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加藤大臣記者会見(令和6年1月9日)

加藤大臣記者会見要旨

(令和6年1月9日(火)11時46分から12時02分まで 於:中央合同庁舎8号館1階S103会見室)

1.発言要旨

冒頭、私からは2件ございます。
 
まず初めに、今月1日、石川県能登地方を震源とする大規模な震災が発生しました。この地震により命を落とされた方々の御冥福をお祈りを申し上げますとともに、被災された全ての方々にお見舞いを申し上げます。
 
こども家庭行政関係の被災状況としましては、児童福祉施設、障害児支援施設等に関し、1月9日現在、石川県で50件、新潟県で8件、富山県で15件の被害があったと報告を受けております。今後とも被災自治体、関係団体等と連携し、被災状況の把握に努めてまいります。
 
また、こども家庭庁として迅速な被災地支援を図るため、私を本部長とするこども家庭庁災害対策本部を今月1日に立ち上げ、きめ細やかな被災ニーズの把握、被災者・事業者に寄り添った支援、迅速かつ分かりやすい情報提供を行うよう事務方に指示をしたところであります。
 
あわせて、先ほどお話をした被災状況等も踏まえ、こども家庭庁として、1日以降順次、被災により保育料の支払いが困難となった方への保育料の減免措置、乳幼児に対する健康診査等を避難先の自治体で受けられるようにする特例措置、児童福祉施設等の人員・施設の基準の緩和措置等について柔軟な取扱いを行うよう関係自治体に周知をしたところであります。
 
引き続きこどもをはじめとする被災者の支援や児童福祉施設等の復旧・復興等に向け関係省庁、被災自治体とも緊密に連携をし、全力を尽くしてまいります。
 
さらに、災害対応に当たりましては、男女のニーズの違いに配慮した取組や避難生活等における安全・安心の確保等が重要であることから、被災自治体等に対し「女性の視点からの防災・復興ガイドライン」に基づく取組を引き続き進めるよう要請すること、男女共同参画の視点に立った災害対応を促す観点から、同局から現地災害対策本部へ派遣する職員を通じて必要な支援・助言を行うこと、被災地への支援を行う公益法人が迅速に活動できるよう対応すること等を事務方に指示いたしました。
 
その他の詳細につきましては、こども家庭庁、内閣府にお尋ねいただければと思います。
 
2点目でございます。交通安全対策の推進についてであります。
 
交通安全対策担当の大臣として報告を申し上げますが、本日の閣議におきまして交通安全対策の推進について閣僚の皆様に対し協力をお願いをいたしました。
 
昨年の交通事故による死者数は2,678人とおととしより68人増え、8年ぶりの増加となりました。この結果を受けまして、令和6年までに24時間死者数を2,000人以下とするという目標の達成に向けては一層の努力が必要と認識をしております。
 
死者数が増加したことを重く受け止め、第11次交通安全基本計画に基づき、人優先の交通安全思想を基本とし、関係機関、団体と連携して、高齢者及びこどもの安全確保、歩行者及び自転車の安全確保と遵法意識の向上、生活道路における安全確保等の視点を重視した総合的な交通安全対策を一層強力に推進をしてまいります。
 
すみません、先ほど「令和6年」と申し上げましたけれども、「令和7年」までに24時間死者数を2,000人以下にするという目標の達成に向けては一層の努力が必要だと認識をしております。訂正いたします。
 
冒頭、私からは以上となります。

2.質疑応答

(問)能登半島地震に関して2点お伺いしたいと思います。先ほどの冒頭発言にも絡むところではあるのですけれども、ニーズの把握をされるというところで、まず、結構、避難所の生活などで、こどもたちですとか子育て当事者の方々も多く避難されていると思うのですけれども、まず、そういったような方々、ちょっとこれは現地に行く行かないは別として、直接その声を聞くということを今後されていくお考えがあるのかどうかということをお伺いしたいと思います。もう一点は、今、NPOなどでこどもの居場所づくりを被災地で展開していたりですとかそういったような動きが出始めております。そうした動きも今後長期化していくということを考えた上で、こどものケアを考える上で非常に重要だと思うのですけれども、こうした観点についての支援というのもお考えなのかどうかということも教えてください。よろしくお願いします。

(答)ありがとうございます。被災者の方々の避難生活について今後も継続することが予想される中でありますので、こどもの心の問題に対するケアですとか居場所づくりについては今後さらに重要になってくるものと認識をしております。
こども家庭庁としましては、被災したこどもに対して心のケアを含む健康管理に配慮して、継続的な支援が行われるよう関係自治体や関係団体に対してこどもの心身の健康状態を把握し、支援するに当たって考慮していただきたい点について、「被災したこどもたちへの支援の視点及び留意点」としてまとめて、これをお示ししたところであります。
また、災害時におけるこどもの居場所づくりに向けて、まずは児童館や地域子育て支援拠点等における被災状況を確認した上で、安全が確保できる場合には、被災したこどもたちを受け入れてもらえるようお願いをするとともに、被災して被害のあった施設等に対しては早期の復旧に向けて必要な支援を行うこととしております。
引き続き現場の声をしっかりと、現地に職員も派遣しておりますので、そういったところもパイプを活用しながら声をしっかりくみ上げていきたいと思っております。
小さなこどもや障害のあるこどもさん、また妊産婦の方々、支援を必要とされる方が少しでも不安のない生活を送ることができるように、厚生労働省と連携してニーズ把握に努めるとともに、被災自治体、関係省庁とも連携して必要な対応に努めてまいります。
また、今後の居場所づくりについて、現地で活動してくださっているNPOの方々もおられるということは認識をしておりまして、今日の午後も声を聞く打合せなどもこども家庭庁としてセットしているところでございます。
引き続き対応に努めてまいります。

(問)冒頭にもありました先ほどの質問とも一部重なるのですけれども、関連してニーズの、避難所の運営などについてちょっとお伺いいたします。どちらかといえば、男女共同参画担当の立場として伺いたいのですけれども、内閣府はこれまでも避難所の管理責任者に男女どちらも置くことを推奨したりですとか、避難所のチェックシートなどが公表されていますけれども、こうした取組を所管する大臣として何か呼びかけることがあればお伺いしたいと思います。また、避難所における性被害防止であるとか、生理用品が不足すること、プライバシーの保護などずっと言われている課題があるかとは思うのですけれども、こうした課題に対する現状認識と、何か避難所から大臣に入っている要望などがあれば教えていただければと思います。また、現地の職員から話を伺うということをおっしゃっていたかと思うのですけれども、やはり大臣自身が伺うということは今のところ検討されていないのか。直接話を聞くこと、現場の声に耳を傾けようというお考えはないのかということを改めてお伺いできればと思います。お願いします。

(答)今般の災害の対応に当たって内閣府男女共同参画局では、1月1日の発災当日に被災自治体の男女共同参画主管部局に対して、各地域の男女共同参画センターとも連携をしながら、女性の視点からの防災・復興ガイドラインに基づく取組を進めるように要請をいたしました。
要請では、特に避難所の開設・運営に当たり、御指摘の避難所チェックシートを活用し、管理責任者へ女性と男性両方の配置、被災者のプライバシーに十分配慮したスペースの確保、例えば男女別の更衣室であったり、授乳室の設置等であります。安全で利用しやすいトイレの設置、女性と男性とで異なるニーズに対応するための避難所の運営体制への女性の参画、女性トイレや女性専用スペースへの女性用品の常備などの取組を促しております。これらのガイドラインやチェックシートは男女局のSNSも活用して周知をしているところであります。
また、男女共同参画の視点に立った災害対応を促す観点から、先週5日から内閣府男女共同参画局の職員を現地災害対策本部に派遣をいたしました。
被災自治体におかれましては、ガイドラインやチェックシートなどを活用し、男女共同参画の視点を持って対応していただければと思っております。
また、御指摘のような課題については、その対応をガイドライン等に盛り込んでおりまして、平時より十分な物資の備蓄を求め、自治体の担当者等に対して研修を実施するなどの周知に努めておりまして、各自治体においても適切な対応等に努めていただいているものと認識をしてございます。
今後とも派遣した職員からの状況を含め、被害状況を注視しつつ、自治体と連携し、男女共同参画の視点に立った災害対応に取り組んでまいります。
私自身、避難所からの直接の御要望ですとか、あるいは現地に入ってというところに関しましては、今現在では様々な状況をしっかりと勘案した上で、適切に対応して判断していきたいというふうに考えておるところでございます。

(問)2つ前の質問で、今日の午後、声を聞くことの打合せというような話が出たかと思うのですが、このことについて、どういった方々からどういった打合せをするのか、もう少し詳しく教えていただければと思います。

(答)現地に入ってこどもの居場所づくり等に関わっているNPOの方々のお声を聞かせていただく予定にしておりますが、どういう体制でヒアリングをするかということも含めて、今、検討中ですので、今、申し上げられるのはその程度です。

(以上)