4、こども・若者向けパブリックコメントの反映結果についてを御覧いただきたいと思います。
前回、こども・若者向けパブリックコメントの結果について資料をお示しいたしましたけれども、前回の議論におきまして、反映したもの、そうでないものについて整理をしてはどうかという御意見をいただきました。
それを踏まえて資料を作成しております。
今回の資料では、反映した意見、あるいは既に指針に含まれている内容への意見などを明示する形で作成しております。
反映したものは黄色、反映していないものは青、既に記載しているものはグレーという形で色分けをしております。
反映した内容につきましては、前回の部会で御確認いただき、御意見もいただいておりますので、今回は結果の共有までということでさせていただきたいと思います。
それでは、資料1、こどもの居場所づくりに関する指針(答申案)を御覧いただきたいと思います。
全体を簡単に御説明させていただきます。
まず、めくっていただきまして3ページですけれども、「第1章はじめに」ということで、「1.策定までの経緯」、「2.こどもの居場所づくりが求められる背景」として、自分の居場所を持つことは全ての人にとって生きる上で不可欠な要素である。
当然、こども・若者が生きていく上でも不可欠と言えるものであり、居場所がないことは、人とのつながりが失われ、孤独・孤立の問題と深く関係する重大な問題である。
社会構造や経済構造の変化によって、こども・若者が居場所を持つことが難しくなっている現状にある。
そうしたことを記載しております。
4ページに行きまして、2つ目のパラグラフになりますが、他方で、こども・若者を取り巻く環境に目を転じると、児童虐待の相談対応件数の増加など、環境は一層厳しさを増すとともに課題が複雑かつ複合化している。
また、次のパラグラフですが、価値観の多様化やそれを受け入れる文化の広がりに伴い、多様なニーズに応じた多様な居場所が求められるようになっている。
こうした背景によって、こどもの居場所づくりの緊急性と重要性が増している中、様々な地域で、地域のニーズや特性を踏まえた多種多様な居場所づくりの実践が行われている。
こうした各地域での居場所づくりを推進する観点から、国としてもこどもの権利を基盤とした居場所づくりについて一定の考え方を示すことが求められているとしております。
「3.こどもの居場所づくりを通じて目指したい未来」ということで、こどもの居場所づくりが目指す理念とは、こども基本法、それから基本方針にのっとり、全てのこどもが、心身の状況や置かれている環境等にかかわらず、その権利の擁護が図られ、将来にわたって幸福な生活を送ることができるようにすることであるということを記しております。
5ページ、「第2章こどもの居場所づくりに関する基本的事項」であります。
「1.こどもの居場所とは」。
こども・若者が過ごす場所、時間、人との関係性全てが、こども・若者にとっての居場所になり得る。
すなわち居場所とは、物理的な「場」だけでなく、遊びや体験活動、オンライン空間といった多様な形態を取り得るものである。
1つのパラを飛ばしまして、したがって、その場や対象を居場所と感じるかどうかは、こども・若者本人が決めることであり、そこに行くかどうか、どう過ごすか、その場をどのようにしていきたいかなど、こども・若者が自ら決め、行動する姿勢など、こども・若者の主体性を大切にすることが求められるとしております。
「2.こどもの居場所の特徴」。
個人的であり、変化しやすいものであること。
また、人との関係性の影響を受けるものであること。
次のページに行きまして、立地や地域性、技術の進歩などの影響を受けるものであること。
目的によって性質が変化し得るものであること。
多くのこどもにとって学校が居場所になっていること。
7ページですが、支援する側と支援される側との相互作用があること。
地域づくりにつながるものであること。
こうしたものを挙げております。
「3.こどもの居場所づくりとは」ということで、居場所とは、こども・若者本人が決めるものである一方で、居場所をつくること(居場所づくり)とは、第三者が中心となって行われるものであるため、居場所と感じることと、居場所づくりには隔たりが生じ得る。
こうした隔たりを乗り越え、居場所づくりにより形成される場がこども・若者にとっての居場所となるためには、こども・若者の視点に立ち、こども・若者の声を聴きながら、居場所づくりを進めることが重要である。
8ページになりますけれども、2つ目のパラグラフですが、重要なことは、様々なニーズや特性を持つこども・若者が、身近な地域において、それぞれのライフステージに応じた居場所を切れ目なく持つことができることである。
「4.本指針の性質等」。
(1)本指針の性質として、こどもの居場所づくりに関する基本的事項や基本的な視点等について国としての考え方を整理したものであると。
(2)対象となる居場所の範囲。
本指針の対象となる居場所が、居場所となることを目的としてつくられた場や活動であることはもちろんであると。
そして、9ページになりますけれども、結果として、こどもの居場所となっており、こうした場や活動についても、本指針で記載されている内容が当てはまる部分については、その内容を十分に踏まえることが期待される。
(3)対象となるこども・若者の年齢の範囲。
こどもの居場所づくりの対象となる居場所とは、学童期・思春期のみならず、大学生や20代の若者の居場所を含めた概念である。
最後のパラですが、こどもであっても若者であっても、居場所を必要とすることについては同様であるが、その必要性の強弱や提供される機能についてはおのずから違いがある。
このため、本指針においては、若者を主たる対象とする居場所についても当然対象に含めるものの、心身の発達の過程にある「こども」を対象とする居場所づくりを中心として記載することとするとしております。
「第3章こどもの居場所づくりを進めるに当たっての基本的な視点」。
まず、視点の構成として、「ふやす」、「つなぐ」、「みがく」、「ふりかえる」というふうにしております。
「2.各視点に共通する事項」として、(1)こどもの声を聴き、こどもの視点に立ち、こどもとともにつくる居場所。
こども・若者が居場所と感じる場が「こどもの居場所」になるとすれば、居場所づくりを進める上で重要なのは、こども・若者の意見を聴き、こども・若者の視点に立ち、こども・若者とともに居場所をつくっていくことである。
次のパラですが、こども・若者が居場所に求める要素としては、「居たい」、「行きたい」、「やってみたい」という3つの視点が特に重要であると。
(2)こどもの権利の擁護。
こども・若者は権利の主体であり、こどもの居場所において、こどもの権利が守られることは当然の前提である。
また、11ページですが、(3)官民の連携・協働ということで、これまで地域コミュニティや民間団体が果たしてきた役割、自主性を踏まえるとともに、特別なニーズのあるこども・若者には、公的な関与の下で支援を提供するなど、居場所の性格や機能に応じて、官民が連携・協働して取り組むことが必要。
「3.「ふやす」~多様なこどもの居場所がつくられる~」。
身近な地域でこども・若者のニーズを踏まえた多様な居場所が確保されるようにしていく必要がある。
居場所は変わりやすく、失われやすいものであることを踏まえれば、居場所を複数持てることが重要。
その際、地域全体を捉えながら、既存資源の把握やネットワーキング、利用ニーズの実態把握、新たに居場所づくりをする人の支援、継続していくためのサポートを担うコーディネーターが重要である。
(1)居場所に関する実態把握。
居場所づくりを進める上でまず必要になるのは、地域における居場所の実態把握である。
実態把握には、大きく分けて、供給側と需要側の2つが考えられる。
12ページですが、(2)既存の地域資源を活かした居場所づくり。
多様なこどもの居場所づくりを進めるに当たり、既存の地域資源を活用することも有効である。
2つ目のパラになりますが、とりわけ学校は、こどもにとって大切な居場所の一つとなっていることを踏まえ、少し飛ばして、学校をみんなが安心して学べる場所にする風土づくり、家庭や地域との連携・協働を通じて、放課後を含め、学校がより多くのこどもにとっての居場所となることが求められる。
企業の中には、こどもの居場所づくりに関する幅広い支援を積極的に取り組むところもある。
こうした企業と連携を図るとともに、活動の見える化や先進的な取組の後押しが重要である。
13ページ、(3)新たな居場所づくりの担い手の発掘、育成。
新たにこどもの居場所をつくっていくためには、担い手となる人材が、実際に居場所づくりに関わってみよう、始めてみようと思えるような機会提供や環境整備が重要。
これら立ち上げのサポートは、基礎自治体をはじめとする行政の役割が重要であるが、基礎自治体の関与の下、民間の居場所づくりを支援する中間支援組織などを活用することも有効である。
担い手は、必ずしもおとなに限ったものではない。
こども・若者の想いや意志に伴走し、適度な関わりで、こども・若者自身が始める居場所づくりを支えることは、こどもの居場所づくりが広がることにつながる。
(4)持続可能な居場所づくり。
こども・若者にとっては、自分の居場所だと感じる場が失われないことが重要。
そのため、居場所づくりとは新しく立ち上げるだけではなく、維持され、継続されることが必要。
居場所づくりの担い手への支援も重要である。
こども・若者に寄り添った支援ができるよう、必要な処遇の確保・改善に向けて取り組むとともに、人材育成やキャリアパスの提示、メンタルケアなど、担い手が居場所づくりを続けていくためのサポートが必要。
(5)災害時におけるこどもの居場所づくり。
災害時などの非常時こそ、こどもの声を聴き、こどもの権利を守ることが必要である。
まずは災害時におけるこどもの居場所づくりに関する実態把握を行うとともに、そうした実態を踏まえた施策の推進が求められる。
「4.「つなぐ」~こどもが居場所につながる~」。
居場所づくりとは、居場所を創設するだけではなく、その居場所へのアクセスも含んだ概念であり、いかにこども・若者がその場を知り、見つけ、安全・安心に利用できるかについて工夫することが重要。
(1)こどもが見つけやすい居場所づくり。
こども・若者が居場所につながるためには、まず、地域の中にあるこどもの居場所が、こども・若者や保護者に知られていることが必要。
多様なこどもの居場所に関する情報をまとめ、マップやポータルサイトなどに可視化し、検索できるようにすることも有効。
(2)利用しやすい居場所づくり。
こども・若者の興味や関心、文化に即した居場所づくりは、利用しやすさを高めることにつながる。
利用のきっかけは本人の意思だけでなく、保護者や友人、学校の教職員、地域の方、相談支援専門員や自立相談支援機関の支援員など信頼できる者からの勧めが利用しやすさにつながることもあり、こうしたつなぐ人や機関の役割が重要。
移動そのものや移動にかかるコストなどが、こども・若者がその場を利用する際の障壁となることがある。
公園に出向いて居場所を開催するなどアウトリーチによる居場所づくりなど移動にかかるコストを低減させる工夫も重要。
(3)どんなこどももつながりやすい居場所づくり。
様々な課題や事情を抱えたこども・若者は、自分から居場所を見つけ、誰かに助けを求めるということが難しい状況にある。
支援を求めることにためらいや抵抗感を感じるこども・若者も少なくない。
アクセスしやすい環境整備を進めても、どうしてもつながりにくいこども・若者が存在するという認識を持つ必要がある。
他方で、こうした複合的な困難を抱えるこども・若者こそ、居場所につながる必要性が高いとも考えられる。
こども・若者の信頼が得られるよう粘り強く、関係機関等と連携・協働しながら取り組むことが求められる。
こうした困難を抱えるこども・若者にとっては、まずは居場所につながり、安心感やおとなへの信頼感を育みながら自己肯定感を高めていくことが大切。
対面による居場所のみならず、オンラインの居場所は、特別なニーズを持つこども・若者や地域性を忌避する傾向のあるこども・若者などにとって、初めの一歩としてつながりやすく、オンラインの居場所の中でサポートが完結することもある。
「5.「みがく」~こどもにとって、より良い居場所となる~」。
(1)安全・安心な居場所づくり」。
居場所は、こども・若者にとって安心して過ごすことができ、心身の安全が確保された場である必要がある。
また、こどもの居場所おいて、こどもの権利が守られることは当然の前提である。
どのような場所を安全・安心と感じるかは、こども・若者によって異なり得るが、少なくとも、威圧的な態度で関わるなど、こども・若者が不安や恐怖に感じることがないようにすることが必要。
その際、障害児や刺激に敏感なこども・若者等にも配慮した環境設定が求められる。
その上で、1人でいることにほっとするこども・若者もいれば、集団の中で落ち着きを感じるこども・若者もいる。
こうした多様なこども・若者のニーズを踏まえた居場所づくりが求められる。
(2)こどもとともにつくる居場所づくり。
居場所づくりにこども・若者が参画することは、多様で変化するこども・若者のニーズを捉え、よりよい居場所づくりを進めるとともに、主体的な関わりを通じてこども・若者自身が権利の主体であるということを実感し、こどもの権利を守るという観点からも不可欠なものである。
(3)どのように過ごし、誰と過ごすかを意識した居場所づくり。
こどもの居場所づくりにおいて、屋内外問わず、遊びは重要な要素である。
それから、次のページですが、その場で「どう過ごせるか」は重要である一方で、それと同じくらい「誰と過ごせるか」といったその場にいる人との関係性に注目することも重要である。
(4)居場所同士や関係機関と連携・協働した居場所づくり。
地域全体でこどもの居場所づくりを推進するには、居場所同士の連携と協働が必要不可欠である。
こうした連携・協働は、それぞれの居場所同士で行われるだけではなく、間をつなぐコーディネーターが重要である。
(5)環境の変化に対応した居場所づくり。
オンラインゲームやSNSなど、デジタル空間を居場所と感じるこども・若者も多くなっている。
社会やこども・若者を取り巻く環境の変化によって、こども・若者のニーズは変化し、居場所と感じる場も変わり得る。
こうした変化を捉え、居場所のあり方を不断に見直していくことが必要。
「6.「ふりかえる」~こどもの居場所づくりを検証する~」。
こうした居場所づくりの取組を検証していくことは、居場所の質・量両面からの充実を図る上で必要不可欠である。
このように、居場所づくりの検証はその必要性が高いものの、現時点で効果的な評価指標として明確に定まっているものはなく、これをどのように行っていくのかは今後の重要な検討課題である。
本指針策定後、国において必要な調査研究を行った上で、こども・若者やこどもの居場所づくりの関係者の意見を聴きながら丁寧に検討することが求められる。
「第4章こどもの居場所づくりに関係する者の責務、役割」。
こどもの居場所づくりに関係する全ての者が、本指針で掲げるこどもをまんなかにしたこどもの居場所づくりに関する理念を共有するとともに、その重要性に対する関心と理解を深め、以下のようにそれぞれの役割を果たすことが必要。
民間団体・機関、それから地域住民、学校、企業、市町村、都道府県、国という形で記載をしております。
「第5章推進体制等」。
「1.国における推進体制」。
こども家庭庁のリーダーシップの下、関係府省庁が連携・協力しつつ、政府一体となってこどもの居場所づくりを強力に推進する。
「2.地方公共団体における推進体制」。
地域の実情に応じて関係者が連携・協力できる体制を構築することが期待される。
とりわけ、福祉部門と教育部門との連携が重要。
また、こどもの居場所づくりについても自治体こども計画に位置づけ、計画的に推進していくことが求められる。
「3.施策の実施状況等の検証・評価」。
こども家庭審議会において、本指針に基づきこどもの居場所づくりに関する施策の実施状況や対策の効果を検証・評価し、これを踏まえて対策の見直しや改善に努めることが重要である。
「4.指針の見直し」。
おおむね5年後を目途に見直しを行うこととするとしております。
説明は以上です。
前田部会長:ありがとうございます。
それでは、意見交換の時間に進めさせていただきます。
なお、発言の際には、挙手または挙手ボタンを押していただき、ページ数と行番号または何章の何番の項目への御意見かなど、御意見の箇所を明らかにしていただけますようお願いいたします。
御意見のある委員の方はおられますでしょうか。
植木先生、どうぞ。
植木委員:植木でございます。
8ページの6行目でございます。
外国籍やケアリーバーなど特別なニーズのあるこども・若者だけが利用できる居場所づくりも必要と、このように書かれております。
異論はございません。
大変重要な指摘部分だというふうに考えられます。
そこで確認なのですが、こども・若者パブリックコメントの中にLGBTQの居場所があるという意見があったように記憶をしております。
ということは、ここの部分は、外国籍やケアリーバー、それからLGBTQなどを含めた多様なニーズのあるこども・若者というふうに理解してよろしいでしょうか。
以上です。
山口成育環境課長:ありがとうございます。
先生御指摘のとおりに御理解いただいて結構だというふうに考えております。
植木委員:承知しました。
前田部会長:ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
菊池委員、お願いします。
菊池(真)委員:2点あります。
15ページの15行目に、地域において支援に携わる人材やNPO等という文言があるのですが、NPOという文言がここで出てきておりまして、これまでは民間団体・機関、中間支援団体という言葉で出てきていたと思うのですけれども、あえてNPOとなっているのは何か意図があるのかお聞きしたいです。
2点目は、18ページの5行目で、友人などの横の関係に対してというところがあるのですけれども、友人関係というのも大事だと思うので、友人関係の横の関係に対してではなくて、とともにというような感じで、友人関係も大事であるけれどもというようなことにできるかどうか。
もう固まっているかもしれないのですけれども、ちょっと気になったところを2点お伝えさせていただきました。
以上です。
山口成育環境課長:ありがとうございます。
1点目のところは、特にNPOというのを意識的に使っているわけではないので、差し支えなければ、民間団体・機関というような言い方に改めると。
それから、18ページは、とともにという形で、また座長と御相談して修文をしたいと思います。
前田部会長:ほかにございますでしょうか。
安部委員、お願いします。
安部委員:安部です。
1点ございます。
16ページの5.「みがく」の上の段落なのですけれども、ここは切れ目ない支援について書かれているところなのですが、小学校、中学校、それから中学校から高等学校ということで全て学校単位で書かれてあります。
一方で、学校に通っていなくて、例えば18歳になったら利用できなくなるものもあるのではないかなと思います。
間違っていたら光真坊委員に訂正していただきたいのですけれども、例えば、放課後等デイサービスは高校卒業まで、その学年の終わりまで、年度末まで使えるけれども、児童発達支援は18歳になったら使えなくなるのではないかなと思います。
そうすると、その子が引き続き事業を利用したくても、18歳になることで利用できなくなるというのは、切れ目なく居場所にいられるということとは反すると思いますので、ここは例示を、「…高等学校、成人となるなど」という形にしてはどうかと思います。
以上です。
前田部会長:光真坊委員、もしよければ。
光真坊委員:特に大丈夫です。
前田部会長:安部委員の言われたことで間違いない。
光真坊委員:そうです。
そのとおりです。
山口成育環境課長:修文についてはまた座長と御相談させていただきます。
前田部会長:ほかに何か御指摘ございますでしょうか。
事実関係の間違いなどがございましたら。
よろしいですか。
よろしいでしょうか。
オンラインの方も大丈夫でしょうか。
それでは、特に御意見もないようですので、議論の取りまとめに入りたいと思います。
こども家庭審議会運営規則第3条では、部会が議決をしたときは、当該議決をもって審議会の議決とすることとされております。
本日、一部修正の御意見をいただきましたので、改めて誤字などの修正、その公表の取扱いを含め、答申につきましては、部会長である私に御一任いただくということでよろしゅうございますでしょうか。
(首肯する委員あり)
前田部会長:どうもありがとうございます。
それでは、そのように取り計らせていただきます。
今年5月より計13回にわたりまして実施してまいりましたこの会議ですが、皆様から大変貴重な御意見をいただきました。
改めましてありがとうございます。
御礼申し上げます。
議論の取りまとめに当たりまして、各委員の皆様より、感想や今後の展望など一言いただければと存じます。
大変恐縮ではございますが、お一人様3分程度でお話しいただければと思います。
御発言の順番ですが、途中退席なさる委員の方から先に御発言いただいた後、名前の順で進めさせていただければと存じます。
毎回あですので、今回は後ろから、湯浅委員からお願いしたいと思います。
これは、あの行の委員の方からのお願いでございます。
私ではございません。
それでは、まず、今村委員、お願い申し上げます。
今村委員:ありがとうございます。
事務局の皆さん、そして、委員としてここで一緒にディスカッションさせていただいた皆さん、本当にどうもありがとうございました。
感想となってしまうのですけれども、私自身はずっとこどもの支援を、どちらかというと教育サイドから見てきた立場だったので、こうして居場所という切り口でいろいろな経験をなさってきた方々とディスカッションさせていただいて、その視点の違いに非常に勉強させていただく機会になって、個人的にも大変感謝をしております。
今回、ひたすら学校の風土という言葉を入れてくれということを何度も何度も叫んで、大分しつこいと思われているかなとは思っていたのですけれども、やはり学校に切り込む言葉をここの部会、この答申にきちんと入れていただくことは、その後、中央教育審議会としてきちんとそれを受け止め、そして、文部科学省の政策の中できちんと改めて学校を居場所にしていくんだということをチェックしていくというような役割を果たす、そういう重要な方針が下りたようなものなのではないかと思います。
なので、最後、学校の風土を変えるべきということがきちんと明記されたこと、とても感謝していますし、私もできる形で今後、実態づくりに努めていきたいと思っています。
第4章、居場所づくりに関係する者の責務、役割というところが、実は全体の中でも最も大切なところなのではないかと思っていまして、今後、こども・若者居場所づくりに関係する全ての者が、本指針に掲げるこどもをまんなかにしたこどもの居場所づくりに関する理念等を共有するとともにという、全員がここに書かれていることを共有するんだということが書いてあって、これを本当に実態のものにしていくということ。
学校の先生たちと違って義務づけられた存在ではないし、国に雇われている存在でもないこどもの居場所づくりの担い手が、どうやってこのコンセプトを本当にみんなで共有しながら、こどもをまんなかに置いて、本当にいい場をちゃんとつくっていくんだ、広げていくんだということをやっていけるのか。
ここが今後、こども家庭庁のチームの方々の重要な柱になっていくところなのかなと思うので、ここがどんなふうに政策になっていくのか、そこはぜひ注目していきたいと思っていますし、ここに集まっている皆さんと民間の立場から一緒にできることをやっていけたらなと思っています。
最後になりましたが、大変発言がしやすい環境をつくっていただきました前田部会長、本当にありがとうございました。
皆さんに大変勉強させていただきまして、本当にどうもありがとうございました。
先に退席させていただきます。
ありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:ありがとうございました。
それでは、次に、大空委員、お願い申し上げます。
大空委員:ありがとうございます。
この後、孤独・孤立の別の会議がございまして、こちらもこどもの居場所に関連する分野ですので、先に退席させていただくことをお許しいただければと思います。
本当に非常に密度の濃い議論を短期間で重ねてこられたのかなというふうに思います。
その中身については、特に個人的には、やはりSNSとかオンラインゲーム、これも居場所であるというようなことの概念を入れていただいたことは非常にありがたかったかなと思います。
もちろん地域とか福祉の概念は非常に重要ではあるのですけれども、そうしたこれまでの既存の考え方で対応できなかったというようなことが、今まさにこどもの自殺も過去最多ですし、それ以外の様々な数字も、皆さん御承知のとおり非常に深刻、また顕在化しているものがあると思います。
ですから、やはりこれまでとは違ったアプローチをというような観点を居場所づくりにおいても入れていただくということが非常に重要だというふうに思い、この議論に臨ませていただいたところがありましたので、最終的にこういう形になって、非常に安堵している部分があります。
また、これからの施策の実施状況等の検証評価の部分でも触れられているのですけれども、つくった後のフォローアップが非常に重要になってくるだろうと思います。
ここでは評価指標等を通じてということを書かれていますが、それ以外にも実際にこどもが居場所につながってどうなったかという、ある種のストーリーを見せていく必要があるのだろうと思います。
我々、相談窓口をやっていますと、どうしても相談してくださいということを言い続けてしまうのですけれども、相談した後にどうなったのかという、その先を見せていく、伝えていくということ、なかなかできなかったというような反省もありまして、ぜひこのこどもの居場所、つながってどうなったのか、そして、それだからこそこどもたちにそこに来てほしいんだと、そういうコミュニケーションのやり方を社会に対して行っていくということ。
これはこども家庭庁にぜひやっていただきたいと思いますし、その過程でお手伝いできることとかがあればお手伝いをしたいというふうに思っています。
また、事務局の皆さん、本当に細かな修正も含めて大変だったと思いますけれども、ありがとうございました。
特にフォントとか、カラーユニバーサルデザインとか、この段階でもかなりいろいろ申し上げて、ちょっとまだ資料3が直っていないようなので、ぜひそこも最後まで修正いただきたいと思いますけれども、非常に細かな修正に日々対応していただいたことに感謝申し上げます。
また、ほかの委員の先生方、そして前田部会長をはじめ、皆様にも心から御礼申し上げたいと思います。
どうもありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:どうもありがとうございました。
それでは、湯浅委員、お願い申し上げます。
湯浅委員:お疲れさまでございました。
委員はこんなにいっぱいいたんだなというのを、ここに来るのは2回目ですけれども、いつもオンラインなので、リアルに会うと迫力を感じます。
私自身は昨年度の調査研究にも関わっていたので、かれこれ1年半という感じで感慨深いものがあります。
居場所というのは、ともするとというか、もともとはというか、一般的にはというか、非常に私的なもので、ともすれば密やかなもので、あまり公的な議論に乗っかるような話ではないというふうに、ちょっと遡れば、10年前だったらそういうことで、こういうふうに居場所づくりについて指針をまとめるとかは多分考えられないという感じだったのではないかと思うのですけれども、そういう時代になったのだろうというふうに思います。
こどもにしろ、大人にしろ、ここでは結果としての居場所と言ってきましたけれども、空き地が減ったり、商店街がシャッター通りになったり、小中学校が統廃合されていったり、駄菓子屋がなくなるとか、そういうふうにして、特に誰かの居場所になろうと思ってつくったわけではないのだけれども結果的にいろいろな人の居場所になっていたような場所とか空間が減ってきて、つながりそのものが政策課題になったのだろうというふうに感じています。
つながりがないことでいろいろな課題が深刻化していったり、それは経済的な問題であったり、文化的な問題であったり、様々な問題が起こっていると思うのですけれども、その様々な課題の根っこというか、元のところにつながりの課題があって、それがないといろいろなひずみが起こるのだなということが社会的に認識されてきて、それが一方で孤独・孤立の問題として出てきたり、こういう居場所づくりの課題となって出てきたりということなのではないかと思っています。
そういうこともあって、居場所づくりそのものを考える、あるいは公的に議論する時代になったのだなという意味でも、非常に感慨深いところがありますけれども、今の日本社会において必要な事柄なのだろうとも思っております。
これからですけれども、国において評価とか、様々な点においてのフォローアップを行っていくことはもちろんですが、フィールドがどんどん現場に近くなる、人々の暮らしの現場に近くなるという意味では、やはり市町村が重要になっていくだろうというふうに感じています。
ここでの議論を繰り返しやってきている人たちはともかくとして、やはりまだ、こどもの居場所は一体何がその居場所に当たるのかというところとか、行政は一体それの何を応援すればいいのか、支援する必要があるのかみたいなところで戸惑われる自治体が多数あるのではないかと思っていて、そういうところからやっていかないといけないという意味では、これから自治体の方たちとコミュニケーションを進めていく、密にしていく、いろいろな方たちと話して、そういう戸惑いや疑問について一緒に考えていくようなことが全体として必要になるのだろうなと思っていますので、それを進めながら国レベル、政府レベルでのフォローアップも進めていただければと思っています。
とにかく、なかなか今まであまり扱われてきていないがゆえに、形も何もはっきりしていなかった居場所づくりについて、13回でここまでまとめてくれた部会長と事務局には感謝しております。
本当に大変な作業だったと思いますけれども、最初はどうなることやらという感じだったのではないかと思いますが、ここに落ち着いて、おお、さすがさすがと思っておりますので、御苦労さまでした。
ありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:それでは、山本委員、お願い申し上げます。
山本委員:皆さん、ありがとうございました。
本当にまず初めに、こども家庭庁であり、こどもということが中心だと思うのですけれども、その中にどこの部会でも若者をきちんと入れてくださって、特に社会的養護を出た後の子たちは、若者に入らなければ何も意見するチャンスもなく、取り残されてしまうところを、きちんとそこを入れてくださったということにすごく感謝しています。
居場所をしている身としては、全然意見を出す上で足りない部分もあったと思うのですけれども、私自身としては、私のやっている居場所は死にとても近くて、すごく必死な、どうしたらという思いがあったのですけれども、皆さんの様々な意見とか取組をお聞きすることで、その前段階で、こんなにもいろいろな方が考えて、社会的養護、虐待、死に至る前に助けてくれる、ここの部分がよりしっかりすることで、きっと救われる子はもっと増えるし、とても大切な話合いに参加させていただいたんだなということにすごく感謝しています。
これをすごく実感したからには、私も現場でももちろん生かしていきたいし、この指針も出来上がった後、よりきちんと、すごく現場にいて私が感じるのは、いろいろなことを行政の方々がしてくださったり、皆さんもお力添えしても、なかなかそれが現場に反映されない、生かしていけないという部分では、私ももっともっといろいろ学んで、こういうことがきちんと意味のあることに、話合いで終わらない形に落としていけるように、自分自身もっと頑張っていきたいと思いました。
事務局の方には、なかなか私が連絡がつかなかったり、御迷惑をおかけして本当に申し訳ないと思いながら日々過ごしていました。
本当にありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:水野委員、お願い申し上げます。
水野(達)委員:私、これまで民間支援機関で不登校のこどもたちや保護者の支援をさせていただいた視点と、あと、今の教育行政の視点と、この2つの視点でこどもの居場所づくりというところを見て御意見をさせていただきました。
その根底には、家庭と学校がこどもたち、若者たちにとっての居場所であってほしいという願いが私はありました。
その願いがありながらも、どのような居場所を実際にこれから整えていくべきなのか、課題がどこにあるのか、私自身も学びながら参加させていただいたのが実情です。
そして、今回の指針の中には、多くのこどもにとって学校が居場所になっていることというふうに明記をされ、そして、学校図書館、コミュニティスクールの活用、不登校のこどもたちの教育支援センターと具体のところも盛り込まれたのは、とてもうれしいところでございます。
このように指針に盛り込んでいただくと、例えば各先生方が、やはり教室というのは全てのこどもの居場所であってほしいという願い、そして、校長先生が、全てのこどもが学校が居場所だと思ってほしいという願い、そして、我々教育委員会が、そのような願いを持った先生や学校を全力でサポートしていくんだという、このようなある種理念といいますか、共有化が図られていくのが期待できるのではないかなと思っております。
それでも、そこまでしてでも、やはり学校や教室に居場所を感じられない、つまり主観でここは居場所ではないんだと思ってしまう子がいるのも事実ではありますので、その子たちの居場所をどのように増やし、繋ぎ、磨き、振り返りをしていくかというところも随分と具体的な内容が盛りこまれたかなというふうに感じております。
また、居場所がないと感じる子だけではなくて、そもそも複数の居場所がこどもたち、若者たちにあってほしい、そんな社会になってほしいという委員の皆様の御意見、そして私自身の願いも反映されたものになったかなというふうに思っています。
学校とか教育行政の議題で、なかなかこどもの居場所づくりが本丸にはなりにくいです。
ですので、今回この居場所部会で議論された指針が、居場所づくりの理念というのを共有していって、今後具体的な施策にしっかりとひもづいていくことを大いに期待しているところでございます。
結びになりますけれども、いつも事前レクをしていただいてありがとうございます。
いつもそこで私は結構とんがったことを言うのですが、見事にそこでやすりをかけられて、丸くなっていつもオンライン会議に参加をしております。
また、前田部会長におかれましては、いつも私のオンラインの画面が手を挙げているマークがあるように見えるところで御不便をおかけしましたが、今日こうやって対面で御礼申し上げられて、とても私もうれしいです。
本当にありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:それでは、水野かおり委員、お願い申し上げます。
水野(か)委員:育成財団の水野と申します。
これまで5月より先ほど13回とおっしゃっていただきましたが、あっという間の13回だったなというふうに感じております。
こども家庭庁の皆さん、事務局の皆さんもそうですし、私たち委員のほうも、また次か、また次かと思いながらもやってきた成果がしっかりとこのような形になって、自分自身もとてもうれしく感じております。
とても濃い機会だったかなと思いますし、議論の内容も、私個人の意見だけではなく、たくさんの居場所を持たれている方々の意見を聞かせていただいたことも多くの学びになったかなと感じております。
こどもまんなか社会として、こども家庭庁でこの指針ができるということで、しっかりとこどもたちのところにこの指針が届いて、こどもたちが、これができたことで居場所がたくさんできたですとか、よかったなというふうに思ってもらえるように各自治体のほうが下りてきたときにそれをかみ砕いて、現場のほうがしっかりとこどもたちに寄り添いながら下ろしていけたらなと感じています。
また、振り返る検証評価の部分ですが、実際のこどもの声をしっかりと聴いて、届けて検証をしていけるほうに持っていけたらなと感じておりますので、引き続き、これができたで終わりではなくて、これが下りた後のこどもたちの声もぜひ反映させていただく機会がつくれたらなと感じております。
皆さん、本当にありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:それでは、成田委員、お願い申し上げます。
成田委員:ありがとうございます。
国立のぞみの園の成田です。
13回の会議ということで本当にお世話になりました。
当初は本当に皆さん、まさに居場所づくりに御尽力されている委員の先生方の中で、自分はちょっと門外漢かなというところで何となく気後れして参加し始めたところがあったのですけれども、委員の皆さんのお話であったり、あるいは関係団体とか、こども・若者の皆さんからの居場所に関してのいろいろな御意見を聴かせていただく機会を得まして、僕も診療を通じて居場所が本当に大事だなというふうに思ってはいたのですけれども、非常にリアルに、ある意味深刻にこのテーマを改めて考えさせていただきました。
加えて、自分が関わっているこども・若者たちの居場所の危機というか、それについても改めて認識する機会になりました。
本当にそういうことで学びが多かったなというふうに思っています。
この居場所というテーマは、指針の中にもありましたけれども、こどもの声を聴くだとか、こどもの視点に立つとか、こどもと共につくるとか、そしてこどもの権利をしっかり擁護していくという、そのことが僕は一番大事なのかなと考えていて、今回の指針ができたときに、ある意味、こうあるべきみたいなことは書かれているわけですけれども、しかし、それを実際に形にしていく、さらにまたこれから先も世の中はいろいろ変わり続けていくわけなので、やはりこどもの声を聴き続けることや、その時代に合わせてしっかり権利を擁護していくということを我々大人が忘れずにやっていかなければいけないなと思っております。
そういう視点で、自分の「医療」というところの仕事を見直したときに、居場所は大事だというふうに思っていたけれども、自分が居場所に直接関わっているという認識がちょっと薄かったかもしれないなと思って、そういう視点で考えていくと、まさにこの指針の中に「結果としての居場所」というところや、「関係性」というところを書いていただきましたけれども、そういう視点で我々医療者も、改めて自分たちの医療的な関わりについてもしっかり見直していくことが大事だし、そういう新たな視点をいただいたことで、医療的な関わりをよりよいものにきっとしていけるのではないかなというふうに思っております。
今日“も”ですけれども、いつもなかなか話がまとまらずに、分かりにくい説明ばかりで、大体部会が終わった後に一人でへこんでいるというか、申し訳ない、迷惑かけちゃったなという、でも、その後、事務局の皆様とか、あと委員の皆様にフォローしていただいて、僕はこの部会が「居たい」、「行きたい」、「やってみたい」のまさに居場所になっていたのですね。
なので、この体験を自分が診ているこどもたちにも体験させてあげたいななんていうふうに、そういう居場所づくりに自分も関わっていきたいなというふうに思います。
温かく見守っていただいた皆さん、また、まとめていただいた前田部会長や事務局の皆さん、本当にお世話になりました。
また今後とも頑張りたいと思いますので、よろしくお願いします。
ありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:それでは、友川委員、お願い申し上げます。
友川委員:愛媛県から参りました友川です。
まず、感想とお礼からでございます。
本当に大きなお題をいただいて、居場所というものをどう形づくるのかというところを勉強させていただきました。
特に、この居場所部会の運営そのものが、今後これから基礎自治体や地域に下りていったときに、こどもの声、若者の声を具体的にどういう手法と進め方で聴いていきながら形にしていけばいいのかという、まさにモデルを一連の流れの中で提示していただいたのではないかなと思っております。
いただいた声を文章にし、そして、フィードバックに変えていくというような一連のところは、小さな小さな地域に行けば、なかなかモデルが手に入りませんので、ちょうどユーチューブで全部保存してあるということで、今後悩まれる自治体には、これを一からずっと見直していただいて、さっき成田委員もありましたけれども、やはり和やかに、自由に発言できる場で生まれてくるもののよさというものがお示しできたのではないかなと思っております。
今後の展望でございますが、特に私はスクールソーシャルワークや児童館研究をしておりますので、「つなぐ」というところで貴重な御意見がたくさん出ておりました。
特に、分かっているけれども、足りないのは知っているけれども、まだ手がついていない人的資源の投資面や、小さな団体が右往左往しながら活動していく中で、横の情報が欲しいな、仲間が欲しいなといったような横展開部分で具体的な仕組みのつくり方、その辺りも今後、評価だけではなく横展開の部分についても議論が重ねられていったらいいかなと思っております。
最後に、この5月に委員の委嘱を受けましたときに、愛媛県の松山市の小さな児童館に遊びに行ったときに、こどもまんなか社会、こども家庭庁ができましたとばーんと児童館に表現してありました。
そこにいろいろな意見が既に寄せられておりましたので、もうやるべきことは進み始めているというエールをもらいながら参加させていただきました。
今後は自分の持ち場に帰りまして、実際にこれを動かしていくところで尽力できたらなと思います。
どうもありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:それでは、関戸委員、お願い申し上げます。
関戸委員:皆さん、長い期間にわたって一緒に部会を通して指針をつくってこられたこと、本当にうれしく思っています。
本当に委員の皆さん、部会長、そして事務局の方、お世話になりました。
ありがとうございます。
私は、長くこどもの遊び場づくりに関わってきた身として、今のこどもの遊び環境、こどもの育つ環境は、環境問題だという認識は持っていました。
今回の指針にも、社会構造、経済構造の変化によって、こどもが居場所を持ちづらいという話が載ったので、それは当然なことだろうというふうにも思っていました。
そして、今回、こどもが居場所を持つことによって何が変わっていくのかということです。
私はやはり、こどもたちが生きづらい、今の社会でどんなふうに環境問題が起きているのかというと、寛容性を失っているのではないかなと。
社会が寛容性を失っているがゆえに、こどもがこどものままでいられるという、そういう本来のこどもが育っていくスピードだったり環境をあまり許容できない世の中になってしまっていると思っています。
そこに対して、恐らく今回みんなで議論してきたことは、こどもが育つということの本質をどんなふうに社会の中に表現したらこどもが育てるのかということを改めてメッセージとして、かつ、実践のときの立ち戻るべき指針として示すことができた、そういったまとめになったのではないかなと思っています。
なので、こういった立ち戻るべきところを全国の活動者の人たちや、今まで関係がないと思っていた人たちが、自分もプレーヤーなのだと思って関われるようになる、そういう展開を今後できていくといいなと思っています。
居場所ができたのだから居場所に行きなさいと言って、居場所に閉じ込められるような社会は私は逆だと思うのですね。
地域でこどもが遊んでいたら、そこがもう居場所になっているという、居場所づくりを通して私たちがやるべきことというのは、地域を居場所にしていくという、そのつながりや寛容性、そして遊び心を広げていく、そういう社会がこどもにとって育ちやすい社会なのではないかなと思っています。
これがスタートラインだと思うので、今後、今回の部会でできたネットワークもありますし、いろいろな皆さんのつながりを通じて、どんどんどんどんこの指針に沿った居場所を広め、大切なことをいろいろな部分で展開できるようにしていきたいなと思っています。
本当にありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:光真坊委員、お願い申し上げます。
光真坊委員:ありがとうございます。
一般社団法人全国児童発達支援協議会の光真坊と申します。
私たちは障害のあるお子さん、家族、事業者の支援をする団体でありますけれども、今回、障害のあるお子さんに関係する立場から参加させていただきました。
こどもヒアリングでは、放課後デイサービスを利用する障害当事者、お子さんも参加いただきまして、しっかりと声を上げていただいたというのは、多分すごく意義があることだったと考えております。
私からは2点、お礼と、あとは今後私たちが取り組むべきことについて述べたいと思います。
1点目は、この指針によってソーシャルインクルージョンが促進されることが期待できるのではないかということであります。
障害や特性があっても、それが重度であったとしても、障害がないこども・若者と同じように思い悩むことがあります。
障害があるがゆえに悩むこともいっぱいあると思います。
体験、経験をする機会の不足なども、障害のあるお子さんについては課題というふうに挙げられているということで、年齢相応の遊びとか活動体験を障害のあるお子さんも望んでいるということであります。
今回、そういう意味では、この指針の中に随所に「配慮」であるとかアクセシビリティーの点について触れていただいているのはすごく大きいことだというふうに認識をしております。
今後ともいろいろな場所でインクルージョンが進んで、障害のあるお子さんもいろいろな居場所に行けるようになるといいなと考えています。
2点目は、一方で、障害や特性があることで固有の悩みというのもあります。
やはり同じような障害のあるお子さんや若者と、これはピアと言いますが、その存在が安全・安心につながって、自己の理解とかそういうものが促進されるということも事実としてあります。
我々の団体の加入の事業所は、放課後デイサービス等を運営されています。
これまで障害児支援というと、障害や特性に対してどうするのか、発達支援はどうするのかということばかりに目が奪われがちでしたけれども、今回しっかりと居場所というような観点が入りましたので、放課後等デイサービスを含む障害児支援においても、居場所といういわゆる人権の基礎的なベースの部分についてしっかりと考えながら、どうあるべきかをしっかりと考えていく1つのきっかけになったのではないかと考えております。
あわせて、我々が、狭い業界でありますが、やはりこういう皆さんのいろいろな居場所の方々と知り合いになれたのはすごくよかったと思っておりますので、我々もいろいろなところと連携をして、一緒にこどもの居場所を考えていけたらと思っております。
その意味では、この部会の議論はすごく我々にとっては有意義だったと思っております。
部会長、委員をはじめ、事務局の方には本当に感謝を申し上げたいと思います。
本当にありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:それでは、菊池委員、お願い申し上げます。
菊池(真)委員:Masterpieceの菊池です。
お疲れさまです。
今回できた指針に関しては、こども・若者が主体であるということとか、権利が大事であるということがたくさん盛り込まれたことは本当に大きなことで、うれしいなというふうに思っています。
また、学校のことについて大きく取り上げられたことは本当に大事なことだなと私も思っておりまして、声を上げてくださった皆様、本当にありがとうございますというふうに思っています。
また、先生の業務を増やしていくということの懸念とかも出たと思うのですけれども、先生の業務を増やしていくというのではなく、関わる人を増やし、外部団体を入れたりとか、アドボケート的な存在を入れたりとか、学校に多くの方が関わっていくというようなことも考えていけたらいいのかなというふうに、学校の先生をサポートしていくということも併せて考えていけたらいいなと思わされました。
また、ハイリスクの若者たちというのは、スクールソーシャルワーカーとか保健室の先生だとかがつないでくださることも多いので、そういったところの連携強化も必要だなと思いました。
そして、ケアリーバーとかハイリスクという言葉もたくさん盛り込んでくださって、うれしいなというふうに思っています。
指針全体としては、決めつけないけれども重要なポイントが盛り込まれている、すてきな指針になったなと思っていますが、これがゴールではなく、ここをスタート地点として私たちで活用していって、そして、決めつけというよりは、変化していって、進化していくべきものだと思いますので、私たちも現場で活用して、参考にしていきたいなと思っています。
あとは、課題がなくなったというわけでもないと思いますし、コーディネーターをどうしていくかとか、地方とか資源が少ないところをどうしていくかとか、シェルターとか少年院とか通信が遮断されているところをどうしていくかとか、様々な課題はまだまだあると思いますので、引き続き考えていければと思っています。
最後に、いろいろな部会を傍聴している方から、居場所部会はすごく雰囲気がいいねというふうにおっしゃっていただきましたので、本当にそんな雰囲気をつくってくださった前田部会長、ありがとうございます。
皆さんも本当にお疲れさまでした。
以上です。
(拍手)
前田部会長:菊地英一委員、よろしくお願いします。
菊地(英)委員:調布市の菊地でございます。
まず、本指針の策定に際しまして、部会長をはじめとする委員の皆様、取りまとめをいただきました事務局の皆様、どうもお疲れさまでございました。
特に毎回鋭い意見がどんどんとある中で、それを次回までに修正していくということで、事務局の皆様、私も自治体でいろいろな計画とかをまとめたりする立場にあるのですけれども、さぞかし大変だったのだろうなと感じているところでございます。
本指針についてなのですけれども、いろいろな団体に対するヒアリングであるとか、こどもたちに対するヒアリングというのもいろいろ重ねてきて、非常に多くの方に御協力いただいたものと理解しております。
私自身としては、協力をいただいた皆様に恥ずかしくないような内容というのが取りまとまったように感じているところです。
やはりこの指針というのは、まず読まれること、理解してもらうこと、活用されること、これが今後の展望としてはすごく重要なことなのだろうなと感じております。
一方で、こどもの居場所部会でいろいろ考えている中で、居場所を構成している団体というのが非常に多くあって、幅も広いし深みもあると感じております。
居場所づくりという観点でやっている団体もいれば、違う目的で始めて、結果として居場所になっている団体、そういったものも中にはあるのだろうと感じているところです。
この方針を、新たに居場所づくりをする方たちというのも利用されると思うのですけれども、ほとんどの方たちは、既存の居場所の担い手の方たちなのだろうなと。
その方たちにどういうふうに、この方針がまずあること、指針があるということを伝えていくのか。
できればそれを理解してもらうこと、そういったものが非常に大事ですし、まずはこの指針があることに気づいてもらうことですね。
そこについて今後進めていくことというのが非常に重要なのかなと思っております。
本指針が答申案として提出されて認められますと、自治体の児童福祉の分野に関しては間違いなく伝わるだろうなと感じております。
ただ、そこに関しては、先ほど湯浅委員が言われたとおり、やはり居場所という概念が自治体ではまだフワフワしているところがありますので、国でしたりが中心となるとは思うのですけれども、居場所の定義などを改めて伝えていく必要があるかなと思っております。
児童福祉以外の分野で働いている方、例えば学校の教職員であったり、校長先生であったりというところもそうですし、こちらの指針の中にも含まれていますけれども、地域の方々とか民間の方々というのが重要な担い手になっている。
こういった人たちに、この指針の持つ意味であるとか可能性を伝えていくことというのが、この指針策定後に非常に求められるところだと思っております。
既にこどもの居場所を運営している方々、とりわけ自分のところがこの指針に関係していると本当に意識している方はいいのですけれど、そういった認識は持っていないのだけれども、実はこの指針のテリトリーになっている、そういう方たちに対してどう伝え、活用していくのかについて、これは国だけの問題ではなくて、中間支援団体だったり自治体の責任だと思うのですけれども、浸透を図っていくような形が取れたらば一番いいのだろうなと思っております。
この指針の中では、自治体だけではなくて、地域とか民間の団体と一緒に居場所づくりをしていくのだということが示されておりまして、自治体がその中で役割を果たすことは非常に重要だと思っているのですけれども、みんなで一緒にやっていくということが非常に重要であり、そのことにより、そういった方たちにも理解してもらえるものだろうなと思っております。
指針では、「ふやす」、「つなぐ」、「みがく」、「ふりかえる」という4つの視点があるかと思うのですけれども、私自身は「つなぐ」というところが、今の状態だと非常に社会的に不足しているものかなと思っております。
その部分と絡めながら、この指針の内容をうまくそういった方々につないでいって、本当に活用される方針になることが大事だと思いますので、そういうふうになることを期待しているところでございます。
私からは以上です。
ありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:次に、小川委員、お願い申し上げます。
小川委員:NPO法人パノラマの小川です。
まずは、今回の居場所部会を通じて本当に皆さんのカラフルな、様々な居場所の課題とか現状みたいなものを丁寧に議論できたというところに関しまして、私自身も学びが多い時間を過ごさせていただきました。
本当にありがとうございました。
先ほどの水野委員とは反対で、私は多分、事前説明のときにあまり意見を言わず、当日ちょっといろいろ自由に発言をさせていただいて、でも、本当に自由な発言が担保されている場だなというところは、ほかの委員もおっしゃっていたように、私も居心地がよく発言をさせていただきましたので、その点に関しましては本当に事務局の方たちに感謝申し上げます。
ありがとうございます。
今回の議論の中で、私自身は校内居場所カフェという10代後半以降の若者に関わる立場から発言をさせていただいたのですけれども、その中で、指針の中で特定の年齢で区切ることがなく切れ目ないサポートが必要であるというところが確認されたことですとか、あと、居場所につながる機会が得にくいこども・若者がいるということですとか、つなぐための人だったりとか、アウトリーチの重要性みたいなところを再確認されたというところは本当に大きな意味があったなと感じています。
また、最後の頃に、本当にこのこどもの居場所という概念を通じて、既存の教育とか福祉とか、何かそういう制度上の枠組みみたいなものを乗り越えて連携し得る可能性みたいなところも見えてきたというところは、本当に現場としてもとても重要な意義があったなと感じています。
指針ができて、これがゴールではないという発言が先ほどほかの委員からもありましたけれども、社会に出ていく中で、改めて本当に現場で大切にしていきたいことや期待することを最後にお話しできればなと思っています。
日々、置かれた環境によって、こども時代とかこどもとして過ごす時間みたいなものが担保されなかったこどもたちであるとか元こどもたちみたいな方たちに出会う中で、そういった方たちが本当に居場所に出会いにくくて、つながりを保ち続けるのが難しいなということを日々感じています。
議論の中で、居場所につながるのがゴールではなくて、そこからどのように関わり続けていくかというところが大事という議論が部会の中でもあったと思うのですけれども、このようなこども・若者が、本当であればこども時代に居場所を通じて経験し得る様々な体験とか人とのつながりみたいな構築の機会がどうして提供されていないのかということですとか、そういう若者たちがどうしてつながってこられないのかみたいなところを考え続けて、目を向け続けながら、居場所の喪失みたいなこととかが、社会からの排除みたいにならないような社会づくりをしていかなければいけないなと感じています。
あとは、こどもの居場所って、こどもまんなかというところはもちろんなのですけれども、こどもの居場所だけではなくて、やはり元こどもである保護者の方たちを支える場になり得るというところも、各現場の実践を通じてですとか、皆さんのお話を聞く中で改めて認識したところで、今回の指針ができて居場所への関心が高まることを通じて、社会全体が、こどもだけではなく、こどもと一緒にいるその周辺の方たちも一緒に見守っていくような風土ができてくといいなということを期待しております。
本当にありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:それでは、大竹委員、お願い申し上げます。
大竹委員:皆さん、お疲れさまでした。
本当にこの会議の場というのが、各委員の方々の発言、そのことが私にとっては大変学びになりました。
その発言というのは、まさに委員の皆様方の現場を通した、この意見というのがまさにこどもの意見の代弁者であったなというふうに改めて思っています。
昨日まで日月火と3日間、愛媛の児童館のほうに見学に行かせていただきました。
そして、この答申案の中にもありましたように多種多様な居場所づくりの実践が行われているというような記録であるとか、あとは居場所づくりを進める上で重要なこと、こども・若者の意見を聴き、視点に立ち、共に居場所をつくるという、このような実践が、愛媛の見学に行ったときに、こういった実践がしっかりと取り組まれているなと。
どこの児童館等々にも意見箱というのがあるのですが、その形だけではなくて、しっかりとフィードバックと併せて、その現場の職員の声として、私たちはこどもたちの声を拾うと言っていたのですね。
ですから、意見を出せる人はいいけれど、ふだんの実践の中でこどもたちが何気なく言っていることをしっかりと拾うというような、この職員の意識というものでこどもたちが救われていくということがあるのではないかなと。
そして、今回ずっとユーチューブで流されていますので、愛媛に行ったらば、見ていますと言われました。
というふうなことで言うと、さっき友川先生もおっしゃったように、13回のこの取組がユーチューブで流されて、どういうふうにプロセスを踏んでいったらいいのかということが全国に発信され、さらに、この中で大事だったことは、本当に事務局の方は大変だったのですけれども、フィードバックですね。
言いっ放しではなくて、しっかり一つ一つこういう理由でこういうふうにまとめました。
フィードバックをしているということが、こどもたちは、言ってそのままだったら、言っても意味がないよとなるけれども、しっかりとこのようなフィードバックがされるということは、意見を言う意味にもつながっていく。
その後、こどもたちの意見が、聞きますよと言っても、何もなければ、そういう場をつくっても何も言ってくれないけれども、そういう体験があるこどもたちというのはしっかりと意見を言ってくれるというふうになっていくのではないかな。
そういう意味では、フィードバックというあの作業はすごく今後大事になっていくし、全国でもそういう取組、今回こども家庭庁でやられたこの一つ一つのプロセスというのは、全国の一つのモデルとなっていくのではないかなと思っています。
そういう中にあって、今、杉並区が令和6年度中に杉並区子どもの居場所づくり基本方針をつくるということで動き出しました。
そのようなことから、今回のこの国の動きは、全国の自治体の中ではそれを受けて動き出しているというようなことを実感しています。
ぜひこれを全国1,700ある自治体でしっかりと受け止めて、動いていただければありがたいなと思っています。
最後になりますけれども、私は部会長代理という役割だったのですね。
薄い薄い存在であったのですが、私の役割は、前田部会長に事故がないように祈るという、これが私の役割だと思って、その祈りは成就したなというふうに思っています。
またこれから任期もありますので、しっかりと祈っていきたいと思います。
最後の最後ですが、今後、私のところでは、遊びというようなことを、遊びというと乳幼児というようなイメージがありますけれども、こども・若者にとっての遊びとは何ぞやというようなこともしっかり今後考えていきたい、研究していきたいと思っています。
その中における、特に児童館というところでの遊びの意味は何なのかというようなところも今後進めていきたいなと思っています。
事務局の皆さん、皆さんおっしゃったように、短い時間の中で本当にいろいろな意見が出てくる中で、しっかりとこの素案の中に落とし込んでいただいて、今回答申案としてまとめられたことについては大変感謝を申し上げます。
ありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:では、宇地原委員、お願い申し上げます。
宇地原委員:まず初めに、委員の皆様と、あとは部会長、そして事務局の皆様に本当に感謝をお伝えしたいなと思っています。
何もないわけではないのですけれども、本当に一からここまでのものをつくり上げたというのは本当にすごいことだなと改めて感じていますので、感謝とお疲れさまでしたということでねぎらいをお伝えしたいなというのと、やはり何より第5回のヒアリングと、あとはパブリックコメントに参加してくれたこども・若者の皆さん。
もちろん、直接こども家庭庁に届いたわけではなくても、恐らくこの社会のあらゆるところで、いろいろな形で声を上げてきたこども・若者がいてできたものだなというふうに思っていますので、そうしたこども・若者に感謝というかリスペクトを伝えたいなという気持ちで今すごくいっぱいです。
この部会が始まる前に、始まってからもなのですけれども、自分たちの活動の中で何を大事にしてきたかというのを改めて考え直しながら参加をしていたのですけれども、やはり根っこにあるのは、こども・若者が自分の人生を自分で納得して決めていくということ、そこに向かって自分の活動があるのだなというのを改めて強く感じています。
なので、この指針の中で、こども・若者が決めていくということが繰り返し言及されているのは大きな一歩かなと思っていまして、そこをすごくうれしく思っています。
あとは、本当に場所という言葉でこれだけの人が集うんだということと、議論していく中で、本当にいろいろな人が居場所づくりに関わっているのということにすごく勇気をもらったような気持ちでいまして、これからもいろいろな人たちで支え合いながらこの居場所づくりというものを広げていけるといいなというのを強く思っています。
あと、言及された方もいたのですけれども、やはりここからスタートラインだなというふうに思っていまして、この指針を基に社会にどう実装していくのかというところが求められているかなと思います。
やはり一足飛びにいかないと思いますので、課題もたくさん出てくるのではないかなと感じていますが、この指針が何かあったときに立ち返れるよりどころになるというふうに強く感じていますので、これからの活動の中でも実践を通じて居場所づくりというものをよくしていくということを心に刻んで頑張っていきたいなと思っています。
皆さん本当にお疲れさまでした。
(拍手)
前田部会長:それでは、植木委員、お願い申し上げます。
植木委員:植木でございます。
こども・若者の居場所を真剣に考える大人たちがこんなにもたくさんいるんだということに気づけたこと、これが最大の収穫でございました。
あなたに寄り添う大人はたくさんいるよというふうなことをこども・若者に届けたいなというふうに思いました。
それから、こどもヒアリングであるとかパブリックコメントを通して気づいたことでございますけれども、こどもたちが児童館を身近な居場所として認識しているということがよく分かりました。
そもそも児童館はほぼ毎日利用可能ですし、行きたいときに行ける居場所でございますので、本指針の基本的事項でございます、それが居場所と感じるかどうかはこども・若者が決めるというふうなことに合っているのかなとも思いました。
一方で、設置する自治体が全国の6割にとどまっておりますので、こどもまんなか社会を目指すのであれば、もっと拡充すべきであろうということも思いました。
いずれにいたしましても、本指針を反映した市町村こども計画が着実に策定されて、実施されるということを願うばかりでございます。
最後になりますけれども、前田部会長をはじめ、皆様には大変お世話になりました。
ありがとうございました。
以上でございます。
(拍手)
前田部会長:それでは、荒木委員、お願い申し上げます。
荒木委員:皆さん、本当にありがとうございました。
私は、宮城県石巻市というところから委員に参画させていただいていて、東日本大震災からはもう10年以上たちましたが、特に心のケアというところではまだ復興半ばかなというところなのですが、この居場所というのが、やはり生きることを支える場として大変重要だなと思って、私もすぐに居場所づくりというのに取り組んで今に至るのですけれども、その中で、子育て支援、こども支援というところで関わってきて、大切にしたいなとか、大切にしている視点というのが皆さんと共通点としてここに入っていったのはすごくよかったなと感じております。
これまでの実践を皆さんに肯定していただいたような思いもありまして、これからさらに自信を持って進められたらなと思っています。
私は、「こどもの居場所とは」こども・若者が過ごす場所、時間、人との関係性、全てがこども・若者にとっての居場所になり得る。
この一文が本当に大事だなと思っていて、私もこどもの居場所ということで児童館を運営していますけれども、その中にいるときだけではなくて、どこにいても守られる、その人らしくいられる、そんな場ができるというのが、あと、誰もが関わっているときに、この子の生きることを今支えているなみたいな、そんな実感を持ちながら関わっていける、そんな大人がたくさんいるというのが、私は親としてもすごく心強いなと思っていて、なかなか家庭の中でうまく関われないときもありますけれども、それを社会がサポートしてくれるという、そんな安心感もいただけるなと思っていました。
こどもと共につくる居場所ということで今実践をしているのですけれども、やはり「やってみたい」をどうファシリテートしていくかとか、SOS、相談が出てくるので、こどもの声にどういうふうに伴走していくかとか、この会議の場を離れて現場に戻ると、また実践することの難しさだったり意義というものを深く感じております。
私は、いけんひろばのほうでファシリテートも担当させていただいて、そのときパートナーさんと2人で組んだのですけれども、打合せにそんなにたくさん時間は割けなかったのですが、お互いにこどもの権利を大事にしているというところが共通点で、そこで信頼しながら、こどもの力を信じて進めましょうと、非常にスムーズにやりやすかったのですね。
今回この指針ができたということで、同じ指針、そして言語でつながっていく仲間がこうやって増えていく、この力強さというのは非常に感じています。
居場所づくり通して、変えていくことができる、私たち大人もこの社会をよりよくしていけるし、こどもたちと共にであれば、もっともっといいものができるのかなと思いますので、引き続き皆様どうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございます。
(拍手)
前田部会長:それでは、安部委員、お願い申し上げます。
安部委員:工学院大学の安部芳絵です。
前田部会長におかれましては、私が手を挙げるたびに、「またか」と思われていたのではないかなと思いますが、毎回快く発言を許可してくださってどうもありがとうございます。
最後なので、こどもの権利の視点から今後の課題を3つ述べさせていただければと思います。
まず1点目が一般原則に関してです。
初回の部会にて、居場所指針に盛り込むべき視点として4点指摘をさせていただきました。
こどもの権利条約、特に一般原則について、それからこどもの意見の反映について、こども基本法には出てこない遊びについて、それから緊急時のこどもの居場所についてです。
こどもの権利、それからこどもの意見の反映に関しては、部会全体で議論ができたのではないかなと思います。
こども基本法には出てこない遊びに関しては、水野委員や関戸委員、それから大竹委員が言及をしてくださったかなと思います。
緊急時のこどもの居場所に関しては、今、荒木委員からもありましたけれども、災害時にも居場所が必要だということでお話ができたのではないかなと思います。
ただ、一般原則への言及は不十分であったのではないかと反省をしているところです。
今後、居場所をつくって、振り返り、検証、評価をしていく際、あるいは大空委員や荒木委員からもあった相談をしていく際、それを具体化していく際には、一般原則を組み込んで構想をしていただければと思っています。
これが1点目です。
2点目は、児童館と放課後児童クラブについてです。
こども・若者パブコメでも児童館についてはかなり言及があったかと思うのですが、保育所、こども園に次ぐ多さの児童館は、地域のこどもの公的な居場所として、また、民間の居場所をつなぐ場としても非常に役割が期待されるところです。
加えて、全国に18か所ある大型児童館については、遊びの権利を具現化する居場所として、または県内あるいは県を越えて児童館同士を結びつけ、研修をする場、災害時の居場所のコーディネートの機能等、位置づけを明確化していく必要があろうかと思います。
なお、130万人以上のこどもが利用する放課後児童クラブについては、ほとんどここでは議論ができなかったと思います。
児童館も放課後児童クラブも多くのこどもの居場所となっていて、パブコメにもあったように、そこで働く大人への言及がとてもあったかなと思います。
そこで働く職員の方がこどもを支え続けていくことができるように、処遇改善や安定的な運営ができる仕組みが課題だと思われます。
例えば、指定管理者選定に当たっては、「らいつ」のようにこどもの意見を反映することや、第三者評価でもこどもの意見を聴くことが検討されてもよいのではないかと思います。
3点目は学校についてなのですけれども、今日、文科省の方はいらっしゃっていますよね。
そちらに向いてしゃべりますね。
この部会では、学校と家庭以外の第3の居場所ということで話をしてきたのですけれども、今後の課題ということで、学校について言及することをお許しください。
学校をこどもの権利を基盤とした居場所とするためには、現行の生徒指導提要でも触れられている子どもの権利条約を教職課程のコアカリキュラムに入れるであるとか、あるいは学習指導要領の中に子どもの権利条約を入れていくことが必要となってくると思います。
このようなことをすることで、こども自身がこどもの権利を学び、実際に使っていくことを保障していく必要があると思いました。
今回、居場所支援に関する話合いでしたけれども、本来は、こどもの権利を基盤としたまちづくりがあってこその居場所ではないかなと考えています。
水野委員もおっしゃっていましたが、家庭や学校でこどもの権利を学んで実感する、あるいは居場所でも権利を実感できる、まち全体としてこどもの権利を実感できるような、そういうサイクルを創出していくことができたらなと考えているところです。
以上です。
委員の皆さん、部会長、事務局の皆さん、本当にありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:それでは、青山委員、お願いできますでしょうか。
青山委員:青山です。
ここまで皆さん、本当にありがとうございました。
あいうえお順が逆なのも大変ありがたく、あまりない経験をさせていただいています。
また、前回そちらに伺ったときには1人だったので、今日は皆さんいっぱいいてうらやましいなと思っていたりします。
まずはここまでの間、この議論のプロセスに参加できて、私的にも大変有意義だったなと思っています。
特にこどもヒアリングのファシリテーターをさせていただいたことはとても印象に残っております。
昨年度の調査研究委員会から加わらせていただいていましたので、そこからの継続性ですね。
例えば、「行きたい」、「居たい」、「やってみたい」というような議論であったりとか、そういったところを引き継ぎつつ、より包括的な視点から居場所について考えるという機会になったことはとてもうれしかったなと思います。
もう一方で、多分、居場所という言葉を、今この段階においても、居場所と聞いてイメージするものは委員の中でも濃淡があるかもしれません。
すごく包括的であると同時に曖昧なところを皆さんでこうやって合意形成していくことの難しさも感じながらでしたけれども、最大公約数というか共通の基盤に当たる部分を少し可視化するような取組になったのではないかなということはとてもうれしく思っていますし、こども家庭庁ができた1年目にこういった形で指針が出るということは、いろいろな省庁とか政策分野をつないで事を動かしていく上でいいきっかけの一つになるのではないかなと思っています。
会議の中では、特に登場人物をぜひ増やしたいというようなことを何度か繰り返し申し上げてきたかなと思います。
特に居場所づくりを目指す人たちと同時に、これまでも何人かの方が言及されていましたけれども、結果としての居場所になるような、そういった取組をうまく巻き込んでいきながら、地域全体の中に居場所的なものを増やしていく。
そういったことがすごく重要だというふうに思っていて、私自身、体験活動とか、遊びとか、青少年系の施設や団体と関わることが多いですので、そういったようなところにいい形で居場所への関心が広まっていくような形になるといいなと思っています。
ただ、こういった指針が出た後の話ですけれども、こうやって例えば基礎自治体等に向けていろいろなものが普及してく、あるいはこの話をそれぞれ広めていく段階で、あるあるなのが、何度もこの議論の中でも言及されていたことかもしれませんけれども、居場所にすらというか、居場所にまた生産性や効率が求められるような、いわゆる行政のPDCAサイクルの中でこの居場所というのが少し扱いづらい部分もあるかもしれません。
あまりそういった簡単なKPIとかで効果が計れない部分のほうが多かったり、なじみにくい部分もあると思っています。
こういう指針が広がっていく中で、そういったところも引き続き注意というか、もちろん大事なことですけれども、その辺りの難しさも含めて見守っていかなければいけないなと思いますし、居場所づくりが進むことで、余暇やいろいろなものがこどもにとって与えられるものになりがちだったり、成長やいろいろなものに大人の思いが乗りがちなものだということは皆さん注意深くこの辺りを議論してきましたけれども、やはり話が広がっていく中で、その辺りは引き続き注意していかなければいけないのかなと思っておりました。
そういったことも含めて、これからがスタートだという皆さんのお声に、そうだそうだと思いながら、またこれからもいろいろな形で議論を続けられたらいいなと思っております。
本当にありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:ありがとうございました。
あいうえお順で最後の青山先生まで御意見いただいたわけなのですけれども、実はこれで終わりではございませんで、サプライズでございますが、川瀨参与に一言御意見をお願い申し上げたいと思います。
毎回御参加いただきまして、当事者としての視線もお持ちだと思いますので、ぜひこの委員会への答申に向けてのお言葉をいただきたいと思います。
川瀨参与:完全に油断をしておりました。
ちょっとどきどきしているのですけれども、本当に13回でかなり密度の濃い議論を短期間にこれだけたくさんの方々、それから、委員だけでなくてここに参画をしてくださったヒアリング等、それからパブリックコメント等でたくさんの方が声を上げてくださったこと、これを本当に短期間でまとめていただいたというところで、すごく私自身も今まで考える機会がなかったことが、たくさん気づきをいただきました。
本当にありがとうございました。
幾つか皆さんの最後のコメントを聞きながらすごく印象に残ったところがあったのですけれども、やはり居場所づくりに関わる人たちの願いとか、あるいはそこに来ているこども・若者の願いとか、そういうことがごく個人的なことではなくて、社会全体としてみんなで話していこう、対話をしていこう、議論をしていこうという機運を一つつくれたということが、すごく私にとってはすばらしかったな、よかったなというふうに思っているところでございます。
もう一つ、やはりこの中でも私たちがまだ気づけていないこども・若者がいるのではないか、居場所につながれていないこども・若者がいるのではないかということを常に念頭に置きながら、これからの取組をますます加速させていく必要があるかなというふうに思っております。
こども・若者もとても大切にしていくし、それから、そこに携わる関係者の皆さんも大切にしていく、みんなの権利を守りながら進めていくことがこれからのこどもの居場所づくりにとってとても大事だと思います。
そういう意味で、権利ということがたくさん盛り込まれた指針を一つのよりどころにしながら、今後の取組というのを進めていきたいというふうに思います。
大変ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。
(拍手)
前田部会長:皆様、ありがとうございました。
最後、この会議を終えるに当たりまして、まの行であります前田より一言御挨拶を申し上げたいと思います。
13回にわたりまして、様々な御意見をいただきましてありがとうございました。
私にとっても非常に学びの多い会議でございました。
湯浅委員もいみじくも言われましたけれども、こどもの居場所という、言ってみればまだ形の不明確なものの答申まで出たということは隔世の感がございまして、非常に感激をしております。
こども家庭庁ができまして、こどもまんなか社会をつくろうということと、こどもが生きやすい社会をつくることが大人たちみんなの責務であるということが宣言されましたこと、本当に感慨深く思っております。
しかし、これから1,700の自治体で実際にこれを実施していくに当たりましては非常に困難があることが予想されます。
例えば、児童館があるところでは、児童館があるのにどうしてそのほかの居場所が必要なのかということもございますし、児童館のない場所では、こどもの居場所づくりの理解から深めないといけないです。
皆様方の目には、行政職員の人の力が足りないとか、理解が足りないというふうに思われるかもしれません。
しかし、私が2000年代に子育て支援施設や保育園や学童保育などをつくるときにも大変な反対運動を受けまして、社会に必要なものをつくるのに、どうして反対の人の声があるからといって完成時期を延ばしたり、自分たちの進行を遅らせたり遠慮しなければならないのかと思っていました。
ですがそのときに常に福祉課の職員を始めいろいろな市の職員の人から、社会の多くの人たちの理解を得ないことにはいい事業実施につながらないと言われました。
私たちはみんなこどもが大事、こども中心社会をつくろうと思っていますけれども、多分世の中の大多数の人はそうでないと思うのですね。
こどもよりもっと大事な問題が今あると思われている方も多いと思うのです。
自分たちが思っているこどもの居場所はとても必要なものなのだけれども、しかし、他の人たちの理解や、応援はしてもらわなくても、必要だねというような共感を得られなくては活動を続けていけないと思います。
ですので、皆さん方の実践を通して、行政の現場で、こどもの居場所づくりを実施していきたいと思っている職員の人たちに力強い言葉、他人を説得する言葉も伝えていただきたいです。
また皆さんの実践の成果を見せて、地域の人たちを説得できる材料や姿を見せていただきたい。
皆さんのすばらしい実践が、全国でこどもの居場所を求めているこどもたちへの力にもなりますし、居場所をつくりたい人たちへの応援にもなると思います。
これから答申がまさにスタートであるように、むしろ私たちの理想やいろいろな考えを批判する人たちも出てくると思いますけれども、皆さんとここで一緒につながって進めていければと思いますので、どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。
私からは以上です。
(拍手)
それでは、事務局から。
山口成育環境課長:ありがとうございます。
改めまして、13回にわたり御議論をいただきましてありがとうございました。
取りまとめられた答申を踏まえまして、政府として閣議決定に向けた手続を進めてまいります。
閣議決定された後に、また皆様に御報告をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
最後に、成育局長の藤原より一言申し上げさせていただきます。
藤原局長:成育局長の藤原でございます。
まず、御礼の御挨拶を申し上げたいと思います。
本日の部会での御議論、本当にありがとうございました。
答申について部会長に御一任をいただいきましたので、部会長と御相談の上、答申をまとめて、その後、年末の閣議決定に向けて手続を進めてまいります。
前田部会長、大竹部会長代理をはじめ、皆様方におかれましては、これまで13回にわたりまして大変熱心に御議論いただきましてありがとうございました。
私は、4月にこども家庭庁ができましてから成育局長を拝命しまして、そこで居場所の指針を担当することとなりました。
行政では通常新たな政策を講じる場合、まず要件設定をして、基準をつくり、そこで働く方の要件などを考えて、その基準をクリアした事業に支援をする、それが一般的な政策のつくり方なものですから、一方で、この居場所は、地域で様々な取り組みがあり、定型化が難しいのでそのような中でどう指針を策定するのかイメージを作るのが難しいと当初正直思いました。
ただ、1回目から13回に至るまで、必ずしも全ての会合に出席ができたわけではありませんが、委員の皆様方におかれては、非常に大所高所からの現場での実践に基づいた説得力のあるご意見から、非常にデリケートな、言葉遣いに至るまで細部のご意見まで、本当に多種多様な御意見を熱心にいただき、また時々、必ずしも一致しない意見もあったと思うのですが、委員の皆さん方が非常にフラットな関係で、お互いに尊重しながら、でも熱心に議論くださいました。
本当にありがとうございました。
難しいかじ取りを前田部会長に常にやっていただいて、丁寧にお一人お一人の委員の意見を引き出していただき、前田部会長には相当御心労をおかけしたのではないかなというふうに心苦しく思っておりましたが、こうやって積み重ねた結果が今日に至っているということ、本当に感謝を申し上げたいと思います。
また、何人もの先生から、やはりこどもの意見を直接聴く機会、あるいはそこでファシリテーターをやっていただいた機会が貴重であったとコメントをいただきました。
これもなかなか政府としては今まで知見のない手法でしたので、こういったものをやってみるということは、こども家庭庁ができた一つの大きな進歩であると思いますが、試行錯誤しながらということで、我々にとってもチャレンジングな機会ではあったなと思います。
さきほど多くの委員から事務局へねぎらいの言葉もいただきました。
毎回次の回には前回いただいた意見をこのように反映しますと事前に担当が説明に来てくれるわけですが、山口課長以下担当者が、相当丁寧に、先生方のご意見を極力盛り込むという意志の下で案を毎回練ってくれました。
事務局も大変頑張ってくれたと思います。
部下を褒めるのはちょっとどうかと思いますが、そういうふうに感じながら過ごしておりました。
居場所については、本当に私も気づきの点がたくさんございました。
居場所という言葉だけでは語り切れない多様な活動があり、結果的に居場所になっているものもあり、こども中心で見たときに本当に居場所になっているかとか、それから、既存の公的なものから、全く行政とお付き合いをしないからこそ自由にやれている、だからこそ効果が発揮できているという現場もあり、そういった中で、たくさんある中でそれを一つの居場所という言葉でしっかり政策に位置づけるというのはとても大きな意義があるのではないかなと今考えております。
また、委員のみなさまの活動をお聞きして、地域にはこんなにもたくさんの温かい大人の目があるのかということに私自身も気づきまして、これまでとは違うネットワークを、新しいこども家庭庁になって、我々も紡いでいくことができるということは本当にありがたいなというふうに改めて感謝を申し上げたいと思います。
本部会での議論、結実した答申案に沿って閣議決定ができるように、関係各所これから調整をしっかり進めていきたいと思います。
また、この居場所の指針ができたことが終わりではなく、これからがスタートであるというふうな温かい激励の言葉もいただきましたので、こういったものを全国に浸透させる努力を我々もしていきますけれども、なかなか国の行政機関だけでは難しいので、この部会の委員の皆様方には、引き続きこの指針のサポーターになっていただき、ぜひ引き続き力強い御支援をいただきたいなと思います。
しっかりと政策として居場所というものが息づいていくように私たちも努力していきますので、ぜひこれからも御助言をいただき、御支援をいただきたいと思います。
本当に今日はありがとうございました。
(拍手)
前田部会長:局長、ありがとうございました。
それでは、皆様、少し早いですが、議論も収束いたしましたので、本日の部会を終了いたします。
皆様、本当にありがとうございました。