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三原大臣記者会見(令和7年3月4日)

三原大臣記者会見要旨

(令和7年3月4日(火)8時39分から8時42分まで 於:参議院本会議場中庭側)

1.発言要旨

冒頭、私からの報告はございません。

2.質疑応答

(問)虐待が疑われるこどもを児童相談所で一時保護するかどうかの判定をサポートする人工知能を活用したシステムについて、こども家庭庁が導入を見送るという報道がありましたが、何か受け止めなどがあればお願いします。

(答)児童相談所における一時保護判断に資するAIツールの開発は、今回一部の報道にあるような「断念」をしたものではなくて、現時点でのリリースを延期したものであります。
今般のAIツールは、令和3年度より国において開発に着手し、令和5年度にプロトタイプが完成し、今年度、協力自治体における試行・検証を行ってまいりました。
AIツールは、約100項目の情報を入力し、一時保護の必要性を判断するものですが、試行・検証では、項目はあるものの、あざの範囲や怪我の部位など程度や範囲が適切に反映できていない等、既存の項目だけでは保護判断に影響する情報を正しく反映できないという課題が見えてまいりました。
その上で、AI領域の学識経験者や児童相談所の職員等からなる検討会で、検証結果の分析や本ツールの活用の是非を議論いたしました。
検討会では、「既存の項目に該当するか否かだけではリスクを算出する情報として十分ではないが、これ以上の項目追加は、緊急を要する一時保護判断の場面では現実的でない」「こどもの命に直結するとともに、全国に提供するツールであるため、ツール単独での判定精度が非常に重要になるが、現在の判定精度は十分ではなく、AI技術の更なる進展を踏まえた更なる改良が必要で、現時点での導入は慎重に判断すべき」との検証結果を得ました。
今般のAIツールは、現時点ではリリースしないことといたしましたが、今回の開発にあたって得たシステムとデータを今後もしっかり保有し、システムの改良に資する事業、AIによる面談音声マイニング、AI要約ツールの開発等を行い、引き続き、児童相談所の業務におけるAIの利活用をしっかり検討してまいりたいと思っております。

(以上)