加藤大臣記者会見(令和6年3月8日)
加藤大臣記者会見要旨
(令和6年3月8日(金)10時15分から10時22分まで 於:こども家庭庁記者会見室)
1.発言要旨
冒頭、私から1件報告することがございます。
まず、「国際女性の日」の大臣メッセージについてでございます。
本日8日は、国連が定めた「国際女性の日」でございます。この日を迎えるに当たり、お手元に配付させていただきました資料のとおり、私のメッセージを公表いたします。
メッセージでは、ジェンダー平等の達成に向け、御尽力をされている方々の熱意と取組に心からの敬意と感謝の気持ちを示すとともに、政府を挙げて全力で取り組むことをお伝えをしてございます。
また、本年は元日に能登半島地震がありました。女性・平和・安全保障、いわゆるWPSの観点も踏まえ、引き続き男女共同参画の視点に立った災害対応に取り組んでまいります。
3月8日は「ミモザの日」とも呼ばれ、黄色いミモザの花がシンボルとして親しまれています。本日は、ミモザの花を会見台にもあしらってございます。
冒頭、私からは以上となります。
2.質疑応答
(問)冒頭の「国際女性デー」に関連する質問なのですけれども、国内では女性の社会進出が進みながらも、賃金や政治的に見ると議員数に占める女性の割合が少ないなど、各分野でジェンダーギャップが生じている現状があります。この現状をどう受け止め、課題はどこにあるとお考えでしょうか。もし加藤大臣御自身の実体験等があれば、それと併せて教えてください。
(答)世界経済フォーラムが昨年公表した2023年の「ジェンダー・ギャップ指数」において、日本は、146か国中125位であり、我が国の現状を謙虚に受け止める必要があると考えてございます。
この順位の背景としては、経済分野及び政治分野のスコアが低調だったことが影響していると承知をしております。その要因としましては、まずは政治分野においては、立候補や議員活動と家庭生活との両立の困難、ここはまさに私自身も体験をしているところですが、人材育成の機会の不足、候補者や政治家に対するハラスメントの存在、また経済分野においては、女性の採用から管理職・役員へのパイプラインの構築が途上であること等があると考えられます。特に政治分野の課題については私自身も当事者として理解できるものがございまして、担当大臣としてしっかりと取組を講じてまいりたいと、このように考えております。
(問)子ども・子育て支援金制度についてお尋ねいたします。支援金制度を巡っては、国会で依然として「実質的な負担ゼロの説明が分かりにくい」といった指摘や「社会保険料が上がることは国民にとっての実質的な負担ではないか」などと野党の追及が続いていますが、今後、法案審議が本格化していく中で、どのように国民への理解を進めていきたいか、改めて大臣の決意をお願いいたします。
(答)支援金制度を導入するに当たりましては、歳出改革等によって社会保険料負担の軽減効果を生じさせ、その範囲内で支援金制度を構築することで、「全体として実質的な追加負担は生じない」といつも申し上げているところであります。このことは、少子化対策を進めるに当たって、国民の負担を抑えるということを、政府の決意として、また、制度的な枠組みによって申し上げているのでありまして、これは非常に重要なことであると考えております。
その上で、危機的な状況にある少子化は、誰にとっても重大な問題であり、子育て世帯を支援するために、全世代・全経済主体に支援金という形で拠出をお願いしたいということについて、国民のみなさまにご理解いただけるよう、これからも説明を尽くしていく努力を続けてまいりたいと思います。
(問)「国際女性デー」の話に戻るのですけれども、先ほど当事者としても政治分野の課題をご認識されているということで、社会の中にはクオータ制の導入を求める声などもありますけれども、具体的に政治分野での課題にどのように取り組むお考えでしょうか。
(答)政治分野について具体的な対策についてですけれども、まず、地方議会における両立支援に係る会議規則の整備の促進ですとか、また、政治分野におけるハラスメント防止研修のための動画教材の作成及び活用の推進、それから、日頃申し上げているとおり、各政党に対して女性候補者に係る数値目標の設定等についての自主的な取組の要請を行ってまいりましたが、こういった努力を続けていきます。
また、近年、地方議会で女性議員比率が上昇していることもありますので、その事例の調査・分析を進めて、よい事例などは周知をしていくなど、積極的にやっていきたいと考えております。
(問)先ほどの質問の中で、「議員活動と家庭生活の両立の困難、これは私も経験していることだが」というお話がありました。何か具体的なこういうときに大変だったというようなエピソードがあれば、それを解決するにはどんなことが必要だとお考えになっているか、もし具体的なお話があれば教えてください。
(答)様々経験はありますけれども、ここは大臣会見ですので、個人的な経験そのものを具体的に申し上げることは控えたいというふうに考えてございますが、先ほども申し上げた、恐らく家庭の両立と立候補や、また政治活動に困難を見ている女性政治家の卵ですとか女性の政治家の方々は多くおられると思いますので、自分自身の体験をしっかり、当事者としての感覚を持ちながら、そういった方々が政治参画しやすい環境を整えていくことに、先ほど申し上げた施策をしっかりと進めていく形で応援をしていきたいと、このようには思っております。
(以上)