三原大臣記者会見(令和7年4月25日)
三原大臣記者会見要旨
(令和7年4月25日(金)9時28分から9時42分まで 於:中央合同庁舎8号館1階S103会見室)
1. 発言内容
おはようございます。私から今日は冒頭5件、ご報告がございます。
まず初めに、来月5月30日金曜日及び31日土曜日の2日間、赤坂迎賓館において、『ともともフェスタ2025~迎賓館からはじまる「共生社会」~』を開催いたします。
この取組は、昨年末に政府の対策本部で決定した「障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画」に基づきまして、障害の有無に関わらず、ともに楽しむ経験を通じて、交流や相互理解を促進することを目的としたものであります。イベント名には、障害の有無に関係なく、「とも(共)」に楽しみ、「とも(友)」、友人となれる催しにしようという想いが込められています。
イベントの準備に当たっては、多くの障害当事者団体に、実行委員会に参画をいただきまして、自治体、民間企業、様々な分野で障害者支援に取り組む有識者・関係団体の皆様にもご協力をいただいているところでございます。
当日は、多彩なゲストのステージ出演や、物販コーナー、体験ブース等を用意いたしまして、障害の有無にかかわらず楽しめる内容となっております。また、合理的配慮や情報保障を通じて、「障害の有無にかかわらず楽しめるイベント運営のモデル」を目指すとともに、迎賓館という特別感のある場所で開催することで、幅広い層の皆様にご来場いただきたいと考えております。
昨年、「G7包摂と障害に関する担当大臣会合」で訪れたイタリアで、障害当事者の方々が、その人らしく社会で生活する姿に感銘を受け、ぜひ日本でも、障害がある方もない方も一緒に参加して楽しめるようなイベントを実現したいと強く思いました。今回のイベントをきっかけに、「インクルーシブな社会」の実現に向けた一層の取組を進めてまいりたいと考えております。
詳細につきましては、お手元の資料にある障害者施策担当まで、お問い合わせください。
続きまして2件目。本日、総理をトップとする「就職氷河期世代等支援に関する関係閣僚会議」を新たに設置しまして、第一回を開催いたしました。会議では、私から、就職氷河期世代等支援の現状について説明の上、「就労・処遇改善に向けた支援」「社会参加に向けた段階的支援」「高齢期を見据えた支援」の3本の柱で整理をして検討を行い、支援策の方向性を取りまとめたい旨を説明させていただきました。
最後に総理から各大臣に対し、関連施策の充実・強化に向け、2026年度以降も視野に入れて施策を検討するよう指示がございました。本年6月を目途に本閣僚会議において、「今後の施策の方向性」を取りまとめて、「骨太の方針2025」に反映していく旨ご発言がございました。
本日の会議の詳細につきましては、内閣官房 就職氷河期世代支援推進室までお問い合わせください。
続きまして3件目。先日、「保育人材確保等に関する体制の整備」を改正事項の柱の一つとする児童福祉法などの改正法が成立いたしまして、保育人材の確保が喫緊の課題であり、更なる取組を進めていかなければなりません。
これまでの保育の魅力を伝える「ハローミライの保育士」というホームページを公開してまいりましたけれども、今回、保育人材の確保が一層進むよう、コンテンツを工夫し、親しみやすく、よりわかりやすい動画を複数公開いたしました。
例えば、保育士資格を持つお笑い芸人の白鳥久美子さんが、「保育士・保育所支援センター」で再就職の相談を体験する動画ですとか、くまモンが保育士の仕事にチャレンジする動画ですとか、ひろみちお兄さんたちが保育士や学生からのお悩みに答えていく動画ですとか、こども家庭庁の公式YouTubeに配信をしております。
ここでくまモンの動画を少しご覧いただきたいと思います。
(動画再生)
今回、担当課から私には動画の出演のオファーはありませんでしたけれども、保育士を目指す方や、現場復帰を考える方などに、保育士の魅力をしっかりと伝える動画となっておりますので、報道関係の皆様におかれましては、より多くの人に見ていただけるよう周知にご協力をお願いしたいと思います。
続きまして本日、孤独・孤立の実態把握に関する令和6年の全国調査結果を公表いたしました。本全国調査は、我が国で孤独・孤立の状態にある方の実態を把握し、データに基づく実効的な施策を立案することを目的に、令和3年から毎年実施している定点調査であります。今回は4回目の調査結果の公表となります。
今回の調査結果の概要につきましては、まず、「孤独感」に関して、「孤独感がある」と回答した人が約4割であり、年齢別では、若い世代や中高年層でも孤独感が高い人が一定程度いることがうかがえる結果となりました。
また「孤立」については、例えば、同居していない家族や友人と直接会って話すことが「全くない」という人が1割程度となっており、日常的に人とのコミュニケーションの機会が乏しい人も一定割合いることがうかがわれます。
調査結果につきましては、有識者からのご意見もいただきながら、今後さらに分析を進めて、孤独・孤立対策の検討に活用していきたいと考えております。詳細につきましては、事務方へお尋ねいただきたいと思います。
そして最後、来月5月、「孤独・孤立対策強化月間」を実施いたします。5月は新生活でのストレスですとか長期の休暇によって、こどもから大人まで悩みを抱えやすくなる時期であります。このため、「孤独・孤立に至っても支援を求める声を上げやすい、声をかけやすい社会」に向けた取組として、全国の地方自治体やNPO等と連携をしながら、集中的な広報・啓発活動を実施したいと思っております。
まず強化月間中に、全国各地で行われる取組等をまとめて紹介する特設ウェブページを開設いたします。また、周囲の人を「気にかける」など、できる範囲で周りの人を無理なくサポートする「つながりサポーター」について知っていただくために、私も出演した「つながりサポーター」養成講座を紹介する動画を配信いたします。
そして5月2日午前10時から7日午前10時の期間に「孤独・孤立相談ダイヤル #9999」を開設し、集中的に相談を受け付けます。どうか、ひとりで抱え込まずに、この機会に、悩みや誰かに話してみたかった気持ちを、お話しいただければと思います。
このほか、音楽鑑賞、観光体験プログラムや「つながりサポーター養成講座」の配信などを行うオンライン空間を開設いたしまして、楽しみながら時間を過ごせるイベントやセミナーなどを開催いたします。このような取組を通じて、孤独・孤立で悩む人を誰一人取り残さない社会の実現に向けて努力してまいりますので、皆様のご理解とご協力をどうぞよろしくお願いしたいと思います。
最後に、モニターで「つながりサポーター養成講座」の動画をご紹介しますので、ぜひご覧ください。
(動画再生)
以上です。ありがとうございます。
2. 質疑応答
(問)今日、氷河期世代の関係閣僚会議が設置されましたけれども、今後の担当大臣としての意気込みをお願いします。
(答)氷河期世代につきまして、令和元年度から非正規やひきこもりの方を対象として、就労や処遇改善、また社会参加の支援ということに取り組んでまいりまして、結果として正社員化などの処遇改善に一定の成果は上げてまいりました。
他方、就職氷河期世代の方々はバブル崩壊後の雇用環境が厳しい時期に就職活動を行ったため、新卒時に正規雇用に就けなかったことなどがあって、今もなお賃金の増加が緩やかであったり、保有する金融資産が少ない。こういった課題に直面していらっしゃると認識しています。
また、属性を細分化した詳細な実態調査ですとか、プッシュ型の広報を含めた支援策の周知・広報の強化の必要性も課題として認識しているところでございます。そこで、こうした新たな課題を踏まえた形で、これまで以上にきめ細かい支援を行っていくために、総理を議長として本関係閣僚会議を立ち上げて、政府が一体となって支援の充実・強化を行うことといたしました。
本日の総理のご指示にのっとりまして、私も担当としてしっかりと政策を充実・強化させ、そして6月に向けて取りまとめを進めてまいりたいというふうに考えています。
(問)月曜日に開かれた大臣の政治資金パーティーについてお伺いします。4月21日に東京都内のホテルの宴会場でパーティーを開いたと一部報道がありました。このパーティーにおよそ何人が参加されて、会費がいくらだったのか、政治家の来賓としてどなたが出席されたのか教えてください。
また、大臣規範では政治資金を調達する目的で大規模なパーティーの開催自粛を求めています。大臣規範に抵触するではないかという指摘へのご所感もあわせて教えてください。
(答)大臣等規範は、国務大臣等が国民の疑惑を招かないよう適切に判断すべきものとされております。今回の政経セミナーにつきましては、例年開催しているものでありまして、また例年と同程度の規模であり、同規範に抵触するものではないと考えております。細かいことに関しましては、まだ正確な数字等を把握できておりませんので、会館事務所にお問い合わせいただければと思います。
(以上)