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協議会議事概要(令和3年4月16日開催)

協議会議事概要

議事概要

子供の性被害撲滅対策推進協議会総会 議事概要

1 開催日時・場所

令和3年4月16日(金)午後2時~午後3時30分までの間
Web会議による開催

2 次第

(1) 開会
(2) 会長挨拶 【警察庁生活安全局長】

→ 小田部耕治警察庁生活安全局長が挨拶を行った。

(3) 議題1

各府省庁からの説明 資料1(PDF/365KB) 資料2(PDF/1,376KB)資料3(PDF/1,932KB)資料4(PDF/170KB)

→ 関係府省庁が、子供の性被害防止プランに基づく施策の取組状況(令和2年度)について説明した。

(4)議題2

質疑応答
→ 別途3に記載

(5)議題3

「子供の性被害撲滅対策推進協議会」規約の一部改正について
→ 組織名の改正等による規約改正が承認された。

(6) 閉会

3 議題2の主なやり取り

以下のとおり、民間団体から質疑等があり、関係府省庁が応答した。

  • 先ほどの文部科学省の説明の中で、子供たちが加害者にも被害者にも傍観者にもならないための教育に関する指導モデルを本日公表とするとの発言があったが、それは、どういったものか。指導モデルということは生徒を教える教師のためのものなのか。
    → 【文部科学省】
    本日、生命(いのち)の安全教育について、文部科学省と内閣府が共同で作成した教材と指導の手引きを、文部科学省のウェブサイトに掲載する。この教材等については、まずは周知を図り、今年度は、教材を活用したモデル授業委託を行う予定である。その結果を踏まえて、全国への展開や教材の改善を図る。

  • 厚生労働省に伺いたい。被害児童への緊急、初期的な対応に関してはワンストップセンターによる支援などがあることは理解した。
    中長期的にみると、性被害に遭った児童の回復には時間がかかる。
    中長期的なケアの枠組みの構築について、これまでもお願いしてきたが、それができたのか教えてほしい。
    → 【厚生労働省】
    中長期的な観点でいうと、児童養護施設等を出た後、新たな性被害に遭い、再び児童相談所の一時保護所や児童養護施設等に入る可能性もあるなど、性被害に遭った児童の回復に時間を要することはご指摘のとおり。
    現時点では、性的虐待だからこうしなければいけないという具体的なケアの枠組みは決まっていないが、今後、各方面からのニーズを踏まえて、必要に応じて対応を進めていく。

  • 2点伺いたい。1点目は、警察庁の統計資料に被害児童数が多いサイトのうち、2020(令和2)年中に「ひま部」があるが、「ひま部」は、2019(令和元)年末でサービスが終了している。2020(令和2年)の統計の数字は、「ひま部」で知り合った児童の被害数でよいか。
    2点目は、自画撮り被害について。
    各都道府県の青少年育成条例において、全国の3分の2くらいの都道府県で、児童ポルノ画像を不当に要求するだけで条例違反となるようになっている。その条例違反の検挙件数を警察庁では把握しているのか。
    → 【警察庁】
    1点目については、ご質問にあったとおり、ひま部は、すでに2019(令和元)年末でサービスを終了しており、令和2年中の統計にひま部が入っているのは、令和2年中に検挙した事件について、被疑者と被害者が知り合うきっかけとなったサイトがひま部だったということ。
    2点目の、自画撮り画像の要求行為に関する条例違反の検挙件数は、警察庁で統計をとっていない。

  • 子供たち自身が自分を守れる知識とスキルの予防教育が大切だ。
    高校1年生に実施しているILASはその一つとして、具体的であり対処法などのノウハウも書いてあるなど評価できる。
    しかし、令和元年の実施件数は57校とあまりにも少ない。
    全ての学校、全ての子供たちに実施するべきではないか。
    せっかく、子供たちの力になるものなので、もう少し通達なりその他の形で、多くの子供たちに届けられないか。
    また、警察庁の統計で明らかなように、中学生の被害が多いことから、ILASを中学で1回、高校で1回くらいできないか。
    子供たちが心身を傷つけられ、一生にわたる苦しみを背負わされることのないよう、是非取組を推進してほしい。
    → 【総務省】
    全国の総合通信局やPTA連合会を通じて参加を呼び掛けている。
    数は限られているが、参加する学校が拡充するように考えているところ。
    過去からの推移をみるための指標として、例年高校1年生を対象としている。その対象の拡充も、今後検討していきたい。

  • 性被害に関して、特に物言えぬ子供時代にレイプの被害を受けた場合、精神病を患ったり、自殺したりするケースがあり、私たちはそういった問題に取り組んでいるが、大変な状況である。
    現在、臨床心理士会等と組んで対応しているところ、全体として、国の意識が高まっているのはありがたい。(意見のみ)

  • 現在の児童ポルノ法の規定の3号ポルノについて。
    これは、諸外国との定義と比較すると厳しすぎて、グローバルスタンダードに即した取締りができていない。
    元は議員立法なので、難しい面もあるだろうが、その見直しにより、より広く網をかける必要もあるのでは。(意見のみ)

  • 児童虐待に関する啓発活動を行っており、その一環として、オレンジリボンのポスターコンテストを実施している。
    厚生労働省の協力を得て、去年から今年にかけて子供からの応募が増えてきている。子供にも関心を持ってほしいと思っていたが、そういった思いが広まってきた。
    性暴力に関して、子供が子供に相談して、「それはおかしい」となったら、学校へ相談して、発覚することがあると思う。そういった経緯があると考えると、「これは性暴力、性虐待」と認識できるような教育が必要だが、十分ではない。
    ポスターなどで啓発をしているが、「これが虐待」ということを児童自身が認識できるようにすることが必要。
    文部科学省や内閣府など、全体として、子供に知らせて、自分の身を守るための活動をしていくことを皆さんにお願いしたい。(意見のみ)