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青少年インターネット環境の整備等に関する検討会 第56回会合

令和5年7月25日(火)
14:00~
Web会議による開催

議事次第

  1. 開会
  2. 議事
    議題1 「ICT活用のためのリテラシー向上に関するロードマップ」
    議題2 事業者ヒアリング結果
    議題3 その他
  3. 事務連絡
  4. 閉会

資料

議事録

木村座長:皆様、暑い中をお集まりいただきありがとうございます。

定刻になりましたので、第56回「青少年インターネット環境の整備等に関する検討会」を開催いたします。

本日は、御多用のところ、御出席くださり誠にありがとうございます。

今回もウェブ会議での開催となりますが、公開で行うことといたしますので、御了承ください。

最初に、事務局から会議の注意事項と資料の確認をお願いいたします。

事務局:こちら、こども家庭庁事務局でございます。

ウェブ会議の開催に当たり、注意事項を御説明いたします。

本日の会議はWebexで行います。

万が一、通信が途切れてしまった場合は、一旦、議事の進行を事務局に委ねていただき、通信回線が回復するまで事務局で進行するという形を取らせていただきます。

また、御発言を希望される場合には、会議システムの挙手機能を使って挙手をお願いいたします。

事務局で整理をして、順番に座長から御指名をいただきます。

御発言の際は、画面上に表示されているミュートボタンをオフにしていただき、最初にお名前をおっしゃっていただいた後に、御発言をお願いいたします。

御発言が終了したら、必ずミュートボタンをオンにしていただき、周囲の音声が入らないように御配慮をお願いします。

なお、前回同様に、今回もお申込みのありました報道関係や業界団体の方々などがウェビナーで視聴されていることを申し添えます。

次に、本日の資料の構成でございますが、議事次第に資料一覧がございます。

資料は資料1から資料2-2がございますので、お手元に準備をお願いいたします。

以上でございます。

木村座長:ありがとうございました。

では、次に、委員の出欠状況等について、同じく事務局から御報告をお願いいたします。

事務局:事務局でございます。

それでは、御報告いたします。

本日は、全委員が御出席でございます。

なお、こども家庭庁の藤原局長は、別の公務が入りましたため、欠席となります。

木村座長:分かりました。

次に、オブザーバーの変更について、事務局から御説明をお願いいたします。

事務局:事務局です。

まず、参考資料1のとおり、総務省における組織改編に伴いまして、総務省総合通信基盤局電気通信事業部消費者行政第一課長がオブザーバーから離脱しております。

木村座長:了解いたしました。

ありがとうございました。

なお、前回会合で配付した資料3「本検討会の当面の進め方について」に修正が入ったということですので、事務局から補足で御説明ください。

事務局:事務局のこども家庭庁安全対策課長の鈴木でございます。

よろしくお願いいたします。

前回、資料3として配付いたしました「本検討会の当面の進め方について」という資料をお示ししたところでございますけれども、その際「保護者の取組」という項目につきまして、上沼委員から「保護者の責任ばかりではなく、デバイス側、技術的な枠組みも必要である。

青少年によるネットの利用を前提としてという書き方がより正しいのではないか」。

そういった御指摘をいただきました。

そういったことを踏まえまして、本日お配りしています参考資料2でございますが「2.検討の視点について」の③のところです。

ここは「青少年の利用を前提とした取組」というふうに修正したところでございます。

前回、御指摘ありがとうございました。

以後、これで進めさせていただきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

木村座長:どうもありがとうございました。

それでは、議事に入らせていただきます。

本日は、2つの議題がございます。

議題1は「ICT活用のためのリテラシー向上に関するロードマップ」、議題2は事業者ヒアリング結果でございます。

本日は、この議題に沿って、報告、発表をいただいた上で、議論を進めていきたいと存じます。

では、議題1の「ICT活用のためのリテラシー向上に関するロードマップ」についてでございますが、まず、事務局から補足をお願いいたします。

事務局:事務局の鈴木でございます。

この議題を選定した背景について若干補足させていただきます。

本検討会においては、以前から「インターネットは危険だから、こどもに使わせないという考えから、正しい使い方を教えてリテラシーを高め、そして、18歳で成人になったら、自立して利活用できるようにするべきではないか」。

こういった御意見がよく聞かれるところでございます。

本年6月30日に総務省さんから「ICT活用のためのリテラシー向上に関するロードマップ」が公表されましたけれども、その内容がやはりそういった本検討会での検討の方向性とも合致しておりますし、今後の第6次計画の策定に向けた議論に資するというふうに考えたからでございます。

本日は、ロードマップについて総務省さんから御説明いただいた後、政府全体として取るべき方向性について、また委員の皆様に御議論いただければ幸いであります。

よろしくお願いいたします。

木村座長:御説明ありがとうございました。

では、総務省さんから御説明と質疑応答の後に、御議論いただく時間を取りたいというふうに存じます。

それでは、恐縮ですが、総務省さんから御説明をお願いできますでしょうか。

総務省:総務省情報活用支援室の加藤と申します。

今、事務局から御説明がありましたように「ICT活用のためのリテラシー向上に関するロードマップ」に関しまして、こちらの場で簡単に御説明をさせていただこうと思います。

こちらは、昨年末から「ICT活用のためのリテラシー向上に関する検討会」を開催しておりまして、こちらの青少年の検討会の一部の先生には御参加いただいて、幅広く、今、ICT技術が活用されている中で、リテラシー向上に必要となる取組の施策の柱に関しまして整理をしたものがこちらのロードマップとなっておりまして、6月30日に総務省のホームページにて公表をさせていただいているものでございます。

それでは、簡単に御説明をさせていただきます。

検討の背景から御説明をさせていただきます。

こちらに関しましては、もう既に皆さん重々御承知なので、簡単に御説明はさせていただこうと思いますが、先ほど申し上げましたように、統計調査等から幅広い世代におけるインターネットやスマートフォンの普及というものが分かってきておりますし、また、それを背景に、幅広い世代、例えばこちらは10代から60代という記載がございますが、そういったスマートフォンやインターネットを使って様々な情報に触れる機会が増えているというようなところが現状でございます。

そのような現状を踏まえて、最近、インターネット上での偽・誤情報の流通の顕在化ということで、ワクチンに関する誤情報ですとか、ウクライナ侵攻、また、静岡の水害に関するデマ画像。

そういったものが記憶に新しいかと思いますが、そういったようなネット上の偽・誤情報、デマの流通、そして、その問題が顕在化してきているというところでございます。

そのようなところで、偽・誤情報とリテラシーに関する関係性というところで調査を実施しておりまして、そのような結果から、こちら、コロナワクチンに関連することを題材としておりますが、メディアリテラシーが高いとそういった偽・誤情報に気づく確率が増加したりですとか、また、リテラシーが高いとそういった情報を拡散しにくい傾向にあるというようなことが文献の調査結果からも言われておりまして、その偽・誤情報に対抗する一つとして、やはりリテラシーの向上というものが必要だというようなところが分かっているというところでございます。

総務省につきましては、ICTリテラシーの向上につきまして従前から施策を実施しているところではございますが、他方で、先ほど事務局からもお話がございましたが、インターネットトラブル事例集等、言わばネットにおける危険ですとか危機、そういったものに関する啓発、また、その危険を回避するための手法の周知・啓発が主でございまして、先ほど言いましたように、現在、幅広い世代がICTを活用して生活をしているような状況にございますので、そういった危険回避ではなく、ICTの活用を見据えたリテラシー、賢く使いこなすようなリテラシーの向上というものが必要であるということが言われておりまして、そういった背景の下に、本検討会では幅広い世代に対して、ICT利活用を見据えたリテラシーの向上に関する取組の施策に関する検討を進めてきた次第でございます。

背景といたしましては以上で、ロードマップの中身に関する御説明をさせていただきます。

こちらがリテラシー向上に関するロードマップの概要でございまして、先ほど御説明をさせていただいたように、こちらのロードマップの建付けといたしましては、取組の柱を整理したもので、短期的、そして、中長期的、継続的に取り組む事項に関して整理をさせていただいております。

この後、また簡単に御説明はいたしますが、最近ですと、生成AIのような最新技術によって、リテラシーの対策・施策に関しても見直しを行っていくことが必要でしょうということはこの検討会の中でも言われておりまして、こちらのロードマップに関しましては、こちらに記載のとおり、最新の技術動向や社会情勢を踏まえて必要な見直しを行っていくこととしております。

概要が、こちらのスライドの下に記載の部分でございまして、フレームワークに沿って目指すべきゴール像を設定させていただいておりまして、その下に短期的に取り組む事項。

こちらは短期的ということで、今年度に実施をする予定としているものでございまして、それぞれ3本、取組事項として挙げさせていただいております。

次に、中長期的に取り組む事項といたしまして、この後、簡単に御説明はいたしますが、アプローチをしていくセグメントを分けておりまして、その各セグメントに対して特徴的な項を踏まえた上でアプローチをしていくことを中長期的に取り組む事項として挙げさせいただいておりますのと、あと、加えて、このリテラシーに関して、教える人材の育成ですとか、また、関係者の取組の連携、そういったものを中長期的取組事項として挙げさせていただいております。

また、継続的に取り組む事項といたしましては、従前から実施をしております、フィルタリング・ペアレンタルコントロール等については継続的に実施をしていくこととして整理をさせていただいております。

次ですが、こちらがフレームワークとなっておりまして、この検討会の中で検討すべき論点ですとか、検討の順序、また、各主体のリテラシー向上ですとか、対象の関係性を整理させていただいておりまして、こちらに従って、各セグメント、施策、そういったものの検討をさせていただいております。

横軸が年齢層、縦軸がそれぞれ課題・特徴・方法・具体的な場所等の記載とさせていただいております。

次に、目指すべきゴール像ですが、こちらに関しましては、2つ目の四角に、身につけるべき能力の1つ目といたしまして、デジタル社会でそういったリスクに対処して安全を確保しつつ、まず、そもそも、こういった情報ですとかICT、そういったものの基礎的な、根本を適切に理解して、それを踏まえた上で活用できる。

そして、それを活用し、課題を発見・解決できることというのを1つ目として挙げております。

2つ目といたしまして、このインターネット上における情報をそもそも批判的に見る姿勢ですとか、また、情報発信に対して責任を持つ、プライバシー・著作権への配慮等ができることを2つ目として挙げさせていただいております。

3つ目といたしまして、昨今、こういった技術革新等で移り変わっていく、そういった変化を的確に捉えて、①と②ができるということが身につけるべき能力として整理をさせていただいておりまして、この能力を身につけるべき取組として、短期的取組事項、中長期的取組事項として整理をさせていただいております。

先ほども少し概要のところで申し上げましたが、全世代に対してアプローチをしていくとありましたが、さすがに最初から幅広い世代に対していきなりアプローチをするというのはなかなか難しいものもございますし、リソースという問題もございますので、検討会の中では、優先して対応すべきセグメントといたしまして3つのセグメントを抽出しております。

そちらが、こちらに記載のとおり、青少年層、保護者層、高齢者層と、3つの層を優先して対応すべきセグメントとして取り上げております。

こちらに関しまして、短期的取組事項といたしまして、今年度、この優先セグメントに対する調査・分析を進めて、具体的な能力向上にどういったものが必要となるか、コンテンツとして具備すべき内容はどういうようなものかというような検討を進めてまいる予定としております。

次に、目指すべきゴール像ですが、こちらに関しましても、先ほど言った優先セグメントが現状どのような位置にあって、これをどこまで持っていく必要があるか。

また、その持っていくのにどのようなことが必要なのか。

そういったような調査を短期的取組事項といたしまして今年度実施する予定としております。

そして、今まではそういった各セグメントに関するお話をさせていただきましたが、そういうセグメントに特徴的な課題があることは間違いないのですが、一方でセグメントごとに共通する課題もあるでしょうというようなところが検討会の中でも御意見として上がっておりまして、その世代に共通する課題といたしまして、こちら、4つの整理をさせていただいております。

例えば(1)として、そもそも、インターネット上のこういった情報流通に関する、先ほども少し目指すべき能力のところで御説明をいたしましたが、システムやネットワーク等の基礎的な仕組みの理解というものが必要ですとか、もしくは情報を理解するリテラシーということで、そもそも、情報が事実なのかですとか、意見なのか、そういったものを判断するための能力等が世代に共通する課題としてあるでしょうという形で、このように整理をさせていただいております。

そして、この世代の共通課題に対してどのような能力が必要となるかという整理も併せて行っておりまして、身につけるべき5つの能力として、それぞれ下記赤枠に記載のとおり、abcdeの整理をさせていただいておりまして、今年度は、この世代共通課題に対する能力の要素を含めた、全世代が身につけるべきリテラシーを向上させるためのコンテンツの開発というものを、短期的取組事項として実施していくこととしております。

こちらが先ほど言いましたabcdeの各能力(素案)に対しての記載となっておりまして、今回、この能力をベースとしつつ、このようなabcdeの能力、そして、それぞれの習熟度に係る指標ですとか、具体的なレベル、そういったものの調査検討を進めてまいる予定としております。

こちらが検討会の中で具体的な案をお示ししておりますが、これをさらに具体化をしていくようなところでございます。

そして、中長期的取組事項といたしまして、先ほど申し上げましたように、セグメントに関する分析、優先セグメントの特徴分析を今年度実施いたしまして、来年度以降、令和6年度以降に、その分析結果を踏まえて、有効なコンテンツの開発、また、効果的なコンテンツの届け方、認知の検討を進めてまいる予定としております。

また、コンテンツの開発だけでなく、そもそも、リテラシーを教育していく人材の育成というものも重要だということで、教える人材の育成、また、そういったコンテンツを効果的・効率的に届けていくためにはそういった関係者間の取組の連携というものも必要となるというような御意見もいただいておりまして、中長期的にそのような場・スキームの整備を行っていく予定としております。

最後に、短期的取組事項としまして、昨今話題となっておりますAIに関する取組も含めておりまして、生成AIに関する特徴及び課題を整理して、先ほど言った能力の枠組み・全体像を整理していく中で、そういった生成AIの特徴に関しましても踏まえて、リテラシー全体像のうち、重点的に取り組むべき能力の検討等を進めてまいりますし、また、そういったAIに関して賢く使いこなせるような能力を向上させるためのコンテンツの開発、また、届け方に関して、今年度、検討・調査・開発を実施してまいる予定としております。

今後の取組事項といたしまして、先ほど御説明させていただいたものをこのように整理をさせていただいておりまして、こちらが具体的な線表となっておりまして、既にロードマップを取りまとめたところでございますので、今年度として、先ほど御説明したようなセグメントごとの調査ですとか、世代共通課題に対する深掘り、また、それに対するコンテンツの開発等を実施してまいる予定としております。

少し駆け足になりましたが、ロードマップに関する概要としての説明としては以上となります。

木村座長:どうもありがとうございました。

では、続いて、質疑に移りたいと存じます。

質疑のある方はお願いいたします。

随分コンパクトにまとめていただいて申し訳なかったのですけれども、御質問等はないでしょうか。

委員の先生方、いかがでしょうか。

先ほど、こちらにも参加されている委員の方がいらっしゃるというお話でしたけれども、もしその方から何か御発言があればお願いできればと思いますけれども、いかがでしょうか。

特にないですか。

上沼委員、お願いできますでしょうか。

上沼委員:こちらの議論に関わっていたのであまり言うこともないのですけれども、せっかくなので。

取りまとめていただいたものは、まさにこれからのロードマップをどう実行するのかという点が非常に重要と思っています。

こちらの検討会にも非常に密接な関係を有する事項だと思っていますので、取組事項の辺り、ぜひとも今後ともよろしくお願いしますというぐらいのコメントです。

木村座長:ありがとうございます。

ほかにいらっしゃいますか。

中川委員、お願いいたします。

中川委員:放送大学の中川です。

私もワーキングに関わっていますので。

これ自体は本当に事務局でクリアにまとめてくださって、そのとおりだと思いますけれども、先ほどありましたが、本当に関係各所との連携というものが私はすごくやはり大事になってきていると思っていまして、特に本委員会はいろいろな省庁が絡んでいますので、ぜひその辺の関係各所との調整といいますか、言葉とか、あるいは能力についての比較とか、そういうことを今後も進めていただければありがたい。

これは総務省だけに言っているわけではもちろんなくて、関わっている省庁の方々にもお願いしたいなと思っています。

以上です。

木村座長:どうもありがとうございました。

ほかにあれば。

佐川委員、お願いいたします。

佐川委員:セーファーインターネット協会の佐川でございます。

意見というよりは感想で恐縮でございます。

私どもの団体では、人材育成の観点から、地域でいかに指導できる方や相談に乗ってくださる方を育てるかという取組を長年行ってまいりました。

その際に、生涯教育であったり社会教育の観点で地域での各組織連携を進めていくということが私どもとしても効果的であったと、取組の中で感じております。

御説明いただいた中に生涯教育や社会教育等々の連携も記載いただいておりましたので、その辺り、私どもとしても強く期待するところでもございますし、私どものこれまでの知見等でお役に立てることがあれば御共有等をさせていただければと思いました。

以上でございます。

木村座長:どうもありがとうございました。

ほかにございますでしょうか。

よろしいでしょうか。

では、総務省さん、お忙しいところ、どうもありがとうございました。

総務省:どうもありがとうございました。

木村座長:それでは「ICT活用のためのリテラシー向上に関するロードマップ」の、今、御説明いただいた御発表と質疑を踏まえまして、今回の第6次青少年インターネット環境整備基本計画策定を見越した御意見、本委員会に関わる御意見等がございましたら御議論いただきたいと存じます。

いかがでしょうか。

先ほど上沼委員から本委員会にも随分関わることが今の御発表の中にあったということでしたけれども、もし敷衍して何か御発言があるようでしたら、申し訳ありません。

指名するようで申し訳ないのですけれども、上沼委員、ありましたらお願いできますか。

上沼委員:今回、総務省さんでおつくりになられたもののロードマップがICTの利活用のためにどのような点を重視し、能力というか、必要な部分を伸ばしていくとかという視点でつくられていますので、先ほど御説明いただいたように、青少年の利活用を前提として今後のものを考えていくという視点において、今回のロードマップ、非常に重要な部分があると思います。

そういう意味で、あと、中川先生がおっしゃったような省庁間の連携も含めて、必要な部分は多いと思います。

そういう趣旨で申し上げました。

以上です。

木村座長:ありがとうございます。

先ほど課長から御説明があった、文言を修正した部分などに大きく影響する話なのかなと思うのですけれども、むしろ、利活用という点を重視して策定する必要があるだろうという御指摘かと思います。

中川委員も何か、先ほどの議論に付け加えてありますでしょうか。

もしあればお願いいたします。

中川委員:先ほど総務省さんの御発表のときにも申したとおりなのですけれども、これはやはり見る側からすると、例えば青少年対象といったときに、見る側は1人ですので、それぞれ出てきたもの等の何か境界線とか、あるいは能力の文言とか、そういうことで混乱がないようにぜひしていただきたいなという趣旨で発言させていただきました。

よろしくお願いいたします。

木村座長:ありがとうございました。

そうしますと、こちらの委員会での次期の基本計画の策定に当たっても、他省庁のことも十分踏まえつつ策定する必要があるという御指摘かなと思うのですけれども、細かいことで言えば、文言等も含めてということかと存じます。

では、ほかの委員の先生方、何かございましたらお願いいたします。

桝田委員、お願いいたします。

桝田委員:こんにちは。

板橋区立舟渡小学校校長の桝田でございます。

ロードマップを見させていただきました。

非常によくまとまっていて、そのとおりだなと思っております。

ただ、関係省庁から出てきたものが意外と現場とかけ離れているということもありますし、やはりせっかく私がここに委員でおりますので、現場で調査をしたいとか、本当に現場はどうなっているのかという意見をぜひ吸い上げていただきたいなと思います。

よろしくお願いいたします。

木村座長:ありがとうございました。

現場というものは本当に大事かと思いますので、桝田委員も今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

例えば、PTAの関係で出ていらっしゃる尾上委員なども、現場ということでいうと、何か御指摘いただくことはございますでしょうか。

尾上委員:ありがとうございます。

特に指摘事項というものはないのですが、前回も少しお話しさせていただいたと思うのですけれども、保護者より会社に関わる方々へのアプローチというものが、私も関わっている会社が数社あるので、いろいろ話をしているのですが、なかなか伝えられないといいますか、伝えにくい状況がありましたので、特に保護者に関しては割と、お子さんがいるせいか、しっかりと情報を取りに行くという動きを見るのですが、それ以外の方に関しては、特に高齢者はなかなか情報源がないというようなところと、同年代の会話をやっていてもなかなかそこまで浸透しないなということと、逆に若い世代から話をされても、何を言っているのだというような、そういったやり取りが結構聞こえてきたので、企業全体で研修するにしても、すごく幅広なので、1つの教材だけで収まらないのだとか、何回もやらないといけないなとか、いろいろなことを思いながら、このロードマップをうまく浸透するためにはどんな切り口がいいのかなということを考えていったということです。

保護者の部分に関しては、先ほども申しましたように、触れる機会が多いし、学校からの情報も当然あるし、GIGAスクールが始まっていろいろな情報が流されていると思いますので、そこから切り口として進めていければなというふうには考えております。

以上でございます。

木村座長:どうもありがとうございました。

もちろん、本会議は青少年インターネット環境整備ということですので、青少年がターゲットということになるのかと思うのですけれども、その中でもやはり立場によって随分違うのかもしれませんし、先ほどの例で言うと、年齢層でも違うということになるのかもしれませんので、その点も十分注意していく必要があるかなというふうには思います。

どうもありがとうございます。

曽我部委員、お願いいたします。

曽我部委員:ありがとうございます。

京都大学の曽我部でございます。

今、現場の声の吸い上げですとか当事者の声の吸い上げという話題が出ましたので、コメントを何点かさせていただくと、ちょうど、今、こども家庭庁にこの会議も移管されたことということですけれども、こども家庭庁におかれましては、やはりこどもの、若者の声を直接聞くのだということをかなり打ち出しておられるというふうにお聞きしておりまして、この会議もまさに青少年のインターネット利用というものがテーマでございますので、この会議においてもそういう視点を取り入れるということが重要なのかなと思ったりもいたします。

他方で、さっき出てきた総務省の会議でも、私の承知している範囲では若者を委員に入れたりしているという例も最近もあるようでございますので、全体的にそういうトレンドが出てきているという中で、青少年の問題を主テーマにするこの会議においても同様の配慮をされるのがいいのかなと思いましてコメントさせていただく次第です。

以上です。

木村座長:どうもありがとうございました。

これまでも、適宜、当事者の声を聞くというのはやってきたかと思うのですけれども、今、御指摘のとおり、政府全体なのでしょうか、当事者の声を重視する傾向があるというのは。

今、御指摘いただいて改めて認識いたしました。

今後の検討に当たってもその視点は忘れないようにしたいと存じます。

ほかにございますでしょうか。

よろしいでしょうか。

それでは、ロードマップの発表に関連して、基本計画の策定との関連での御議論というものは以上とさせていただきたいと思います。

それでは、議題2の事業者ヒアリングの件に移りたいと存じます。

こちらも、まず、事務局から御説明いただけますでしょうか。

事務局:事務局の鈴木でございます。

事業者の取組につきまして、先般、事務局で、GoogleJapan様、それから、AppleJapan合同会社様にペアレンタルコントロール機能を中心にヒアリングをさせていただきましたので、御提供いただいた資料を基にして、その結果を御説明させていただきます。

今、画面に出ています資料2-1でございます。

Googleさんのファミリーリンクの御紹介ということであります。

これはフィルタリングを含むペアレンタルコントロール機能として、デジタルウェルビーイングのファミリーリンクを御紹介していただきました。

1枚おめくりいただきまして「お子様の安全なインターネット利用のために」ということでございます。

以下、このまま読み上げさせていただきますけれども「ファミリーリンクを使用して、お子様がオンラインまたはオフラインで行う学習やゲーム、検索などの活動を適切に管理できます。

利用時間、コンテンツ、購入などに関するデジタル利用のルールを設定できます」。

次のページをお願いいたします。

「年齢にふさわしいコンテンツを設定する」です。

「ファミリーリンクでは、お子様がChromeやサーチ、YouTubeKids等で年齢にふさわしいコンテンツを閲覧または視聴するよう設定できます。

お子様のアカウントにフィルタを設定したり、アプリをブロック(または許可)したりできます」。

次をお願いいたします。

「お子様の利用時間を管理する」です。

「ファミリーリンクでは、お子様のデバイスの利用時間をスケジュール設定できます。

保護者は利用時間の上限やデバイスをロックする『休息時間』を設定できるほか、食事や勉強の時間に一時的にデバイスをロックすることも可能です」。

次をお願いいたします。

「お子様のアプリの利用状況や購入状況を確認する」です。

「保護者は、Playストアでのアプリの購入や、アプリ内購入におけるGooglePlayの課金システムの利用について、保護者の承認なしで行えないよう設定できます」。

次をお願いいたします。

「お子様の位置情報を確認する」です。

「ファミリーリンクでは、サポートされるデバイスをお子様が携帯している限り、その位置情報を確認できます。

設定した場所にお子様が到着した際や、その場所から出発した際に通知を受け取れます」。

次をお願いいたします。

「お子様のアカウントを保護する」です。

「保護者は、お子様のアカウントやデータ設定、利用するアプリやウェブサイトの権限を管理できます。

お子様がパスワードを忘れてしまった場合にパスワードを再設定できるほか、お子様の個人情報を編集したり、必要に応じてアカウントを削除したりすることもできます」。

次をお願いいたします。

御参考資料として(ご参考:GIGA端末におけるフィルタリング)とございます。

GoogleforEducationにおけるフィルタリング機能の御紹介を御提供いただいております。

「管理者は、管理コンソールにて以下の設定が可能です。

自動的に不正や危険なコンテンツと判断されたWebサイトには、ユーザーによるアクセスおよびコンテンツのダウンロードを禁止します」。

幾つか項目がございます。

セーフサーチ、Google検索クエリに常にセーフサーチを使用する。

ポップアップ、全てのポップアップをブロックする。

セーフブラウジング、常にセーフブラウジングを有効にする。

ダウンロードの制限、危険性のあるダウンロードをブロックする。

セーフブラウジングの警告の無視を無効にする、セーフブラウジングの警告の無視をユーザーに許可しない。

SafeSitesURLフィルタ、アダルトコンテンツに基づくサイトの除外を行う。

URLのブロック、特に禁止したいWebサイトなどは、URL拒否リストに登録。

「GoogleforEducationは持ち帰りに適したソリューションです。

追加設定をすることなく、学校内と同じ設定で持ち帰りを実現できます」。

以上が、資料2-1、Googleさんの資料に基づいての説明でございます。

続きまして、AppleJapan合同会社様のヒアリング結果。

こちらは資料2-2に基づき御説明いたします。

この資料2-2は、毎年2月から5月に実施しております春のあんしんネット・新学期一斉行動。

こちらは我々こども家庭庁、旧内閣府のほか、本日も御参加いただいています各オブザーバー省庁の皆様と協力して実施している取組でございますけれども、その新学期一斉行動の啓発資料としてApple様から御提供いただいているものであります。

春のあんしんネットは2月から5月にかけての取組でしたので、内閣府のホームページ、こども家庭庁のウェブサイトにも掲載されております。

それでは、こども家庭庁のウェブサイトに掲載している資料を基に御説明いたします。

こども家庭庁のウェブサイトでは、上から順に「iPhone&iPadのセルフコントロール術/ペアレンタルコントロール術」、それから、ファミリー、スクリーンタイムの設定方法、スクリーンタイムの使い方、スクリーンタイムの休止時間の使い方、「持ち帰り学習:家でも安全に学べるように設定する」。

この6つを御紹介しております。

この中から、ファミリーのページからスクリーンタイムでできることをお伺いしておりますので、その御説明をさせていただきます。

それでは、まず、画面共有をさせていただきます。

スクリーンタイムでできることで「家族によるアプリの使用状況を把握する」です。

今のこの画面の左側をそのまま読み上げさせていただきますが「あなたとあなたの子どもたちがアプリを使ったりウェブサイトを見ている時間や、デバイスの全体的な利用時間について、あなたがより良く理解できるようにします」とあります。

子供のアプリ使用やウェブサイトの閲覧時間を保護者のiPhone等の端末で確認できるようになっています。

次に、画面の右側に移りまして、右上のほうです。

「上限時間と例外を設定する」です。

特定のアプリやウェブサイト上で過ごす、一日当たりの時間の長さの設定や、特定のアプリを例外として設定できます。

画面の下に移りまして、休止時間の設定もできます。

休止時間の設定もでき、カスタマイズもできるようであります。

画面下に移りまして「AppStore。

子どものための安全な場所」の部分です。

AppStoreでは、コンテンツ制限の設定をすると、子どもたちが購入したりダウンロードできるアプリを、厳選されたおすすめなどの適切なものに制限ができるようです。

ここでまた左側に移ります。

「子どもが使えるアプリを選べる」です。

ここでは、子どものアプリの購入やダウンロードを保護者のiPhone等の端末で承認または拒否できます。

また、その下にありますが「アプリの制限は簡単」です。

アプリやウェブサイトのグループにまとめて制限することができるとのことでした。

右下に移ります。

通信/通話の制限機能を使うと、保護者がコミュニケーションできる相手を選ぶことができます。

続きまして、左下に移ります。

「インターネット上で子どもの安全を保つ」です。

「成人向けのコンテンツを制限したり、あなたが選んだウェブサイトのみを開くように、子どもたちのデバイスを設定できます。

子ども向けのコンテンツ以外は表示しないように作られた、特別なウェブブラウザをインストールすることもできます」。

下に移りまして「子どもが適切なものだけを見られるように」です。

「子どもたちに見せたくない、聞かせたくない内容を含む映画、番組、曲、ミュージックビデオ、アプリ、ブック、ポッドキャスト。

数回のタップで、子どもたちをそのようなコンテンツから遠ざけておくことができます」。

それから、右上に戻ります。

制限時間を1分延長できる機能もあります。

それから、また左下に戻りまして、アプリ内課金を管理することができます。

「多くのアプリは、それが無料のアプリであっても、アプリの中での購入を可能にしたり、促したりしています。

『コンテンツとプライバシーの制限』にある設定を使えば、すべてのアプリ内課金を自動的にブロックできるようになります」。

下に移りまして「子どもが有害な画像を見たり送ったりしないように見守るお手伝いをします」です。

これもそのまま読み上げさせていただきますけれども「iOS、iPadOS、macOSの最新バージョンでは、子どもが使っているデバイスでヌードを含む画像が送受信された時に、警告するように設定できます。

画像がぼかされ、役立つ関連情報とともに警告を表示。

さらに、信頼できる人にメッセージを送って助けを求めるオプションも提示します。

常にエンドツーエンドの暗号化で守られるので、Appleがそのメッセージにアクセスすることはありません」。

そのように記載されております。

以上、ファミリーのURLから、ペアレンタルコントロール機能についてのヒアリング結果の御報告でした。

続きまして、GIGAスクールに係るiPadの持ち帰り学習に関する資料についてもお伺いしましたので、共有をさせていただきます。

こちらは、こども家庭庁ウェブサイト、春のあんしんネット・新学期一斉行動のページの「スマートフォンOSのペアレンタルコントロール機能の概要はこちら」で「iOSをご利用の方」の6番目にございます。

それでは、画面共有をしながらヒアリング結果を御報告いたします。

「持ち帰り学習」「家でも安全に学べるように設定する」。

これを展開してまいります。

GIGAスクール構想を支援していらっしゃるとのことで、持ち帰り学習のための解説資料が公開されています。

スクリーンタイムとMDM(MobileDeviceManagement)、フィルタリングを併用することで持ち帰り学習が安全に利用できるようになっています。

持ち帰り学習のスクリーンタイム活用例について御説明いただきました。

GIGA端末でiPadが取り入れられている場合、MDM経由で、一括にて設定する制限に追加する形で、iPadごとに機能制限を設定することもできます。

このiPadごとの機能制限が、先ほどファミリーの部分で共有させていただきましたスクリーンタイムの機能ということです。

具体的には、利用を制限したい時間帯の設定、iPadの使用状況の確認などができるということでした。

また、フィルタリングについての細かい案内もございます。

以上、簡単ではございますが、ヒアリング結果を御報告いたします。

木村座長:どうもありがとうございました。

確認ですけれども、今、御説明いただいたのは、こども家庭庁のホームページからもリンクを貼って読めるとかということにはなっているということでよろしいですか。

事務局:そうです。

今、お配りした資料もこども家庭庁のホームページからこのようにリンクが貼って、そこから資料や動画を見ることができるということを案内させていただいております。

木村座長:ありがとうございました。

私も拝見してみたのですけれども、以前、どなたかの委員の方から、こども家庭庁さんのホームページをもうちょっと充実させて分かりやすくというような御指摘があったと思うのですけれども、では、それがかなり完成しつつあるというふうに理解してよろしいのですか。

事務局:前回、あるいは昨年も御指摘いただいた、もう少し分かりやすくまとめてほしいという御指摘、御要望につきましては、これは実はまだできておりませんで、これはあくまでも春のあんしんネット・新学期一斉行動に関連して、リーフレットなどでもかなり、ペアレンタルコントロールを使う上で参考になる資料というものをQRコードなどでリーフレットにも載せているのですけれども、それに関連して、役に立ちそうな情報はいろいろと、今、画面に出ていますけれども、リンク集ということでいろいろと載せていて、その一環としてAppleさんの資料なども載せさせていただいたという形でありまして、政府のポータルサイトとしてもっと使いやすいものにしてほしいという、この宿題についてはまだできていないという状態でございます。

恐縮でございますが、そういう状況です。

木村座長:分かりました。

では、引き続き、よろしくお願いいたします。

最後にGIGAスクールのことが出ましたけれども、桝田委員、何かございますか。

御指摘いただくこととか、特にないですか。

ありがとうございます。

では、今の御報告、どうもありがとうございました。

それでは、以上が今日の予定ということになりますので、事務局から次回の検討会についてお知らせいただければと存じます。

事務局:事務局でございます。

次回の第57回検討会につきましては、開催時期は10月を予定してございます。

また委員の皆様には、別途、日程の照会をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

木村座長:どうもありがとうございます。

では、以上をもちまして、本日の検討会を終了させていただきます。

御審議いただきまして、誠にありがとうございました。