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いじめ防止対策に関する関係府省連絡会議(第1回)

概要

  • 開催日時:令和4年11月24日(木) 18時30分から19時00分まで
  • 開催場所:中央合同庁舎第7号館 東館11階 文部科学省 省議室

議事

  1. いじめの状況及び取組について
  2. いじめの防止の強化について
  3. 今後のスケジュールについて

配付資料

議事概要

(1) 挨拶
開会に当たり、小倉大臣及び永岡大臣が挨拶をされた。

(小倉内閣府特命担当大臣)
こどもまんなか社会の実現を目指す上で、いじめを政府全体の問題として捉え直し、これまでの延長線上を超えた対策が必要であり、こどもの声にも耳を傾けながら、政府の連携体制の一層の強化に取り組むことをお願いしたい。いじめに苦しんでいるこどもにとって対策は待ったなしであり、来年4月のこども家庭庁発足を待たずに、早期に対応すべきことから優先的に検討し、結論を得たことから順次取り組んでほしい。

(永岡文部科学大臣)
いじめの重大事態件数が昨年度 705 件と増加傾向など憂慮すべき状況である。児童生徒を取り巻く環境が大きく変化する中、家庭環境を背景としたいじめなど、学校、教育委員会等では根本的な解決が難しいケースもあり、地域の医療や福祉、警察などの関係機関と積極的に連携・協力をし、いじめの未然防止や早期発見、適切な支援につなげることが大変重要である。こども家庭庁とともに、関係府省との連携・協力を進め、一丸となって取り組んでいきたい。

(2) 連絡会議の申合せ
渡辺共同議長から、資料1に基づき、本連絡会議の趣旨説明を行い、出席者間において申合せがされ、了承された。

(3) いじめの状況及び取組について
(文部科学省)
藤原共同議長から、資料2-1に基づき、令和4年 10 月に公表された「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の結果、また、いじめ対応での関係機関との連携状況や、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置充実、SNS 等を活用した相談体制の整備などの、文部科学省のいじめに関する取組について説明がされた。

以下、資料2-2に基づき、各府省からいじめに関する取組について説明がされた。

(内閣官房こども家庭庁設立準備室)
首長部局が主導する学校外からのアプローチによる、地域におけるいじめ防止対策の推進や、重大事態への対処などの取組について。

(内閣府政策統括官(政策調整担当))
地域の様々な機関で構成される分野横断的なこども・若者への支援体制である、子ども・若者支援地域協議会の設置の取組などについて。

(警察庁生活安全局)
教育現場の対応を尊重しつつも、犯罪行為がある場合には、事案の重大性や緊急性、被害少年や保護者等の意向、学校における対応状況等を踏まえた捜査・調査、加害児童生徒への注意・説諭といった必要な対応や、少年相談活動などを通じたいじめ事案の早期把握、スクールサポーター制度の取組などについて。

(総務省総合通信基盤局)
ネットいじめ対策に関して、ユーザに対する情報モラル、ICT リテラシー向上などの啓発活動や、事業者による自主的取組、国による環境整備など、官民で連携した取組について。

(法務省人権擁護局)
こどもの人権に関して、法務省の人権擁護機関による子どもの人権 110 番などの人権相談、小中学生への人権教室などの人権啓発活動のほか、全国の法務少年支援センターの取組について。

(厚生労働省子ども家庭局)
いじめ対策における学校等と福祉部門との連携方策として、児童相談所によるいじめ相談の取組のほか、地域の居場所づくりの充実などの取組について。

(経済産業省商務・サービス審議官)
学習塾やスポーツクラブなどの民間教育サービスとの連携方策として、必要な際には業界に要請するなどの対応について。

(4) いじめ防止対策の強化について
渡辺共同議長から、資料3に基づき、14 の検討項目について、

  • 年末年始をメドに制度等の再徹底を図るべき事項、
  • 年明けメドに検討に着手し、年度内をメドに重大事態等に関して検討する事項、
  • 一定の期間をかけて今後対応するものの、結論を得たものから順次実施し、取組全体を見直していく事項、

の3つに整理し、早期に対応すべき項目から優先的に検討を進めていくことについて説明がされ、了承された。

(5) 今後のスケジュールについて
渡辺共同議長から、資料4に基づき、本連絡会議を年度内にあと2回開催すること(1月、3月頃を予定)、また、こどもの声を直接聴く機会や、首長や教育長など地方公共団体の方から意見を伺う機会も設けていくことについて説明がされ、了承された。

(6) 閉会
閉会前に永岡大臣及び小倉大臣が挨拶をされた。

(永岡文部科学大臣)
総務省におけるネットいじめの取組について、国による環境整備は大人向けのように感じるが、こどもへの対応もしっかりと考えて対応いただけないか。

(総務省総合通信基盤局電気事業部長)
大臣のお言葉しっかり受け止める。子供の場合直接対応策がとれないこともあることから、保護者や学校関係者とも連携しながら取組について検討していきたい。

(小倉内閣府特命担当大臣)
各府省間で、情報共有、連携をしっかり進めてほしい。こどもはこどもで、いじめをなくさなくてはいけないという思いが強い。大人の会議の場で議論すると、大人がどういじめを防ぐかという観点に偏りがちだが、こども同士でいじめをなくしていくことを考えることも十分にあり得る。どうやっていじめをなくしていけるのか、こどもの意見もきちんと聴く機会を設けるなど、しっかり議論いただきたい。