障害児支援部会(第3回)
概要
日時:令和5年10月30日(月)16時00分から18時00分
場所:ベルサール飯田橋駅前
(東京都千代田区飯田橋3-8-5 住友不動産飯田橋駅前ビル1F)
議事
- 障害福祉サービス等報酬改定検討チームの議論の状況について(障害児関係)
資料
- 議事次第(PDF/33KB)
- 資料1:障害福祉サービス等報酬改定検討チームの議論の状況について(障害児関係)(PDF/22,213KB)
- 参考資料1:障害福祉サービス等報酬改定検討チームの議論の状況について(障害者関係)(PDF/17,163KB)
- 参考資料2:今後5年程度を見据えたこども施策の基本的な方針と重要事項等 ~こども大綱の策定に向けて~(中間整理) (PDF/1,236KB)
- 参考資料3:「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なヴィジョン(仮称)」の策定に 向けて(中間整理)(PDF/2,492KB)
- 参考資料4:こどもの居場所づくりに関する指針(素案)(PDF/1,138KB)
議事録
有村部会長:定刻になりましたので、ただいまから第3回「こども家庭審議会障害児支援部会」を開催いたします。
本日は御多忙のところ、御参集いただきまして、大変ありがとうございます。
本日は対面とオンライン併用の会議にて開催をさせていただきます。
なお、この部会はYouTubeにてライブ配信を行っておりますので、御承知おきいただきますようお願いをいたします。
それでは、事務局から委員の出席状況と資料の確認をお願いいたします。
小森園障害児支援課長補佐:障害児支援課課長補佐の小森園と申します。
それでは、委員の状況について報告をさせていただきます。
本日の出席状況ですが、一見委員におかれては三重県こども・福祉部障がい福祉課の池田和也様に、永松委員におかれましては大分県杵築市福祉事務所こども家庭センター主幹兼センター長の多賀野小津枝様に代理出席をいただいております。
小林委員は遅れての御出席の予定です。
また、石澤委員、北川委員も少し遅れての御出席の御予定と伺っております。
代理出席の方を含め、定数20名全員の御出席をいただいております。
なお、事務局においては、こども家庭庁長官官房審議官の野村、総務課長の林、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課長の江口が公務の都合により遅れての参加となります。
それでは、議事に入る前に、資料の確認をさせていただきます。
配付資料は右上に番号を付しておりますが、
資料1 障害福祉サービス等報酬改定検討チームの議論の状況について(障害児関係)
参考資料1 障害福祉サービス等報酬改定検討チームの議論の状況について(障害者関係)
参考資料2 今後5年程度を見据えたこども施策の基本的な方針と重要事項等~こども大綱の策定に向けて~(中間整理)
参考資料3 「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン(仮称)」の策定に向けて(中間整理)
参考資料4 こどもの居場所づくりに関する指針(素案)
を配付しております。
皆様お手元にございますでしょうか。
なお、参考資料2の「今後5年程度を見据えたこども施策の基本的な方針と重要事項等~こども大綱の策定に向けて~(中間整理)」につきましては、基本政策部会で議論が重ねられ、9月13日の第2回障害児支援部会においては、委員の皆様に活発な御議論をいただきました。
その後、9月25日のこども家庭審議会において議論が行われ、有村部会長に当部会において委員の皆様にいただいた御意見を取りまとめの上、御発言いただき、各部会の御意見を踏まえ、9月29日に中間整理として取りまとめられたものになります。
なお、こども大綱の下で進める施策の具体的内容、例えば、〇〇事業を推進する、〇〇交付金を活用して支援するなどといった内容につきましては、こども大綱とは別に「こどもまんなか実行計画(仮称)」として政府で策定することとされております。
委員の皆様にいただいた御意見も踏まえながら検討を進めているところです。
同じく参考資料3の「『幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン(仮称)』の策定に向けて(中間整理)」については幼児期までのこどもの育ち部会で、参考資料4の「こどもの居場所づくりに関する指針(素案)」についてはこどもの居場所部会で、それぞれ議論が重ねられ、こども大綱と同様、9月25日のこども家庭審議会において議論が行われ、9月29日に取りまとめられたものです。
いずれもパブリックコメントを経て、年末に向けて検討が進められていくものと承知しており、本日はこの3つの大綱・指針の中間整理の取りまとめを受け、参考資料として御紹介をさせていただきます。
委員の出席状況、資料の御案内につきましては以上となります。
有村部会長:御説明ありがとうございます。
それでは、お手元の議事次第に沿って議事に入りたいと思います。
本日の議題は1つでございます。
「障害福祉サービス等報酬改定検討チームの議論の状況について(障害児関係)」について事務局より御説明をお願いしたいと思います。
よろしくお願いいたします。
栗原障害児支援課長:障害者支援課長でございます。
資料1をお手元に御用意ください。
資料には入れていませんけれども、現在、令和6年度障害福祉サービス等報酬改定に向けまして、報酬改定検討チーム、これは厚生労働省とこども家庭庁合同で開催しておりまして、有識者の方にも御参画いただいておりますが、そちらで議論を進めている最中でございます。
障害児支援部会の前回の9月13日の部会では、検討チームで団体ヒアリングを踏まえた主な論点というのを取りまとめておりまして、そちらを御報告させていただきまして御議論いただきました。
その後、検討チームのほうでは、9月、10月とサービスごとの議論を進めておりまして、今回はこの時点で、実は本日、この手前で会議が開かれておりまして、そちらの資料は入れられておりませんが、その手前までの各論の議論につきまして資料を取りまとめております。
それが資料1になりますが、こちらを皆様方に御報告させていただきまして、御議論いただきたいという次第でございます。
それでは、資料は大部になりますが、時間の関係もありますので、少しはしょりながら御説明をさせていただきます。
まず、資料1をめくっていただきまして開催経過と書いてございます。
障害児支援関係のもの。
一番上の1~4が障害児特有の支援のサービスでございますが、5~10の児者共通のサービスについても論点ペーパーを入れさせていただいております。
また11番は、横断的事項として強度行動障害を有する児者への支援に関する報酬・基準についても議論がなされておりまして、こちらも入れさせていただいております。
障害児の関係を中心に、また児者共通サービスは特に児に関係する部分を中心に御説明をさせていただきたいと思います。
少しお時間いただきますがお許しください。
1ページを御覧ください。
まずは児童発達支援・放課後等デイサービスでございます。
こちらは全部で論点が11ございます。
順次御説明させていただきます。
2ページ、まず論点1です。
児童発達支援センターの機能強化ということで、現状・課題の1つ目の○にございますとおり、令和6年4月1日の改正児童福祉法の施行によりまして、児童発達支援センターは地域の障害児支援における中核的役割を担うことが明確化されます。
あわせて、福祉型・医療型の類型が一元化されることになりまして、これを踏まえまして改定の内容を少し整理させていただいております。
4ページを御覧ください。
2つございます。
1つ目が「障害特性に関わらず身近な地域で支援を受けられる体制の整備」ということで、児童発達支援センターの基準・基本報酬につきまして、福祉型・医療型の類型を一元化するとともに、福祉型における3類型の区分も一元化することを検討しております。
また、2つ目でございますが「児童発達支援センターの機能・運営の強化」ということで、こちらの2行目からですが、4つの機能を発揮しまして地域の障害児支援の中核的役割を担うセンターにつきまして、中核拠点型と位置づけて、体制や取組に応じて段階的に評価を行うことを検討しております。
あわせて、2つ目の一番下の○ですけれども、センター以外の事業所等が中核的な役割を担う場合にも一定の評価を行うことを検討しているところでございます。
続きまして、5ページの論点2でございますが、ここから質の高い発達支援の提供の推進ということで幾つか論点が続きます。
まず、「総合的な支援の推進と特定領域への支援の評価等」ということで、児童発達支援・放課後等デイサービスにおきましては、本人への5領域を全て含めた総合的な支援を行うことにより、包括的かつ丁寧に発達段階を見ていくことが重要と考えております。
7ページを御覧ください。
検討の方向性を示させていただいております。
まず、「総合的な支援と特定領域への支援」ということで、支援におきまして5領域を全て含めた総合的な支援を提供することを基本とすることを求めることを検討しております。
あわせまして、2つ目の○ですが、5領域とのつながりを明確化した事業所全体の支援内容を示すプログラムの策定・公表を求めることを検討しております。
さらに、児童指導員等加配加算、また、専門的支援加算と特別支援加算というものがございますが、こちらの見直しも検討しているところでございます。
「基本報酬の評価」でございます。
こちらは2行目からですが、極めて短時間の支援は算定対象から原則除外すること、そして、3行目ですけれども、支援時間による区分を設けることを検討しているところでございます。
さらに一番下の「支援の質の向上」ということで、自己評価・保護者評価につきまして、基準において実施方法を明確化することを検討しているところでございます。
8ページでございます。
質の高い発達支援の提供の推進が続きますが、論点3「関係機関との連携の強化」でございます。
9ページに行っていただきまして検討の方向性でございますが、今、関係機関連携加算(Ⅰ)というのがございますが、連携対象を加えたり機会を少し増やすことで加算を強化してはと考えております。
また「事業所間連携」でございますが、障害児支援の適切なコーディネートを進める観点から、セルフプランで複数事業所を併用する児について、事業所間で連携して情報連携を行った場合の評価を検討しております。
続きまして10ページでございます。
論点の4つ目「将来の自立等に向けた支援の充実」でございます。
11ページになりますが、検討の方向性ということで、まず1つ目「自立等に向けた支援」、放課後等デイサービスにおいて、通所や帰宅の機会を利用して自立に向けた支援を計画的に行った場合の評価を検討しております。
また「就労等に向けた支援」につきまして、高校生につきまして、学校や地域との連携の下、学校卒業後の生活を見据えた支援を行った場合の評価を検討することとしております。
12ページを御覧ください。
支援ニーズの高い児への支援の充実ということで、論点5になりますが、「医療的ケア児・重症心身障害児への支援の充実」になります。
13ページでございますが、検討の方向性の1つ目です。
介護職員で研修を受けて医療的ケアの実施が可能となる認定特定行為業務従事者による支援についての評価の見直しを検討することとしております。
また「重症心身障害児の報酬」につきまして、その評価の見直しを検討しているところでございます。
さらに入浴支援を行った場合の評価、また送迎支援につきまして、こどもの医療濃度等も踏まえた評価を検討しているところでございます。
14ページの論点6「強度行動障害を有する児への支援の充実」になります。
15ページを御覧ください。
検討の方向性ですが、今、強度行動障害児支援加算というものがございますが、こちらを評価の見直し、強化という方向で検討することとしております。
さらに、放課後等デイサービスの個別サポート加算(Ⅰ)、こちらは行動の状況を踏まえた評価の部分がありますけれども、行動障害の予防的支援を充実させる観点からの見直しを検討することとしております。
16ページの論点7でございます。
「ケアニーズの高い児への支援の充実」ということで、17ページに行っていただきまして、検討の方向性ですが、まず、児童発達支援の個別サポート加算につきまして、基本報酬への包括化と加えて、重度障害児への支援の充実の観点からの見直しを検討しております。
一つ飛ばしていただいて、さらに個別サポート加算(Ⅱ)についての評価の見直しを検討しているところでございます。
さらに下の難聴児支援の充実を図る観点、視覚障害児や重度の聴覚障害児への支援を促進する観点から、新たな評価を行うことを検討しているところでございます。
18ページをお願いします。
「継続的に学校に通学できない児童(不登校児童)への支援の充実」でございます。
18ページの下の検討の方向性でございますが、放課後等デイサービスが学校との連携の下で、そういった児童に支援を行った場合の評価を新たに検討することを考えております。
19ページ、論点7から家族支援の充実でございます。
「家族への相談援助等の充実」ということで、20ページを御覧ください。
検討の方向性のところに書いていますとおり、家庭連携加算、事業所内相談支援加算というのがありますけれども、こちらの評価の見直しを検討しているところでございます。
さらに、現時点でも排除しているものではありませんけれども、兄弟への支援について対象であることを明確化することを考えているところでございます。
それから、一番下でございますが、児童発達支援・放課後等デイサービスにおいて、家族が支援場面等を通じて学ぶことができる機会を提供した場合に、新たに評価することを考えております。
21ページ、もう一つ家族支援の観点からでございますが、論点10の「預かりニーズへの対応」でございます。
21ページの下の検討の方向性でございますが、基本報酬の評価において支援時間に応じた区分の設定を検討すると、先ほど論点2のところで申し上げましたが、それと併せて延長支援加算を見直しまして、一定の時間区分を超えた時間帯の支援について、預かりニーズに対応した延長支援として評価することを考えております。
最後になります。
22ページの論点11「インクルージョンの推進」です。
現状・課題の一番上に書いていますが、共生社会の実現に向けて、子育て支援施策全体の中で障害児への支援を進め、インクルージョンを推進していくことが重要と考えておりまして、下の検討の方向性のところですが、児童発達支援・放課後等デイサービスにおきまして、インクルージョン推進の取組を求めることを検討する。
さらに、保育・教育等移行支援加算というものがございますが、移行前の移行に向けた取組についても評価することを検討しているところでございます。
児童発達支援と放課後等デイサービスについては以上でございます。
続きまして、23ページから保育所等訪問支援になります。
論点は3つございます。
24ページをお願いします。
まず1つ目ですが「保育所等訪問支援の充実」ということで、保育所等訪問支援につきましては、先ほど申し上げたインクルージョンを進めていく観点から活用を推進することが重要と考えております。
25ページをお願いします。
検討の方向性ですが、ポチが幾つか並んでおりますけれども、1つ目が訪問支援時間に下限を設定すること。
2つ目が、個別支援計画について訪問先と連携しての作成・見直しを求めること。
3つ目のところですが、関係機関と連携した場合の評価、それからオンラインの活用。
一番下のポツですけれども、自己評価・保護者評価・訪問先評価の実施・公表を求めることを検討しているところでございます。
さらに2つ目の○ですが、訪問支援員特別加算の見直し。
さらには、3つ目の○ですけれども、多職種連携による支援についての評価も検討しているところでございます。
26ページをお願いします。
保育所等訪問支援の論点2です。
「支援ニーズの高い児への支援の評価」ということで、検討の方向性のところですが、重症心身障害児や医療的ケア児、重度障害児等への支援を行った場合に評価を行うことを検討しております。
また、強度行動障害を有する児の支援についても評価を検討することとしております。
27ページをお願いします。
論点3「家族支援の充実」ということで、現状・課題の3つ目の○ですが、保育所等訪問支援におきましては家庭連携加算というのがございますが、検討の方向性にありますとおり、児童発達支援・放課後等デイサービスでの評価も参考に、家庭連携加算のみではないということで、家族支援の評価の見直しを検討してはどうかとしております。
続きまして、28ページからが居宅訪問型児童発達支援です。
こちらも論点が3つございます。
29ページの論点1ですが、これも支援の充実ということで、検討の方向性ですが、支援時間に下限を設定すること、訪問支援員特別加算の見直し、多職種連携による支援についての評価というのを検討しているところでございます。
30ページをお願いします。
論点2「強度行動障害を有する児への支援の充実」ということで、こちらも専門的な支援を行う場合の評価を検討することとしております。
31ページの論点3「家族支援の充実」でございます。
3つ目の○を御覧いただければと思うのですが、現在、居宅訪問型児童発達支援につきましては、家族支援の評価が何もない状態です。
取組への報酬上の評価が行われていないということがございまして、検討の方向性ですが、こちらのサービスについても児童発達支援や放課後等デイサービスでの評価も参考に家族支援の評価を行うことを検討することとしております。
続きまして、32ページをお願いします。
「障害児入所施設に係る論点」です。
4つございます。
33ページの論点1ですが、「地域生活に向けた支援の充実」ということで、現状・課題の1つ目の○でございますけれども、令和6年4月の改正児童福祉法の施行等によりまして、障害児入所施設は原則18歳未満、最長22歳までの利用となり、入所児童について都道府県・政令市の調整の下、障害児入所施設から成人期の生活への円滑な移行に向けた取組が進められることになります。
こうした状況を踏まえまして、34ページの検討の方向性でございますが、障害児入所施設において、15歳以上に達した入所児童について、移行支援に係る個別の計画を作成し、移行支援を進めることを求めることを検討しております。
2つ目の○ですが、移行支援に当たっての関係機関との連携の評価、さらには3つ目ですが、体験利用の活用を促進する観点からの評価を検討することとしております。
また、4つ目の○ですが、現在、職業指導員加算というものがございますが、こちらを専門的な支援を計画的に提供することを求める内容に見直すことを検討しているところでございます。
35ページをお願いします。
論点の2つ目です。
「小規模化等による質の高い支援の提供の推進」ということで、36ページでございますが、検討の方向性が3つございます。
1つ目ですが、障害児入所施設において、できる限り良好な家庭的な環境の中で支援を行うよう努めることを求めること。
2つ目ですが、福祉型障害児入所施設の基本報酬について、利用定員規模別の報酬設定をよりきめ細かく設定する。
3つ目ですが、現在、小規模グループケア加算、またサテライト型というところもありますけれども、こちらの評価の見直しを検討しているところでございます。
論点3「支援ニーズの高い児への支援の充実」でございます。
38ページまで飛ばしていただければと思いますが、検討の方向性は2つございまして、1つは強度行動障害を有する児の支援の関係で、今、特別支援加算というものがございますので、こちらの見直し。
もう一つですけれども、被虐待児への支援の充実を図る観点から、こちらについて新たに評価することを検討しているところでございます。
入所の関係の最後の論点ですが、39ページ「家族支援の充実」でございます。
下の検討の方向性のところを御覧いただければと思いますが、入所児童の家族に対して相談援助や養育力向上の支援等を行った場合の評価を検討しているところでございます。
ここまでが障害児支援、児童福祉法に基づくサービスでございますが、ここから児者共通サービスになりまして、少しポイントを絞って進めたいと思います。
まず40ページから、「居宅介護に係る論点」ということで3つございますが、論点1を御紹介したいと思います。
41ページをお願いします。
居宅介護の特定事業所加算というのがありまして、そちらの加算要件の見直しということで、41ページの一番下にありますが、現行、重度障害者の人数で算定要件を設定していますが、児を入れていないということがございますので、42ページの1つ目の○のとおり、重度障害児への支援を評価できるよう要件の見直しを検討することとしております。
48ページをお願いします。
同行援護についてでございます。
こちらも特定事業所加算の加算要件の見直しということで、49ページを御覧いただければと思うのですが、同行援護は視覚障害児者への支援ですので、ここの部分の専門性を持った人材の配置を評価することを検討しているところでございます。
50ページからが行動援護についてでございます。
こちらは論点が3つございますけれども、1つ目と2つ目が特に強度行動障害を有する児者への対応の観点からの見直しということだけ少し御紹介させていただきます。
58ページでございますが、こちらは重度障害者等包括支援というサービスがございまして、そちらの見直しですが、こちらも中身は強度行動障害を有する者などに対する支援の推進という観点から見直しを行ってはどうかということとなっております。
60ページからは訪問系サービスの横断的事項ですので少し飛ばせていただきまして、66ページをお願いします。
短期入所でございます。
こちらは論点2を御紹介させていただきます。
68ページを御覧ください。
「医療的ケア児者の受入体制の拡充について」ということで、検討の方向性のところですが、1つ目の○です。
福祉型強化短期入所サービスについて、今は泊まりだけということになりますけれども、日中のみの支援ニーズに応えるサービス類型を検討しているところでございます。
2つ目の○ですが、福祉型短期入所サービスにつきまして、医療的ケアを行う体制を取った場合の評価をつけていってはどうかということでございます。
3つ目は、医療型短期入所サービスですけれども、利用する前から事前に自宅等へ訪問して手技等を確認した上で、新たに受け入れた場合に評価をしてはどうかということでございます。
70ページをお願いします。
「強度行動障害を有する児者への支援に係る論点」ということで横断的事項になります。
72ページでございますが、論点は2つありますけれども、まず論点1の検討の方向性の1つ目の○です。
今、点数で加算の要否を判断していますけれども、一つの10点という区切りだけではなくて、より支援ニーズの高い、点数が非常に高い児者を受け入れて適切な支援を行った場合に評価することを検討しております。
その際には、人材が非常に重要ですので、中核的人材の配置を評価することを考えているところでございます。
最後の73ページでございます。
こちらの検討の方向性で、強度行動障害を有する方の対応ということで、もう一つ、高度な専門性により地域を支援する人材が、これは広域的支援人材と位置づけておりますけれども、事業所等を集中的に訪問して適切なアセスメントと有効な支援方法の整理を共に行い環境調整を進めていく、いわゆる集中的支援という支援方法について評価をしていってはどうかということで検討をしているところでございます。
たくさんお時間を頂戴しましたが、資料1の説明は以上になります。
また、当然障害者の関係も併せて議論しておりまして、そちらは同じような形で参考資料1に整理をさせていただいておりますので、御参考いただければと思います。
説明は以上になります。
有村部会長:膨大な資料の御説明、どうもありがとうございました。
様々議論がなされているところでございますが、この部会におかれましては、当事者の方、現場をよく知る方々にたくさん御参加いただいているわけでございます。
いろいろな御意見をいただければと思います。
それでは、議題「障害福祉サービス等報酬改定検討チームの議論の状況について」、特に障害児関係について事務局から御説明をいただきましたけれども、御意見等のある方は、対面で御参加いただいている方はそのまま挙手をお願いいたします。
オンラインで御参加いただいている皆様は、手を挙げる機能を使用して挙手をお願いできればと思います。
まず、会場のほうから御意見を賜りまして、そして、オンラインの皆様に御意見を賜ればと思います。
なお、本日は情報保障のため手話通訳及び要約筆記を行っております。
御発言の際はまずお名前を名乗っていただきまして、可能な限りゆっくり分かりやすくお話しいただければありがたいです。
会場の方は、できるだけマイクに近寄ってお話をお願いします。
発言後、必ずお手元のマイクのスイッチをオフにしていただきますようお願いいたします。
限られた時間の中で委員の皆様の御発言の時間を確保できるよう、大変恐縮ではございますが、お1人当たり目安といたしまして3分程度、情報保障を活用しての御発言の場合は6分程度でおまとめいただけますと幸いでございます。
いろいろな御意見があると思いますので、円滑な会議運営にどうぞ御協力をお願いいたします。
それでは、挙手をお願いできればと思います。
まず、手を挙げていただきましたのが、大胡田委員が一番早かったと思います。
どうぞよろしくお願いします。
大胡田委員:ありがとうございます。
日本視覚障害者団体連合の大胡田でございます。
視覚障害者の観点から何点か意見を申し上げたいと思います。
いずれも児童発達支援と放課後等デイサービスに関係する意見でございます。
まず1点目が、専門的支援加算の対象についてなのですが、現在の対象に加えて、例えば、児童発達支援では幼稚園教諭、放課後等デイサービスであれば学校の教職免許保持者を対象にしていただきたいと思っております。
盲学校の幼稚部、あるいは盲学校の先生をした方が放課後等デイサービスなどで働く際に専門的加算の対象としていただきたいという問題意識があるわけでございます。
次に、個別サポート加算(Ⅰ)についてでございますが、現在、例えば全盲の視覚障害児などがサービスを利用する場合には、個別サポート加算(Ⅰ)の対象にならないわけでございますが、やはり全盲でございますと個別にケアを必要とする度合いがかなり高いものですから、全盲の視覚障害児、具体的には障害者手帳1級相当程度の視覚障害児についても個別サポート加算(Ⅰ)の対象にしていただきたいと思っております。
続きまして、どこに位置づけるかということはまだ具体的には特定できていないのですけれども、例えば、視覚障害児が必要といたします点字のタイプライターとか音声のパソコンなどの補助具を購入する費用、あるいは、資料の点字翻訳、点訳等にかかる費用について、現在はどこからもお金が出ていない。
これが負担になっておりますので、補助していただく制度をつくっていただきたいと思っております。
あと2つほどございまして、事業所内の相談支援加算に関してでございますが、現在、月に1回という回数制限がございます。
これでは十分な家族の支援が行えないという声がございまして、月の回数制限を少なくとも4回程度までは増やしていただきたいという意見でございます。
最後に、居宅訪問の支援、保育所等訪問に関する件でございますが、実は視覚障害に関係する訪問サービスが提供できる施設・サービスが非常に限られておりますために、広域にわたる訪問が必要となります。
こういった場合の交通費が大変負担になっておりますが、今のところ、どこからも補助を受けることができておりません。
そのため、居宅訪問、あるいは保育所等訪問にかかる交通費についても補助の対象となる制度をつくっていただきたいと考えております。
以上でございます。
有村部会長:ありがとうございます。
御要望として承ってもよろしいでしょうか。
事務局から何か御発言はありますでしょうか。
栗原障害児支援課長:様々な観点から御指摘をありがとうございます。
しっかり踏まえて検討を進めさせていただきます。
有村部会長:ありがとうございます。
続きまして、山本委員、お願いいたします。
山本(圭)委員:ありがとうございます。
全国重症心身障害児(者)を守る会の山本と申します。
御説明ありがとうございました。
今回の報酬改定について、医療的ケア児や重症心身障害児、また家族支援など様々な御配慮をいただいておりますことに、まずは感謝を申し上げたいと思います。
その上で、報酬改定について4点述べさせていただきます。
1つは、児童発達支援が法律で一元化が決まっていることは承知しておりますが、重症心身障害児や人工呼吸器を装着している医療的ケア児などを一元化された児童発達支援事業で受け入れる場合、命を守るための人員配置やケアルームの確保が必要になりますので、人件費であれば看護師や保育士等の加配を考慮した相応の報酬が必要になります。
例えば、身近な事業所で受け入れる場合、その子供のために看護師の配置が必要になりますが、体調を崩しやすい子供たちですので欠席や入院も多く、その場合、欠席加算を十分にしていただかないと事業所は運営が成り立ちません。
また、1人看護師体制ではその看護師が休んだら医療が必要な子供は通園できなくなります。
多職種との連携も必要なため、様々な困難が生じると思います。
2つ目、入浴支援についてです。
入浴支援は親たちの要望が非常に多く、地域生活支援事業から個別給付化していただけることは大変ありがたいことと思います。
その場合、医療の管理のための看護師と入浴介助の職員など複数体制を想定した報酬が必要になります。
入浴に人員が必要な分、本来の活動に支障が出ないような体制の確保をお願いしたいと思います。
3つ目になります。
送迎加算の看護師同乗については増額していただき感謝申し上げます。
朝の送迎など人員不足を補うための大幅な増額が必要になりますので、よろしくお願いいたします。
4つ目です。
こども家庭センターの創設など、子供を持つ家庭にとって相談する場所が増えることはありがたいことと思います。
しかし、相談に乗っていただき、制度やサービスの内容の説明を受けても、利用したい事業所が存在しないのが現状です。
例えば、在宅で生活していく上で、医療の備わった短期入所事業所、訪問医療や訪問看護、様々な訪問サービスなどを提案されても、実際に利用できなければ相談事業所の提案は絵空事になってしまいます。
身近な生活の場に事業所が増えるように、報酬でインセンティブを働かせていただきたいと思います。
以上です。
有村部会長:どうもありがとうございます。
これも御意見としてしっかり賜ったということでよろしいでしょうか。
山本委員:ありがとうございます。
有村部会長:それでは、加藤委員、お願いいたします。
加藤委員:全国医療的ケア児者支援協議会の加藤です。
障害福祉報酬改定検討チーム、それから関係各省の皆様方による様々な視点に配慮いただきました論点整理にまず感謝を申し上げ、基本的に賛同の立場から3点意見を申し上げます。
医療的ケアに関わる全国家族会であるi-Line、医療的ケア児等コーディネーター支援協会、日本小児在宅医療支援研究会と連携しながら、お手元に配付させていただきました参考資料を提出しております。
3点ございます。
まず1点目は参考資料①ですが、短期入所への医療的ケア児者の受入れ体制拡充を御検討いただきまして本当にありがとうございます。
ハイリスクの重症心身障害児、医療的ケア児が着実に増えております。
お母さんの精神疾患ですとか親御さんの高齢化に伴う病気など、家族ベースのケアが困難な複合要因の家庭も増えており、長期入所施設以外の社会的養護の受け皿の多様化が急務でございます。
まだ基準がなく正式な統計は取れない中で、ニーズの規模感といいますか相場感の手がかりとなるような御参考のデータをお示ししたく、2ページ目と3ページ目に、在宅生活維持困難な事例も含めて資料を御用意いたしました。
医ケア協議会の代表である前田の医療法人財団はるたか会のデータ分析でございます。
首都圏に4つの診療所を展開し、東京圏で約900名、松戸を中心に200名、合わせて1,100名~1,200名、そのうち800名が人工呼吸器の医療的ケア児者の在宅生活を往診で支えております。
昨年松戸に開設した福祉型ショートステイやまぼうしの事例で御説明をさせていただきます。
厚労省の推計では、人口当たり2~3%の医療的ケア児がいると想定をされておりますが、松戸エリアは人口約40万人のうち、シビアな状態の子供たちが50人~60人。
うち、介入しなければ家庭崩壊や虐待のリスクがある非常に厳しいケースが5~6件ございます。
松戸エリアで困難度の高い50名~60名と、東京圏で往診してみている約900名の子供たちのうち、在宅生活が危機的状況に近い20名ほどが現在のやまぼうしショートステイの対象者でございます。
60人ほどの現利用者のうち、20人は短期入所がなければ在宅生活が成り立ちません。
往診ベース1,100~1,200人のうちでの60名ですので、5%近い潜在的なニーズがあると私どもは捉えております。
特に切実な状態の方から利用できるように制限をかけておりますので、実際の利用希望者は数倍に上ると想定されます。
関連して、参考資料②を御覧いただきたいと思います。
こちらは診療報酬の要望になりますので、①と②を切り分けて整理をしたのですけれども、関連する課題でございます。
まず、次のページ、高齢者施設の泊まりのサービスの診療報酬制度のスライドが上にございます。
赤枠で囲った部分が在宅報酬算定の可否で、この赤枠の中で丸がついているところは医師の往診が認められている高齢者の施設になります。
一方、下のスライドを御覧いただきたいのですが、子供たちが使える泊まりの制度です。
子供にはそもそもの制度も設備もない上に、医師が往診にも行けないことが切迫した課題となっております。
「こどもまんなか社会」の基本理念にのっとって、制度をアップデートいただきたく強く要望いたします。
最後に、多くの子供たちが成人移行期を迎えており、制度が課題の変化に追いつかず、はざまで苦しむ御家族をしっかりと支えるために、福祉型ショートへの往診も診療報酬の中で対象とお認めいただきたく、一層の御尽力を心よりお願いいたします。
3点目の資料に一言だけ補足させていただきます。
様々なニーズ角度からの御検討に改めて感謝を申し上げますとともに、実は今、医療的ケアに関わる福祉職に対する研修の仕組みが全くございません。
研修体制並びに福祉職のキャリア向上、そして評価の仕組みについても併せて御検討をお願い申し上げます。
以上です。
ありがとうございます。
有村部会長:具体的なデータも御紹介いただきながら、多岐にわたる御意見をありがとうございます。
事務局から何かございますでしょうか。
栗原障害児支援課長:様々ありがとうございます。
特に、最後の人材育成の部分というのは、私どもも少し手が遅れている部分でもございますので、しっかり取り組んでいきたいと思います。
ありがとうございます。
有村部会長:よろしいでしょうか。
ありがとうございます。
続きまして、陶山委員、お願いいたします。
陶山委員:ありがとうございます。
一般社団法人日本難病・疾病団体協議会の陶山でございます。
本日検討されている内容につきましては、おおむね賛同いたします。
特にその中で2点ほど評価をお願いしたいところを申し上げたいと思います。
まず、1点目の12ページの4つ目のところですけれども、先ほど山本委員も言われましたが、入浴支援につきまして、入浴設備のある事業所では施設設備に経費をかけてニーズに応えようとしているのですけれども、評価されておりませんので少額の利用負担をされているところもありますし、私が先日お伺いした事業所では、もう負担はしていませんと言われました。
本当に無料でされていらっしゃるのです。
そういうサービスを提供しているところもありますので、特に入浴介助は1人ではできませんから、特に医療的ケアを必要としている方につきましては細心の注意を払わなければなりません。
入浴に関して評価の検討をぜひお願いしたいと思います。
2点目ですけれども、20ページの相談支援の充実について、全体に家族や兄弟の支援というのは何度も出てきますけれども、家族や兄弟への相談支援はぜひ検討をお願いしたいと思います。
家族連携加算の中に、兄弟への支援も加算対象であるということを明記することによりまして、支援の重要性が認識されることを期待したいと思います。
中には兄弟まで手が回らないというか、目が行かないというところもありますので、明記することも大事かなと思います。
また、医療的ケアを必要とする子供の家族は、孤立しているケースがとても多いのです。
ですから、福祉サービスの利用などの情報収集が難しい現状があります。
事業所等で家族会というのを設置して、年に数回交流会を行っているという事業所もあるようですが、これに関しては評価があるわけでもなく、事業所の熱い思いでされているわけです。
そこで交流会だけとなると報酬というのはなかなか難しいかなと思うので、例えば、福祉サービス制度とか日常生活上の介護方法などの講習会を同時に行うことで、評価の対象にするということをしてみたらいかがかなという検討をお願いしたいと思います。
また、全体的にですけれども、先日、重度心身障害児者とか医療的ケアを必要とする方を対象として、開所して5年目の施設を訪問させていただいたのですけれども、高校卒業後の大人になった利用者、5年になりますと高校生だった人がもう20歳を超えて22~23歳になるわけですよね。
子供の施設になると本当は22歳までとは言われますけれども、じゃあ明日から来ないでくださいはなかなか言えないのですよと言われました。
確かにそうだなと思います。
医学の進歩とともに医療的ケアを必要とする子供たちは今後も本当に増加すると思います。
その子供たちがやがては大人になることを想定して、家から通える近くの小規模事業所で利用できる環境をつくっていただきたいです。
そのためにも、今後の障害児の報酬基準とか国庫負担基準の在り方に関しましては、長期的視点で見直していただきたい。
そして、たくさんの事業所が増えることをお願いしたいと思います。
以上です。
有村部会長:ありがとうございます。
2点、そして全体的な御意見を伺いました。
こちらも事務局から何か御発言はありますでしょうか。
栗原障害児支援課長:障害児支援課長でございます。
ありがとうございます。
最後の御指摘のこどもはいつか大人になるという部分は、本当に厚生労働省と我々が分かれたところの皆さんの御懸念の部分でもございますので、生活介護とか就労の関係をはじめとしまして、そういうところも意識した改定を今回も少し入れさせていただいておりますが、引き続き厚労省としっかり連携して、そこに抜かりのないように対応していきたいと思います。
ありがとうございます。
有村部会長:ありがとうございます。
それでは、酒井委員、お願いいたします。
酒井委員:全国児童発達支援協議会の酒井です。
どうぞよろしくお願いします。
通所に関しては一昨年の在り方検討会、それから昨年の関する検討会で、有村部会長を筆頭に丁寧な御議論をいただいて、現場としては非常にありがたかった思いがあります。
今回の報酬改定に当たっても、この議論を非常に丁寧に踏まえていただいてしっかり取り込んでいただいているので、この努力に大変感謝したいと思っております。
本当にありがとうございます。
その上で今日は何点か申し上げたいと思います。
もう既に具体的な議論には入っていると思うので、釈迦に説法かなと思うところはあるのですけれども、何点か確認をしたいと思います。
まず、4ページの児童発達支援センターの機能強化に関してです。
児童発達支援センターが機能強化を義務づけられることはとても大事なことでありますし、センターに勤める私個人としても非常に身の引き締まる思いでいます。
ただ、報酬の在り方として、今は個別給付の中で多分検討がされているのですけれども、性格的には個別給付にはなじまないのではないかなと思っております。
利用者の方が自分の支援、自分のお子さんに向けた支援に対してお支払いするのが個別給付であります。
それに対して、地域づくりとか地域を広げていく地域開拓、こういったことはむしろ自治体であったり、国であったり、どこが負担するかということはありますけれども、個別に負担をさせるものではないということは、もちろん検討されていると思うのですけれども、確認をしたいと思っております。
次に7ページ、質の高い発達支援の提供の推進になります。
今回、総合的な支援が子供たちには大事なのだということが確認されました。
これは非常に大事なことだなと思っております。
子供の権利条約を踏まえて、子供は子供として育てられる。
そのときに障害があろうとなかろうと、しっかりと5領域にわたって子供を育てていくのだというこの宣言は非常に大事な宣言だと思いますので、ぜひ実装できるような形で取組を進めていただけたらと思っております。
同じページの下のほうに時間の問題があります。
時間の問題については、種々議論がされているかと思っております。
簡単に結論が出るものではなく、非常に難しいと思っております。
時間によって報酬に区分ができてくることは致し方ないというか当然のことかなと思っておりますが、そこの根拠として、単に時間だけではなくて、内容、人員配置、施設の定員と、多方面から検討しなければいけない内容かなと思っておりますので、丁寧な議論を期待したいと思っております。
9ページ目の相談支援のことになります。
今日、先ほどもありましたが、報酬改定チームの中で相談支援が話題になったと伺っております。
この中の資料にも出ておりますけれども、子供の場合のセルフプランの問題を誰が解消してくれるのかということです。
今、報酬改定チームのほうでオープンになった資料を見せていただいているのですけれども、全国平均だと障害児相談支援は28.8%、計画相談だと15.8%で、子供の場合は10ポイント以上多いということです。
しかも、特に大都市圏を抱えているところで相談支援のセルフプラン率が高くなっているというのがあります。
背景がどうなっているかまでは読み取れないのですけれども、単純に思うのは、事業所がたくさんあり、子供がたくさんいるところではセルフプランが多くなっているのかなと。
逆に、そういった地域こそ相談支援が活躍しないと、親御さんたちがうちの子はどこに行ったらいいのだということで非常に迷ってしまうわけです。
私たちの施設に来たときにも、事業所をどう選んだらいいのかと。
まさにこれは相談支援が活躍してもらうところなのですけれども、活躍すべき場所で相談支援が活躍できていないという実態があります。
残念ながら報酬改定チームの資料を見ていると、このセルフプランを積極的に解消していこうという方向性が読み取れなかったところです。
これは児童のほうでやるのか、相談のほうでやるのかは分からないところではありますが、ぜひ今後検討いただければと思っております。
最後になります。
保育所等訪問について、26ページになります。
保育所等訪問支援に大きな期待がかけられていることは、昨年の関する検討会でも非常に議論になっているところかなと思っております。
ぜひ充実した制度設計になっていただけるといいなと思っております。
論点2のところで「支援ニーズの高い児への支援の評価」があります。
今回全体を通じて支援ニーズが高いお子さんに対しての支援の評価はかなりいろいろ言及がされているのですけれども、ここのところは重症心身障害や医療的ケアなど支援ニーズが高いことが評価の観点の一つになっています。
一方、強度行動障害に関しては、強度行動障害の研修を受けた支援スキルのある訪問支援員ということで、子供の状態と支援員の専門性ということでダブルスタンダードになっていると思います。
保育所等訪問支援の観点で考えると、直接支援をするのであれば支援ニーズが高い子に対して非常に高く評価されることはよく分かるのですけれども、保育所等訪問支援の場合は、どちらかというと直接支援よりはコンサルテーション的な役割が強くなっていく。
そうなってくると、単に支援ニーズが高いから高く評価するよりは、専門性に対して高く評価することのほうが保育所等訪問支援の性格に合うのかなと感じております。
支援ニーズが決して高くない、一般的には医療的ケアとか重症心身障害ではない、いわゆる発達障害のタイプのお子さんであっても支援に苦慮しているケースはたくさんあるわけです。
そうなってくると、今の資料で言うところの支援ニーズは高くないけれども、支援スキルとしては非常に高いものを求められる場合がありますので、この辺のことは御検討いただけるといいのかなと思っております。
以上になります。
有村部会長:ありがとうございます。
詳細な御意見、特にセルフプランの問題について厳しい御指摘をいただきました。
ありがとうございます。
事務局から何かございますでしょうか。
栗原障害児支援課長:障害児支援課長でございます。
ありがとうございます。
幾つか御質問に近い形の御指摘をいただいたかなと思いますので、御回答させていただきます。
1つ目にいただいた児童発達支援センターの機能強化の話でございますが、障害福祉サービスはもちろん個別給付がベースになっていますので、それは大前提にしながら、さはさりながら、地域づくり、地域支援的な部分で御本人に還元される部分もあるのではないかというところで、報酬のほうでも何かできないかというところを追求したいと考えております。
加えて、御指摘のとおり、地域づくりというのは報酬だけではいかんともしがたい部分がありますので、こちらは予算事業で既に各自治体さんにも御利用いただいているところですが、支援事業がございますので、そちらのほうも強化をしていきたいと考えております。
それから、時間概念の部分ですが、これも皆さんに御心配いただいていますけれども、基本報酬の部分は時間概念を入れるとしても、あまり複雑な基本報酬というのは制度としてはなかなか成り立たないので、支援の中身というのはまさに報酬の体系の中では加算で評価をする部分が大きいと思っていますので、基本報酬だけではなくて、加算も組み合わせた全体の中でしっかりと必要なニーズを捉えて支援を行っていただいている事業者さんに適切な評価ができるように、全体の体系を組んでいきたいと考えております。
もう一つ、相談支援の部分でございます。
こちらは冒頭に申し上げたとおりで、今日の報酬改定検討チームの議論でしたので資料は入れておりませんが、口頭で申し上げたセルフプランの部分については、委員御指摘のとおりで、障害児のほうが特に高い状況もある中で、児者両方について、自治体によるセルフプラン率とかモニタリングの状況を国が公表して見える化をしましょうという話を提案させていただいております。
今日の議論の中でも、比較をするだけではなくて、もう少しサポートするようなことがあってもいいのではないかという御指摘も検討チームの委員からもいただいておりますので、私どもも単に見える化をするだけというよりは、それを踏まえて各自治体がどういうふうに動けるかなというところもしっかりとサポートしていけるように取り組んでいきたいと考えております。
以上でございます。
有村部会長:ありがとうございます。
続いて、吉野委員、お願いいたします。
吉野委員:一般財団法人全日本ろうあ連盟の理事を務めております吉野でございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
私は聞こえない当事者として6つの意見を述べさせていただきたいと思います。
ぜひ御検討をお願いしたいと強く願っております。
まず1点目ですが、論点1に関わることでございます。
福祉型の3類型の一元化については時期尚早ではないかという感がありますので保留にしていただき、また改めて検討をお願いしたいです。
手話言語に関しまして、コミュニケーション支援が必要な人たちを支援する専門的な人材の確保ができているのか、まず検討いただきたいと思います。
本日の資料で、私どもから提出させていただいた「聴覚障害児支援中核機能実施モデル事業」等でも、実際その中核機能として支援事業を実施している自治体は本当に少ない、未実施のところが多いという現状があるわけです。
そういう現状の中で、一元化というものが有意義に行われるかどうかを考えますと、受入れ体制も整わない中では、非常に不安が大きいです。
きこえない子供たちは、情報アクセシビリティがままならない、コミュニケーション支援も十分ないという現状の中で、一元化ということになりますと取り残されてしまうという懸念があります。
まだまだ十分な体制ができていない中で、一元化というのは賛成ができません。
ですから、まずは現状のままで中核機能を維持しつつ、手話言語コミュニケーションを支援できるスタッフ、あるいは専門的な知見を持った人材をきちんと配置していただきたいという意見です。
2点目については論点2に当たります。
これは、「本人への5領域」に関する中で、「言語とコミュニケーション」という領域がありますが、ここに手話言語もきちんと盛り込んでいただきたいのです。
言語というのは音声言語、文字、手話言語があります。
いまの「言語」は日本語もしくは音声言語のことだと思います。
手話が言語であるということをふまえ、音声言語と手話言語を併記していただいて、実際にコミュニケーションと明確に規定していただければ、全ての言語を包括できるという考え方になりますので、ぜひ「手話言語」という言葉を明記していただきたいです。
また、専門的な支援加算、特別支援加算につきましても、コミュニケーションとしてどうしても手話による支援が必要な人たちがいます。
そういう支援に対して手話通訳ができる資格を持った者あるいはきこえない当事者のスタッフ、つまりピアサポートに対して加算の対象として評価を加えていただきたいと思っています。
論点3に関しましては、関係機関との連携につきまして、聴覚障害者当事者団体、聴覚障害者情報提供施設、あるいは聾学校等々も連携の対象として明記してください。
論点7に関しては、手話言語によるコミュニケーション支援を実施しているかどうかという評価も加えてください。
論点9に関して、「保護者や兄弟を含めた家族全体を支援」という論点ですけれども、手話言語でのコミュニケーションを実施しているかどうかという評価も重要です。
といいますのは、現状を見ますと、家族の中で聴覚障害の子供がどうしても取り残されてしまい、家族間で十分コミュニケーションが取れない現状があります。
なかなか家族の中でも通じない、また兄弟とも意思疎通が図れず、家族の中で孤立してしまっているろうの子供たちが結構多いと聞いておりますので、そういう視点も含めながら、全体的な家族支援ということも含めて評価に盛り込んでいただきたいと思っています。
最後になりますが、各事業所におきましては、職員の配置基準に基づいて配置をしていると思います。
その配置加算もあると思いますけれども、それは利用者が利用していたときだけ加算対象になります昨今、最低賃金もアップしている中、さまざまな物価高騰、人件費などそういった支弁される項目については事業所でかなり負担になっております。
ですので、支援の質を上げていくためには、基本報酬をアップしていくことも念頭に置いた対策をぜひお願いしたいと思います。
以上6点について意見を述べさせていただきました。
ありがとうございました。
有村部会長:御意見どうもありがとうございます。
様々な御意見いただきました。
時間が限られている中ではございますが、事務局から何かコメントあればお願いいたします。
栗原障害児支援課長:様々ありがとうございます。
まさに、障害種別と言うのがいいのかはありますけれども、様々な特性がある中で、誰一人取り残さないような対応をこの報酬の中でしっかりと手当てをしていきたいと考えております。
そういう意味で一つだけ、最初の児童発達支援センターの類型の一元化につきましては、少し誤解があったら大変申し訳ないのですが、全て特性をなくしたような同じ児童発達支援センターにしたいという思いは全く持っておりませんで、私が最初の説明で読まなかった部分ではあるのですが、基本のところを、どういう方でも受け入れられる体制を整備していただきたいという形にした上で、例えば今、聴覚障害のお子さんを得意にされている児童発達支援センターが、その機能を維持して、そういう特性のある支援をした場合にはしっかりとそこを評価することも、センターの見直しの中で検討しているところですので、しっかり御意見を踏まえて考えていきたいと思います。
もう一つだけ、手話言語は大切だと思っています。
我々は今、児童発達支援等のガイドラインをつくっている中で様々な団体さんからも御意見をいただいておりまして、現場で皆さんが参考にされるそういった部分というのが一番重要かなと思っていますので、そういったところにしっかりと抜かりなく取り込んでいきたいなと思います。
ありがとうございます。
有村部会長:ありがとうございます。
続きまして、小澤委員、お願いいたします。
小澤委員:私は報酬改定チームのほうにも入っているものですから、皆さんの意見を聞きながら、そういう観点で私のほうで2点ほど申し上げたかったことがあります。
資料4ページの論点1の「児童発達支援センターの機能・運営の強化」というところで、中核機能というのが提案として出されてきて、今後これを強化していくのはすごく賛成なのですけれども、先ほど酒井委員がおっしゃったように、こういった取組は、はっきり言いますと地域全体に関わる事項と、さっきの報酬改定の議論でいうと児者に関わる事項と考えられますので、例えば、類似性の高いような基幹相談支援センターと児童発達支援センターの連携強化とか、そういった方向が出てくる必要があるのかなということが一つ。
それに連動するように、先ほどの議論だったのですけれども、主任相談支援専門員を児童発達支援センターにも配置し、基幹相談支援センターにも配置し、その上で相談支援人材を含め、育成をしていこうということも含めて、児童期と成人期の相談支援体制の連動のある議論が展開されていくことをぜひよろしくお願いしたいというのが1点目です。
意見です。
もう一点は、先ほどのセルフプランの話で9ページですけれども、論点3です。
9ページを読んでいる限りは、児と者の違いがあるのだということを改めて認識しているところがあって、セルフプランに関しては、相談支援専門員がケアマネジメントをきっちりやるということは本来のありようだと思うのです。
それに沿ってセルフプランの地域差とか様々な状況も含めますけれども、いずれにしてもセルフプラン率が非常に高いというのは本質的には望ましい状態ではない。
そういう議論が障害者のほうでは展開されてきたのですけれども、障害児の場合はいろいろな背景があるかと思うのですが、相談支援事業所の専門性とか事業所数とか様々なことを勘案して、セルフプラン率がなかなか下がらない状態が長年にわたって続いている。
そういったときに、9ページを読む限りは、そういう状況であっても自治体が関与するとか、いろいろな工夫の中で、ある種セルフプランでもそれなりのクオリティー、質の高いセルフプランというのはいかがだろうかみたいな提案になっていますので、その意味ではセルフプランの中身について児童の場合は精査する必要があるのかなと思って聞いていた次第です。
以上、報酬改定チームのこともあったので、2点ほど参考意見ということで述べさせていただきました。
以上です。
有村部会長:ありがとうございます。
参考の意見ということなので、しっかり受け止めさせていただこうと思います。
続きまして、ここからオンラインに替わっていこうと思います。
まず、小島委員、お願いできますでしょうか。
小島委員:全国手をつなぐ育成会連合会の小島でございます。
ありがとうございます。
障害福祉サービス等報酬改定検討チームの議論の状況につきましては、特に行動障害のことを取り上げてくださっている点など、基本的な方向性は賛同しております。
ありがとうございます。
その上で細かい部分を6点、将来的な検討事項として1つ申し上げさせていただきます。
1点目として、障害児通所支援の報酬を時間に応じた設定とすることは理解しましたが、発達支援に必要な専門的な短時間の支援は引き続き確保できますようにお願いしたいと思っております。
例えば、専門職配置の加算などで評価すべきであると考えております。
2点目として、先ほど来、何人かの委員から児童のセルフプラン率が高いことが課題として挙げられております。
育成会としましてもこれは重要な問題であると考えており、市町村の支給決定のスキル向上と併せて取り組んでいただけたらと考えております。
3点目として、個別サポート加算の方向性は理解しておりますが、とりわけ個別サポート加算(Ⅱ)につきましては、養護性が高い子供が対象になっておりますため、なかなか難しいところではありますが、保護者の理解の下で算定できるようにしていただきたいと考えております。
4点目として、不登校への対応についても現実的な必要性は理解しておりますが、放課後等デイサービスは学校の代わりではないので、教育との連携について十分に文部科学省と調整していただけたらと考えております。
5点目として、延長預かりの方向性は評価いたしますが、児童発達支援管理責任者については、職員への質の高い支援を模範的に示す意味でも、業務に支障がなければ支援現場に入れるようになるとよいと考えております。
6点目として、居宅訪問型児童発達支援の強度行動障害者の対応は重要であると考えております。
親が支援の方法を学べるということと、あとは行動障害の予防的支援という意味でも全国で展開できるようにしていただきたいと考えております。
最後に、一つ将来的な検討事項で申し上げることをお話しいたします。
障害児入所施設の家族支援については、いわゆる家族全員で利用する、言い換えますれば、家族丸ごと支援という使い方を検討していただけたらと思っております。
32歳の私の長男が3歳の頃、県内の入所施設で親子宿泊療育というのを行いました。
家族4人で2泊3日しました。
子供は支援者と一緒に遊んで、親は施設の見学や福祉サービスや療育のことを勉強しました。
このことは私たち家族にとって受容の意味で重要だったと考えております。
また、オンラインの支援での評価や障害児版の地域生活支援拠点についても、ぜひ御検討いただけたらと考えております。
以上でございます。
よろしくお願いいたします。
有村部会長:ありがとうございます。
たくさんの御意見を賜りました。
セルフプランのところは先ほどの小澤委員の意見とも重なるところもあったかと思います。
事務局から何かコメントはありますでしょうか。
栗原障害児支援課長:ありがとうございます。
2点、セルフプランの関係は、先ほど小澤委員からもあったとおりでして、様々な事情がある中で様々な状況になっているというところを踏まえて、ただ、ちゃんと計画相談をしなくてはいけないのだけれども、資源がないのでできていないという状態は解消しなくてはいけないだろうと考えておりますので、先ほど申し上げたとおり見える化というお話もありますけれども、加えて各自治体の事情をしっかりと踏まえた上で、資源の量が足りないのであれば、人材育成も含めてそれを増やしていけるようしっかりと国のほうもサポートしていきたいと考えております。
あわせて、それが解決するまで待つという悠長なことは言っていられませんので、今回の9ページにあるような事業所間連携の仕組みも入れさせていただいて、支援のコーディネートをしっかりするというところがポイントですので、そこがしっかりと届くように対応を進めていきたいと考えております。
もう一点、家族支援について、長期的な御提案も含めてありがとうございます。
まさに今回、改定事項の論点の数はそんなに多いところではないのですが、中身としてかなり強化をしたいと思っているところでして、細部はこれからになりますけれども、今の御指摘も踏まえながら、家族丸ごとしっかり支援できるように対応していきたいと思います。
ありがとうございます。
有村部会長:ありがとうございます、続きまして、小﨑委員、お願いします。
小﨑委員:全国肢体不自由児施設運営協議会の小﨑でございます。
我々の施設群でも障害児入所施設以外にも多くのサービスを提供していますが、時間の関係で入所施設に限定したコメントをさせていただきます。
34ページ辺りからになりますが、まず2つ目の○のところで、移行支援に係る個別計画の行政・福祉等の関係者が参画する会議を開催した場合の評価ということで考えていただいて、これは大変ありがたいことなのですが、資料の38ページの現状の中で、措置児だけではなくて、契約児童の中にも措置すれすれのような家庭状況のお子さんがいらっしゃるのですが、こちらについて、残念ながら現状では児童相談所のほうも十分に手当てをしていただけないことがあり、そういった場合に34ページの2つ目の○の会議体が成立しない可能性があることを危惧しております。
その場合に、結局会議を計画しても評価されないということになると、施設側が一方的に割を食ってしまうことがあるのではないかということなので、行政側にはぜひきちんと計画に参加するように強制力を持った仕組みを考えていただきたいと思います。
その次の3番目の○です。
体験先施設への付き添い等の支援に対する評価というのは大変ありがたいところだと思いますので、ぜひよろしくお願いします。
これを距離と時間の要素も含めて、段階的な評価を考えていただけるとありがたいと思います。
続きまして、小規模化に関する評価です。
まさに、以前から入所施設の質の在り方について小規模化という方向性は議論されていたところでありますが、既に小規模化した施設に対して高い評価をすることは当然なのですけれども、これはサービス報酬だけの問題ではないのだとは思いますが、老朽化した施設の改築なり建て替えに際しても一定の支援を考えていただきたいということで、意見を述べさせていただきます。
また、論点3の支援ニーズの高い児童への支援の充実に関しては、先ほど申し上げたとおり、やはり措置・契約にかかわらず、年齢の高いお子さんについては十分な行政の関与をお願いしたいと思います。
続いて、家族支援の充実については、先ほど小島委員からも我々サービスプロバイダー側にも大変参考になる御意見いただきました。
我々も家族丸ごとで支援する必要性は強く感じていて、兄弟に対する支援をすることを明文化していただきたいということが一つです。
あと、入所させている御家族のほうから、例えば、御家族が昼夜逆転等の生活パターンになっている場合には、夜勤帯の非常に人手の薄いところで病棟の職員に長時間にわたる、場合によると1時間~2時間にわたる相談があることがありまして、こういったところについても、きちんと記録をすれば評価していただけるということをぜひお願いしたいと思います。
以上になります。
ありがとうございます。
有村部会長:ありがとうございます。
では、事務局はよろしいでしょうか。
栗原障害児支援課長:1点だけ、児童相談所等の部分の対応もということで、こども家庭庁の同じ部局ですので、しっかりと児童相談所の担当課とも連携して、現場にしっかりと支援が行き届くように取り組んでいきたいと思います。
ありがとうございます。
小﨑委員:ぜひよろしくお願いします。
有村部会長:ありがとうございます。
続きまして、小川委員、お願いいたします。
小川委員:日本相談支援専門員協会の小川と申します。
よろしくお願いいたします。
まず、報酬改定検討チーム等で丁寧な対応していただいていることに感謝を申し上げます。
全体の議論の方向性について支持をさせていただいた上で、幾つか御意見を申し上げたいと思いますが、何よりこうした機会をいただけていることについても改めてお礼を申し上げます。
相談支援の立場から、以下、数点御意見を申し上げさせていただきます。
まず、4ページにあります児童発達支援センターの中核拠点型の整備については、本当に大きな期待を寄せているところでございます。
しかしながら、一定の期間、児童発達支援センターが未設置の地域等において云々のところですけれども、これについては、先行している地域生活支援拠点における面的整備の考え方を参考に、複数の事業所が連携して地域の中で4つの機能を確保していくといった考え方もあるかなと思いながら読ませていただきました。
続いて、先ほど来、セルフプランについて複数の委員の方から課題提起等をいただきましたし、また小澤委員から、先ほどの時間に行われていました報酬改定検討チームでの議論の状況についても御紹介をいただきましたけれども、協会としてもセルフプランの軽減解消に向けた課題意識を持っております。
対応策は幾つかあるかと思いますけれども、やはり人材確保が相当重要だと思っていますので、人材の育成並びに養成をしっかりやっていくことが必要でしょうし、児童発達支援センターの中核拠点型が整備されることによって一定の状況の改善が図られることと考えているところです。
また、中核拠点型への主任相談支援専門員の配置や基幹相談支援センターとの連携は大変重要だと考えているところです。
また、9ページにあります事業所間連携の考え方ですが、これはなるほどと思いながら読ませていただきましたけれども、実際には誰がイニシアチブを取ってこれを実施していくのかということについて、一定の役割分担も含めて踏み込んだ内容が必要かと考えたところです。
また、今後の方向性の確認ですけれども、18ページにあります不登校児童への支援の充実については、言葉としては継続的な通学につながることが表記されておりますが、そのことだけを目指すのではなくて、いわゆるパワーレスな状態からの回復を評価していくという視点も重要かと思っております。
また、居宅訪問型についてですけれども、様々な子供たちの事情や状況によって、児童発達支援事業との柔軟な組合せによって、タイムリーかつ切れ目のない発達支援の提供が可能な状況、そうした支給決定の柔軟性を持たせていただけると良いと考えます。
それから、入所施設についてですけれども、これも先ほど報酬改定検討チームの中で入所施設についても検討が行われたことと拝察をしておりますが、資料を拝見しておりましたところ、やはり意思決定を丁寧にするということが資料中にありました。
、これについては障害児の入所施設においても全く同様に、こどもの意思決定について大切にしていくことを明記していただければと考えているところです。
私からは以上となります。
どうもありがとうございました。
有村部会長:ありがとうございます。
先ほどの報酬改定検討チームの資料についての御意見をいただきましたけれども、事務局から何かコメントありますでしょうか。
栗原障害児支援課長:障害児支援課長でございます。
ありがとうございます。
1つだけ、意思決定支援の話ですが、先ほどの報酬改定検討チームでも、今、事務連絡で出させていただいて現場で取り組んでいただいていることをもう少し制度として強化できないかなというところの提案をさせていただいております。
それで、基本の部分は大人もこどもも変わる部分ではないとは思いますが、こどもの場合ですと年齢とか発達の状況も踏まえながら、意見聴取、意見表明の話とこどもの最善の利益の部分と両方のバランスを取って整理をしていかなくてはいけないと考えておりまして、この部分は大人の部分をベースにしながらもこどものところでどう対応していくかというところは、別途整理をして現場に実施していただきたいと思っておりますので、引き続き検討していきたいと思っております。
ありがとうございます。
小川委員:よろしくお願いいたします。
有村部会長:続きまして、渡辺委員、お願いいたします。
渡辺委員:日本医師会の渡辺でございます。
1点だけ、意見を申し上げます。
児童発達支援センターの機能強化という点に関してでございます。
在宅をやっている医療関係者からよく聞く意見としまして、医療的ケア児は医療的ケア児支援センターで対応されていることがほとんどなのですけれども、当然のことながら、児童発達支援センターの機能に関与する部分があるのです。
それで、児童発達支援センターのほうに相談をした場合、医療的ケア児支援センターとの連携がなくて、そちらのほうで対応されるのではないかという形で、あまり協力してもらえないという意見をよく聞きますので、ぜひ医療的ケア児支援センターと児童発達支援センターの連携を深めていただくような対応していただきたいと思います。
これは希望というか要望でございます。
以上です。
有村部会長:ありがとうございます。
大切な御意見をいただいたと思います。
続きまして、北川委員、お願いいたします。
北川委員:ありがとうございます。
日本知的障害者福祉協会の北川です。
分かりやすい説明をありがとうございました。
障害児通所支援の在り方や関する検討会、それから今回は強度行動障害の検討会などで話し合われた方向性に基づいて、必要なところに必要な報酬が考えられていると思いますので、内容についてはおおむね賛成いたします。
私のほうから数点、簡潔に意見をいたしたいと思います。
1つ目です。
皆さんもおっしゃっていました20ページの家族支援です。
まず、兄弟への支援がしっかりと記載されたことは大きいことだと思います。
それから、コロナ禍によって認められたオンラインの支援と親子での支援が対象になったところは非常に大事なところだと思います。
事業所内相談支援加算は、最初できたときは月1回35点でした。
報酬改定のたびに、いろいろな人たちの声で家族支援が大事だということで、単価も上がったり、支援範囲が拡充してきたのは本当によかったことと思います。
加えて今回お願いしたいのは、個別の相談も大事ですが、グループなのです。
グループは月1回になっているのですけれども、当事者同士のグループカウンセリングとかつながりが非常に大事だと思いますし、ペアレントトレーニングをやるに当たっても5~6回連続でなさっている事業所が多いと思いますので、大胡田委員もおっしゃっていましたけれども、事業所内相談支援加算に関して個別も含めてグループの回数を増やしてもいいのではないかと思います。
2つ目は、保育所等訪問支援事業に関してです。
今の保育所等訪問支援事業は、事業所の職員が地域の保育園などに行く場合に、訪問した職員の時間をその分、ほかの職員を配置しなければいけないという非常に訪問しにくい体制になっています。
地域支援やインクルージョンを推進していくためには、その時間、事業所にいる子供に対しての配置基準をきちんと満たしていた場合、地域の幼稚園や保育園、並行通園している子供の支援ができるような何らかの手だてを可能にしていただければ、もっと地域支援が進むのではないかと思います。
3つ目です。
こども家庭庁の皆さんの努力によって、来年の春から障害児の入所施設の福祉型のほうが成人期への移行が可能になってきたのは、本当に歴史的に大きなことだったと思います。
ありがとうございます。
また、国連も代替養育に関しては家庭養護もしくは家庭的養護であるということを示していますので、小規模グループケア、サテライトについても、障害児入所が率先して記載して進んできております。
それはすばらしいことだと思います。
ただ、実質的に推進していくためには、国庫補助の優先採択や手厚い人員配置などについて今後よろしくお願いいたします。
4つ目です。
障害児の計画相談について、先ほどから小澤先生などたくさんの方々がおっしゃっていましたけれども、私は子ども家庭局の中の部会にも出させてもらっていて、そこで市町村のこども家庭センターでは支援が必要な子のためにサポートプランをつくることになっております。
ですから、障害のある子供たちに関しても、サポートプランとの関係で、また障害児相談も一緒になって自治体や市町村でしっかり最初の計画をつくっていくことを考えていただけたらと思います。
長くなってすみません。
次に働くという観点なのですけれども、児童発達支援管理責任者が産休に入って1か月を過ぎると減算になるのです。
このことは女性の子育てとの両立の観点でとても矛盾することだと思いますので、産休の間は管理者が代替するなど、特別に減算とならないようにしていただきたいなと思います。
もう一つ、働くについてのテレワークです。
私たちの仕事は子供に直接関わる仕事なので、世の中のような在宅やテレワークが難しい仕事です。
それでも直接サービス時間以外は守秘義務などにとても配慮しながら、テレワークや業務に支障のないオンライン研修などを可能とすることを明記していただくと助かります。
私からは以上です。
よろしくお願いします。
有村部会長:様々な観点からの御提言をありがとうございます。
事務局から何かございますでしょうか。
栗原障害児支援課長:ありがとうございます。
障害児支援課長です。
人材の活用、働き方のお話を何点かいただいたと思います。
今後、人口減少の中で、ただでさえ現在でも障害福祉の人材確保に皆さん御苦労されている中で、ますます人が減るという中で、いかに今いる人材に活躍いただくかというのは大切な視点だと思っています。
今いただいたところは、支援の質を落としてはいけないとは思っていますので、そことのバランスも踏まえながらどういうことができるかをしっかり考えていきたいと思います。
ありがとうございます。
有村部会長:ありがとうございます。
引き続きまして、石澤委員、お願いいたします。
石澤委員:ありがとうございます。
私はあまり専門的な知識がないため、資料が少し難しく感じました。
しかし、図や具体例を交えた説明があると理解が容易になるのではと私は感じまして、もし可能であれば、資料に図や具体例などを掲載していただけるとより分かりやすくて、より多くの方々が理解しやすくなるのではないかなと思いました。
以上です。
有村部会長:ありがとうございます。
こちらも、そういう意味では情報保障の観点にも見合うものかもしれません。
貴重な意見をどうもありがとうございます。
続きまして、小林委員、お願いいたします。
小林委員:日本発達障害ネットワークの小林です。
今日は20分ほど遅刻をいたしました。
2年間、自宅介護に当たっていた母が急変をいたしまして、それのどたばたがございまして今は自宅からなのですけれども、少しどたばたしておりますが、そんな中で家族への相談援助等の充実のお話と、もう一つ、強度行動障害に関して新しく考えられていく支援に向けての報酬改定上の評価についてのお話ということで、意見を2つ申し上げたいと思います。
家族支援のことなのですけれども、先ほど北川委員が兄弟への支援、オンラインも取り入れること、グループへの支援などが取り入れられていくことというのはすごくいいなという話をされていました。
私もそれにとても賛同いたします。
あと、研究者の端くれでもあるものですから、家族支援の相談援助の支援機能の観点というところで、4点ほど挙げられるかなと考えているのです。
一つは、家族の状態像のアセスメントからも相談援助を考えていくにはまず重要であるという観点。
それから、家族の気づき、とりわけ発達障害児などは分かりにくい障害特性があると言われていますので、障害児の通所支援を利用していたとしても、親御さんは心の動揺がとても大きいことがよくありますので、それに寄り添うための受容的なカウンセリングという視点が2つ目。
それから、具体的な発達特性に気づいて、それを理解して親御さんが適切な対応ができるように、これはペアレントトレーニングだとか心理教育という言い方になると思いますが、そういう支援機能がもう一点。
もう一つ、先輩の親御さんが後輩の親御さんにメンターさんのように寄り添っていく。
親御さん自身のエンパワーメントにもつながっていくようなペアレントメンター制度というのが発達障害支援の中ではよく言われているのですが、これは自然発生的に起きてくるものではなくて、この制度や活動を支えていくという支援とか、家族をつなげる支援などが、支援として4つ目に挙げられるのかなと思っていますので、先ほどの兄弟への支援、オンラインの取組、グループへの支援などを踏まえた上で、この4つの支援機能なども評価の対象の中に取り入れながら見ていっていただけたらいいなということを考えました。
もう一つですけれども、強度行動障害を有する児者に対する支援に向けてということで、中核的人材の配置というのは本当にこれまでの支援の中で身につまされるくらい感じたところですので、ぜひこの動きをつくっていただきたいなと考えています。
私は人口規模2万ぐらいの市にいて、そこで教育の場面などに関わる仕事をしていますけれども、その場合はそう頻繁ではないですが、一度課題が生じると対応に苦慮するというのは間違いありません。
そのときに、中核的人材の配置ということで、2万の人口規模のところにはそういう方がいない場合がございますので、専門職という形での配置をしていただきながら、そこの方たちがその場所から来たときに大丈夫なようにしていただく支援とか評価をしていただけるといいなと思いますし、そんな意味で中核的人材を配置するという体制を整えることは非常に大事なことだなと考えております。
今日は遅刻をしましてすみませんでした。
以上です。
有村部会長:どうもありがとうございます。
事務局から何かございますでしょうか。
栗原障害児支援課長:家族支援につきまして、しっかりと御本人と御家族に届く支援、言い方を変えると質を担保するということかなと思います。
御意見を踏まえてしっかり検討していきたいと思います。
また、強度行動障害を有する児者への支援については、まさに地域で支えるというコンセプトの下で、今回の報酬も児者ともに考えているところでございますので、人材配置も含めて、これも実装されるようにしっかりと取り組んでいければと思います。
ありがとうございます。
有村部会長:どうもありがとうございます。
続きまして、一見委員の代理で御参加いただいております池田様、お願いいたします。
池田氏:三重県の障がい福祉課の池田と申します。
今日は知事の代理で出席をさせていただいております。
どうぞよろしくお願いいたします。
全国知事会の代表ということもありまして、各都道府県にも意見照会をさせていただきました。
私から3点発言をさせていただきたいと思います。
1点目は、先ほどからも出ておりますが、医療的ケア児への支援ということでございます。
三重県のみならず、ほかの都道府県さんからも御意見をいただいておりますが、医療的ケア児や重症心身障害児の方のサービスの受け皿、ショートステイとか通所支援事業所が不足しているという状況が続いております。
ぜひそういった受け皿が確保されるよう、十分な報酬水準を確保していただければと思っております。
2点目が、障害児の入所施設に入所する障害児の方の円滑な移行のための体験利用でございます。
体験利用の重要性は、現在、国におかれましてもいろいろ促進をするということで議論いただいておりまして、障害児の入所施設側の支援の評価をすることが検討されております。
これに加えまして、受入れ側の事業所等のほうで支援が難しい障害者の方の体験利用、例えば、職員を加配した場合などに新たな加算を設けるなど、送り出す側と受入れ側と両方への支援でもって体験利用の活用促進を図っていただければと思っております。
最後は処遇改善加算についてでございます。
先ほど来、相談支援の関係のお話がございました。
地元の市町からも、相談支援事業所が処遇改善加算の対象になっていないということもあって、経営が厳しくて人材の確保が非常に難しいということで、地域の相談支援体制がなかなか厳しい状況と聞いております。
ぜひ処遇改善加算の対象にもしていただきたいということ。
あと、障害児、障害者全体に関わりますけれども、処遇改善加算、特定処遇改善加算、ベースアップ等支援加算の三本立てになっているということで、事業所の負担も非常に大きいということで、特に小規模の事業所については加算が取得できていないという状況もございます。
ぜひ加算事務の簡素化につきましても、今回に併せましていろいろと御検討いただければと思っております。
以上でございます。
有村部会長:ありがとうございます。
事務局から何かコメントはありますでしょうか。
栗原障害児支援課長:ありがとうございます。
現場の実情も踏まえた貴重な御意見をありがとうございました。
踏まえて検討させていただければと思います。
有村部会長:ありがとうございます。
続きまして、オンラインで御参加いただいています山本委員、お願いいたします。
山本(則)委員:日本看護協会の山本でございます。
障害福祉サービス等報酬改定に当たりまして、関係の皆様の御尽力に感謝申し上げます。
看護職の観点から幾つかコメントを差し上げたいと思います。
まず児童発達支援・放課後等デイサービスに係る報酬・基準についての論点5「医療的ケア児・重症心身障害児への支援の充実」のうち、「看護職員・認定特定行為業務事業者による支援」に関しまして、看護師の確保が困難であることから、認定特定行為業務従事者の活用促進に向けた評価見直しが提案されていますが医療的ケア児への支援の促進を図る観点から検討いただくのであれば、全国で現在952事業所あるショートステイ、通所事業、訪問看護を併せて提供できる看護小規模多機能型居宅介護一看多機と言われるものですが、このような既に看護職が活動している共生型サービスへの評価拡充や看護体制への加算をぜひ御検討をお願いできたらと思っております。
令和3年度報酬改定の医療的ケア児を直接評価する基本報酬への見直しにおいて、共生型サービスは対象外であったために、一般事業所と比較して最大5~6倍の報酬差が生じております。
そのような中でも、現在、多くの看多機が医療的ケアなどの体制が整っていることから、一般事業所での受入れ困難な児などの受入れなども実施しております。
こうした実態をぜひ考慮いただけたらと考えております。
同じ論点5の、検討の方向性に記載されております重症心身障害児の報酬、入浴支援、送迎支援についての評価を行うことについては賛同いたします。
あわせて、先ほど申し上げた看多機による共生型サービスにおいても同じような対応を行っておりますので、ぜひ評価をいただけたらと思っております。
また、送迎加算につきましては、看多機による共生型サービスに加えて、ぜひ医療型短期入所についても評価をいただけたらと考えております。
これらの事業所においても、医療機器の積載とか看護師の同乗を行いながら、利用者1名ずつなど少人数の送迎を行っております。
現行の加算ではとても賄うことができず、事業所の持ち出しによる対応となっていることをぜひ御考慮いただけたらと思います。
続きまして、短期入所に係る報酬・基準についての論点2「医療的ケア児等の受入体制の拡充」について御意見を差し上げたく存じます。
自宅訪問への評価の創設については賛同いたすところではございますが、個別性に応じた支援を行うための利用開始時の情報収集、支援内容の調整への評価の充実という点では、現行の短期利用加算の見直しについてもぜひ御検討いただけたらと思っております。
利用者の方々のニーズに応じた質の高いサービスを提供する上で、短期利用加算の算定対象である利用開始に当たってのアセスメントや環境調整は非常に重要ですが、手厚い支援に見合う評価になかなかなっておりません。
本会では、医療型短期入所を実施している施設、医療機関などへのヒアリングを行いましたところ、利用開始初期には個別性に応じたケアを提供できるよう御家族同伴による家庭での様子やケア方法の確認、個別の支援マニュアルの作成などを行うため、新規受入れのときには通常よりも多い人員配置が必要ですが、現行の短期利用加算30単位ではカバーできず、施設の持ち出しによる対応となっている、といった意見がございました。
このように自宅訪問以外でも既に事業所において対応している事項が多く、これらへの評価としての短期利用加算の拡充をぜひ御検討いただけたらと考えております。
以上でございます。
有村部会長:ありがとうございます。
御提案も含めて御意見を賜りましたけれども、事務局から何かございますでしょうか。
栗原障害児支援課長:障害児支援課長でございます。
ありがとうございます。
看多機につきましては、介護保険制度の中でも位置づけが強化されている中であると承知しておりますので、この障害児支援の分野でも御活躍いただけるように御意見も踏まえながら検討していきたいと思います。
ありがとうございます。
有村部会長:ありがとうございます。
続きまして、小野委員、お願いできますでしょうか。
小野委員:それぞれの現場の方々から、現場のニーズに即した形の貴重な御意見をいただいたかと思います。
それを参考にしていただければと思います。
私としては、1つだけ、少し場違いな意見になるかもしれないのですけれども、多機関連携、関係機関連携の点についてですが、この中に医療機関も入ってくるという形で今回書かれているわけですが、私自身は発達障害と関わることが多いのですけれども、これまで以上に主治医の役割は大きくなってきているように思います。
特に薬物療法が広がってきていることもあり、児童発達支援等においても主治医の意見とか指導が絡んでくることも多いかと思いますので、医療機関との連携強化がここに明記されてきていることは非常に重要なことかなと思います。
その一方で、医療の側から言うと、連携のための時間をどう捻出するか。
そこの辺りについて、理想的には診療報酬の中でカバーされていけば、より連携が強化できるかなと思いますので、厚生労働省との関わりになってきますけれども、今回のこういう関係機関の連携強化が出されてくる中でより実効性のあるものにしていく上で、そういうことも今後検討していただければいいなと思いました。
私からはこの点だけで結構でございます。
有村部会長:ありがとうございます。
事務局から何かコメントはありますか。
栗原障害児支援課長:まさに委員のおっしゃっていただいたとおり、現場でしっかりと連携されるように、報酬だけではなくて、現場が動くようにしなくてはいけないと考えておりますので、要件も含めてしっかりと考えていきたいと思います。
ありがとうございます。
有村部会長:ありがとうございます。
私の手元のメモで田村委員が終わって小野座長代理につなぐということをメモしていたのですけれども、ちょっと慌ててしまいました。
大変失礼いたしました。
それでは、田村委員、お願いいたします。
田村委員:立命館大学の田村です。
よろしくお願いします。
今回、丁寧な資料をつくっていただいてありがとうございました。
私からは、できるだけ重複を避けて4点ぐらいでお話をしたいと思います。
1つは、先ほど来、何人かの委員の方が出されていたセルフプランについてです。
僕は、セルフプランは子供と大人の位置づけは違うのではないかと思います。
大人の方の場合は自分で自覚をしながら、意見表明も含めて自分の生活を自分でつくっていくというところで、逆にここはもっとやってもいいのではないかと思いますし、児のほうはどちらかというと家族支援的に出されているニーズに応えるという形になっているので、一方にある障害児の相談支援の流れとか業務とかなりかけ離れた形でセルフプランが進行しているのではないかと思っています。
そういう意味では、家族によるセルフプラン、特に児童さんの場合については、少なくとも障害児の相談支援に準じたような、例えば、計画があって、モニタリングがあって、ケア会議あってということが、家族の方もそれで自分たちでコーディネートできるような、そういう家族をつくっていくような形でセルフプランを進めていくというのも大事な点なのではないかなと思いました。
それが1点です。
2点目は、児童発達支援センターの在り方等についてもかなりたくさん御意見が出ましたので、そこは重複しますので僕は言いませんが、実際に法律が施行されて進められていくという段階で、先行事例というか好事例をたくさん発信していただいて、全国の市町村がそれを見ながら、主体的に自分たちが地域をつくっていくという形にする必要があるだろうと思っています。
ただ、それだけでは事足らないので、障害児の入所支援の移行支援の話に倣ってですけれども、都道府県の役割がやはり責任主体としてそこにきちんと加わっていく、あるいは都道府県として市町村をきちんと下支えをすることが大事になるのではないか。
それがあって、市町村の障害児支援計画が進められていくのではないかなと思っています。
3つ目は、障害児入所施設の移行が15歳以上に達した入所児童についてと、入所施設の論点1のところに書いていますけれども、これは15歳にならずともそういう移行支援の計画を立てていく必要があるのだろうなと思うので、少しだけ書きぶりを修正していただけると助かるなとは思うのです。
一方で、入所施設からの移行の先がなかなか苦労しているというのも事実で、京都の例でいくと、結局、敷地内に障害者の入所施設をつくってしまったみたいなことも見られているわけです。
そういう意味では、グループホームないしはシェアハウスみたいなものをつくっていくハード的な補助を、今の国庫補助の額からいくとグループホームはかなり低い額になっているので、そこをもう少し検討いただいて、移行する先を見通して施策をつくっていっていただけると助かるなと思っています。
それが3点目です。
4点目は、そう言いながらの話ですけれども、報酬改定の話をいろいろ聞かせていただいたわけですが、あるいは方針としていろいろな新しい加算の提起があったわけですけれども、それそのものは、結局は何に結びつくのかというか、報酬が上がったり加算が増えたりしてその総額がどこに行くのかというと、やはり利用者の負担に行くわけです。
今は、障害児さんの場合は3歳以上のところは保育の無償化に倣った形で一定負担については軽減されていますけれども、3歳未満児さんはそういうわけにはいかないわけですし、そういう意味でいくと、加算とか報酬と負担みたいなことは長期的に議論をしていくことが必要なのではないかと思っています。
そうしないと、障害が重いとか生活上の困難さが高い人たちにそれだけの量の支援を提供することが必要だ、イコールそれなりの負担も必要だということになってくると、今、いわゆる独り親家庭の方が必死になって障害のある子供さんを育てている現状がすごく多いわけで、これは長期的な要望ですけれども、そこに対する負担を見直してもらって、全体の枠組みとか構造みたいなことに関わって報酬単価も検討していただけると助かるなと思っています。
以上です。
有村部会長:ありがとうございます。
それでは、時間が短いかもしれませんけれども、事務局から何かございましたらお願いいたします。
栗原障害児支援課長:ありがとうございます。
2点だけ。
利用者負担の話につきましては、もう皆さん御存じのとおりですけれども、過度な負担にならないように1割負担を原則としながら利用料の上限を設定させていただいておりますので、制度の持続可能性の観点も考えながらそれをどう捉えるかという議論があるのかなと思っております。
もう一つ、児童発達支援センターの在り方につきまして、まさに好事例、それから都道府県の役割が重要だというお話でした。
私どもも報酬をいじるだけでどうぞというわけには当然いかないと思っておりまして、児童発達支援センターのスタートアップマニュアルというものと、あと地域の支援体制の整備につきまして、大きな考え方や好事例も含めて示せればと思っていますけれども、こうした自治体と現場の参考にしていただけるようなものも並行して作成中ですので、こちらのほうも来年度以降にしっかりと現場に展開できるように取り組んでいきたいと思っております。
ありがとうございます。
有村部会長:ありがとうございます。
司会の不手際で少し時間が過ぎようとしておりますけれども、今日もたくさんの意見をありがとうございました。
冒頭、事務局から御説明がありましたとおり、こども大綱の下で進める施策の具体的内容の検討も進めていくことになります。
「こどもまんなか実行計画(仮称)」としておりますけれども、そこに向けての議論、それから様々な施策の議論につなげていければと思います。
どうもありがとうございます。
それでは、事務局から連絡事項がありましたらお願いをいたします。
小森園障害児支援課長補佐:事務局でございます。
次回日程及び議事の内容につきましては、後日、改めて委員の皆様に御連絡をさせていただければと思います。
以上になります。
有村部会長:ありがとうございます。
それでは、時間を過ぎてしまって申し訳ございませんでした。
本日はこれで閉会といたしたいと思います。
委員の皆様、活発な御意見をどうもありがとうございました。