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黄川田大臣記者会見(令和8年7月10日)

黄川田大臣記者会見要旨

(令和8年7月10日(金)10時47分から11時02分 於:中央合同庁舎8号館1階S103会見室)

1.発言要旨

まず、男女共同参画担当大臣として御報告いたします。本日の閣議において、「令和8年版男女共同参画白書」を決定しました。本年の白書では、「仕事や職業キャリアに関する女性の学び直し・暮らしを充実させる男性の学び直し」を特集テーマとしております。我が国の長年の男女共同参画や女性活躍の取組の結果、これまでは十分な職務経験を積むことができない環境にあった方が、学び直しによって新たなキャリアへの道を開けるようになってまいりました。また、これまでの地域社会での活動を行う時間がなく、余暇の時間の過ごし方に戸惑いを感じておられた方も、学び直しによって仕事以外の楽しみや人と人とのつながりを持てることができるようになってまいりました。
今回の特集では、こうした学び直しへの意欲と障壁に関する男女の差異などについて分析しました。本白書では、意欲があっても時間的制約や経済的事情などの障壁を感じ、行動に移せていない方も少なくないこと、学び直しへの障壁は女性と男性によって差が見られ、障壁の解消に資する環境整備を進める必要があることを示しました。学び直しは、女性も男性も暮らしやすい社会の形成につながるものでありまして、男女共同参画の推進の観点から、政府として取組を進める必要があると考えております。本白書を多くの方に御参照いただき、男女共同参画の観点から、学び直しの重要性について考えていただく契機としていただきたいと思います。詳細は内閣府男女共同参画局までお問い合わせください。

次に、孤独・孤立対策担当大臣としてご報告します。本日、第4回孤独・孤立対策推進本部において、「孤独・孤立対策重点計画」の改定を決定いたしました。本日決定した重点計画においては、「若者の孤独・孤立の予防に向けた取組の推進」、「地域における孤独・孤立対策の推進」、「孤独・孤立対策の認知度向上」の3本の柱に重点を置いて取組を強化することとしております。本重点計画においては、こども・若者の孤独・孤立の実態把握に加え、自殺のリスクが高いこども・若者を地域の中で確実に支援につなげる仕組みを構築していくこととしております。また、孤独・孤立対策に取り組む民間企業の事例を調査し、全国に展開することで、孤独・孤立対策の担い手を民間企業にも広げてまいります。
さらに、地域で孤独・孤立対策に取り組む基盤の整備が必要であることから、孤独・孤立対策推進交付金を活用しつつ、きめ細やかな伴走支援を行い、「地方版孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム」の全都道府県への設置を目指してまいります。そして、推進本部においては、高市総理から、居場所や窓口相談などの情報を国民の皆様に知っていただけるよう、孤独・孤立対策関連施策の積極的な情報発信について、御指示がございました。本日、総理からも御発言がございましたとおり、悩みを抱えている当事者が支援の狭間に陥らないようにすることが重要であります。本日決定した「重点計画」に基づき、政府一丸となって孤独・孤立対策を確実に実行してまいります。詳細については、内閣府孤独・孤立対策推進室にお尋ねください。

こども政策担当大臣として、3点お知らせいたします。1点目は、「プレコンセプションケア推進に向けた工程表」についてです。昨日開催した、こども家庭審議会 成育医療等分科会において、「プレコンセプションケア推進に向けた工程表」を報告・公表いたしました。この工程表は、本年5月に、「攻めの予防医療に向けた性差に由来するヘルスケアに関する副大臣等会議」において取りまとめられた「論点整理」に基づきまして、昨年5月に策定した「プレコンセプションケア推進5か年計画」に基づく各種取組を、関係省庁と連携して着実かつ積極的に実行していくために、今般、こども家庭庁において策定したものであります。
プレコンセプションケアの推進にあたっては、特に高校生などの若い方達が性や健康に関して正しい知識を得ることが将来設計をする上での基礎になると考えております。このため、今回の工程表には、若い方たちが興味・関心を持ち、正しい情報を入手できるよう、教育機関における取組やSNS等を活用したさらなる積極的な情報発信を進めることや、本年1月から養成を開始しましたプレコンサポーターが、自治体、教育機関、企業等において活躍できるよう専門人材リストの作成を検討すること、一般相談や専門相談の窓口について医療機関等のリストを作成し、相談窓口の周知を図る自治体を支援していくことなどを盛り込んでおります。
加えまして、国や自治体に対して、職員がプレコンサポーター養成講座を積極的に受講するよう促すとともに、令和10年度以降、プレコンセプションケアの取組内容について「見える化」を図ることも促しております。
この工程表に基づき、関係省庁と連携してプレコンセプションケアの取組を着実に進めていくことにより、必要な方が適切な支援に円滑につながり、個々人のライフステージを通じて自身の可能性を広げていただけることを期待しております。詳細は、こども家庭庁成育局母子保健課にお尋ねください。

2点目として、明日、7月11日(土)徳島県を訪問し、こども関係施設の視察とともに、後藤田知事や県内首長の皆様との意見交換を行います。
こども関係施設の視察としては、母子生活支援施設や児童養護施設、こども食堂に伺い、困難な状況にあるこども・若者、妊産婦への支援や居場所づくりの現場を見させていただく予定であります。現場の課題や意見をしっかりと把握し、今後の支援の推進につなげていきたいと考えております。
また、後藤田知事や県内の首長の皆様との意見交換においては、特に極めて深刻な状況にある、こども・若者の自殺の対策のギアをもう一段引き上げるべく、現在、私が自ら先頭に立ち、強力に進めている「こども・若者自殺防止総力戦略」の趣旨をお伝えし、私の強い危機感を共有したいと考えております。その上で、各地域の中でこども・若者の命を守る体制を確立し、機能させるため、法定協議会の設置等、対策をさらに一段強化していただけるよう、私自ら、首長に直接対話してお願いをする予定であります。自治体での体制整備については、こども家庭庁を挙げて強力に支援すべく、こども家庭庁職員による自治体への伴走支援を実施する旨もあわせて伝えてまいります。詳細は事務方までお尋ねください。

3点目は、「こどもの事故防止週間」についてです。来週7月13日(月)から、「こどもの事故防止週間」が始まります。「こどもの事故防止週間」は、こどもの事故防止に対する意識向上を目的として、例年夏休み前のこの時期に実施しているもので、保護者や教育保育関係者等に対しまして、関係省庁が連携して重点的に周知啓発を行う期間であります。
今年度は、「転落事故の防止」をテーマとし、「こどもの転落事故は『環境づくり』で防ぐことができます」をスローガンに実施いたします。こどもは危険を十分に予見することが難しいため、転落事故を防ぐためには、こどもを取り巻く関係者が環境を整えることが重要です。
 例えば、窓やベランダなどの高所からの転落防止のためには、窓の近くやベランダに足場となるものを置かない。エアコンの室外機は、ベランダの手すりから60センチメートル以上離すか、上から吊るす。窓に補助錠やストッパーを設置するなどの方法が効果的であります。
こども家庭庁では、事故防止週間に先立ち、こどもの転落事故の発生状況や予防方法等をまとめたポータルサイトを開設しました。また、期間中はSNS等を通じて事故防止に役立つ情報を集中的に周知してまいります。詳細は、こども家庭庁成育局安全対策課にお問い合わせください。以上でございます。

2.質疑応答

(問)大臣に伺います。北海道白老町の民族共生象徴空間「ウポポイ」が7月12日に開業から6年を迎えます。2025年の年間来場者数と開業から直近までの累計来場者数を教えてください。

(答)来場者の状況については、令和7年度は約29万人の方々に御来場いただきました。また、令和2年7月の開業以来、累計で国内外から約180万人の方々が来場するなど、アイヌの歴史・文化に触れる機会の拡大が着実に図れてきたと考えております。

(問)ありがとうございます。各年における来場者数は、政府目標の年間100万人とは乖離した状況にあると考えていますが、現状をどのように評価し、課題はどこにあるとお考えでしょうか。政府として、来場者増加に向けて2026年度に実施する誘客策やアクセス改善策などの具体的な内容を教えてください。また、政府として目標を見直すお考えは現時点でありますでしょうか。

(答)御指摘のとおり、政府目標であります来場者数100万人には届いておりませんが、来場者のニーズを踏まえ、子ども用大型遊具の新設や、地元食材を使用したレストラン等のリニューアル、多言語対応の強化などの取組により、地元の白老町の方や来日外国人の来場は増加傾向にあり、改善の兆しは見えていると考えております。
一方、体験型プログラムの不足、教育旅行の受入環境の改善、観光で来られる方のさらなる取り込みなど、来場者の多様なニーズを踏まえて改善強化すべき課題も多くあると認識しております。また、ウポポイの知的・文化的価値を一層高め、教育旅行や研修旅行、文化観光、国際交流など、多様な来訪機会を生み出すことが必要であるとも考えております。このため、強みをさらに伸ばし課題に的確に対応するため、体験型プログラム等園内コンテンツの充実強化、また、学校・団体向けプログラムの改善等教育旅行の満足度向上、訪日外国人向けの情報発信、地元住民の利用促進、周辺地域からのバスツアー事業の実施等の地域連携の促進、ウポポイの外でのアイヌ文化の発信の強化などの総合的な取組を鋭意推進してまいりたいと考えております。また、ウポポイのさらなる充実に向けて、関係の方々から御意見を伺っているところでもございます。引き続き、政府目標である年間来場者数100万人に向けて、さらなるウポポイの魅力向上や国内外への積極的な情報発信等を行いまして、関係省庁と連携し努力してまいりたいと考えております。

(以上)