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幼児期までのこどもの育ち部会(第7回)

概要

日時:令和5年9月14日(木)16時00分から18時00分
場所:こども家庭庁 22階 庁議室

【オンライン配信URL】
URL:https://youtube.com/live/ZZ9oeIGGwIA

議事

  1. 「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なヴィジョン(仮称)」の策定に向けた中間整理(案)について
  2. 今後5年程度を見据えたこども施策の基本的な方針と重要事項等
    ~こども大綱の策定に向けて~(中間整理)(案)について
  3. その他

資料

議事録

秋田部会長: 皆様、こんにちは。ただいまより、第7回「幼児期までのこどもの育ち部会」を開催いたします。

今回は完全オンラインでの開催となっております。御多用の中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

初めに事務局から、委員の皆様の本日の御出席状況と本日の議事の確認をお願いいたします。

齋藤課長: 事務局、成育基盤企画課長の齋藤でございます。

私のほうから、本日の委員の皆様の御出席状況でございますけれども、明和委員と横山委員におかれまして、欠席の御連絡をいただいております。

本日、皆様にオンラインで御参加いただいておりますけれども、有村委員、柿沼委員、都竹委員、古賀委員におかれましては、遅れて参加と承知をしております。

本日の議事でございますけれども、議事次第に記載の2点、その他を含めまして3点でございます。

1点目が「『幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なヴィジョン(仮称)』の策定に向けた中間整理(案)について」ということで、前回いただいた御意見を踏まえた修正をしたものでございます。

2点目が「今後5年程度を見据えたこども施策の基本的な方針と重要事項等~こども大綱の策定に向けて~(中間整理)(案)について」、御議論いただくという議題となっております。

本日もどうぞよろしくお願いいたします。

秋田部会長: どうもありがとうございます。

それでは、今、御説明のありました議事1のほうへ移らせていただきます。

議題の1番目「『幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なヴィジョン(仮称)』の策定に向けた中間整理(案)について」でございます。

齋藤課長のほうから御説明をお願いいたします。

齋藤課長: それでは、引き続きまして私のほうから資料の説明をさせていただきます。

資料1から3まででございますけれども、まず資料1と2でございますが、前回、中間整理の素案に関しまして御意見をいただいたものを踏まえまして修正した中間整理(案)でございます。資料1が見え消しで修正したところが分かるように御用意をさせていただいておりまして、資料2が全て溶け込んだ新しいバージョンでございます。それに加えまして、資料3が概要資料でございます。

それでは、資料1から、見え消しの資料を使いまして、まず本文についての修正点につきまして、かいつまんで御説明をさせていただきたいと思います。

資料1でございますけれども、今回から表紙を作らせていただきまして、「『幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なヴィジョン(仮称)』の策定に向けて(中間整理)」とさせていただいた上で、副題といたしまして「すべてのこどもの『はじめの100か月』の育ちを支え、生涯にわたるウェルビーイング向上を図るために」という形で整理をいたしております。

続きまして、ページをめくっていただきまして3ページ目以降、「はじめに」でございます。こちらも大変多くの御意見いただきまして、幾つか修正をしております。

まず、冒頭のところでございますけれども、「こどもは、おとなと同様、生まれながらに権利の主体であり」という点につきまして、「おとなと同様」という部分を有村委員ほか御指摘いただきまして、削除しております。全体にわたってこの部分、同じようなものは削除いたしております。

9行目でございますすけれども、「人の将来にわたるウェルビーイングの」というところでございますが、ここを「生涯にわたるウェルビーイング」という形で、これも全体を通じて修正をかけております。

その次の行に「全世代のすべての人で」と出てまいりますが、こちらも表現の揺らぎがあるということと、「すべての人」というところの趣旨がということでございましたので、「すべての人」というのを平仮名表記といたしました上で、注書きの4番に「本中間整理では、こどもや、こどもと直接接する機会が少ないおとなも含め、こどもの育ちに直接・間接を問わず影響を及ぼしうるあらゆる人を指し、『すべての人』と表している」という形で入れさせていただいております。

15行目で、全ての乳幼児の権利が保障されている現状にないというところの背景説明といたしまして、家庭や地域の状況など社会情勢の変化の部分について追記をしております。

19行目で、こどもの権利保障というのが基本法、それから児童福祉法に立脚しているといったところを補足いたしております。

続きまして、4ページ目でございますけれども、「乳幼児が、権利主体として」というところの主語の明記、「アタッチメント(愛着)」という部分の表現の揺らぎを修正したという部分、「保護者・養育者になる前から切れ目なく」という部分、「次世代を育て、次世代とともに育ち合う」といったこの辺りも御指摘を踏まえて順次修正をしております。

続きまして、5ページ目でございますけれども、9行目以降のところでございまして、ウェルビーイングの向上を図っていくわけでございますが、権利主体としてのこども自身が主体的に実現していくという視点を加えたというところ、それから、次の12行目の○でございますけれども、ウェルビーイングというのはこどもとおとなという個人だけではなくて、社会全体のウェルビーイングの向上の実現も目指すといったところを追記させていただいております。

そのページの一番下の行のところで、バイオサイコソーシャルの部分の補足の説明でございますが、身体と心の側面のみならず、社会的な面、環境(社会)についてもこどもが一人一人多様であるといった視点に留意する必要があるといったこと、こちらは秋山委員から前回御指摘いただいたところを踏まえて修正をいたしております。

6ページ目でございますけれども、「多様性を尊重し、包摂的に支援する」という部分でございますが、有村委員、古賀委員からの御指摘を踏まえまして、例えば12行目の「大多数に位置付くこどものみを対象とする」という部分を削除、それから、「グラデーションの中で捉える」という部分は、「支援ニーズのグラデーション」というのが分かるような形の修正といったことを行っております。

6ページ目の一番最後の部分につきましては、横山委員から御指摘いただきまして、「身体的・精神的・社会的なあらゆる要因によって、困難を抱えるこどもや家庭を包括的に支援する視点が欠かせない」という形で修正をしております。

続きまして、8ページ目の冒頭ですけれども、こどもの虐待による死亡事例のところで、「うち5割は0か月児」というのが必要ないという安達委員からの御指摘を踏まえて削除しております。なお、死亡事例の6割のところは、その下の注書きにございますこども虐待による死亡事例等の検証結果等についての第19次報告を踏まえて、約半数という形に改めております。

5行目の「未就園」という言葉についても少し修正したほうがという御意見がございまして、「就園していない状態であり」というような表現としております。

9ページ目に参りまして、冒頭のパラグラフですけれども、切れ目のない保障というところで、面的な切れ目のないという部分が時系列の部分と誤解されやすいと柿沼委員から御指摘がございましたので、「それぞれの『点』での支えが横につながった『面』でのネットワークで育ちを支える環境(社会)を構築していく必要がある」というような形で、分かりやすく書き下しております。

それから、しばらく細々とした表現上の修正をしておりますけれども、続きまして、12ページ目の(4)「身近な保護者・養育者が安心と喜びを感じて子育てし、こども同士つながり合う」というところで、保護者のことなのか、こどものことなのか分かりにくいということでしたので、保護者・養育者がつながるようという趣旨が明確になるように修正をしてございます。

続きまして、15ページ目以降が5つのヴィジョンの記述でございますけれども、16ページ目の4行目以降でございます。こちらは「養育の第一義的責任を有する保護者・養育者の役割は重要であるが」という部分を、役割が重要であるからこそ、社会として支えていくことが必要であるという文脈で、奥山委員から御指摘の内容で修正をさせていただいております。

続きまして、また少し進みまして18ページ目以降、「遊びや体験」というところでございますが、「遊びと体験」という形にしておりまして、その上で19ページ目でございますけれども、付け加えた部分がございます。こちらは明和委員からの御指摘で、アタッチメントだけあれば挑戦に向かうということではなくて、社会からフィードバックが必要であるというような御指摘があった部分を表現したもの、それから、大豆生田部会長代理のほうから、親だけでそれをするということではないということで、「施設などを含むすべての人の取組を通じて日常的に保障する」というような趣旨を追記しております。

次の「『遊び』そのものの保障」の部分については、加藤委員から御指摘がありましたように、「○○遊びと名前の付いた遊びだけではなく」という部分を、殊さらそれを取り上げることをしないということと、最後の部分で、「そのなかで遊びが変化しながら、やがて自分のやりたいことを成し遂げるための目的のある遊びにもなっていく」というようなことを追記させていただいております。

次の「乳幼児の育ちにとって重要な『遊び』」の部分は、「五感」という言葉を「身体の諸感覚」という形で修正したことと、その後につきましては、社会情動的スキルのことだけではなくて認知能力のこともバランスよく書いてほしいということでしたので、「言語や数量等の感覚などの認知能力だけでなく」という部分を追記しております。

その上で、注記としては20ページ目の一番最初の行に注27とついておりますが、水野委員、坂﨑委員から御指摘がございました小学校段階との学童期との接続につきまして、注27におきまして、文科省の中教審の報告を引用いたしまして、「幼児期において遊びを通して育まれてきた資質・能力(認知能力・非認知能力)が、小学校以降の学習に円滑に接続するよう教育活動に取り組む重要性について示されている」という形で、ここで表現をさせていただいております。

続きまして、22ページ目でございますけれども、「『こどもの誕生前』から切れ目なく育ちを支える」ということで、妊娠期の記述の部分でございますが、有村委員から妊娠前の記述のほうが必要ではないかというような御指摘もございまして、ここの部分で、妊娠が分かる以前の方も含めて子育てに関する情報にアクセスすることとか、伴走してくれる人の存在を確保するといったことを追記させていただいております。

続きまして、23ページ目の一番下の部分は、幼児期の終わりから学童期にわたっての部分でございますが、先ほどの「遊び」の部分と同様、接続のことについて言及をいたしておりまして、「保健、医療、福祉、教育、療育等こどもの成長に関わる分野の関係者が連携、認識を共有しながら幼児期から学童期に渡っての育ちを保障していくことが重要である」とした上で、文科省の架け橋期についての記述を注記で入れております。

24ページ目から、「保護者・養育者のウェルビーイングと成長を支える」としていたところでございますが、こちらにつきまして全体的に「支援」という言葉を「支援・応援」という形で、水野委員から御指摘いただいた形で記載するとともに、注31で、そういった応援といった観点、ポピュレーションアプローチといった観点も踏まえて、「幅広い概念を示すために」という趣旨を追記しております。

それから、ここの全体の書きぶりにつきまして、少し重複とか、出てくる順番に整理が必要ということで、古賀委員等からも御指摘いただいておりましたので、全体として記載を整理しております。

まず、最初の○のところで、アタッチメントの対象となる保護者・養育者自身のウェルビーイングを高めるということが重要だということを押さえた上で、次の○で、とは言いながら、親自身も養育初期の最初期の段階なので支えることが必要であるというようなことにいたしまして、その次の段落のところで、水野委員、堀江委員、大豆生田部会長代理から御指摘のあったような、とは言いながら、現在の社会におきまして、子育てが誰かに頼ることとか相談することが恥ずかしいと捉えるような価値観や環境があるというような指摘を挿入するということで、そういう流れで持ってきております。

その上で、25ページ目以降のところで、そういった支援を受けたり学ぶことを応援されるのが当たり前だという環境をつくっていくことが必要であるというような形で、文章がつながるように整理をし直しております。

その中で、25ページ目の21行目からでございますが、吉田委員から、様々な環境に置かれたという部分をより具体的にということでございましたので、「障害のあるこどもを養育している場合、ひとり親、貧困家庭の場合など」という形で、特別な支援を要する子育て環境の方の例示を分かりやすいように入れているということでございます。

25ページ目から26ページ目にかけての部分で、奥山委員から支援・応援の量的な保障が必要であるというような御指摘がございましたので、その辺りを追記させていただいております。

26ページ目の24行目以降で、堀江委員から御指摘の部分で、前段の部分にも出てまいりますけれども、「保護者・養育者にはならない人も含め、学童期、思春期、青年期の時から、こどもの育ちや子育てについて学んだり、乳幼児と関わる機会があるという経験を保障」するといったところを追記させていただいております。

27ページ目の4つ目のヴィジョンの最後の部分でございます。22行目の部分でございますが、「見取り、見守り」という部分、それから、「保護者・養育者としての成⾧に伴走してくれる人の存在」という点につきまして、高祖委員からの御指摘を踏まえて追記しております。

28ページ目でございますけれども、8行目以降のところで、こども自身が自らの状況や願いを上手に発することができる発達の過程にはないというところが違和感があるということでしたので、自分の思いを言葉で伝えにくいというような表現とした上で、「こどもの状況や思いや願いを共有し、生活の連続性に積極的に配慮して育ちを支えることが必要である」という形にしております。

その次の15行目のところは、秋田部会長から、「図書館、科学館などの様々な体験施設」ということで、例示を少し膨らませて表現させていただいております。

それから、少し下のほうに下っていただきまして、32ページ目の実効性の確保のところの30行目でございますけれども、高祖委員のほうから、モニタリングだけではなくて調査といったことも必要ではないかということでございますので、その辺りを追記しているということで、本文としてはそういった形でございます。

その下に別紙がございまして、別紙2にも幾つか修正をしておりまして、35ページ目の地方公共団体の部分でございます。14行目は奥山委員からの御指摘で、もう少し地方公共団体自身がこども施策を策定し、実施する重要な役割だということを位置づけたほうがいいということで、その部分を記載しております。

21行目で水野委員から、教育委員会の方にもということでしたので、「関係機関が相互に連携を図りながら」というような表現、それから、29行目のところで秋田部会長のほうから、地方公共団体の優れた取組事例を横展開するということで、こちらのほうも追記させていただいております。

36ページ目、同様に「事業主」のところも、事業主の積極的な役割を盛り込んでいるということでございます。

37ページ目でございますが、専門的な立場の部分の記述でございますが、加藤委員のほうから、保育者というのがやはり日常的にこどもたちと関わっているということで重要だということ、特別な存在であるというのが分かるような形ということでしたので、まず保育者を○のほうで整理した上で、2つ目の○で、こういった保育者を支えるといった形で、様々な専門職の方を整理するという形に変更したものでございます。

資料1は以上のような形で整理をいたしております。

続きまして、資料3を御覧いただきまして、概要でございます。こちらのほうも基本的には前回と同様の構成としておりますが、冒頭のタイトルのところに「はじめの100か月」というキーワードを含んだ副題を挿入しているということ。

「目的」のところのバイオサイコソーシャルの絵が少し小さかったということがございまして、ここをもう少し分かりやすい形で大きめに位置づけているということ。

5つのヴィジョンの②のところですが、先ほどの明和委員のフィードバックを受けながらという「安心と挑戦の循環」のところがスパイラルのイメージということでしたので、事務局のほうで絵を工夫いたしまして、スパイラルに見えるような形にしたという点。

「アタッチメント」と「遊びと体験」の部分につきまして、古くからの価値観とか、そういったネガティブな表現がございましたので、その部分を削除しているということ。

④の「保護者・養育者のウェルビーイング」のところは、記述がかなり増えていますので、「支援・応援を受けることは当たり前に」というようなこととか、「すべての保護者・養育者とつながること」といったことをポイントとしても加えているということでございます。

全体としてはこういった形で整理をさせていただいているところでございます。

以上が修正の部分でございますけれども、よろしければ資料7のスケジュールも併せて簡単に説明をさせていただければと思います。

本日、中間整理(案)を審議いただくということで、もし御了承いただけますようでしたら、9月下旬にございますこども家庭審議会総会のほうでこの素案を出しまして、審議会としての中間整理ということで取りまとめていただくということを想定しております。その後、パブリックコメント等を受けまして、さらに審議を進めまして、年末の全体としての答申取りまとめという形に進めていければと考えてございます。

長くなりましたが、説明は以上でございます。

秋田部会長: 御説明どうもありがとうございました。

それでは、「『幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なヴィジョン(仮称)』の策定に向けた中間整理(案)について」、今、事務局より御説明をいただきました内容につきまして、さらに御意見がございましたら、今日は皆様オンラインでございますので、挙手ボタンでお願いをしたいと思います。よろしくお願いいたします。

ありがとうございます。まず安達委員、その後、秋山委員、お願いいたします。

安達委員: 安達です。いつもありがとうございます。

本当に瑣末なことなのですけれども、最後の図のところの直接接する人というところに書かれている表記と本文中の表記が若干異なるような表記になっています。医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師と書いてあるところもありますし、その上のところはもう少し詳しく専門職の名前が書かれていたかと思います。どちらでも結構だと思うので、本文と合わせた直接接する人を記載されたほうがいいのかなと思いました。

全体的にとても分かりやすくおまとめいただきまして、ありがとうございます。

私からは以上です。

秋田部会長: ありがとうございます。本文と図の一致というところでございます。御指摘をありがとうございます。

それでは、秋山委員、お願いをいたします。

秋山委員: 秋山です。

修正を取り入れていただきまして、ありがとうございます。

少し細かいところも含めて、意見を述べさせていただきます。資料1でお願いします。8ページの10行目になります。「家庭環境に十分に配慮しつつ、ひとしく保障される」の前に、「どこにいても」ということを加えていただけないかと思います。「どこにいても」を加えていただけると、日本全国どこにいても地域格差のないというようなところが示されるかと思います。

次に、11ページの18行目に、「楽しむことなども含むあらゆる遊びを通して様々な」と書いてあります。「遊びと体験」とセットにしているところが多いので、ここも「遊びと体験を通して」としていただくと統一性があるかと思いました。

次に、12ページの19行目、「こども同士」というところを「保護者・養育者同士」に修正していただいていますが、親同士がつながり合うということは結構きつい感覚があるので、児童虐待防止の文言からすると、社会と希薄になっているという文言があるので、保護者・養育者が社会とつながり合うことがというふうにしていただくかほうがいいと思いました。

12ページの28行目、「こどもと直接関わる機会が少ない人」とありますが、ここは「機会がない人」と言ってしまうと言い過ぎでしょうか。「少ない」というのはちょっと遠慮があるのかなという気がしました。

18ページの28行目、ここは「遊び」と「体験」のことを説明してあるように思いますが、読み方によっては体験がなくてもいいというふうに読み取れてしまうので、遊びに統一するというようなところは、この文章はなくても分かるのではないかなと思いました。御検討ください。

21ページの8行目に、「こどもの年齢に応じて環境(社会)の面が大きく変わる節目が幾つか存在する」とあります。この節目が存在するときに、身体的・精神的・社会的ウェルビーイングを確認する必要があるのではないかと思います。ウェルビーイングを確認すると言いつつ、いつ、誰が、どこでというふうに示されていないので、誰かがやってくれるだろうという形で流れていくのが心配なので、ここに節目やあらゆる局面においてウェルビーイングを確認する必要があるというような文言を入れていただくと、節目で確認していただけると思いました。

それから、22ページの19行目、乳児期のところなのですけれども、「保護者・養育者や直接接するおとなに大きく依存する時期であり」、疾病から生命を守りということを一言入れていただけないでしょうか。やはり乳児期というのはまず生命を守ることが第一なので、その文言を入れていただけないかなと思いました。

それから、27ページの19行目、ここはとても大事なところだと思っています。「保護者・養育者がアクセスし、学ぶことができる」というこの流れだと、自らアクセスして学ぶだけになってしまうので、情報が提供されて受け取るという両方向あることを書いていただけないかと思いました。

私は以上です。よろしくお願いします。

秋田部会長: 丁寧に読んでいただいてありがとうございます。

続きまして、稲葉委員、お願いいたします。

稲葉委員: 稲葉です。よろしくお願いします。

資料を丁寧にまとめていただいて、本当にありがとうございました。

私は本当に小さなささいなことなのですけれども、6ページ目の「多様性を尊重し、包摂的に支援する」の段落で、私の国語力と、あとは皆さんへの御相談なのですが、私が感じたのは、2つ目の○の5行目、「すべてのこどもの多様な育ちに応じた支援ニーズのグラデーション」となってしまうと、せっかくそこまではっきりと文言を申し上げていただいているのに、「グラデーション」という言葉が入ってしまうと、少し言葉が弱くなってしまうかなという印象を受けたのです。それまではすごくはっきりとした言葉を使っているのに、「グラデーション」という言葉が入ることで少し意味がぼやけるような印象を受けたので、例えば「育ちに応じた支援ニーズの中で捉えるべきである」、ニーズの中で捉えるのだよということを言葉としてつなげたほうが、強く印象に残るかなと思いました。

これも一つ御相談なのですけれども、どの分野にも必要なものなのですが、個人的に障害児を育てている中で、今、うちのことだけで言うと小学校から中学校に学校が替わっていくのですが、中学校でもインクルーシブ教育を進めていくとすると、どうしても予算がないというところにぶつかってしまうのです。せっかく学校が、そしてこどもたちが、障害のある子と一緒に中学校も進められるよという権利も、それから温かく受け入れてくださる心もあるにもかかわらず、結局予算がということを言われてしまうと総崩れになってしまうような気がするので、できれば、もしこういったことを本気でやっていただけるのであれば、2つ目の○の最後の2行になるのですけれども、心身の状況にかかわらずひとしく育ちを保障するためには、必要な予算があり、予算もちゃんと含まれるということを文言として入れていただけたら、すてきな可能性がどんどん広がっていくのではないかなと思ったのです。

予算の壁というのは、具体的には、障害のある子が通常級に行く場合は支援員さんが必要なのだけれども、支援員さんのお給料は神奈川だと最低賃金以下で、準ボランティアと言われているところで、500円とか900円なのです。それではインクルーシブは全然進んでいかないので、ここはやはりしっかりとした予算が必要なのかなと個人的には思いました。

なので、「どのようなまわりの環境(社会)を整えるべきか」のところに、予算も整える必要があるという言葉を入れていただけると分かりやすいかなと思います。

以上です。

秋田部会長: どうもありがとうございます。

それでは、続きまして、高祖委員、お願いいたします。

高祖委員: ありがとうございます。

本当に丁寧にいろいろ拾っていただいたかなと思っています。

少し細かいところも含めてお話しします。3ページ目の19行目、一番後ろのほうです。赤くなっているところ、「これらの権利を幼児期から保障し」と書いてありますが、これは幼児期までの部会なので「幼児期」という表現になっているのかなとも思いますけれども、「生まれたときから保障し」という表現のほうがいいかなと思いました。

4ページ目の3行目、冒頭で「乳幼児が」と主語を入れていただいたのですけれども、ここも乳幼児が権利主体としてというか、乳幼児というふうに制限するというような印象を持ってしまったので、「こどもが、権利主体として」という言い方でもいいのかなと思いました。

6ページ目のところで、今、稲葉委員から御発言がありましたけれども、17行目です。私も「グラデーション」と書いてあるのが、支援自体がグラデーションというか、取り方によっては少しもやっとするような感じがしましたので、「支援ニーズの中で捉える」ということでいいのかなと思いました。

ちょっと飛びますが、27ページ目の17行目から始まる体罰のところですけれども、細かく再度読み込めていないので、書いてあるところもあったかなと思うのですが、保護者とか養育者がそれを学ぶというようなこと、情報提供を含めてということで書いていただいたのですけれども、こども自身が権利について年齢に応じて学んでいくというような、全体に関わるところなので、ここだけに追加ということでもないのですが、そのような記述が前のほうにあったらいいのですけれども、要はこども自身が権利について年齢に応じて学んでいく、それを身につけて、使えるようにしていくというような言葉をどこかに入れていただけるといいかなと思いました。

28ページ目の28行目、「こどもを養育する立場にある保護者・養育者が」と書いてありますけれども、文章の流れとしては「養育者は」と言ったほうが流れとしていいのかなと思いました。

32ページ目の30行目に、「モニタリングや調査」ということで、「調査」も明記していただいてありがとうございます。そこに関連してというか、ここに追記ということではなくていいかなとは思いますけれども、こども基本法が成立したときに、コミッショナーという言葉は出ませんでしたけれども、第三者機関というところ、こどもの権利が侵害されているなどをこどもたちが訴えることができ、客観的に判断し改善していく第三者機関の設置も含めて検討していくことが必要であると思っております。それは附帯的決議にも書かれていた部分があったと思うので、ここに盛り込むのかはちょっと分かりませんが、その部分、忘れてはならないところかなと思っています。

もう一つの1ページの概要のほうなのですけれども、細かいのですが、①の2行目というか、矢印の1個目のチェックのところで、「乳幼児は生まれながらに権利の主体」というところが、ここも「こどもは生まれながらに権利の主体」というほうがいいのかなと思って、その上の行、「こどもの権利に基づき育ちの質保障」と書いてあるので、「育ちの質を」と入れてはどうかなと思いました。

②の矢印、「乳幼児の育ちは」とありますが、「乳幼児の育ちには」としたほうがいいかなと思いました。あと、アタッチメントの囲んであるところの2行目、「身近な大人の寄り添い、安心の土台の獲得を支える」というのも、「身近な大人が寄り添い」と、「が」のほうがよいのかなと思いました。

③のチェックの2番目ですが、「男女ともに誕生準備を支える」という文章が何を表現したかったのかなというふうに少しよく分からなかったのですが、男女ともに誕生準備に備えるということなのか、事務局がどこからどれを反映しようとされたのか分かりませんが、文章としてはそういう感じなのかなと思いました。

以上です。

秋田部会長: どうもありがとうございます。

それでは、続きまして、加藤委員、お願いします。

加藤委員: まとめ、ありがとうございました。

私からは細かいことで1点だけです。37ページの33行目ですが、この文章が読みにくいので、少し整理をされると分かりやすくなるのではないかと思いました。専門性を越えて、専門的な立場でない人と、専門性を発揮するというような構文になっているので、もう少し整理できるかと思いました。

以上でございます。

秋田部会長: ありがとうございます。

ほかには委員の皆様、いかがでございますでしょうか。

吉田委員、お願いいたします。

吉田委員: 吉田です。

3点お話しできればと思います。まず15ページの15行目、5点挙げられていると思うのですが、今回修正を加えたところもあると思いますが、(4)だけ名詞で終わってしまっているので、(1)から守る、高める、支えるとなって、最後、(5)は増すとなっていますので、(4)についてもそろえたほうがいいかなと思いました。

続きまして、28ページの10行目、「学童期以降以上に」となっていますが、ちょっと読みにくいので、特に「以上」はなくてもいいかなと思ったのですけれども、そこは御検討いただければなと思います。

あと、全体的なところで、以前も言ったかもしれませんけれども、これとかそれとかという表現の中で分かりにくいところ、特に強調してほしいところは、その何々とか、この何々とか、名詞できちんと指摘をしたほうが、より具体的に何を指しているかが明示できるので、自分はあまり国語力がないので、この「それ」は何を指しているのだろうみたいなところがあったりします。もちろん場合によっては全然「それ」のままでも「これ」のままでもいいと思いますが、強調したいところはしっかりとその文言を明示しておくというのが伝えるときに非常に役立つかなと思いますので、御検討いただければと思います。

以上です。

秋田部会長: どうもありがとうございます。

それでは、続きまして、倉石委員、その後、鈴木委員、坂﨑委員、奥山委員とお願いしたいと思います。

倉石委員: 倉石でございます。

私のほうからは、概要版のほうをお願いいたします。まとめていただいてありがとうございます。①と③についてなのですが、「こどもの権利と尊厳を守る」のところに、先ほどもどなたかの委員の方から御意見があったのですが、こどもの権利教育というのですか、権利主体としての教育を提供するということも大事ではないかと思っています。恐らくスウェーデンとかイギリスでは、3歳からこども自身が権利主体であるということの教育、日本で言うと権利ノートのようなものを作って教育をしていっているということがありますので、そういうことが入れられないかということが1つ意見というか提案です。

それから、③の「『こどもの誕生前』から切れ目なく」というところで、秋田部会長がいつもおっしゃっている「はじめの100か月」の育ちということで、今回も右下に注釈を入れていただいているのですが、3つチェックを入れていただいているのですけれども、私としては母子保健と連動するということも、特に誕生前ということを意識すると、切れ目ない支援ということがますます言われておりますので、入れていただくのもいいのではないか。

この2つが意見でございます。

以上です。

秋田部会長: どうもありがとうございます。

それでは、続きまして、鈴木委員、お願いいたします。

鈴木委員: 丁寧にまとめていただき、本当にありがとうございました。

概要版の中には、「こどもの権利と尊厳を守る」のところに「育ちの質保障」と書いてあるのですが、本文といいますか資料1の37ページには「こどもの育ちに係る質」という言葉がたくさん出てきていて、特に36ページの21行目ぐらいから「こどもの育ちに係る質の充実」という言葉です。ところが、37ページは、今度は18行目、19行目で「こどもの育ちに係る質の向上のため」となっていますので、この辺は整理をしていただけるといいのかなと。こどもの育ちに係る質とは何というところも含めて、充実とか向上とか、保障なのかというようなところを整理していただけるとありがたいかなと思いました。

以上です。

秋田部会長: どうもありがとうございます。

それでは、続きまして、坂﨑委員、お願いいたします。

坂﨑委員: 坂﨑です。よろしくお願いします。

基本的な文章は本当によくまとまっていると思います。

大概の人たちが話をしてしまったので、私はどちらかというと概要版のほうで少しお話をさせていただきます。資料3です。全体的にいろいろなものを書かなければならない状況だと思うのですけれど、例えば上の誰一人のところの虐待死が約半数あるとか、非常に大事なわけですが、育ちの充実とか、全体的に字が多過ぎるのは、概要としてはどうかなと思うので、こういうことは少しカットしてもいいのではないかなと思っています。

図のつくりとしては、「はじめの100か月」の育ちが左側で、今後の検討事項が右でもいいのではないかなと思ったりもしました。文章とは少し違うのですけれども、全体としては「はじめの100か月」と基本法の「幼児期までのこどもの育ちの5つのヴィジョン」が関わっているのではないかなと思います。どうしても育ちの5つのヴィジョンが大きくなることによるのだと思いますけれども、「目的」のところのバイオサイコソーシャルがもう少し大きくなってもいいのではないか。なので、どうなのかなと思っているのは、私も「男女ともに誕生準備を支える」みたいなところはそこまで必要ないかとか、全部必要だとは思いますが、もうちょっとこれを簡略化してもいいのではないかなというのが全体的な感覚です。

今日はこのぐらいにしておきます。

秋田部会長: ありがとうございます。

それでは、続きまして、奥山委員、お願いします。

奥山委員: ありがとうございます。

各委員の意見を反映していただきまして、修正ありがとうございました。

1つ、0歳~2歳児の約6割は就園していない状態であるという表現に変えていただきまして、また、概要版のところでも、就園状況含め家庭環境に左右されない育ちの充実という表現を入れていただきまして、ありがとうございます。

その中で、資料1の23ページの2行目、「また、家庭の状況によって幼児教育・保育施設を利用していない未就園のこどもも多く」と、ここだけまだ「未就園の」というのが入っているのですけれども、この辺、これまでほかのページで入っているような表現との統一のようなところも少し見ていただければなと思いました。

中間整理(案)の概要の1枚の図なのですけれども、こちらのほうもなるべく全体を盛り込むということで、御苦労されているというところは非常によく感じております。例えば明和委員のほうから指摘があった、安心と挑戦の循環のところのスパイラルの図なのですけれども、すごく工夫してくださっているのですが、もう少しスパイラルという表現が分かりやすいといいのですが、本当に難しいと思いますけれども、その部分がちょっと感じられました。

あと今、坂﨑委員や高祖委員のほうから指摘のあった、③の「男女ともに誕生準備を支える」の「男女のところ」です。まだまだ婚姻関係にかかわりなくというところもあっての「男女」なのかなと思ったりしながら、ただ、私どもも両親教室など出産前の男女の学びのところの重要さというのでしょうか、そういったようなところも感じているところです。表現はいろいろあるかなと思いますが、この「男女ともに誕生準備を支える」部分は、非常に重要な点ではないかなと感じました。

以上でございます。

秋田部会長: ありがとうございます。

それでは、古賀委員、お願いいたします。

古賀委員: ありがとうございます。

非常に短期間の間に分かりやすくまとめていただき、ありがとうございました。

幾つか、今、奥山委員がおっしゃったところとも重なるのですけれども、0歳~2歳に関する未就園という記載が、今、指摘いただいた文章中にもありますし、注記のところでも残っておりましたので、そこについては今回の表記に統一していただくと、早期に就園すべきという誤解を招かずに済むかなと思いました。

19ページの30行目、「遊び」についての記載について、かなり表現を工夫していただいてありがとうございました。幾つかなのですけれども、私の国語力の問題かもしれませんが、30行目、「こどもは」というところからの一文の主語と述語の対応にずれがあるのではないかと読めてしまったので、「遊び」には様々な育ちを促す重要な機能がある、その機能があるのはこどもなのかとも読めてしまうとちょっと変なので、「遊び」にはというふうにシンプルにしてしまってはどうかと思いました。

33行目から、認知能力と社会情動的スキルという2つの用語が出てくるところです。認知については能力という表現が使われているのに対して、社会情動的スキルと、こちらのほうはスキルで書かれています。文科省の資質・能力の言葉の表記についても注記のところで出てきているので、それとも関係あるのかなとも思いましたけれども、この辺りどうなのかなと感じました。

また、この文章上の記載ですけれども、「認知能力だけでなく」という33行目の記載、こういうふうに書かれてしまうと、「遊び」というのがまるで認知能力を育成するためにあるというのが前提のように、そんなふうにも感じられるかなとも思ってしまったので、あくまでホリスティックな全人的な発達のバランスが遊びの中で非常に重要なところであって、そのどちらがどうではなくて、共に育つものとして示していただく文章表現になるとさらによいなと思いましたのでお伝えをさせていただきます。

もう一点です。36ページの29行目の辺りから赤字で新たに入ったところなのですけれども、私の個人的な感覚なのか、ちょっとここが気になってしまって、主体的に社会の支援・応援にアクセスしつつ、こどもを養育することが求められると書かれると、養育に大変な思いをされている保護者の方にとっては、要するに主体的にアクセスしなければならないのかというところが負担感を感じるような気もするので、もちろん支援とかに応援にアクセスしていただきたいとは思いますけれども、この辺りの表現の工夫ができないかなと感じたところです。

以上です。

秋田部会長: どうもありがとうございました。

先ほど柿沼委員、お手が挙がっていたようなのですが、今はマークがついておりませんけれども、よろしゅうございますでしょうか。お願いします。

柿沼委員: 移動中で申し訳ありません。

概要版のところで、切れ目のないというところがあったかと思いますが、「育ちのヴィジョンを策定しすべての人と共有する意義」のところです。2点目の「誕生・就園・就学前後やこどものまわりの環境間に切れ目が多い」、これでいいと思うのですけれども、「こどものまわりの環境間」というところが、一般の人が見たときにどういうふうに感じるかなというのがちょっと気になったので、例えば家庭と保育施設と関係機関のようなこどものまわりの環境間に切れ目が多いとなると、ここに切れ目が多いのだなと少し感じるかなというのが1点ありました。

もう一点、誕生前からというところが結構多いのですけれども、ここだけ「誕生・就園・就学前後」になっているので、「誕生」のほうが分かりやすいかなと思いながらも、ほかが「誕生前」という言葉があったりするので、ここはちょっと気になりました。以上です。

秋田部会長: どうもありがとうございます。

手を挙げていただいた皆様は、これで全員指名をさせていただいたと思います。

それでは、本日の皆様からいろいろいただいた御意見を踏まえて、修正あるいは検討させていただき、育ちのヴィジョンの中間整理に向けて、幼児期までのこどもの育ち部会としての案として9月下旬のこども家庭審議会総会のほうへ報告をさせていただきたいと存じます。

その後、こども家庭審議会で審議、承認いただいたものにつきまして、今、育ちのヴィジョンの案になっているのですけれども、「案」の取れた「育ちのヴィジョンの中間整理」というような形で公表することになりますが、今後の修正及びこども家庭審議会総会で出た意見等への対応に関しましては、最終は部会長一任とさせていただきたいと存じますが、皆様よろしゅうございますでしょうか。

(首肯する委員あり)

秋田部会長: ありがとうございます。うなずいてくださっている方や、お手が挙がっています。ありがとうございます。委員の皆様の御同意をいただいたと解釈をさせていただいて、これで大丈夫ですね。ありがとうございます。

そうしましたら、事務局と大豆生田部会長代理ともよく相談しながら修正作業をして、事務局を通じて皆様には状況は御報告をさせていただくというような形にさせていただきたいと思います。

それでは、今日は2つございますので、議事2に移らせていただきます。議題2「今後5年程度を見据えたこども施策の基本的な方針と重要事項等~こども大綱の策定に向けて~(中間整理)(案)について」、事務局のほうから御説明をお願いいたします。

齋藤課長: それでは、事務局のほうから議事2、こども大綱に関しまして御説明申し上げます。

資料は資料4、5、6となってございまして、資料4と5が基本政策部会のほうから示されました現在のこども大綱の中間整理(案)の本文と説明用の概要資料でございます。これを踏まえて資料6のほうで、この部会として基本政策部会に提出するための意見(案)を作成いたしましたので、それぞれ順次御説明をさせていただきたいと思います。

まず、前後して恐縮ですけれども、資料5の説明資料に沿いまして、時間の関係で概要の全体の構成の部分だけ御説明をさせていただきます。

2ページ目でございます。スライドの2でございます。「こども大綱が目指す『こどもまんなか社会』」ということで、どういったことを目指すのかということでございますけれども、「全てのこども・若者が、自立した個人としてひとしく健やかに成長することができ、心身の状況、置かれている環境等にかかわらず、ひとしくその権利の擁護が図られ、身体的・精神的・社会的(バイオサイコソーシャル)に将来にわたって幸せな状態(ウェルビーイング)で生活を送ることができる社会」ということで、具体的なイメージをまず冒頭に持ってきているということでございます。

続きまして、3ページ目で「こども施策に関する基本的な方針」ということで、(1)から(6)まで基本的な6つの柱ということで位置づけをしております。

続きまして、4ページ目からが具体的な施策に関するところで、「こども施策に関する重要事項」でございますが、「ライフステージに縦断的な重要事項」「ライフステージ別の重要事項」の2本立てのほかに、3番で「子育て当事者への支援に関する重要事項」という形となっております。

詳細は説明いたしませんが、「ライフステージに縦断的な重要事項」の中にもこの部会で議論したことと関係することが多数ございます。例えばこども・若者が権利の主体であることの周知徹底とか、多様な遊びや体験、活躍できる機会づくりとか、下のほうの障害児支援・医療的ケア児への支援のところでインクルージョンの話等も出てまいりますので、こういったことがございます。

その上で2番の「ライフステージ別の重要事項」では、「こどもの誕生前から幼児期まで」というところを特出しする形で書いてございます。こちらは後ほど資料4で少し説明申し上げます。

そのほか、3番で当事者への支援ということも含まれているということでございます。

5ページ目で、その施策を推進するために必要な事項ということで、「こども・若者の社会参画・意見反映」、それから「こども施策の共通の基盤となる取組」、EBPM等でございますが、こういった事項、それから「施策の推進体制等」、そういった形で全体が整理されているということでございます。

駆け足で失礼いたしましたが、続きまして資料4を見ていただきまして、こちらのほうで特にライフステージ別のところにつきまして少し記述を御紹介させていただきたいと思います。

具体的には20ページ目でございます。全体的に該当する当部会に関係し得るところを赤枠で囲っておりますが、20ページ目から「こどもの誕生前から幼児期まで」ということで、当部会でもカバーしたようなウェルビーイングの基礎を培うというようなことへの言及とか、切れ目なくひとしくといったキーワードとか、愛着形成を基礎としたといったところを前提とした上で、21ページ目以降で個別の施策について言及しております。

まず、「妊娠前から妊娠期、出産、幼児期までの切れ目ない保健・医療の確保」といったところで、産後ケア事業の提供体制とか、こども家庭センターにおける切れ目のない継続的な支援を提供できる体制、あるいは伴走型支援と経済支援を一体として実施する「出産・子育て応援交付金」の制度化の検討とか、乳幼児健診等の推進といったことがございます。

その後に「こどもの誕生前から幼児期までのこどもの成長の保障」といったところで、こちらの冒頭のところに当部会で議論した育ちに係る基本的なヴィジョンを策定し、取組を推進するというところも位置づけていただいております。

そのほか、その下には、親の就業の状況にかかわらず、特に3歳未満児の子育て当事者が孤立しないよう、地域の身近な場を通じた支援を充実することとか、21ページから22ページにかけて幼児教育・保育の質の向上を図ること、あるいは、最後のほうにわたっての「遊び」を通した質の高い幼児教育・保育を保障しながら、幼児教育・保育と小学校の円滑な接続の改善を図るといったこと、あるいは、保育士等の人材育成、負担軽減、職員配置基準の改善といったことについてカバーされているということでございます。

ほかにもたくさん関係するところはございますが、時間の関係で説明は割愛させていただきまして、続きまして、当部会として提出してはどうかと考えております意見につきまして、資料6を御覧いただければと思います。

資料6の前半部分につきましては、今回、育ちの部会では、育ちのヴィジョンについてかなり踏み込んでいろいろと議論いたしましたので、その経緯、それから5つのヴィジョンという形で整理したという事実を述べまして、中ほどの「その上で」というところで、こども大綱に育ちのヴィジョンを反映して、施策を具体的に強力に推進していくことが必要であるといったことも言及されていますので、この観点から、大綱中間整理への意見を言うという構成としております。

事前に各委員から御意見をいただきまして、おおむね育ちのヴィジョンの位置づけに必要な事項が盛り込まれた大綱になっているというような印象かと受け止めておりますので、そういったことを書いた上で、以下の点についても大綱中間整理への反映を検討されたいといったことで、次のページ以降にいただいた個別のものについて整理をさせていただいているところでございます。

1ページ目の最後に戻っていただいて、それにとどまらず、こども大綱に基づく具体的な施策、特にライフステージ別の「こどもの誕生から幼児期まで」の施策に加えて、その他の部分につきましても育ちのヴィジョンが反映された形で実施されるように、周知やフォローアップを検討されたいということも併せて書かせていただいております。

その上で、次のページ以降で個別に事前にいただいた御意見をこの部会の趣旨に沿うような形でまとめた形で整理しております。

1点目が「こどもが生まれながらに権利の主体であることの明記」についてということで、高祖委員から、この辺り、先ほどのヴィジョンのところでも御指摘いただいたような形で、少し強調した形で大綱でも整理していただきたいという点。

奥山委員から、ウェルビーイングの定義が少し揺らぎがあるというようなところもありましたので、考え方や定義、表現について、バイオサイコソーシャルの観点も含めて統一を図ってくださいという点。

バイオサイコソーシャルの視点につきましては、秋山委員のほうから、これをこども施策のアウトカムとした上で、各分野の関係者が情報を共有したり、連携したりするという観点をきちんと見てくださいというような視点で書いております。

アタッチメント(愛着)についても表現がいろいろとございますので、当部会としては「アタッチメント(愛着)」という形で整理しているといったことを言及しております。

「意見表明権に係る乳幼児の発達の特性等への配慮」という点も高祖委員から御指摘がありましたので、丁寧に記載するようにということで指摘をしております。

次の「支援を受けることへの躊躇や偏見(≒スティグマ)の考慮について」、これも横山委員からこういった観点を踏まえて精査するということで、入れております。

最後の点につきましては、当部会でこれまでもいろいろ議論していただいておりますが、学童期以降との接続に留意するという点につきまして、改めて整理しております。

次のページ、具体的事項でございますけれども、「『こどもの誕生前から幼児期まで』のライフステージ外の取組との関係」といったところで、今のライフステージ別以外のところについても一体的に取り組むということをお願いするという点でございます。

「『遊び』の重要性についての記載の充実」でございますが、大綱中間整理で「多様遊びや体験、活躍できる機会づくり」となっておりますけれども、実際の中身は、体験の部分はかなり充実して書いてございますが、遊びの意義や重要性についても記載を充実していただきたいということにしております。

「乳幼児教育との連携」のところは、坂﨑委員から前回の部会でも御指摘いただいておりますが、幼児教育、児童福祉の担当行政が連携しながら、調整しながら推進するということを位置づけていただきたいという点でございます。

「インクルーシブ教育システムに係る記載ぶり」につきましては、秋山委員のほうから御指摘がございまして、例えば特別支援教育の充実という表記が特別支援学校の設置等の方向性であるという表現上の誤解を受けないようなという形で記載しております。

「『共育ての推進』『男性の子育てへの参画促進・拡大』との連携」、こちらも高祖委員のほうから、少し育ちのヴィジョンとの連携に留意するといったことを御指摘いただいておりますので、位置づけております。

最後に「『地域子育て相談機関』について」、こども家庭センターと地域子育て相談機関との双方向の連携についてということで、奥山委員から御指摘いただいた点を位置づけております。

大体こういった形で少し部会意見として整理をしておりますが、改めてこの場で御意見等ございましたらいただければということでございます。

説明は以上でございます。

秋田部会長: 御説明をどうもありがとうございました。

今、事務局からも御説明がありましたとおり、基本政策部会を中心に審議してまいりましたこども大綱の策定に向けた中間整理(案)について、この部会としても意見を提出する機会が与えられましたので、事前に皆様からいただいた御意見を踏まえて、先ほどの「『幼児期までのこどもの育ち部会』意見(案)」を作成していただいたところです。こちらに対する御意見や御質問などがありましたら、挙手ボタンをお願いいたします。

なお、こちらのこども大綱の策定に向けた中間整理(案)につきましては、本部会以外のそれぞれの各分野の分科会・部会でも並行して審議が行われているところでございますので、幼児期までのこどもの育ち部会ならではの観点、特に今年度審議をしてまいりました育ちのヴィジョンの実効性の確保を図るというような観点を中心に御意見や御質問をいただけたらと考えているところでございます。どの委員からでも結構ですので、お願いいたします。

それでは、稲葉委員、お願いいたします。

稲葉委員 先ほど御説明いただいた一番最後のほうなのですけれども、インクルーシブ教育システムの記載です。

秋田部会長: 資料5のほうですね。

稲葉委員: そうです。こちらのインクルーシブ教育システムの記載の1つ目の○なのですけれども、先ほどと同じ私の国語力の問題なのか、私の認識不足なのか、確認してみたいのですけれども、最後、「特別支援教育の充実」が「特別支援学校の設置」等などの方向性であるということなのですが、インクルーシブというのは、いろいろなこどもたちが同じ場所にいるということですね。皆さん御存じだと思うのですけれども、今、世界ではインクルーシブをどんどん進めていて、特別支援学校をなくしていくという方向だと私は思っていたので、「特別支援学校の設置」ということではないのではないかなと思った。この代わりに何の言葉がというのは、今すぐには言えないのですけれども、例えばインクルーシブを前提に共生社会を実現していく観点であるでは駄目なのでしょうか。ここで「特別支援学校の設置」と言ってしまうとインクルーシブではなくなってしまうような気がしたのですけれども、いかがでしょうか。

秋田部会長: これは、そういう「特別支援学校の設置」等の方向性であるという誤解を受けないようにと書いてあるので、表現上のという、そういう意味ではないよということで、稲葉委員が言われているのと同じことだと思うのです。

稲葉委員: 分かりやすく、「特別支援学校の設置」等の方向性ではないと、もう少しストレートに伝えられたら、私のようにどきっとしないで済むかなと思いました。

以上です。

秋田部会長: ありがとうございます。要するにそういう誤解を生まないように、「そうはないのだよ」ということがより明確な表現になるといいということですね。ありがとうございます。

稲葉委員: 増やしていくということではないよということですね。

ありがとうございます。

秋田部会長: ありがとうございます。

ほかにはいかがでしょうか。

秋山委員、お願いします。その次、加藤委員、お願いします。

秋山委員: 今回の大綱にも、ウェルビーイングの考え方・定義やバイオサイコソーシャルの視点についての意見を足していただいてありがとうございます。

ウェルビーイングとバイオサイコソーシャルについては、各領域で理解とか考え方とかにかなりばらつきがあるので、33ページにウェルビーイングの調査研究をするというようなところがありましたので、ぜひバイオサイコソーシャルの視点というところも調査研究していただけるようにお願いしたいと思います。

バイオサイコソーシャルの視点は、幼児期には大人が確認するような考えになりますが、先々は自分自身のことも考えるというようになってもらいたいので、自分自身の成長とともに考えられるような教育の開発をしていただきたいと思います。

以上です。

秋田部会長: どうもありがとうございます。

それでは、加藤委員、お願いいたします。

加藤委員: ありがとうございます。

22ページの上のところなのですけれども、文章が前のほうから来て、質の向上を図っていく中で、一番最後の段落なのですけれども、こどもの育ちそのものの養育が重要であり、それを支えるのは、保育教諭も、幼稚園教諭も、認定こども園にもいろいろな立場の先生たちもいます。ところが、保育者を保育士等で読み込みますという話になりがちです。いろいろな立場の人がいるので、ここの表現のところは少し工夫をいただきたい。読む人はいろいろな人たちがいますので、保育教諭、幼稚園教諭、保育士等と、立場をきちんと配慮いただいた表現にお願いしたいと思います。

以上です。

秋田部会長: ありがとうございます。

それでは、続きまして、有村委員、お願いいたします。

有村委員: 発言の機会をいただき、ありがとうございます。今日は遅刻での参加となり、申し訳ありません。また、先ほどお話しいただいた1つ目の議題も含め、事務局の皆様、丁寧におまとめいただきありがとうございます。

秋山委員の御意見があったところで、福祉だからこそ思うところなのかもしれません。精神的というところでも入っているのかもしれませんが、バイオサイコソーシャルの視点、あるいはウェルビーイングにおいて、今その瞬間、そのこどもが自分らしく生きているかどうかといった、実感みたいなものを、福祉ではとても大事にしているところではございます。測定できる何かというだけではなくて、こどものものであり、そういうニュアンスをどこかに入れられないものなのかなと迷う部分もありながら見ておりました。

もちろん今回頂いた資料6でも、生まれながらにして権利の主体であることとか、「こども施策における『ウェルビーイング』の考え方・定義」というところで書かれているところではあります。けれども、こどもが持っている、こどもが主体というところも、ウェルビーイングに関しても強調していただく必要があるのかなと思って、改めて意見を述べさせていただいた次第でございます。決してこう書いてあるから駄目ということではないのですが、こどもがというところがあってほしいなという意見でございます。

以上です。

秋田部会長: ありがとうございます。

秋山委員、再度手を挙げておられますでしょうか。

そうではないですか。ありがとうございます。

高祖委員、お願いいたします。

高祖委員: ありがとうございます。

こちらのほうも丁寧にいろいろ拾っていただいて、意見書ということでまとめていただいたことに感謝しております。

1つだけ、先ほどもお話しさせていただきましたけれども、こどもが成長の過程に応じた形で権利を学んでいくというところと、あとは保育士とか教師がこどもの人権について学び続けるみたいなところも、書いてあるのだけれども、実際の場面の中でなかなかされていないなと思っておりますので、もし可能でしたらそこも付け加えていただけるといいかなと思っています。お願いします。

秋田部会長: ありがとうございます。

それでは、続きまして、坂﨑委員、お願いいたします。

坂﨑委員: 坂﨑でございます。

資料6の意見(案)の具体的事項のところ、前回も少し話したのですけれども、「乳幼児教育との連携」のところの「学び」はすごくいいと思うのですが、上の「遊び」の重要性のところに、小さいときから学んでいくのだということが、「学び」と「遊び」みたいなことが理解されているのかなと感じます。というのは、一番簡単なことですけれども、乳児から学んでいく、突然小学校の近くになると学ぶのではないみたいなことが一つ。

もう一つは「共育ての推進」のところで、育ちのヴィジョンとの関係があるのだと思いますけれども、雇用施策の中で主体的な促進・拡大だけではなくて、本当は時間の縮小とかそういうものとの関係も、この育ちのヴィジョンとの関係があるのだけれどもと思いながら、なかなかここは書けないだろうなと思いながら見ていました。

以上です。

秋田部会長: 御意見ありがとうございます。

それでは、奥山委員、お願いいたします。

奥山委員: ありがとうございます。

私のほうも意見書として出させていただいておりますので、そちらのほうを入れていただきましてありがとうございました。

文章のところで言うと、私たちの部会は「一人一人」を漢字で表現していると思うのですけれども、こちらのこども大綱のほうは全部「ひとりひとり」が平仮名になっていて、

その辺りも最終的にはきっと統一してくださるのだろうなと理解しております。 1つだけ、この文書の28ページに「(2)地域子育て支援、家庭教育支援」のところがございます。私たちの部会では、こどもの育ちを支える環境や社会の厚みを増すというところで、また、保護者の乳幼児を育てる人たちがこどもへの濃密なケアを必要として、非常に大変な状況にあって、助けてと言っていただきたいみたいなことの表現が多いのですが、ここの(2)の部分が少し旧来型の表現というか、そんな感じがいたしまして、もう少し私たちの部会で書き込んだ部分を反映できないだろうかというのを今、読んでいてちょっと気になりました。

先ほどもどなたかの委員が、主体的に学ぶと言っているけれども、むしろ情報提供をしっかりして、そういうのがプッシュ型で配信されるとか、身近な場所でいろいろな立場の人と関わりが持てるとか、そういうことが必要で、どうもこれは親に向けての学びの少し強要的な感じがして、むしろ私たちの部会のほうが今回丁寧に書き込んだところを採用していただけたらいいのではないかと感じました。

以上です。

秋田部会長: どうもありがとうございます。

続きまして、水野委員、お願いいたします。

水野委員: よろしくお願いします。

私も今の28ページの「(2)地域子育て支援、家庭教育支援」の項目なのですが、実は奥山委員と全く同じ感想を持ちまして、これは10年ぐらい前に文科省がよく冒頭の枕言葉で使っていたものそのままではないかというのを正直感じてしまいました。決して批判するわけではなく、我々が議論してきたものを盛り込んでいただきたいというのがまず思いとしてあります。従来、本部会において、保護者がなぜこんなに子育てできゅうきゅうしてしまう社会になったのだろうかというとても大きなところから我々は議論をしてきたはずですので、もう少しその経緯の部分を反映させていただきたいという思いがあって、まず一点意見をさせていただきました。

もう一点あるのですが、25ページの「不登校のこどもへの支援」の項目なのですけれども、ここまで書いていただけるのであれば、もう少しメタバースの支援とか、今回「COCOLOプラン」というものが文科省から打ち出されて、学びへのアクセスをしっかり重視していく不登校施策に転換していくという結構大きな方針転換の指針を出されましたので、学びへのアクセスという文言であったり、メタバースの活用等であったり、もう少し具体に書けるのではないかなと感じました。

以上です。

秋田部会長: どうもありがとうございます。そちらのほうも最新の文科省の内容と突合がうまくできるようにしたいと思います。

大豆生田先生、お願いします。

大豆生田部会長代理: 大豆生田です。

私が出せさせていただいた提案について、説明させていただきます。もともとの本文で言えば14ページのところです。「多様な遊びや体験、活躍できる機会づくり」という項目で、「多様な遊び」ということで、「遊び」をこのタイトルに入れていただいたこと、本当にうれしく、ありがたいことだなと思いながら読ませていただきました。

ところが中を見てみると、実は「遊び」の話というよりは、体験活動がこどもの原点だと書かれているのです。私たちの部会のほうでも「遊びと体験」と書いているのですけれども、こどもの権利条約の中でも余暇や遊びということが記されているように、「遊び」というのはそもそも必ずしも目的ある活動ではなくて、まさにこどもがしたい、ゆっくり自分でやりたいことをやれる時間が極めて重要だということが記されています。それは坂﨑委員が先ほどおっしゃったような、赤ちゃんのうちからの遊びがそもそも学びであり育ちであるということで、ここは本当に「遊び」ということをしっかりと書いていただくことが必要で、その流れの中に体験活動と位置づけていただくことがすごく重要だと思います。せっかく「多様な遊び」ということをタイトルにまで出していただいたのですけれども、「遊び」というものがどれほど重要で基盤になるかということとの関連で体験活動ということを書いていただけるとうれしいなと思ったので、そのように述べさせていただきました。

皆様とも、その私の意見のところを共有したかったので発言させていただきました。ありがとうございます。

秋田部会長: ありがとうございます。

吉田委員、お願いします。

吉田委員: 自分のほうからは、資料4のちょっと先になりますが、男性の子育てについて書かれたところがあったと思うのですが、28ページです。男性の家事・子育ての主体的な参画促進ということで書かれてはいますが、もちろんその中で職場の文化、雰囲気とか、あと企業の組織のことだとか、そういった文言が多いかなとは思います。今、就労形態も多様化して、そういった意味ではフリーランスの方も増えていますし、逆に、この部会のテーマである幼児期に親がこどもに関わっていくことで、様々な生き方への変化というのも起きてくるかなと思うところです。そういう中で、男性が企業というところにただ縛られている存在ではなくて、それを感じる中で様々な就労形態がコロナによっても二拠点居住だとか、場合によっては移住するみたいな方も出てきて、みたいな変化が起きてきているかと思いますので、そういった部分も就労の在り方を含めて多様にあるよというところがちょっと文言としてあればいいかなと今、直感的に思ったところです。

以上です。

秋田部会長 ありがとうございます。就労の多様な状況を少し書き加えるというようなことで、ありがとうございます。

私のほうで見落としがなければ、ほかにはよろしゅうございますでしょうか。

ありがとうございます。

それでは、今日の皆様の御意見も踏まえて、修正させていただきまして、こども大綱の策定に向けた中間整理(案)に対する幼児期までのこどもの育ち部会の意見として、9月下旬にこども家庭審議会総会がございますので、そちらへ報告したいと存じます。

部会意見の今後の修正等に関しましては、部会長一任とさせていただきたく存じますが、皆様よろしいでしょうか。

(首肯する委員あり)

秋田部会長: ありがとうございます。こうやったり、うなずいてくださっていて、ありがとうございます。皆様ありがとうございます。

それでは、事務局と相談しながら、今の御意見を踏まえて修正作業をさせていただき、事務局を通じてこちらも皆様に御報告をさせていただくようにしたいと存じます。

ちょっと予定より早いのですけれども、本日の会議はこれにて終了といたしたいと思います。オンラインだったらすごく速くなったとか、検討の終わり頃だからかもしれませんが、皆様、スムーズな会議の進行に御協力いただきまして、誠にありがとうございます。

次回以降の日程につきまして、事務局から御報告をお願いいたします。

齋藤課長: 本日はどうも貴重な御意見をありがとうございました。

資料7、先ほども御説明申し上げましたが、改めて申し上げますけれども、9月下旬に、先ほど部会長からございましたとおりこども家庭審議会総会で中間整理(案)、それから大綱に対する意見(案)について報告をさせていただきたいと思います。その後、当部会といたしましては、パブリックコメント等を行った後、10月以降、現在のところ10月30日ということで御案内させていただいておりますが、改めて御議論を継続していただきたいと考えております。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

以上でございます。

秋田部会長: どうもありがとうございます。

それでは、これで本日の「幼児期までのこどもの育ち部会」は終了とさせていただきます。

皆様、御参加ありがとうございました。