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幼児期までのこどもの育ち部会(第8回)

概要

日時:令和5年10月30日(月)10時00分から12時00分
実施形式:オンライン 
 
【オンライン配信URL】
URL:https://youtube.com/live/yPelFr2GR0s

議事

  1. パブリックコメント等の報告について
  2. 「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なヴィジョン(仮称)」(答申素案)について
  3. その他

資料

議事録

秋田部会長:おはようございます。ただいまより、第8回「幼児期までのこどもの育ち部会」を開催いたします。

今回は、完全オンラインでの開催となっております。私もオンラインでございます。御多用の中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

初めに、事務局から、委員の皆様の本日の御出席状況と本日の議事の確認をお願いいたします。

齋藤課長、お願いいたします。

齋藤課長:成育基盤企画課長の齋藤でございます。

本日の委員の皆様の御出席状況ですけれども、倉石委員、堀江委員、明和委員が御欠席ということでございます。それから、柿沼委員が少々遅れられるということでございます。あとの皆様方は、一応オンラインとされておりますので、御出席かと承知をしております。

よろしくお願いいたします。

本日の議題ですけれども、議事次第に記載のとおり、2点でございます。1つ目の議題は「パブリックコメント等の報告について」、2つ目が「『幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なヴィジョン(仮称)』(答申素案)について」でございます。

本日も、どうぞよろしくお願いいたします。

秋田部会長:齋藤課長、どうもありがとうございます。

それでは、議事へ移らせていただきます。

今回は、議題1「パブリックコメント等の報告について」、議題2「『幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なヴィジョン(仮称)』(答申素案)について」を併せて事務局から御説明いただき、その後、全体について意見交換の時間を設けさせていただきます。

それでは、よろしくお願いいたします。

齋藤課長:そうしましたら、引き続きまして、私より、議題1・2に係る資料を併せて全て御説明させていただきたいと思います。

まず、資料1-1を御覧ください。先ほど議題1と申し上げましたけれども、パブリックコメント等を行いました結果についてまとめております。正確に申し上げますと、中間整理を行いました後、パブリックコメント、こども若者向けのパブリックコメントをしておりますので、そちらを資料の1-2と1-3でおまとめしております。こちらが、中間整理後のフィードバックで、メインの資料になります。それに加えまして、中間整理前にこの部会でも少し議論させていただいて、若者やこどもの意見を聴くという活動がございましたので、2つ、全ての人向けアンケート、こども若者アンケートといった形で実施しておったものが、少し報告は遅れましたが、取りまとまっておりますので、参考資料1-2ということで、パブリックコメントの説明の後、簡単に御紹介させていただきたいと思います。

続きまして、資料1-2から順に、御説明申し上げます。

資料1-2でございます。こちらが、通常のパブリックコメントの結果の概要でございます。実施概要です。令和5年9月29日から10月22日の間にかけて行ったということで、総意見数77件でございます。この中には、この後に申し上げますこども若者パブリックコメントで30歳以上の方に御回答いただいておりましたけれども、30歳以上について、こちらの本体のパブリックコメントのほうの意見ということで整理をさせていただいております。その後、主な意見ということで、同じ意見のものは内容を集約しながらまとめさせていただいております。分かりやすいように、左肩に黒丸がついているものはヴィジョンの修正を求める意見、白丸はヴィジョンの中身に関わらない一般的な御意見ということで整理をさせていただきました。そのうち、黄色いマーカーを丸印につけておるものについては、この後御説明します資料2で事務局案として答申素案に反映させていただいておりますので、そのこともお含みおきいただきながら見ていただければと思います。

かいつまんで御説明申し上げますけれども、「全体」の1つ目の黒丸でございます。全体的に印象的なキーワード論が展開されて好感を持つものの、実際にあるべき姿が具体的に想像しにくいという印象も受けたという御意見がございます。また、2つ目の黒丸でございますけれども、ヴィジョンに焦点化して分かりやすい文体で書いてみてはどうか、少し分かりにくかったという御意見でございます。3つ目が、「ウェルビーイング」、「バイオサイコソーシャル」といった片仮名語が分かりにくいので、日本語で表現してほしいという御意見でございます。4つ目でございますけれども、人間の内面は多様であるので、特定の見方を保護者・養育者に強いるのは危険であるという注意喚起でございます。2ページ目で、そのほか、一般的な白丸の意見もございますけれども、ここは御一読いただければと思います。

「はじめに」でございます。こちらは、日本国憲法等の趣旨を踏まえると、「社会をすべての人と共に作っていくことが政府に期待される」という表現が少し軽過ぎるということで、「政府に求められる」といった文言にしてはどうかという御意見でございます。その後、ユニセフ関係の脚注がございまして、途上国の状況ということで脚注をつけておりましたけれども、先進国を含め、全ての国に共通のものとして打ち出されているはずであるということで、修正の御意見でございました。

3ページ目に行きまして、ヴィジョンの1つ目の柱、「(1)こどもの権利と尊厳を守る」に関してでございます。こちらについては、こどもの選択と意思決定を保障することの重要性を本ヴィジョンに示されるべきであるという御意見がございました。その下、一般的な意見でございますけれども、こどもも社会に参画していくという視点が弱いと感じたという御意見などもございました。

続きまして、ヴィジョンの(2)でございますけれども、「安心と挑戦の循環」に関することでございます。安心と挑戦を経験しながら自己肯定感を育むことも求められるという趣旨を加筆してほしいという御意見、愛着形成のプロセスを示してほしいということ、芸術の記述が十分ではないという御意見がございました。その下の白丸のところは、また御参照いただければと思います。

次のページのヴィジョン3でございます。こちらは、黒丸はございませんけれども、白丸の1つ目のところで、性的被害、暴力被害などが明らかになっているということで、こどもたちの安全の確保にあらゆる面から力を注ぐ必要があるという御意見をいただいております。その下、白丸で、伴走者が取り持つことが必要、専門家が必要という御意見もございますが、御覧いただければと思います。

次のページのヴィジョン4でございます。こちらも黒丸のところを御紹介しますと、親子の生活を支援する心理職やソーシャルワーカーがないのは不自然であるので、明記してくださいという御意見、この部会で少し議論して加わっていたところでございますが、「応援」という表現が子育てを他人事にするメッセージを与える印象だということで、「支援」に統一したほうがいいのではないかという御意見もございました。

続きまして、ヴィジョン5、6ページ目を御覧いただければと思います。「幼児教育・保育」というところがございますけれども、こちらに「療育」を入れてほしいという御意見、その次のところで、こどもの育ちに係る質の保障のために、しっかりとした研修、職員配置基準、処遇の改善が求められるということを明記してほしいという御意見がございました。その下、白丸でございますけれども、こどもが外で遊べる場所が少なくなっている、公共機関といったところの遊ぶ声や泣き声などの苦情があるということで、優しく見守る社会をつくってほしいという御意見もございました。

「その他」で、1つ、先ほどもございましたけれども、保育士の配置基準・処遇改善のところが複数回コメントとして出てきていること、白丸でございますが、その下の「はじめの100か月ヴィジョン」という言葉が分かりやすいという意見で、かなりいろいろなところから御支持をいただいているということでございます。

以上、ざっとでございますけれども、通常のパブリックコメントのコメントを御紹介申し上げました。

続きまして、資料1-3を御覧いただければと思います。

1ページ目、冒頭のページを少し御覧いただきますと、こちらも同じタイミングで行っておりますけれども、総意見数としては6件です。6人の方にお答えいただいたということで、30歳以上が9人おられましたけれども、その方は先ほど申し上げた資料1-2の意見として入れておりますので、30歳未満の方の御意見として、6人でございます。

2ページ目以降を御覧いただきまして、こども若者パブリックコメントでございますが、参考資料3にもつけておりますが、このページで申し上げると、左側半分のところに、基本的なヴィジョンのやさしい版ということで、事務局で少しショートノーティスで委員の方には直前に御報告申し上げましたが、こういう形で資料をつけながら、これについてどう思うかという形で、こども若者向けのパブリックコメントをさせていただいた結果でございます。右側に、来た意見をつけております。こちらも、どちらかというと、修正を求めるというよりは一般的な意見が多うございますけれども、かいつまんで御説明申し上げます。一番上の27歳の方ですけれども、父親と母親が健在であることを前提に定義されているので、ひとり親が仕事と子育てでどれだけ疲弊しているかを知ってほしいという御意見、3つ目で、13歳の方ですけれども、保育園や幼稚園にスクールソーシャルワーカーさんがいて話を聴いて代弁してほしいという御意見、一番下の部分は「関連する施策の強力な推進の道しるべが必要」という部分をもう少し具体的に知りたいという御意見でございます。

3ページ目からが、具体的に、ヴィジョンの5つの柱に沿って、それぞれ左上肩にやさしい版をつけて、これについてどう思うかということで聞いておるところでございます。一番右上の5歳の方の御意見で、やりたいことをさせてもらえない、お父さんやお母さんがいない子は本当にいるのか、何かしてあげたいけれども大変だという御意見がありました。3つ目の意見ですけれども、先ほどと重なるところがありますけれども、スクールソーシャルワーカーさんが守ってほしいという御意見、一番下の意見ですけれども、生命や生活を保障することが非常に大切だと思いますという御意見がございました。

次の2つ目の「安心と挑戦の循環」の部分ですけれども、いつもお母さんにぎゅーしてほしい、小学校に行くのが不安である、大きくなったらぎゅーしてもらえなくなるのは嫌だからずっとこどもでいたいという5歳の方の御意見、安心できる場所や土台があるからこそ挑戦できるということで、分かりやすく示されていてよいという御意見でございました。

3つ目の切れ目なく育ちを支えることについて、一番上にございますように、保育園入園に関してひとり親を優先事項の第一にしてほしいという御意見、3つ目も、ソーシャルワーカーさんの御意見、一番下のところで、小学校と幼稚園等で大きな切れ目があると思う、幼稚園で培った経験や遊びを生かすことができる小学校づくりが大切だという御意見などがございました。

ヴィジョンの4番、保護者・養育者のウェルビーイングと成長の支援・応援することの意見でございます。2つ目にあるように、親が大変だとこどもはより大変になります、親を助けてあげてほしいですという御意見、4つ目にありますように、子育ての孤立が問題であるので、助け合いが当たり前にできることが重要だと、共感したという御意見、一番下でございますけれども、親が親になるための学びの機会を国の仕組みとしてつくってほしいという御意見でございます。

5つ目の柱でございますけれども、5歳の方から、聞いてほしいということかどちらかはあれですけれども、こどもの言うことばかりみんなが聞いてくれるのではないのでしょうという御意見とか、9歳の方でも、この絵が分かりやすい、こどもまんなかのために頑張ってくれるのが分かる絵なので分かりやすいという御意見、20歳の方から、こどもに優しい社会ができると、その恩恵が保護者・養育者にもわたるのではないかという御意見などをいただいております。

最後に、自由記述の8ページ目も、ソーシャルワーカーさんの話とか、小さい子の御意見としては、難しいことばかり聞かれたので大きくなってから考えますという御意見をもらいましたが、この趣旨についてこういった形でコメントをいただいておるところでございます。

以上が、こども版のパブリックコメントの御紹介でございました。

続きまして、参考資料を少し簡単に御紹介申し上げます。

参考資料1を御覧いただきますと、これは、中間整理の前に、すなわち、ヴィジョンの骨組みができる前に聞いておるアンケートでございます。社会全体の全ての人ですけれども、大人になった方に対して、乳幼児期を振り返って楽しかったこと・もっと大人にしてほしかったことは何ですかと振り返っていただく形で、アンケートを実施したものでございます。

3ページ目を御覧いただきまして、全体の実施概要です。先ほど申し上げましたように、7月の後半から8月にかけて実施したということで、511件ほど御回答をいただいております。

4ページ目を見ていただきますと、全体の8割ぐらいが女性であったということと25歳から40代が大半であったということでございます。

5ページ目で御覧いただきますと、保護者・養育者として関わっている方が多かったということでございます。

その後、7ページ目以降で、その当時の部会での議論も踏まえて、具体的な行動に対する反応、御自身が知らない乳幼児が泣き続けて遊び回っているときの反応として近いものを選んでくださいということで、「何かできることはないか考え、手伝うときもある」、「笑顔で見守っている」という答えが半分以上を占めているという回答がございました。

8ページ目で、乳幼児のウェルビーイングの向上について、身体面、心の面、社会の面の3つの視点を一体的に捉えることについて聞いたことはありますかということで、あまり聞いたことがないという方が56.9%という結果でございました。

9ページ目で、愛着の形成について部会で議論しておったポイントについて、知っているかと聞いたところ、愛着が重要な要素であるということについては数多くの方が認知しているということでございました。

10ページ目以降、具体的なコメントで、楽しかったこと・もっとしてほしかったことを回答していただいております。こちらも、ざっと、項目だけ、タイトルだけでございますが、御紹介申し上げます。

11ページ目の具体的なコメント、楽しかったことで、遊ぶことが楽しかったというコメントがかなりございました。

その次のページに行きますと、家族と過ごすこともかなりのコメントがございました。

13ページ目ですと、御両親のほかに祖父母と過ごすことが楽しかったという御意見がかなりございました。

14ページ目で、教育・保育施設で過ごす時間が楽しかったというところもございました。

15ページ目は、地域での関わりが楽しかったというコメントでございます。

16ページ目は、もっとしてほしかったことで、便宜上、5つのヴィジョンごとに分けておりますけれども、例えば、泥棒扱いをして叱ることをやめてほしかったという御意見、一番下の自分の意思に反して習い事が決まっていた、こどもの声に傾聴してほしいという御意見などがございました。

17ページ目ですけれども、「安心と挑戦の循環」に関連すると思われるもので、寄り添って問題解決に取り組んでほしかったとか、両親が共働きだったけれども絵本を読んだり一緒に過ごしてほしかったという御意見などがございました。

18ページ目の切れ目なく育ちを支えるという関係で、引っ越してしまったので放課後に自由に遊ぶことができなくなってしまったという御意見がございました。

19ページ目、保護者・養育者のウェルビーイングと成長を支えることに関係すると思われるところで申し上げると、両親がいつもけんかばかりしていた、部屋の中でたばこを吸うのはやめてほしかった、どなって注意を促すようなことはやめてほしかったということ。

20ページ目ですけれども、先ほどはこども会がよかったというコメントがございましたが、こども会の強制加入が嫌だったというコメントなどもございました。

以上が、全体の方について行ったアンケート調査でございます。

続きまして、参考資料2を少し御覧いただければと思いますが、こども家庭庁のいけんひろば、いけんぷらすという仕組みに登録されたこども若者に対して行ったアンケートでございます。質問した項目は、先ほどと同じように、小学校に入るまでを振り返って楽しかったこと・もっと大人にしてほしかったことを回答していただくということでございました。

3ページ目を御覧いただきまして、アンケートの期間は、8月に行っております。いけんぷらすに登録されている方の中から202名の方に回答いただいているということで、右下の円グラフを見ていただくと、17歳以下が、大半、半分以上ですので、かなりこどもに近い方に答えていただいているということかと思っております。

4ページ目以降は、それぞれ、幼児期までを振り返って楽しかったことは何かということをカテゴリーごとに整理しております。タイトルだけ少し御紹介申し上げると、家族と旅行に行ったとき、家族と遊んだとき、家族で出かけたとき、どこかに連れて行ってもらったとき、家族との日常、祖父母と過ごしたときなどがございます。

5ページ目、遊んだときということで、自由に遊んだりたくさん遊んだりしたとき、誰かと遊んだとき、1人で遊んだとき、外で遊んだとき、絵を描いて遊んだときなどの御意見でございます。

6ページ目が、幼稚園や保育園で過ごしたとき、幼稚園や保育園で遊んだとき、授業や行事などが楽しかったという意見も多数いただいております。 そのほかの意見ということで、どこかに出かけたとき、年中行事、イベント、習い事、勉強等々、様々なことの御報告がございました。

8ページ目以降、今度はもっと大人にしてほしかったことは何かということでございます。これも、便宜上、ヴィジョンの柱ごとにまとめておりますけれども、話を聞いてほしかった、信じてほしかった、尊重してほしかったという御意見がかなりございました。

9ページ目で、怒らないでほしかった、いじめの対策、けんかに巻き込まないでほしかったということも出ておりました。

10ページ目は、もっと家族と一緒にいたかった、かまってほしかった、もっと一緒に遊びたかったという御意見がございました。

11ページ目も、続きですけれども、出かけたかった、好きなことをやらせてほしかった、勉強や習い事をさせてほしかったということもございました。

その次のところですけれども、発達の連続性に留意してほしい、周囲の人に保護者・養育者を支えてほしかったという御意見、経済的支援が欲しかったという御意見などが出ておりました。かなり幅広い項目について述べておりまして、それぞれ、読むと非常に参考になるかと思いますので、また改めて御一読いただければということでございます。

以上、少し長くなりましたが、パブリックコメント、アンケート等の結果について、御報告申し上げました。

続きまして、資料2-1を開けていただきますと、出てまいりましたパブリックコメント、個別のアンケートの結果等も踏まえまして、事務局で、ここは直してはというところを少し修正したものがございますので、御紹介申し上げたいと思います。

まず、タイトルのところは、今回、次回の部会で少し御議論いただいて最終的な答申素案という形で、これからは御議論いただくフェーズだと考えております。

「はじめに」に入りまして、3ページ目の下の部分でございます。パブリックコメントでございました、「政府に期待される」という表現が軽過ぎるというところがございましたので、そこは政府の責任であるという形で文言を修正させていただいております。

しばらく参りまして、6ページ目になるかと思います。ユニセフの脚注17でございます。途上国、発育阻害の割合が高い国のこどもの育ちを支援しているという形で書いておったところを、「途上国はもとより先進国においても」という形で適切な表現をここに引用するようにしております。

しばらく行っていただきまして、14ページ目から15ページ目にかけて、具体的には15ページ目の脚注25でございます。こども若者向けアンケート等でも、話を聞いてほしかった、尊重してほしかったという御意見がかなり出ておりまして、基本法に基づいてこのヴィジョンで整理しておるところでございますけれども、児童福祉法でも同じように整理している部分がございましたので、注で児童福祉法の記述等を引用させていただいているということでございます。そのページの後段でございますけれども、安心と挑戦を経験しながら自己肯定感を育むということを加筆してほしいということでございましたので、「その過程を大人が見守りこどもの挑戦したい気持ちを受け止めることで自己肯定感が育まれていくことが重要である」という記述を新たに追記させていただいております。

続きまして、19ページ目の上段でございます。外で遊ばせようとするのが嫌だった、強制加入が嫌だったという御意見がございましたので、遊びが日々の生活の中で個々のペースや興味・関心に合わせて展開されることが大切であるという表現を少し追記させていただいております。19ページ目の一番下の部分、20ページ目の脚注の部分でございますが、今回、アンケートで、大人、こどもたちに自分自身の幼児期の経験を振り返っていただいた形で、かなり興味深い御意見も出ておりますので、そういった経験を振り返って、どういった関わり方をするのが適切か考えるのも重要であるということを少し書き加えております。

次の20ページ目、脚注32でございますけれども、部屋の中でたばこを吸うのをやめてほしかったというところとの兼ね合いで、実際に妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針という中で、バランスのよい食事、適切な運動、たばこや飲酒についての指針が示されているということを引用させていただいております。

続きまして、22ページ目の冒頭、切れ目なく支えるというところで、幼児教育・保育施設に就園するようになっても連携するということが書いてございましたが、ここに「療育」を入れてほしいという御意見でございました。この趣旨は、療育機関、保健、その他も含めて適切に連携してほしいという御趣旨と理解いたしまして、「保健、医療、福祉、教育、療育等の関係施設、家庭、地域が連携し」という形で追記をさせていただいております。 続きまして、24ページ目の中段、16行目以降のところも、「こどもと過ごす時間や触れ合う経験の確保」という形で追記させていただいているところと、ソーシャルワーカーの記述について記載を追記させていただいておるところでございます。

続きまして、26ページ目の14行目で、けんかに巻き込まないでほしいということがございましたので、「保護者・養育者間の良好な関係性もこどもの育ちにとっては欠かせない要素である」という追記をしております。

続いて、27ページ目、8行目以降のところで、こどもが外で遊べる場所が少なくなってきているということを踏まえまして、「公園等の公共の空間では、こどもが思う存分遊びにくい状況となっている場合もあるが、公園等は、こどもの豊かな遊びの場として重要であることについて、社会の認識共有を図っていくことが必要である」と追記しております。性的被害、暴力等も踏まえて、安全の確保に力を注ぐ必要があるというところに関しましては、こどもが安全に過ごす空間をつくっていくということについて、追記をさせていただいております。

続きまして、29ページ目以降で、「おわりに」となっております。答申に向けまして、今後の検討事項のところを「おわりに」で表現等を最終的に調整していくという形で、12 月の最後の表現を意識した形で全体的に修正をかけさせていただいております。

別紙でも少し修正がございますので、別紙2を少し見ていただきまして、36ページ目でございますけれども、「(2)専門的な立場でこどもの育ちに関わる人」という中で、保育者が重要で特別な存在であるという記述がございましたが、ここの部分でかなり保育士の配置改善・処遇改善を進めてほしいという御意見もございましたので、「保育士等が誇りを持って働くことができるような体制整備が必要である」という形で、少し引っかかりとなるような記述を加えております。24行目以降のところで、カウンセラーやソーシャルワーカーというところもかなり御意見がございましたので、明記する形で様々な専門職のところに位置づけております。

37ページ目は、保育士に限らず、様々な支援に携わる人という中でも、「その体制整備を含めて」という形で追記させていただいているところでございます。

以上が、資料2-1で、事務局で、ピックアップをして、修正してはということで修正したところでございました。これに限らず、この後、皆様方で、こういった論点についてどうかということも含めて、御意見をいただければと考えております。

最後でございます。資料2-2を御覧いただきますと、こちらは必ずしもパブリックコメント等を踏まえてということではございませんが、概要のペーパーについても、答申素案という形でまとめるに当たって、ヴィジョンの5つの柱のサブタイトル辺りで、読みやすいようにという形で、事務局で文言を整理させていただいております。こちらも併せて御覧いただきまして、御意見がございましたらまたいただければと考えております。

長くなりましたけれども、事務局からの説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。

秋田部会長:どうもありがとうございました。

それでは、議題1「パブリックコメント等の報告について」、議題2「『幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なヴィジョン(仮称)』(答申素案)について」、御意見がございましたら挙手ボタンを押していただけましたらと思います。

ありがとうございます。まず、高祖委員、続いて、有村委員にお願いしたいと思います。

よろしくお願いいたします。

高祖委員:ありがとうございます。高祖です。

丁寧なヒアリングというか、パブリックコメントを、一般向けとこども向けということで実施していただいて、いけんひろばも拾っていただいて、ありがとうございます。全体的には、もう少し件数が多かったらよかったのかなとも思いましたけれども、丁寧に拾っていただいたこと、ありがとうございます。

以下、細かくなっているところもありますが、お話しさせてください。

資料2-1、3ページのところを直していただいていましたけれども、「政府の責務」と書いていただいたところは、本当にありがとうございます。そのくらいばしっと言っていただくといいかと思っています。

続いて、15ページですけれども、修正部分のところが出てきます。「受け止めることで」と書いていただいておりますけれども、受け止めるだけではなくて、受け止め、最善の利益を考えていくことで、自己肯定感があるというように、少し言葉を足したほうがいいかと思いました。

27ページは、「社会の認識共有を図っていくことが必要である」と書いていただいています。遊び場のところですけれども、「社会の認識共有を図り、改善していく努力が必要である」と、もう少し踏み込んだ表現にしてはどうかと思いました。

資料2-2は、細かいところですけれども、①、今、黄色くしていただいておりますけれども、「乳幼児は生まれながらの権利の主体」と書いてありますが、「生まれながらに権利の主体」か「生まれながらにして権利の主体」という表現のほうがいいかと思いました。今映っている③、「支えられた者が次代を支える循環」と書いてあって、全員を支えるのだと思いますが、限定表現にしないほうがよいのではと思いまして、「支えられた者が」は削除してもいいのかなと思いました。④、「こどもに最も近い存在を」と書いてありますけれども、「近い」という表現が少し曖昧かと思いますので、ここは「保護者・養育者」でいいかと思いました。⑤、「現代の社会構造に合った発想で」と書いてありますけれども、これだと今の構造を限定する感じも受けますので、「社会構造をベースにしながら」ということで、場合によっては改善していくというニュアンス、含みを持ったほうがいいかと思いました。

以上です。

秋田部会長:ありがとうございます。

続きまして、有村委員、お願いいたします。

有村委員:お時間をいただき、ありがとうございます。

また、事務局の皆様におかれましては、大変短い期間でこれだけのものをまとめていただいたこと、敬意を表したいと思います。

高祖委員とかぶらないところについて、少しコメントを申し上げたいと思います。高祖委員の御意見は、まさにそうだなと思うところがいっぱいありました。違うところだけ、お話ししたいと思います。

まずは、パブリックコメントの中で、「ウェルビーイング」等について、分からない、日本語にしてほしいという表現がありました。たいへん大きなことかと思います。授業をはじめ、様々なところでよく使っておりますと、当たり前に感じてしまいます。しかし、自分が知る機会がなかった場合を考えると、確かに違和感を覚えてしまうところはあるかと思いました。大切な定義だと思いますので、脚注等ではしっかりと書いていただいているとは思うのですが、更に何らかの特出しをする、あるいは1枚のポンチ絵でまとめていく等の工夫は必要かと思いました。これから社会との対話を進めていく上で、特出し、あるいはこの部分をきちんと強調していく、概念もしっかりと伝えていくことも大事かと思いました。

続きまして、資料2-1について、コメントをさせていただきます。今回、いろいろなお話がありましたが、様々な対象が含まれます。今回はこども向けのパンフレット等を作っていただいたきました。しかし、対象がこどもから大人までということとなると、かなり幅があると思いました。そういった意味では、若者とか、いろいろなバージョンがあってもいいのかなと思いました。

もう一つ、22ページで「療育」という言葉を入れていただいたこと、この御指摘があったことで、改めて私自分が気付けていなかった記述があることを痛感したところです。保育所や幼稚園というところが大きいかと思いますので、療育あるいは障害通所支援というところも入れて、ここは全体的にということになるのかもしれませんけれども、可能であれば、付け加えられるところはしっかりと付け加えていただく必要があるかと思いました。

続いて24ページをお話しいただきましたが、「こどもと過ごす時間や触れ合う経験の確保」という御指摘をいただいているということであれば、ここも、働き方などに関して書き込む、あるいは連動して記述することも必要かと思いました。どうしても保護者が養育する時間が限られてしまって実際に子どもと過ごす時間が確保できないということは我が国の大きな課題かと思いますので、その点は付け加えていただく必要があるかと思いました。

もう一つ、資料2-2ですけれども、概要をおまとめいただいて、確かにきれいにまとめてあって、本当にありがたいと思います。①の「こどもの権利と尊厳を守る」というところが改めて気になりました。声を発することができないお子さん方、あるいはこどもが意見を言えるのか、という御意見もありますが、そういった意味で、権利の主体とは、どんな状態であるのか、あるいはどんな状況にあっても、尊厳は結構大事かと思うところで、①に入れていただいているところはとても大事なところかと思うのです。下の項目等にも、もし可能であれば、「尊厳」も入れていただいて、命の重みやこどもの声の重みをしっかりと書き込んでいくことも一つかと思ったところです。

すみません。まとまっていないところもありますが、意見としては以上でございます。

どうぞよろしくお願いします。

秋田部会長:ありがとうございます。

それでは、秋山委員、お願いいたします。

秋山委員:秋山です。

ヒアリングを十分に取り入れていただき、ありがとうございました。

私からは、2-1で5か所ほど、意見を述べさせていただきます。

まず、10ページの上から3行目です。こどものいつもお母さんにぎゅーとしてほしいという言葉が本当に心に届きました。そこで、[満たされたい]の後ろの方に[愛されたい]が来ていますが、それを最初に持ってきていただきたいということと、できれば[抱きしめてほしい]も入ればいいと思いました。次に、16行目の[認められたい]ですが、「尊重される」ということも入ってもいいかと思いました。

次に、19ページになります。31行目に、ヒアリングから新しく文章を加えていただいていますが、ここの部分だけを読むと、自分はたたかれたり厳しくしつけられてよかったと自分が適切と読まれる恐れがあるので、ここはもう少し工夫されたほうがよろしいかと思いました。

20ページの9行目です。ここに、「養育者のウェルビーイングを支えることや必要な知識を獲得するなどの成長支援」とあります。お母さんもお父さんも怒らないように生まれる前に教えてほしかったという声がありました。児童福祉法の改正で、令和6年4月から、親子関係形成支援事業が始まりますが、ここに親子形成という文言が入るといいかと思いました。

最後です。24ページの17行目の辺りに、「保健師やソーシャルワーカーをはじめとした」と入れていただき、ありがとうございました。ここのところは、こどもの声を聴くことが大事になってくるかと思いますので、こどもの声を聴くためにもこういうスタッフが必要だということを加えていただけないかと思いました。

以上です。よろしくお願いします。

秋田部会長:どうもありがとうございました。

続きまして、加藤委員、お願いいたします。

加藤委員:おまとめをありがとうございました。

36ページの上、「保育士等が誇りを持って」の「等」ですけれども、こども家庭庁は幼児教育・保育の施設全体に関わるのですが、書類として上がってきたときに「保育士等」としてまとまってくるのです。今、こども家庭庁であれば「保育教諭等」であろうと私は思いますけれども、ほかの会議で文字数が一番短いからという御回答もいただきましたが、一文字しか違わず、「保育教諭等」という形にすれば、読まれる方は保育者全般がおりますので、そこの代表で「保育士」というのは、今までの厚労省ではないので、御配慮いただきたいと思っているところです。ここでは「保育者」はいかがだろうかと思っております。

以上です。

秋田部会長:ありがとうございます。

続きまして、坂﨑委員、お願いいたします。

坂﨑委員:坂﨑です。

おまとめいただきまして、ありがとうございました。

パブリックコメントに関して非常によかったと思っていることは、「政府の責務である」という言葉の使い方と追記として「療育」が入った部分については、非常によかったと思っています。個人的なことですが、「政府の責務である」という書き方が非常に強い書き方なので、逆に、それがここでいいのかどうかという議論がされていたわけではありませんが、私個人としては、この「責務」は非常によかったと思いますし、実際に乳幼児教育の施設の中で療育との関係は非常に大きな問題なので、そのことについてもよかったと思います。

パブリックコメントもあった上で、全体の感想なのですけれども、いわゆる職員配置、保育所等の配置基準のあるべき姿について、パブリックコメントにあったことは、私個人としては、そういうことを言ってくれる人がいるんだということで、少しびっくりしています。どこで書いてもらうことが望ましいのかということはあるのですけれども、これから先、こどもを育てる環境整備が非常に大きなことなのだと思います。特にここで言うと、1クラスのこどもの人数、OECD等を考えると、3歳児は12~15人程度ということが非常に大きいです。さらに、先ほどのいろいろな意見の中で小学校のソーシャルワーカーの話がありました。これから先、療育とか、保護者の不安とかを考えていくと、主幹保育教諭、主任、教頭という職務だけではもう対応できないので、そういう意味では、この配置基準、人数の上限、また、ソーシャルワーカーと、全体の中には書き切れないと思いますけれども、こういう部分が保育環境をよくしていくのではないかと、一言お話しさせていただきました。

以上でございます。ありがとうございます。

秋田部会長:ありがとうございます。

続きまして、吉田委員、お願いいたします。

吉田委員:吉田です。よろしくお願いいたします。

まず、全体を通したパブリックコメントの感想で様々な意見がありましたが、ある人からは具体的にもっと書いてほしいという文言があったり、一方では、明確にするがゆえに押しつけと受け止められてしまったり、両方の意見もごもっともかなと思います。その中間で、バランス感覚を失うことなく、このヴィジョンにどう据えていくかということが非常に大きなテーマになっていると感じました。

意見の中で、絵本というところも文言として出ていました。絵本だけではなくというところではあるのですけれども、視覚的というか、それ以上の様々な感覚における刺激、様々な感覚を通した感情の形成がいかに大事かというところをもう少し明確に書けないかと、パブリックコメントの意見を通じて思ったところです。

幼児期のこどもの育ちにとって何が必要かというところを改めて考えたわけですけれども、保護者の在り方が問われているというところが非常に大きいと思います。母親であれ、父親であれ、その他の養育する人であれということだと思いますが、その中での大きなテーマはやはり働き方で、今、様々な制度が存在していますが、そこを活用しながら、そのままの働き方がいいのか、幼児期という時期の働き方をもう少し保護者自身が意識していかなければいけないというところで、このヴィジョンの中でもう少し触れることができたらいいのではないかと、どこに入れるかというところは別として、思った次第です。

具体的な指摘としては、資料2-1の26ページです。新しく追加していただいた「また、保護者・養育者間の良好な関係性もこどもの育ちにとって欠かせない要素である」と入れられたことは大事だと思う一方で、パブリックコメントの中でも挙げられていましたが、ひとり親の方がいらっしゃるというところもあるので、ここにもし追加するのであれば、「保護者・養育者間の」に加えて、ひとり親で言えば心身ともに良好な状態を保っていくということも1人で育てる上での大きなポイントになってくると思いますので、そういった文言がこの中に入ってくるとなおいいと思いました。

以上です。

秋田部会長:ありがとうございました。

続きまして、稲葉委員、お願いいたします。

稲葉委員:稲葉です。

まとめてくださって、ありがとうございます。とても分かりやすい資料と拝見いたしました。

私からは、感想と1つの意見です。

「療育」という言葉を入れていただいて、本当にありがとうございます。
有村さんもおっしゃっていましたし、パブリックコメントにもありましたけれども、私自身も片仮名は多くの方になかなか響きにくいということは感じていたので、本当に今さらながらなのですが、今までたくさん文言が出てきたのですけれども、「ウェルビーイング」、「バイオサイコソーシャル」、もう少し大勢の方に響く分かりやすい文言が何か加えられないかとは思いました。私自身も、正直、ぴんときていないのですよね。何となくは分かるけれども、確信を持って「そういうことだよね」ということは伝わっていないので、もう少し代わる言葉がほかにないかと思いました。

私からの意見というか、お願い、リクエストなのですけれども、資料2-1の5ページは出ますかね。こちらの「多様性を尊重し」というブロックは、多分私の意見をたくさん入れていただいたのかなと思って、すごくありがたく拝見していました。最後の丸、4番目、「さらに」のところは、皆さんがおっしゃっていた「期待される」という言葉が「政府の責務である」という強い言葉に変わったことと同じように、たくさんのいいことを書いてくださった最後が「家庭を包括的に支援する視点が欠かせない」で、最終的に最後の言葉が弱いという印象があります。皆さん、どうでしょうか。ここに、明確に、強さ・覚悟を持った、「責務である」に匹敵するような力強さをと、私は最後の言葉が一番重要かと思ったので、「家庭を包括的に支援する視点が欠かせない」ではなくて、「支援する必要がある」などのはっきりとした言葉に変えるほうがよいかと思いました。

以上です。

秋田部会長:ありがとうございます。

続きまして、柿沼委員、お願いいたします。

柿沼委員:遅参しまして、申し訳ありませんでした。

私は、1つ、パブリックコメント等の感想と、1点、資料に対しての意見を述べさせていただければと思います。

まず、大変いろいろとまとめられていて、感謝いたします。

パブリックコメントを聞いて、一番思ったことが、今回のこの指針がどれだけ社会に必要なものなのかということを改めて感じました。その中で、今、有村委員や稲葉委員がおっしゃったところ、「ウェルビーイング」や「バイオサイコソーシャル」といった言葉は大変大事な言葉なのですけれども、専門的になればなるほど社会の必要な方々には理解されなくなってくるということかと思うのです。ヴィジョンをつくることが目的ではなくて、ヴィジョンをつくった先に、今、大変な思いをしているとか、社会をよりよくしていこうという目的のためにつくっていると思いますので、そこに届けるためには、例えば、こども向け、乳幼児向け、中高生向け、高齢者や地域の方々向けに、より分かりやすい資料としてきちんと届くような配慮がこの次の段階では必要かと思いました。今すぐやらなくてはならない対症療法と予防両方みたいなものもその先の施策には関わってくる中で、今すぐできることと、将来、10年後にいい社会になるために何とかやることを分ける必要があるかと思っています。また、パブリックコメントを読ませていただくと、資料に載っているような大変な思いをしている方もいるのですけれども、パブリックコメントには出てこないような、とてもコメントできる状態にないような大変な思いをしているこどもたちがいるということも私達は想像しながらこの先を進めていかなくてはいけないのかなと、改めて思っています。コメントができるような状況になかったり、存在さえも知らないような家庭もあったり、その中で育てられるこどもを想像して、より全てのこどもが幸せになるためにということを考えながら、今回できたものをどう社会に実現させていくかという段階になってくるのかなということが、感想です。

意見は、資料2-2なのですけれども、もっと早く気づけばよかったのですけれども、「育ちのヴィジョンを策定しすべての人と共有する意義」で、「誕生・就園・就学の前後や、家庭・園・関係機関等の環境間に切れ目が多い」となっているのですけれども、ここに「地域」を入れたほうがいいのかなと思います。「家庭・園・地域・関係機関」とか、社会全体で応援しよう、社会全体でこどもたちをという流れで、専門機関だけ、家庭と園と関係機関だけになっていると思っていて、ここは「地域」が入ってもいいのかなと。今後は、社会全体でこどもたちを育てていこうということだと思うので、その辺りが少しある。その下の青丸、⑤の「専門職連携やコーディネーター」も、「地域、コーディネーター」とか、「専門職や地域」といったものも入っていくと、ここは多分関係機関や専門家だけではなくて地域の方たちということもあるので、その言葉が入ってもいいのかなと、改めて少し思いました。

その2点です。ありがとうございます。

秋田部会長:ありがとうございます。

続きまして、鈴木委員、お願いいたします。

鈴木委員:おまとめをありがとうございました。感謝したいと思います。

パブリックコメントを読ませていただいて、すごくうれしかったことが、遊びはやはりやりたいと思ってやっていることなのだなと、記憶に残るこどものときの思い出で、遊びはこどもの主体性が大事で、やらされて形として遊ぶのではないのだなということを改めて感じました。資料2-1、19ページの8行目から11行目に遊びのことを書いてくださったこと、とても感謝しております。1つだけ、「こどもの声を聞きながら」とあるのですけれども、「はじめの100か月」ということもあり、できれば、こどもの気持ちを尊重したり、理解したり、寄り添ったりというほうがいいかと思いました。

もう1つ、36ページなのですが、先ほど加藤委員がおっしゃっていたように、文章の出だしが、「保育者等」になっておりますので、ここは「保育士等」ではなく、保育者が誇りを持ってというところで、体制整備が本当に必要であるとしていただけるといいと思います。「必要である」という以上に「喫緊に」と書きたいぐらいなのですけれども。どうかよろしくお願いいたします。

以上でございます。

秋田部会長:ありがとうございます。

続きまして、都竹委員、お願いいたします。

都竹委員:ありがとうございます。

修文とかではなくて、意見と指摘です。

今回のパブリックコメントの1ページ目、「全体」、1つ目の黒丸の具体的なヴィジョンにたどり着く道が見えない、4点目の政府として基本的な指針やヴィジョンを定めることに反対であるという、恐らくこの2つは出てくるだろうと思っていたのです。ここは結構大事なところだと思うのですけれども、我々が今まとめているものはあくまでも政府の政策の指針だと思うのです。世の中はこういうものであるということがうたわれているわけではなくて、あくまでも政府の政策の指針として書いている。これを忘れてはいけないということだと思うのです。その意味では、先ほどの資料2-1、3ページの修文のところで、「政府の責務」という言葉を入れていただいたのはとてもいいことだと思うのですけれども、この政府の責務としてやっていく具体化がどこに反映されるかというと、結局、こども大綱なのですね。こども大綱とその下に出てくるこどもまんなか実行計画に出てきて初めてこのヴィジョンをつくった意味が出てくると思っているのです。大抵、この手のものは、政策に落ちていくと、議論したところがはっきりとは反映されずに、結局、何も変わっていないではないかという形になることが多いのです。その意味では、こども大綱自体が、私自身は、このヴィジョンで議論したことが細かく反映されているわけではないとも思っているのです。もちろん全く反映されていないわけではないですよ。反映されてはいるのですけれども、十分ではないと思っていて、これがさらに実行計画まで落ちたときに反映されるかというと、非常に不安が大きいのです。ですから、「政府の責務」と書き込んでいただいたことは非常に大きくて、具体的な政策にこのヴィジョンの考え方がしっかりと反映しているというところを見ていかないといけないと思いますし、今、こども大綱の策定が同時並行で進んでいますので、別の部会だからそっちはそっちの議論でというわけにもいかないものですから、ヴィジョンが具体の施策にどう落ちるのかということを、この部会としても、しっかりとチェックしていく必要があると思うということを、この際、申し上げておきたいと思います。

以上です。

秋田部会長:ありがとうございます。

奥山委員、お願いいたします。

奥山委員:いろいろなアンケートの結果等の共有をありがとうございました。

私からも、全体としての感想と意見を申し上げたいと思います。

感想としましては、いろいろな御意見、アンケートの結果を拝見させていただいて、特にこどもたちの意見の中で、いろいろなこども時代の体験や経験のことが語られて、それが記憶に非常に残っているということが理解できたと同時に、養育者・保護者との関係では、本当に話を聞いてほしいとか、尊重してほしいとか、もっと一緒にいる時間が欲しかったといったことでいうと、親子で過ごす時間の保障みたいなところは本当に大事だなと、今、両親ともに時間を捻出することが非常に難しい中で、それを社会全体で保障していく視点が、このアンケートの中からも、大事だなと感じたところがございます。

意見なのですが、今、飛騨市長さんがおっしゃってくださったところは私も非常に気になりました。資料1-2、「全体」の1つ目と4つ目のところなのですけれども、私たちの部会で提出して、その後のアクションのところがまた次に出てくるのだろうなと認識はしているのです。トータルでこども大綱の中に大きく位置づけがあって、その乳幼児期のところについては私たちのヴィジョンのところがしっかりと反映されるという流れではあると思うのですけれども、この1つ目と4つ目のところ、乳幼児の思いや願い、今日のヴィジョンでは多分9ページから10ページのところに入れてある部分ですよね。昨年度の委員会では、ポンチ絵を1枚出して、こどもたちの5つの願いを書いたポンチ絵などもあったと思うのですけれども、今回、こういったところについて、強制、強いるということになるのではないかという指摘があったわけです。確かに、こどもたちは言葉としては表現できない、だけれども、その周りの人たちがそこに配慮していくということについて、これを打ち出していくためには、今後、何かエビデンス的なものが提示されていくことが非常に大事だと思います。これからの将来的なことでいうと、ここを丁寧にやっていくことが必要だと思っております。

3つ目の「ウェルビーイング」や「バイオサイコソーシャル」の表現については、ここの部会でも大分議論したと思うのです。最初に、日本語で言って括弧で片仮名を入れるか、それとも、片仮名で入れて括弧で漢字を入れるか、そういったことを大分議論してここに収まったということなのですが、私たちの部会でもそれだけ議論があったということですので、これを分かりやすく国民に伝えるとしたら、これについて本当に丁寧なかみ砕きの表現をするパワーポイントなのか、何か準備が必要だと思います。これはこども大綱にも表現として出てくると思いますので、もしかしたら、そちらでもっと丁寧に解説をしていただくことで私たちの部会のほうを読んでいただくような流れをつくっていくということかもしれません。その辺が非常に大事なところではないかと感じました。

次に、愛着の理解についてのアンケート結果があったと思います。参考資料1、アンケートの中の愛着の理解についてです。これは今後の変化を見ていく指標になるのかなとも思いました。先ほど来ずっと私たちが大事にしている「安心と挑戦の循環」があるわけで、もしかしたら愛着が挑戦の土台になるみたいなことも入れていただいてもいいのかなと思ったのですけれども、これが、今後、皆さんの理解促進に非常に大事ではないかと感じました。

最後に、「療育」が入って、私もそこは非常に大事な視点だったなと思ったのですけれども、「療育」と言ったときにすぐに皆さんが理解できるのか、発達支援の表現も含めて、これについても、コメント、解説が必要ではないかと思いました。

以上です。

秋田部会長:ありがとうございます。

続きまして、古賀委員、お願いいたします。

古賀委員:よろしくお願いします。おまとめをありがとうございました。

既に出ている点と重なるところもあるのですけれども、幾つかお願いをしたいと思います。

まず、資料1-2の1ページ、今のところとも少し重なるのですけれども、一番下の黒丸で、ヴィジョンが羅針盤であるという表現がうまく伝わっていないのではないかと感じました。ヴィジョンは、従うべき基準ではなく、全てのこどものために共有したい理念、方向性、基本的な姿勢といった考え方だということが伝わる文章表現の工夫が必要なのではないかと思いました。各家庭の事情や教育方針を尊重するにしても、体罰を用いないなど、こどもの権利を守ることは最低限必要です。それについては、本日の資料2-1の5ページ以降、育ちのヴィジョンの目的のところに記載してあるのだと思いますけれども、特に全てのこどもへの等しい保障について、最初の白丸は、基本的な生命に関するこどもの権利すら等しく保障できていない現状があるとしながら、どちらかというと、ウェルビーイングの向上に力点があるようにも読めるところが幾つかあるような印象を持ちましたので、ウェルビーイングの向上はこどもの権利保障とセットだということが伝わるような全体的な文章の構造にしていく必要があるのではないかと感じました。

2点目です。資料2-1、15ページの16行目です。「安心と挑戦の循環」によって育まれるものについて、今回のパブリックコメントから「自己肯定感」を入れていただいて、それはすごく大事なことだと思うのですけれども、その「安心と挑戦の循環」で育まれるものは、自己肯定感のみではもちろんないので、様々なものが含まれているので、どこまで何を取り上げて記載するかということは非常に難しいなと思いながら拝見しております。
せめてここは「自己肯定感等」と入れていただけないかなと、迷いながら思ったところです。

3点目です。資料2-1、19ページの10行目ですけれども、先ほど鈴木委員からもありましたけれども、「こどもの声を聞きながら」の「聞く」はそもそも漢字が異なるのではないかと思います。その表記にまつわってですけれども、「こどもの声を聞く」ということがどういうことを指すのか、つまり、伝わっていない、伝わる書き方になっていないというか、どこにもそれが書かれていないことは問題なのではないかと改めて思っています。具体的な行為として、こどもの声を聴く、要するに、何を考えているのかということを聴くだけではなくて、この部会でも様々な議論があったところですけれども、こどもの思いを読み取ろうとしたり、関わりながら理解しようと努めたり、いろいろなレベルのことがあるので、そのことをどこかできちんと説明すべきではないかと思いました。

資料2-1、同じ19ページの31行目以降、修正案のところです。これも、先ほど委員からの意見のあったところです。どういった意図でこの文章が入ったのかということは先ほどの御説明で理解したところですけれども、「『こどもの誕生前』から切れ目なく育ちを支える」の最後の項目として読むと、私自身は、ここでは少し違和感がございます。個人の努力に帰すという方向から脱却すべきで、社会環境を変えていく必要があるのではないかと思います。具体的には、「どのような関わり方をすることが適切かを考えることも重要である」とありますけれども、それができる人ばかりではないからヴィジョンが必要なのではないかと考えます。先ほども少しありましたが、たたかれて育った人がたたいて育てることを学んでしまうということが生じるわけです。今回の意見の中にもありましたけれども、大人や保護者になる前に、例えば、非暴力の子育て、これは身体的な暴力のみではなく言動的な暴力も含みますけれども、そういったことを学ぶことや、社会常識としてこどもに対する非暴力が当たり前になっていくような社会変革を起こすことを考えていく必要があります。例えば、最近、性の多様性についてはかなり社会的な議論が進んできたのではないかという印象を持っております。こども・子育てについてもそういった社会的な議論や変革が必要だからこそ、このヴィジョンが必要だということだと思います。つまり、ここでは、どういう方向性が大事かということを示し、それを保護者が1人で何とかしようということではなく、相談したり、支えてもらったりしながら、共に実現に向かっていけるように、こどもが健やかに育つことと子育てを楽しめるように、全ての大人とヴィジョンを共有しつつ、切れ目なく支援していくシステム構築を図るということが書けないだろうかと思いました。

以上です。

秋田部会長:ありがとうございます。

続きまして、水野委員、お願いいたします。

水野委員:お願いします。

私からは、感想を2点と意見を1点です。

まず、感想の部分ですけれども、幼児期までのこどもの育ちで、もちろん切れ目なくというところをキーワードにしながら議論はしてきたのですが、どうしても、「幼児期まで」と、ある種、そもそも切れ目を区切って議論をしてきておりますので、幼児期以降、つまり、これを分けることにももちろん議論はあるのですけれども、そこにどうつなげていったらいいかという視点で見ていったときに、遊びから学ぶことは、小学校、中学校でも大切な要素で、むしろこれから文科省側の議論でも引き継がれていくようないいのり代になるのではないかと感じました。

2点目の感想としましては、パブリックコメントでも出てきた「応援」、養育者の「応援」は「支援」のほうがいいのではないかという意見がございました。ここに関しましては、ずっと保護者の支援をしてきた立場から申し上げますと、「支援」という言葉はすごく保護者にとって重たいのです。私は支援を受けなければならないのか、うまくできていないのかと。苦しい時期を過ごしている最中に、実際にこどもや保護者にネガティブな反応がどんどん強化されていって、結果、支援が必要になる。そうであるならば、その前段、応援・社会変革をしていこう、行動変容をしていくためのヴィジョンとしようという議論があったかと思うので、私は「応援」という言葉は大切なのではないかと感じました。 最後に、意見を1点だけです。資料2-1、34ページ、「(2)地方公共団体」という項目の1つ目の丸、行数でいうと14行目でしょうかね。先ほどから国の責務という表現がありましたが、ここに関しては「及び実施する責務を有するとされている」と、すごく他人事というか、誰が言ったんやろみたいな、そのようになっているような表現になっています。そうであるならば、ここも「責務を有する」なのか、違う表現でいいかと感じました。同じく、「(2)地方公共団体」の3つ目の白丸の部分です。声を出しながらここを読んでみると、結局、何を言いたいのか、よく分からなかったです。ここは地方公共団体を主語にした文章であるはずですので、国が主語なのか、保護者が主語なのか、地方公共団体が主語なのか、少し読み取りが難しいので、地方公共団体以外の主語の場合は明確に入れたほうがいいのではないか、もう少し「。」で区切ったほうがいいのではないかと感じました。

以上です。

秋田部会長:ありがとうございます。

続きまして、横山委員、お願いいたします。

横山委員:よろしくお願いいたします。

取りまとめをどうもありがとうございました。

私からは、坂﨑委員の御意見と近しいのですが、1点、意見をさせていただければと思います。

資料2-1、37ページ目、最後のほうの3行目に、今回のパブリックコメントの意見を踏まえて「体制整備を含めて」というところが追記されたかと思います。こちらについて、こどもの育ちを支える職種の配置や処遇の改善についてもう少し踏み込んだ記載ができないだろうかというところで、意見をさせていただければと思っております。こちらは文科省や厚生労働省の管轄かと思うのですが、こども家庭庁としても司令塔としてメッセージを含める必要があるのではと考えています。例として、スクールソーシャルワーカー、過去の障害者支援の団体さんの発表においても出てきました、相談支援専門員について、例として挙げさせていただければと思います。スクールソーシャルワーカーについては、資料1-3、こども若者パブリックコメントにおいても、保育園や幼稚園にもスクールソーシャルワーカーの人に入ってほしいといった意見があったかと思うのですが、事実、幾つかの自治体においては、スクールソーシャルワーカーを保育園や幼稚園も対象にしている自治体が出てきているかと認識しております。ここからは体制整備の背景についての意見なのですけれども、スクールソーシャルワーカーの雇用形態においては、令和2年度の社会福祉士の就労状況調査という調査によりますと、正規雇用はわずか6%しかいない状況になっています。それがどういったことを現場で生むかといいますと、特定の校区で、ある程度の期間、スクールソーシャルワーカーが資源として活躍できる土壌が整っていない状況です。現場のスクールソーシャルワーカーの方からも、契約更新がされるのかといった不安とか、契約更新をされたとしても次の年度はどの校区に自分が配属になるかということを言われるのは直前で、そんな状況では引継ぎもまともにできないといった声も聞かれています。御配慮いただくのはなかなか難しい点かと思うのですが、現場の声として、一つ、挙げさせていただきました。もう一点、障害福祉サービスにおける相談支援専門員という職種もあるのですが、こちらについては、冒頭に申し上げましたとおり、この部会の過去の障害者支援の団体の方々からの御発表においても、恐らく療育に関連するところで、早期から相談支援専門員とつながりたい、相談したいといったお話が出ていたかと思うのです。相談支援専門員においても不足が叫ばれておりまして、これは主に報酬の問題で、相談支援専門員という職種は、障害を持っている方、障害者の方がサービスを利用する際の計画を立てるとか、その計画に基づいて、放課後デイサービスといったサービスを使った後に、何か月に1度か、モニタリングと呼ばれる、サービスを利用してどうだったかという評価を一緒に行うという役割が主なのですけれども、その2つのタイミングでしか主たる報酬が発生しない状況になっています。その間、様々な保護者やお子さんから相談があったり、悩みを聞いたり、必要時には一緒に役所に行ったり、そういったことをやっても報酬が発生しませんので、結果として、計画相談事業を行う事業所が増えない、職員さんも低待遇でなかなか定着しないといった状況があると聞きます。そういった観点も踏まえて、こどもの育ちを支える職種の処遇の改善・背景について、もう少し踏み込んだ記載ができないかと意見をさせていただきました。

私からは、以上になります。ありがとうございます。

秋田部会長:どうもありがとうございます。

それでは、安達委員、お願いいたします。

安達委員:よろしくお願いいたします。

私からは、感想と、今横山委員に言っていただいた意見と併せての意見をさせていただきたいと思います。

全体的に、本当にたくさんのことをお取りまとめいただきまして、ありがとうございます。全体のページがどんどん多くなって、ボリュームが多くなってきているかなということは致し方ないことだと思うのですけれども、先ほど来、意見がありましたように、それぞれの対象者の方がより読みやすいような形で、ポンチ絵1枚だとまた入り切らないですし、見え方については、今後、また御検討いただけたらありがたいと思います。

今ちょうど出ているところですけれども、横山委員からあったように、「その体制整備を含めて」という「その体制」というものが少しぼやけていて、コメントのところを読めば分かるのですけれども、これだけを読んだときには、どの体制のことを言っているのか、やはり分かりづらいので、ここのところを一文追加していただけますとよりよいのではないかと思いました。

私からは、以上となります。

秋田部会長:どうもありがとうございます。

今、私からは、1巡目で手を挙げてくださった方は全員お話しいただいたように思いますが、まだ若干時間はございますので、ほかの方のお話を聞いて、補足がありましたら、どうぞお手を挙げていただけましたらと思うところです。いかがでございますでしょうか。
これでよろしゅうございますでしょうか。

大豆生田委員、お願いします。

大豆生田部会長代理:私からは、短く6点があります。

今回、パブリックコメント等を受けて記述を加えてくださって、ありがとうございます。

1点目ですけれども、皆さんもおっしゃっているように「政府の責務」と記述してくださったことはとてもよかったと思っています。そのことと関連して、都竹委員がおっしゃったことと全く同じことをずっと思っています。先日、私はこども家庭審議会でこの幼児期のヴィジョンを報告させていただいた経緯もあったものですから、実際に実効性を持って、つまり、こども大綱との兼ね合いも含めて、どうそれが生きていくかということが重要と思っていました。

「政府の責務」と書いたこととそれが実効性としてどうつながるかということで、次の2点目のことです。パブリックコメントの中で、遊びのところが重要だということが見えてきて、うれしく思いました。そうしたときに、鈴木委員がおっしゃられたように、こどもの声ということ、このヴィジョンの中でもきちんとこどもの思いや願いと声なのだということがきちんと記されているのだけれども、場所によって、声だけということで読んでしまうと、場合によってはそこが理解されないことがあるのかということも含めて、でも、一々書くのかということも含めて、迷いながら、この点をどう考えていくか。ただ、外に出るときにはそこがきちんと見える化されることが大事だと思ったことが、2点目です。 それと同じように、3点目なのですけれども、「ウェルビーイング」や「バイオサイコソーシャル」で、多分ここですぐに意味がつかめない方は詰まると思います。そこから先は読めないと思う。これも最初にきちんと説明がなされているのですけれども、この点も括弧書きで全部書くのかどうかということも大きな論点になるかと、あるいは、こども大綱との兼ね合いも含めてどのように分かりやすく書くかというところは考えるべき視点かと思いながら、聞かせていただきました。 4点目です。坂﨑委員、横山委員がおっしゃってくださった、いわゆる保育士等の体制整備の話です。ここでどこまで踏み込んで記述ができるのかということで、ヴィジョンのほうで可能なのであれば、そこに踏み込むことも私は賛成だということでお話しさせていただきます。

5点目ですけれども、先ほどあった「保育者」では駄目なのかというところで、私は、今回のところで、保育教諭、幼稚園教諭等をなるべく一体的に考えられないかと考えると、保育学会等では「保育者」と書くことが割合一般的だったりすることも含めて、この辺りのところが技術的にどう可能なのか。もし可能であれば、私もそこは賛成だなと思いながら、聞かせていただきました。

6点目、最後です。資料2-2、保護者・養育者の4点目です。先ほど意見があった「こどもに最も近い存在をきめ細かに支援」ということですけれども、保護者・養育者というところからは保育者等の関係者があまり見えてこないのですけれども、文言の中、文章には、保育者等もそこを担う人なのだということが注釈で書かれています。そう考えると、保護者・養育者にそういういろいろな関係者も含めてという意味合いを残すところからも、この記述よりもさらにふさわしくなるのであればそれに変えてもいいと思うのですけれども、その辺りのニュアンスがあるということは大切かと思って、先ほど御意見があったので、この点も加えてコメントをさせていただきました。

以上です。ありがとうございます。

秋田部会長:どうもありがとうございます。

ほかにはよろしいでしょうか。

今挙げていただいた中で、私自身が自分の役割としても考えなければいけないところが、こども大綱やその後の計画との関係の問題、「ウェルビーイング」や「バイオサイコソーシャル」という表現を全体としてどうしていくのかという問題がございます。また、こちらでも考えるべきという、「保育士等」ではなく「保育者」という表現が全体として多くの方に伝わるようにできるのかというところをはじめ、処遇の問題など、実際にはこども家庭庁の事務方の皆様とも相談をしながら、できるだけ、いろいろな人に分かりやすく、具体的な政策と、古賀委員が言われましたように、ヴィジョンがどういう位置づけなのか、羅針盤なのだという位置づけをより明確にしつつ、そこを考えていかねばならないなと、感想でございますけれども、今、そのように伺いました。多くの御意見をありがとうございました。

事務局から、何かございますでしょうか。

齋藤課長:大変たくさんの御意見をいただきまして、ありがとうございます。また、事務局も、修正する際に、全体の文脈や御議論の過程等、ある程度わきまえたつもりでございますが、至らぬところもございまして、大変申し訳なくもございます。

その中で、2点だけ、先ほどの秋田部会長の発言とも重複いたしますが、私からもこの場で発言させていただきます。 まず、「ウェルビーイング」と「バイオサイコソーシャル」などの表現がなかなか分かりにくい、伝わっていないのではないかという御意見がございました。今、部会長にもご発言いただきましたように、表現そのものにつきましては、こども大綱等を含めて、全体としてどうするかということで、事務局において部会に御相談しながら調整していきたいと思います。そのことはそれとして検討しつつも、「ウェルビーイング」や「バイオサイコソーシャル」の中で我々が議論してきた考え方が非常に重要で、伝えていかないといけないということは、そのとおりかと思っており、ヴィジョンや大綱だけで完結するものではございませんので、ターゲット層に応じて、ポンチ絵のみならず、例えば、動画などの発信するためのツールも含めて、事務局としても力をかけていきたいと思いますので、引き続き部会の委員の皆様方にも御指導いただきながら、伝えやすい形で、誰に対して発信するのかということも考えていきたいということが1点でございます。

都竹市長をはじめ、皆様方から御指摘いただきました、このヴィジョンをいかに具体策として反映していくのかということにつきましては、大豆生田代理に先般のこども家庭審議会総会で、ヴィジョンをいかに大綱に反映するかということで部会としての御意見を発言いただいたところでございます。大綱のみならず、これからこどもまんなか実行計画の中で具体的に書いていくということもあろうかと思っております。ただ、実際に実行計画や大綱そのものは全体を見据えた記述になりますので、具体的にこのヴィジョンを実現していくために、こどもまんなか実行計画のどういった施策がどのように進められるのかというところは、我々がフォローしないといけないですし、そこを部会の皆様方に分かりやすいようにお示しすることが事務局の務めだと思っております。実際に実行計画がまとめられる年末までの間に部会の皆様方にお見せできるかどうかは、直前まで、調整することになりますけれども、ヴィジョンの理念を実行計画を通じてどういった形で実現していくのかという観点でお示しするということは、事務局としても、宿題として検討していきたいと考えております。 以上でございます。

秋田部会長:ありがとうございます。

それでは、本日の会議は、これにて終了といたします。皆様、スムーズな会議進行に御協力いただきまして、誠にありがとうございます。

次回の日程等につきまして、事務局から、御報告をお願いいたします。

齋藤課長:次回の幼児期までのこども育ち部会の日程につきましては、11月13日、月曜日を予定しております。

以上でございます。

秋田部会長:どうもありがとうございました。

それでは、少し早いですけれども、これで本日の部会は終了とさせていただきたいと思います。

皆様、御参加をありがとうございました。